【環境】リンスの成分、貝の内臓で海水の一万倍まで高濃縮 毒性高く、対策が必要に
http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1126341166/ 日本大学生産工学部の渋川雅美教授らの研究グループは、リンスの
成分として知られ、毒性が比較的高い陽イオン界面活性剤(CS)が貝の
内臓において海水の一万倍程度にまで濃縮していることを確認した。
洗剤などに広く使われている陰イオン界面活性剤は、生分解性の高い
ものへと切り替えが進んでいるが、CSについても公害防止の配慮が
必要なようだ。
この研究成果は、十四日から名古屋市千種区の名古屋大学東山
キャンパスで開催される日本分析化学会で発表する。
CSは、シャンプーや洗剤に使われている陰イオン界面活性剤を中和
する作用があり、リンスや洗濯物の柔軟仕上げ剤として使われている。
殺菌作用を持っていることから毒性も高くなり、致死量はグラム単位と
推定されている。
金属などの生物濃縮は、生物を焼却すれば簡単に分かるが、有機物
に関しては分子に分けてそれをLCMS(液体クロマトグラフィー・質量分析
装置)で測量する。
CSは、土や石、生物の組織などに吸着されて分子として溶出しにくく、
これまで計測が難しかった。
渋川教授らは、CSを溶かしだすための溶離剤と、CSを選択的に通す
液体クロマトグラフィー用の充填(じゅうてん)剤を開発し、CSを高効率に
検出することに成功した。
貝の内臓中のCSの濃度は、内湾の海水に含まれる濃度の一万倍以上だった。
通常の食事では一マイクロ(一マイクロは百万分の一)グラム単位となり、
致死量と比較すれば非常に少ないものの、分解されずに濃縮されていることが
確認できたことから公害防止上の対策が求められることになりそうだ。
ソース(FujiSankei Business-i)
http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200509100018a.nwc