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☆タイガーナイフ☆:
“さてマイク,ワシもナイフを習っているところだから,ぜひ教えてほしい・・・”
“ハイ,喜んで・・・でもその前にですね,私はストライダーに一本だけと言いましたが,
実は二本目になるという候補があるのですよ。
そのプロトタイプがあるので観てください。ストライダーの最新作です・・・”
出たよ,出た出た! スンゴイのがっ!
見たとたんギャーッ! とゾクっぽく叫ぶしかノーの無いイーチであるのであった。
それはナイフとしては類を見ないほどに複雑な形状だが,すべてに意味があった。
下側の丸い部分は指かけ。その先のカーヴはセレイションが入る予定だという。
その先はブレイド。上側の先はストレイトの刃で,これはスィールティームが爆弾を仕掛けるとき
船底に付着した貝殻などを削るためにある。背の部分はノコギリで太いロープなどを切るためのもの。
そういったユティリティーナイフとしての機能を持ちながら,ファイティングナイフとしてもピカイチだ。
まず,光るのがグイとダウンフォースのかかった先端。思い切ったように角度がついている。
しかし前に向けて突き出してみると,極めて自然に切っ先は狙った一点を向く。
人間工学に忠実なのか普通のナイフよりはるかに突きが楽で力もかかる。
上側の反った部分に親指をあてると突くもヒネるもコントロールは自在。
さらに両刃なので左右に振っても手首を反さないでターゲットを裂けるという徹底ぶり。
ミレニアムを飾る,この一本。
見とれているワシにマイクは言った。
“ウエル,レッツファイト”