>>404 社会学玄論
http://mercamun.exblog.jp/i3 学習ノート その1
「貧富格差の自己責任論は、極めて科学的である」、は極めて非科学的である。
貧富格差の自己責任論は、極めて非科学的である。
というのも、自己と他者との相互作用によってコンテキストが決定されるわけであり、
円環的因果律をとるからである。
不自然なまでに過大なコスト負担を強いる入学試験という競争システムが、
受験学力による、非合理かつ差別的な資源分配序列を形成する。
受験学力による差別的資源分配序列に基づいて、
差別的に職業的経済的地位の付与が行われる。
巧みに構造化され隠蔽された機会の不平等は、当然に結果の不平等を再生産する。
差別社会では、生存や人間の尊厳とは直接関係のない野球の競技能力によっても、
富を得ることができる。
しかも人命を救う小児科医や食物を作る農民よりもはるかに多くである。
これを水とダイヤモンドのパラドックスという。
社会における市場メカニズムの浸透により、利用価値を持つ資源の生産とは関係なく、
希少性という交換価値によって、資源を得ることができる。
反対に、進学や就職に失敗したということを理由に、怠け者のレッテルを貼られる現象により、
就職の機会を制限され、職業選択の自由が侵害され、
不完全雇用と不適切な職業的地位の付与が生じる。
その結果、バレなければ何をしてもよい(偽装事件・保険金不払い・リコール隠し)、
勝てば官軍(不当廉売・下請けイジメ・派遣切り)、
といった不公正な規範に基づいて優劣(強弱)を決める逸脱的競争が横行する。