ウェブへの批判投稿に名誉毀損訴訟で対抗する企業
オンライン批評家を黙らせるため,メッセージボードの投稿者に対して,企業が名誉毀損で訴えるケースは増えている。
訴えを起こすのは,業績がかんばしくない企業の神経過敏になった役員たちとも言われる。 2000年以降,
メッセージボードに批判的な意見を表明する権利を守る複数の裁判所裁定が出ているにも関わらず,
投稿者を訴えるケースはなくなっていない。また,言論の自由を圧迫しようとする馬鹿げた訴訟から市民を守る
法律が,19の州で成立している。 2001年2月のカリフォルニア州連邦地方裁判所の審理で,裁判官は,
一般にメッセージボードに掲載される批判やゴシップは,言論による名誉毀損の基準を満たしてはいないと判断した。
名誉毀損となるものは,事実を述べていると受け取られるように書かれていなければならず,単なる意見の表明は
これにあたらないと指摘した。 以上のことから,この種の訴えでは原告が裁判を維持するのは難しいと見られ,
訴えが実際に法廷まで到達することはほとんどない。たいていは,企業が訴えを取り下げる代わりに,投稿者に
メッセージの取り消しと謝罪文の掲載,そして以後その企業に関する投稿をしないと約束させて解決している。
企業からの警告に対抗するサイトとして,商標権を守ろうとする企業に対して,一般の人々がオンライン活動の
権利を主張するにはどうしたらいいかを教えるサイトが開設されている。
California Anti-Slapp Project 企業等の戦略的名誉毀損訴訟(SLAPP)から市民を守るカリフォルニア・プロジェクト
カリフォルニアにある,馬鹿げた名誉毀損訴訟から投稿者を守る非営利団体。
サイト:
http://www.casp.net がほっとめーる?