★派遣社員の不安、5割超が「安心な老後もてない」
・「派遣」でも仕事にやりがいを感じている半面、収入の低さから生活設計が描けず、
「結婚できない」「子どもを育てられない」と不安を抱いている人も多い――。派遣社員を
対象にした労働組合のアンケートで、派遣社員たちのそんな姿が浮き彫りになった。
派遣社員の労組を04年に立ち上げた連合傘下のUIゼンセン同盟(組合員86万4000人)
が昨年3月、加盟企業で働く派遣社員らに実態調査を実施。男女計約600人の回答を
分析した。
平均年齢は男性35.5歳、女性32.7歳。男女とも8割近くが正社員として働いた経験が
あったが、うち男性の3割が倒産・解雇で、女性の2割が結婚・出産を理由に正社員を
やめていた。
平均時給は男性1285円、女性1247円。ほとんどが1日8時間、週5日勤務だったが、
年収ベース(年1900時間、残業除く)で計算すると、男性は244万円、女性は237万円に
とどまる。
このため将来に対する不安(複数回答)ではほとんどが経済問題をあげ、「経済的に
安心な老後がもてない」が男女とも5割を超えてトップ。「生活費をまかなえない」
(男性45.4%、女性39.5%)が続いた。
年齢別では、34歳以下の男性の41.5%が「今の状態では結婚できない」とし、20代の
女性の20.7%が「子どもを産み育てることができない」と答えた。
一方で、今の仕事に「やりがいを感じる」人は男性81.5%、女性72.2%にのぼった。
「派遣という働き方に期待すること」は、「自分への評価」(32.0%)、「能力発揮」
(30.4%)が高かった。
UIゼンセンは「収入は男女とも生計をまかなえる水準ではなく、将来に夢が持てなく
なっている。仕事が正当に評価されるよう、待遇改善をはかっていかなければならない」
としている。
http://www.asahi.com/life/update/0106/001.html