>>934 賃金格差に、二つの面があるのはお気づきのようでw
雇用の流動化を無理を少なく実現するには、年功序列による賃金格差と就労形態の違いによる格差を平坦化する必要がある。
キャリアを積んで能力を積み増せば高賃金は期待はできる。
人生の各ステージを乗り切るのに必ずしも年功序列にメリットがあるわけではない。
特に、若い時期には自分の人生設計において自己投資の金が欲しいのだが、年功序列賃金では心もとない。 結婚資金も必要だしね。
キャリアを踏み始めて全うに努力すればすれ五から十年もすれば相当のエキスパートになれる。 その時期の自己投資が後続ステージの基礎となる。
優秀な人間が十年も努力を重ねれば、その世界でトップに登りつめてもいい年だ。
年功序列がその可能性を微塵に打ち砕く。 たそがれた人間がリーダーでは組織の柔軟で創造性にみちた前進は望みがたい。
ぜひ、若き日を無為に過ごさないですむ多経験のための原資と機会がほしいものだ。
問題なのは子息の養育費が最多になる時期の乗り切りだ。
高等学校の授業料免除は今年実現したが、これからの競争社会に伍していくための高等教育は是非必要だ。
年功序列賃金が是正される場合は、これらのことが考慮された完備した支援措置が必要になるだろう。
逆に、その面で考慮されなくてはならないのは、子供自身の貧困問題だ。
人生のステージでは子供時代は特に重要だ。 その乗り切りのためには豊かな人生を切り開くための豊かな生育条件が欠かせない。
親の賃金格差は子供にとって過酷な人生を予感させるものになる。
正社員の終身雇用を担保するめたに派遣を導入してかろうじてそれを支えても、人生の初期のステージで困難に遭遇する子供たちが存在することになってしまう。
あまつさえ貧困な労働者においては、この世に生をうけることが許されない幻子供が多く存在することにもなる。 なんと痛ましいことか。
年功時列の賃金制度は、他方、人生を乗り切るためにかなりのハードルを作ってしまう制度でもある。