体操@レポ専用スレ 3

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仕事でこの学会に出席してきたのでレポします
メモをもとにして覚えている範囲で書くけど、
とみかしが話した言葉をどうしても一字一句知りたい方はスルーして
自分が見た感じだと、録音してた女性ファンがかなりいたから
その人のレポに期待してください


●学会の様子

朝から聞いていた人は100人くらい。
学会関係者が5割、体操関係の学生が1割、女性ファン4割といったところか。
会場には加納監督、森泉コーチ、原田コーチの姿もあった。(原田コーチは今回発表者でもあった)

前3列くらいに陣取ってかぶりつきで見ようとしているファンと
邪魔にならないように後ろの席に座っているファンとにくっきり分かれてたのにワロタ。
学会員や関係者は真ん中あたりから後ろに座ってた。
最前列近辺に座っているファンのことは、関係者も良く知ってるみたいだった。
(最近の試合でよく見かけるようになった顔がけっこうきてた)

前のほうの席には席取りだけしてあったところもあちこちあって
午前中の発表が終わるころ、席取りだけしていた女性ファンがぽろぽろ戻ってきてた。
服装なんかを見ていると「学会がどういうところかわかっていないんだろうな・・・」という女性たちも少なからずいたが
とみかしに限らず、すべての発表者の話をみんな静かに聞いていた。

関係者は、あいさつなどでも「今回は特に若い女性のかたが多くて・・・
ぜひ最後まで聞いていってください」みたいなことを何度も言ってて
「女性ファンに気を遣って(または媚びて?)いるのか?」という場面があちこちにあった

とみかしは昼休み中にすでにホールに入ってきていた。
多くの人が昼食にいっていたので混乱もなかったみたいだった。
2人は左端の最前列の指定席(?)に座って関係者と話をしてた。
セントラルの女性がしっかり2人の後ろの席に張り付いていたし
コーチや関係者たちもとっかえひっかえ2人の周りにいて、談笑しつつもガードしてた。
こんな感じだったので、午後の講演が始まるまで
2人がすでに会場内にいたことに気がつかなかった人も多かったみたいだ。

結局、午後からの講演は250人くらいいたかな?その半分は女性ファン。
後ろから見ていたら、多くの人がMDレコーダーなどを出して録音の準備してたから
録った人はけっこう多いのではないかと思う。
あと、「写真はお控えください」って言ってるのに撮ってたのも少しいた。
前から2列目くらい席に、かなり目立つ長い望遠レンズで写真撮ってた男?がいた。

発表終了後、2人はすぐ帰るかと思いきや
2人ともそのまま残って、最後の発表者まで話聞いてた。
自分はすべての発表が終わった時点で部屋を出たんだけど、
そのときもまだ2人は関係者やお偉方と話をしてた。
●講演内容
水島(以下「水」):
 今日は「ポストアテネに向けて」ということで、冨田選手と鹿島選手、審判の立場から加藤先生、
 そして指導者の立場として城間先生にお話しをしていただこうと思います。
 また、今日は学会という場ですので、写真撮影はお控えくださいますようお願いいたします。
 まず、私からの質問に冨田選手と鹿島選手に答えていただくという形で進めたいと思います。

水:では話に入る前に、皆さんにはあの感動をもう一度思い出していただこうと思います。5分から6分くらいです。


(全員中央のスクリーンに注目。壇上の4名も振り返ってスクリーンを見ている)

  鉄棒にぶら下がっている米田選手の姿がスクリーンに映し出される。
  アテネ団体決勝の鉄棒の演技を流すものと思われる。

  ゆずの「栄光の架け橋」が静かに流れ、米田選手のの演技が始まる。
  使用している画像はNHK総合で放送された画像で(ハイビジョンのものではなかった)
  刈屋・小西両氏の声は入っていない(映像はカットしていなかったと思う)
  離れ技や着地が決まるごとに観客の歓声や拍手が響く。
  解説の声がまったくない分、歓声や拍手の大きさや興奮がダイレクトに伝わってくる。
  米田選手、鹿島選手の演技が終わり、会場のボルテージが一気に上昇。その中を冨田選手が登場。
  冨田選手の鉄棒の演技がまさに始まろうとするとき、「栄光の架け橋」がフェードアウト。
  音楽がない静寂の中、スクリーンでは冨田選手の演技が進んでいく。
  コールマンが決まったとき、さっきまでの歓声とは明らかに違う、ものすごい歓声が上がる。
  後ろのほうに座っていたおじさん数名がうわーっと拍手する。
  そして着地がきまった瞬間、湧き上がる歓声にあわせるかのように「栄光の架け橋」のサビがかかる。
  動画が終わって会場拍手。この動画かっこよかった。すごくほしかった。


水:冨田選手が着地して、金を取ったーという瞬間、どんな気持ちでしたか?
鹿島(以下「鹿」):なんと思っていいのか・・・(そのくらい言葉で表現できない気持ちというニュアンスらしい)
 今までやってきたことの全てがそこにありました。
 「やった!」という気持ちに尽きますね。

水:では、冨田選手に。鉄棒に飛びつく瞬間、日本が何番だったか知っていましたか?
冨田(以下「冨」):だいたい知っていましたが、0.062とか0.063という差だったことは知らなかったです。

水:今回ルールが6-5-4制から6-3-3制に変わり、失敗が許されなくなりました。どんな感じでしたか?
冨:今考えると恐ろしくて体が動かなくなりそうですが、そのときは身体の調子もよく、日本も盛り上がっていたし、集中できていました。
  すべてがいい意味で回っていたと思います。

水:演技前、演技の終わった鹿島選手とハイタッチしていましたよね?そのときは「やるぞ!」という感じですか?それとも集中していましたか?
冨:鹿島の演技は見ていました。(あの時)自分は集中していましたね。

水:鹿島選手、もしオーダーが(冨田選手と)逆だったらどうだったと思いますか?
鹿:えー・・・(ちょっと考えて)
  2番でも緊張して嫌だと思っていたんですけど(会場からこぼれ笑い)
  でも、練習して自信をつけていたので、いったん鉄棒に飛びついてしまえば2番でも3番でも変わらなかったのではないかと思います。
水:アテネに向けての合宿中は厳しい練習だったと思いますが、いちばん厳しかった練習の思い出は何ですか?
鹿:・・・毎日毎日練習でした。
  米田選手もキャプテンとしてすごく動いていましたし、自分は動いていないなと感じていました。
  (いちばんの思い出というよりも・・・・)毎日しんどかったです。
  でも、「早く試合したい」と思うところまで自分を追い込めました。
冨:早朝6:00から練習したことがあったのですが、(身体がちゃんと起きていないために)けがにももつながるので怖かったです。
  つらかったというよりも怖かったです。

水:世界選手権では団体総合は銅メダルでしたが、これをオリンピックで金に変えることができた要因はなんだったと思いますか?
鹿:アナハイムで(メダルを取って、「日本は)メダルを狙える位置にいる」ということがわかりました。
  そして、目標に向かってひとりひとりが一年間がんばったことだと思います。
冨:アナハイムで日本がメダルを取ったことで、自信になりました。
  また、6-3-3制の試合だったんですが、平行棒で着地に失敗してしまって責任を感じました。もうこんな思いはしたくないと思いました。

水:実は(選手には伝えていなかったが・・・という含みがあるか?)、関係者(お偉方)の間では、(色は何にせよ)メダルを取れればいいと言っていたんです。
  選手の間ではどんな風に考えていたんですか?
冨:みんな、やるからには金メダルを狙っていました。

水:お二人は海外の試合も数多く行かれてますが、国内と海外の試合でいちばん違うところは何ですか?
鹿:会場の雰囲気が・・・やりやすいです。
  それに強い人がたくさんいるので、自分もがんばろうと思います。
冨:器具が変わるので、(その器具で)経験をつまないとならないですね。
  雰囲気はやりやすいと思います。観客も(試合を)見慣れてるな、と思います。
水:雰囲気の話が出ましたが、観戦マナーなどもありますね。フラッシュとか・・・。
  海外でもフラッシュ(撮影をする人)はいますが、危険な演技中は焚かないですよね・・・

水:ぼくもオリンピックに出ましたが、ぼくも鉄棒の最終演技者(5番目)だったんです。
  その時・・・(「夢中だったので演技を覚えていない」といった類のことを話していたような気がしますが、記憶に自信ないです)
  冨田選手は(鉄棒で)どんな演技をしたか覚えていますか?
冨:コールマンを持った瞬間、鳥肌が立ちました。そのあとは着地のことしか考えていませんでした。
水:珍しいですね!あのコールマンを見て、観客のほうが鳥肌が立ったというのはわかりますが・・・
冨:はい。持った瞬間、ものすごい声援が聞こえてきて・・・鳥肌が立ちました。

水:試合前にゲンかつぎはしますか?
鹿:いや、特にしていないですね
冨:まず会場全体を見て雰囲気をつかんでいました。
  それから、靴下を右からはいていました。
水:右からですか?
冨:練習のとき、靴下を右からはくと調子が良かったので、試合中もずっとそうしていました。
水:じゃぁ、もし間違って左からはいちゃったら、いったん脱いでまた右からはきなおしたりしたんですか?
冨:いや・・・気をつけていたので(左からはくことはなかったです)。

水:お二人とも、金メダルを取ってからいろいろメディアに出ることも多くなりましたが、
  メディアに対してひと言、どうでしょうか?
鹿:(試合が終わったのが現地時間の)0時過ぎで、それからメディアセンターに連れて行かれたんですが、
  疲れてるし、(金を取ったという)実感がわかないしで
  へんな感じで・・・イヤだったですね。
水:そういえば、メダル忘れたことありましたよね?
鹿:あ〜、ありましたね〜(苦笑い。会場も笑)
冨:4時まで取材だったんですが、(メダルを取った)直後は気分も盛り上がっていたしよかったんですが
  そのあともまだ個人総合や種目別の試合があったので、(体調を)整えるべきだったと思っています。
水:アメリカだと、NBCが一括で取材して、各放送局は同じ画像を使うんですよね。取材は1時間くらいで。
  日本は各放送局を回りますからね〜。
冨鹿:(「はぁい」という感じで首を縦に振る)
水:メディアからは、「団体で金メダルを取ったのに、どうして個人総合でメダルが取れないんだ」って言われましたし
  皆さんもそう思っていらっしゃる方がいると思うんですが、
  朝4時まで取材で、5時に寝て、すぐに個人総合の練習ですよ!
  (個人総合でも金メダルなんて)できるわけがない!
水:選手村での生活はどうでしたか?
鹿:環境は悪くなかったんですが、食事はあまりおいしくなかったです。
  なので、マクドナルドのサラダばかり食べていました。
冨:僕も食事で困りました。
  あと、宿舎のクーラーの水が漏れてきたりしましたね。
  それから、浴槽がないのでゆっくりお風呂につかるということができませんでした。

スクリーンに選手村内の居間?で6人が並ぶ写真が写し出される。
それを見ながら

水:部屋では何をしていましたか?
鹿:こういう場所があるので、みんなで座って話したりしていました。
冨:(書いている間に聞き逃した・・・)
水:部屋は・・・4LDK・・・ですか?
鹿:はぁい

スクリーンは室内での中野選手の写真に変わる。壁にいろいろなものがはってある。
それを見ながら・・・

水:これ、いちばん左(に貼ってある)のはタイムスケジュールなんですが、
  その隣に貼ってあるのは・・・日の丸、五輪旗、千羽鶴ですね。
  これは誰かからもらったものなんですか?
冨:大輔の個人的なものなので・・・(わかりません)
水:あ、そうなんですか?
  これを見て、誰からもらったのか気になったので、今回あえて差し込んだんですが・・・
  中野選手のなんですね!(会場笑)

水:オリンピックということで、海外のいろんな選手が来ていましたが
  海外の選手といわゆる異種目交流や異文化交流はしましたか?
鹿:食事の場所が、そういうところ(海外選手も集まるところ)だったんで・・・
  しゃべれないのですが、日本のピンの交換はたくさんしました。
冨:僕もピンの交換や写真くらいですね。

水:今回の得点の出かた(採点)はどうでしたか?
冨:選手のうちは言えないので、選手をやめたら言いたいです。(会場笑)
水:うーん、すばらしいです!(会場笑)
鹿:(演技を)やっている本人は10点満点を目指してやっていますが、採点競技なので
  ちゃんとした美しい演技をして認めてもらいたいです。
水:すばらしいですね〜(会場また笑)

水:最後に北京に向けての抱負を聞かせてください。
鹿:北京は次の大きな目的(目標?)なので・・・
  ひとつひとつの試合を大切にしていって、
  団体でも個人でももっとたくさんの金メダルを取りたいです。
冨:「北京に向けてがんばります」と言っても、4年後はわからないです。
  1試合1試合大切にしていきたいと思います。
  (北京は)結果を残して(初めて)見えてくるものだと思います。

   =おわり=

※他の発表者の要旨もレポ可能。ご希望があればレポのせます
 (職場への報告書を作ったので、個々の発表の要旨はまとめてあります)