【3DS】キングダムハーツ3D 同梱版・10周年BOXスレ 13
相対性原理と相対性理論
アインシュタインの相対性理論についての説明の前に、「相対性原理」と言うものについて説明しましょう。
相対性原理とは、ガリレオがうち立てた、極々当たり前の(そして当時の人々にとっては衝撃的な)理論です。
これは、一言で言ってしまえば、「物が動いているか止まっているかは、決めることが出来ない」と言う理論です。
詳しく説明しましょう。
例えば、止まっている電車の中で、ボールを落としたとしましょう。
そうすれば、当然ボールは自分の足元に落ちます。
では、動いている電車の中ではどうでしょう?
加速している場合は別ですが、同じ速さで走っている場合、やはりボールは自分の足元に落ちます。
このように考えると、今自分が乗っている電車が止まっているのか動いているのか、知る手がかりはありません。
「外の景色を見れば動いてるかどうかわかるのでは?」と言うような気もしますが…意外と、そうでもありません。
例えば、あなたが新幹線ひかり号(時速240km)に乗っているとします。
その時、新幹線のぞみ号(時速270km)とすれ違ったとします。
ではこのとき、あなたから見たら、のぞみ号は時速何kmで走っているでしょうか?
全くの別の視点から見れば、のぞみ号は時速270kmで走っていますが、ひかり号から見た場合、のぞみ号は
240+270=510
つまり時速510kmで走っているように見えるのです。
このような速度の事を、「相対速度」と言います。
では、次の問題。
あなたが今、停車中の新幹線ひかり号(時速0km)に乗っているとします。
その時、新幹線のぞみ号(時速510km)とすれ違ったとします。
ではこのとき、あなたから見たらのぞみ号は時速何kmで走っているでしょうか?
答えは、時速510km。当たり前ですね?
ここで重要なのは、自分が時速240km、相手が時速270kmで走っていても、
自分が止まっていて相手が時速510kmで走っていても、どちらにしろ相対速度は同じ、と言うことです。
駅で、隣に止まっている電車を見ていて、その電車が動き出したとき、
「自分の乗ってる電車が動き出した」と思ったら、動いていたのは向こうの電車だった…と言う経験がある方は、すぐにわかる事でしょう。
そして、この時速○○kmと言うのは、全て地面を基準にして測っています。
つまり、この地面その他を頭の中から全て取っ払ってしまえば、自分の速さを決める事は出来ません。
自分にわかるのは、相手の速さ、つまり相対速度だけ、と言うわけです。
結局、いかなる方法を用いても、自分が今現在どのように動いているのか、或いは止まっているのかは、知ることが出来ない、と言うわけです。
これが、ガリレオの打ちたてた相対性原理、と言う物です。
この相対性原理に絡んだ有名な話は、地動説と天動説。
「果たして、動いているのは地球か、太陽か?」
今は、「地球が太陽の周りを回っている」と言うのが常識として染み付いていますが、これがわかる前は、誰もが太陽が地球の周りを回っていると思っていました。
何故ならば、自分が動いているかどうか、知る手がかりが無かったからです。
身近な事についてはピタリと当てはまるこの相対性原理(※)。
ところが、動く速さが光の速さに近くなったり、ブラックホールの周りなどでは、当たり前のような相対性原理が使えなくなってしまうのです。
そんな場合でも使えるよう、ガリレオの相対性原理を発展させた(見方を変えた)のが、アインシュタインが発見した「特殊相対性理論(特殊相対論)」と言う物なのです。
※)先にここからの内容に言及することになってしまいますが、全ての物体は、光より速く動く事が出来ないとされています。
しかし、例えば、秒速20万kmで走っている物と、秒速20万kmで走っている物がすれ違うとき、
この場合、「相対性原理」で行くと、お互い、相手が20万+20万で、秒速40万kmで走っているように見える事になります。
しかし、光の速さは秒速30万kmで、全ての物体はこれを超えることが出来ません。
そのため、「相対性理論」に登場する公式を使って計算すると、この2つの物は、お互い、限りなく秒速30万kmに近い速度で走っているように見えるのです。