ミノキシジルの発毛作用について
http://www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/119/3/167/_pdf/-char/ja/ 要約:毛髪の長さと太さは主に毛包サイクルの成長期毛包の期間の長さで決まる。成長期
はVEGF、FGF-5S、IGF-1、KGF等の細胞成長因子で維持されている。しかし体内時計
によって設定された時が満ちれば、FGF-5S、thrombospondin、あるいは何らかの未同定
の因子により成長期は終了し、毛母細胞にアポトーシスが誘導され退行期へと移行する。
男性型脱毛症は遺伝的背景の下に男性ホルモンによって、より早期に成長期が終了する事
によっておこる毛包の矮小化である。ミノキシジルの発毛効果はsulfonylurea receptor
(SUR)を作動させ、@血管平滑筋ATP感受性Kチャネル開放による毛組織血流改善、
A毛乳頭細胞からのVEGFなど細胞成長因子の産生促進、BミトコンドリアATP感受性
Kチャネル開放による毛母細胞アポトーシス抑制、のいずれかを誘起し、成長期期間を延
長して、矮小化毛包を改善することによると推察される。