なお、精液には、フラクトース、アスコルビン酸、アミノ酸、
グリセロリン酸コリン、エルゴチオネイン、プロスタグランジンなど、
生体の調整や、組織の生成・再生に使われたり、エネルギー源として使われたりなど、
生体の機能的維持に必須の役割をするものが多い。
これらを頻繁に放出することは生体の機能維持に悪影響を及ぼす。
たとえば肌の状態を保つことも含まれる。
人間の精子完成までの過程は80日もある。
精細管上皮で精祖細胞が形成されるまでが16日、そこから成熟精子になるまでが64日である。
つまり、今日作り始めた精子のもとが完成するのは80日後のことである。
今日、精液を放出したことによる視床下部、下垂体へのホルモン分泌の影響で、精子が完成するのは64日後である。
頻繁にしてると先読みしてたくさん性ホルモンを分泌する
まず下垂体より分泌された卵胞刺激ホルモンが精祖細胞の分裂増殖を刺激する。
(卵胞刺激ホルモンは女性にしか分泌しないとか、女性ホルモンだからこの場合も肌がきれいになるとかいうのは誤解である。)
視床下部からの黄体形成ホルモン放出因子か分泌され、下垂体で黄体形成ホルモン(間質細胞刺激ホルモン)が分泌されて、
精巣の受容体でテストステロンが分泌。
分泌されたテストステロンが精細管に送られセルトリ細胞でより強力なアンドロジェンである5αジヒドロテストステロンに変換される。
これらはアンドロジェン結合蛋白と結合して、セルトリ細胞、精細管内のアンドロジェン濃度を高めることにより精子形成を維持する。
また、卵胞刺激ホルモンは、精巣でアンドロジェン濃度を高めることに関与する。