2010年6月11日菅直人内閣総理大臣所信表明演説より
私は、湯浅さんたちが提唱する「パーソナル・サポート」という考え方に深く共感しています。
さまざまな要因で困窮している方々に対し、専門家であるパーソナル・サポーターが随時相談に応じ、
制度や仕組みの「縦割り」を超え、必要な支援を個別的・継続的に提供するものです。
役所の窓口を物理的に1カ所に集めるワンストップ・サービスは、今後も行う必要がありますが、時間や場所などに限界があります。
「寄添い・伴走型支援」であるパーソナル・サポートは、「人によるワンストップ・サービス」としてこの限界を乗り越えることができます。
こうした取組により、雇用に加え、障がい者や高齢者などの福祉、人権擁護、さらに年間3万人を超える自殺対策の分野で、
さまざまな関係機関や社会資源を結びつけ、支え合いのネットワークから誰一人として排除されることのない社会、
すなわち、「一人ひとりを包摂する社会」の実現を目指します。