バズーカ砲
対戦車兵器が歩兵に必要という要望に応え兵器部に所属するレスリー・A・スキナーとエドワード・G・ウルが電動発射機構を採用した金属製の筒を開発した。
1942 年の初頭のことである。
それまでアメリカ陸軍歩兵部隊は戦車の進行を阻止できるほど威力のある対戦車用ロケット砲を持っていなかった。
もうひとり兵器部に所属するヘンリー・H・モホープは歩兵が戦車に対して使用することを目的とした指向性手榴弾の開発に取り組んでいた。
モホープの開発した M10 手榴弾の重量は 1.575 キログラムもあり、これを標的に対して的確に投げることは不可能だった。
ところがスキナーとウルの 2 人が、この手榴弾をバズーカ砲へ込めて試したところ連続して 3 発が命中するという好結果が得られた。
兵器部は、この結果を見て新兵器にすばらしい価値があることを知った。
バズーカ砲はアメリカの同盟国にも大量に送られた。
ドイツ軍も奪ったバズーカ砲の設計を模倣して、パンツァーシュレック ( 戦車にとっての恐怖 ) という武器を作ったほどである。
ちなみにバズーカという名称は喜劇俳優ボブ・バーンズが考案したトロンボーンに似た楽器に由来している。
特徴
狙いは正確だが装填に時間がかかる。