マリア様がみてる＠サバゲ板

>>86

「Sir! ごきげんよう　Sir!」
「Sir! ごきげんよう　Sir!」

さわやかな朝の敬礼が、澄みきった青空にこだまする。
富士のお庭に集う乙女たちが、今日も民間人のような無垢な笑顔で広い演習場に
駈けてゆく。
汚れを知らない心身を包むのは、深い色のBDU。ｹﾞｰﾄﾙは巻かないように、白襷は
見せないように、ｱﾒﾘｶさんのﾌﾘをするのがここでのたしなみ。
もちろん、進軍ﾗｯﾊﾟを吹き鳴らし、ｷﾞﾘｷﾞﾘまで銃剣突撃するような、時代錯誤の
生徒など、存在していようはずもない――。

防○庁管轄、防○大学付属――山百合学園。
明治の世に、少女倶楽部に連載された「べるさいゆﾉ薔薇」と「ﾊｲｶﾗｻﾝｶﾞﾄｦﾙ」を
読みすぎたﾌ女子の乙女たちが、男装麗人団｢山百合挺身隊」として旅順攻略戦、
二百三高地で敵味方を大混乱に陥れたところまで、その歴史は遡ることができる。

ﾌ女子ﾉ教育ﾆﾖﾘ、国家ﾉ危機ﾄﾅﾙｿﾉ思想ｦ啓蒙ｼ、真ﾉ大和撫子ｾｼﾒﾝﾄｽ――二度の大戦
を乗り越え、軍隊はなくなり、自○隊が災害救助に活躍する平成の世になっても、
その志は潰えず、いまもなお、自○隊をはじめ、S○ALS、S○S等、世界各国の軍隊
に、同学園は優秀な人材を送り出し続けている――。

「GHQがみてる」序文より抜粋。