632 :
毛無しさん:
酸やアルカリなど化学的な性質ですが、羊毛のそれはよく知られていて、
常温の無機酸の影響は、「98%濃硫酸3分処理でわずかに溶解、70%硫酸・65%濃硝酸・35%濃塩酸に不溶」
と分析されています。わずか0.1molでpH1になる硫酸・塩酸・硝酸の「高濃度強酸」で侵されないのですから、
「弱酸」である酢酸・酒石酸・クエン酸・乳酸などでは、濃度の如何にかかわらずまったく影響をうけません。
人間は軟弱な進化を遂げた哺乳類ですが、始源が同じである髪の化学的な性質は、羊毛のそれと変わりありません。
クエン酸や醸造酢など弱酸による酸性リンスが有効な理由です。
髪も羊毛も、アルカリには影響をうけ、強アルカリには分解、弱アルカリには膨潤します。
石けんはもちろん弱アルカリのものですが、羊毛の場合、膨潤してもそのくらいのアルカリでは、繊維に損傷はなく、
中性の合成洗剤より洗い上がりが速くてよいという評価があります。
繊維の損傷は機械力の影響がもっとも大といいますから、機械力を減らせる石けんの方が、適しているという見解です。
とはいえ現在は便利から合成洗剤がつかわれています。