ストーリーを教えてもらうスレ part43

このエントリーをはてなブックマークに追加
532ゲーム好き名無しさん:2009/02/23(月) 15:25:27 ID:c6R+46wP0
アルマースが目覚めると、ココロ銀行に連れて行かれていた。
マオに自己紹介を受け、マオが「魔王の息子」であることを知り、目的を聞く。
勇者となり魔王を倒すと言うマオの説明に疑問符が頭に浮かぶ。
ひとまず殺されたりはされないと言うことが分かり安堵。
”もしかすると魔王の弱点を知る事ができるかもしれない”
魔王を倒すのが目的で魔界に来たアルマースにとっては耳寄りな話。
倒してくれるのなら尚の事。
自らの国の姫様を守る為にマオに肩入れする事を決意する。

そんな事を考えているうちにアルマースは”勇者”の称号をマオに奪われる。
焦るアルマース。無職(称号無し)になるとは情けないと。
マオは再就職先を提示する。
少し安堵するアルマース。
マオの提示した再就職先は…「マオの子分」
つまり悪魔の仲間入り。
アルマースは自らの体の異常に気付き焦る。”悪魔見習い”の称号に変わっている事に驚愕。

マオは自宅に帰宅すると「ただいま」と口走ってしまう。
じいや曰く「勇者の称号の副作用」との事だが、マオは不良になってしまう事を恐れる。

そこにアルマースが何故父親を倒すかをマオに聞く。
マオはその理由を口にする。「400万時間以上やりこんだゲームのデータを本体ごと踏み潰されたから」と。
アルマースはそんな事で親を倒そうとしたりする悪魔に対し軽蔑の感情を抱く。「同士討ちしてろ。勝手に争え。」と。
今まではそんな感情を持った事のないアルマースは自らの心の変化に気付く。
そこに魔王から敵が送られてくる…

勇者の力は凄まじい物だった。デブ30人分の湿度にも相当する圧倒的な力。
その力で自らの父を成仏させてやると宣言。
アルマースは実力に疑念を持ち始める。「自分の尊敬する超勇者でも敵わない相手に太刀打ちできない」
その心の弱さに対し奮起。「負けても魔王を倒さないといけない。姫様のためなら死ねる。」
マオはそんなアルマースの顔を「我の為に散る覚悟ができた」と見る。
アルマースは否定。マオ憤怒。アルマースは心を入れ替える振りをする。

マオ達は理事長室に突入。
誰もいない様に言うアルマースに周囲を見ろと言うマオ。
するとそこには魔王の左手が…
アルマースはやる気と戦意を失い逃亡しようとする。
マオは彼を引き止め、父親に攻撃を開始する。

軽々と魔王に勝利したマオ…
しかし魔王は再生。
アルマースの予想通りとなった。
魔王の反撃を喰らいつつ強がりを言うマオ。それに突っ込むアルマース。
もう一撃反撃を喰らいGAMEOVER…と見せかけて第一話終了。
533ゲーム好き名無しさん:2009/02/24(火) 10:05:02 ID:NXqIfKWQ0
乙だけどこのスレ残り容量少ないから次スレ行った方がいいぞ
534ゲーム好き名無しさん:2009/02/24(火) 17:30:38 ID:l7PYlU3R0
確かに残り少ないけど、つっても残り36KBあるから
>>531-532と同じくらいの文をあと七、八回は書けるよ
>>531-532の2レスでだいたい4.5KBくらいみたいだから
535ゲーム好き名無しさん:2009/02/24(火) 23:50:32 ID:sx2bG6Mp0
てか、このスレをいつまで残しておくつもりだ?
もう次スレは容量の半分を切ってるのに…
何でもかんでも次スレに書き込む前に
軽い物や分割して書いてる物ならここに書き込むべきだろ…
536ゲーム好き名無しさん:2009/02/25(水) 05:04:30 ID:m4ldNQnz0
このスレの>>535、次スレの205までをWikiに収録、未解決リストに反映しました。

1ヶ月以上経ったので「ディシディア ファイナルファンタジー」「FRAGILE 〜さよなら月の廃墟〜」を
●執筆予告がある物 の欄から消しました。
537ゲーム好き名無しさん:2009/02/25(水) 18:07:52 ID:B82EFjpu0
そろそろ恒例の萌えキャラAAの出番ですか?
538ゲーム好き名無しさん:2009/02/25(水) 19:44:19 ID:EehFAVuzO
ここは萌キャラを貼るスレではないので、それは勘弁していただきたい

ってか恒例のって何だよ…
ストーリースレなんだから、埋めるならストーリーで埋めようよ
539ゲーム好き名無しさん:2009/02/25(水) 22:37:57 ID:1FET0dFO0
なぜかこのスレの一部の住人以外は数十kbも余っているのに
次スレが立つとほぼ完全にスレの機能をそっちに移してしまうから
デカイAAを貼られて強制的に500kbオーバーさせられる事態に陥る。
540ゲーム好き名無しさん:2009/02/26(木) 03:09:52 ID:9auLX3530
DSの「犬神家の一族」とPS2の「セイクリッドブレイズ」のストーリーをお願いします。
541ゲーム好き名無しさん:2009/02/26(木) 04:16:21 ID:UJ6SQ7J0P
長文+残容量わからなかったから張りきるか不安だったんだ。ごめんよ
542ゲーム好き名無しさん:2009/02/26(木) 12:11:37 ID:sYUkDs0vO
というかね、別にスレまたいで貼っても大丈夫なんじゃないかなと思うのね
そんでね、わざわざスレ違いやってまで埋めなくても普通に新スレ行って
「おまいら前スレ埋めれ」っていえばいいんじゃね?

って思ったのでそのようにしてきた
543ゲーム好き名無しさん:2009/02/26(木) 12:20:30 ID:sYUkDs0vO
というかね、別にスレまたいで貼っても大丈夫なんじゃないかなと思うのね
そんでね、わざわざスレ違いやってまで埋めなくても普通に新スレ行って
「おまいら前スレ埋めれ」って言えばいいんじゃね?
って思った
のでそのようにしてきた悪しからず
544ゲーム好き名無しさん:2009/02/26(木) 17:01:38 ID:bbTUVi3L0
そんなに大事なことだったのか。
545ゲーム好き名無しさん:2009/02/26(木) 17:21:59 ID:sYUkDs0vO
こんなにも大事なことだと思っていたとは自分でも気づかなかった
軽い気持ちでやってしまった。今は反省している
546ゲーム好き名無しさん:2009/02/26(木) 20:42:15 ID:oBcAi76Z0
本当に大事なものというのは中々気づかないものなんだよ
だから気を落とさなくても大丈夫
547ゲーム好き名無しさん:2009/02/26(木) 22:05:22 ID:K28Dmhte0
んではスネークテイルズの最後いきます。
最後のEだけは分岐のない一本道シナリオ。
548METAL GEAR SOLID 2(SNAKE TALES・E):2009/02/26(木) 22:06:54 ID:K28Dmhte0
 【External gazer】
オタコンがコペルソーン・エンジンとかいう新しい仕組みを用いたVRシステムを
開発した。仮想空間とは思えないほどのリアリティがあるが、スネークはどこか
他人の身体に乗り移るような違和感を覚える。そんな事を話し合う二人の所へ
タブロイド紙を手にメイ・リンがやって来る。 『ビッグ・シェルに怪獣出現!?』
等という見出しの下に、ビッグ・シェルと巨大な人影と思しき姿が写った写真が
掲載されていた。どうせ合成写真だろ、と冷めた感想を持つスネークとは裏腹に
オタコンとメイ・リンは大盛り上がり。嫌な予感は、そして現実のものとなる。

二人がかりで押し切られ、ビッグ・シェルに下り立つスネーク。手にはデジカメ。
怪獣“ゴルルゴン”とやらを写真に撮るのが、下らないが一応の任務だ。
ビッグ・シェルにはなぜか武装した兵士の姿がある。その中AB連絡橋へ行くと
突如海面が波立ち、巨大な何かが姿を現す。スネークは信じられないながらも
半ば以上意地でその姿を写真に収めるが、直後にAB連絡橋に兵士が大挙して
やってくる。訳も解らないまま凌ぎきると、彼らの背後からオルガが現れた。
だがスネークの知る彼女とはどこか雰囲気が違う。その違和感を裏付ける様に
オルガは言う。「私はあなたの知ってる私じゃない」
彼女は自分の宇宙へ帰るための鍵を探していて、それがあのゴルルゴンだと、
このままだと貴方の宇宙も大変な事になる、と意味不明な事を言う。
そして彼女はVRシステムが全ての元凶だと言い残し、連絡橋から飛び降りる。
兵士達も皆海に飛び込み、連絡橋には呆然とするスネークだけが残された。

それから一週間ゴルルゴンは現れなかった。オルガの言葉を聞いたオタコンは
平行宇宙が入り乱れているのかもしれない、と推測する。元凶と言われたVRの
解析ははかどらない。メイ・リンは『コペルソーンエンジンを用いたVRシステムは
仮想空間を構築しているのではなく、条件に合った他の宇宙を仮想空間として
提示している』と仮定し、あのゴルルゴンが平行宇宙の歪みの原点で、VR内で
ゴルルゴンを倒せば歪みも解消されるのではないか、と提案する。
だが実行してみても一向に手応えのようなものがない。

※ゴルルゴンってのはMGS2の敵兵(ゴルルコビッチ大佐の私兵部隊員)が
  巨大化してゴジラ風の背びれがついた “異次元怪獣” ほんとに。
  ちゃんと(巨大サイズの)銃も持ってるけど使うほどの頭はないらしい。
549METAL GEAR SOLID 2(SNAKE TALES・E):2009/02/26(木) 22:08:05 ID:K28Dmhte0
成功を疑うスネークとオタコンに、メイ・リンは言う。もちろん大成功だと。
「これで平行宇宙を元に戻す手段はなくなったんだから」
平行宇宙を元に戻す方法は、特異点であるゴルルゴンを消去する事ではなく
特異点を捉えて波動関数を収束前の状態に拡散させる事。それを知りながら
二人にゴルルゴンを倒させたメイ・リンは、既にオルガ同様、二人の知らない
別宇宙のメイ・リンに入れ替わっていた。彼女は夫の指示で動いており、その
夫とは彼女の宇宙のソリダス。そこへアジトの壁をぶち破って当の旦那さんが
登場。アジトを半壊させたソリダスはメイ・リンを抱いて逃走。
残された二人は恐らく現状最も事態を把握しているだろうオルガと接触を図る。
オタコンが新聞に出した『ゴルルゴン探検隊募集』の広告に応じてやってきた、
特技は運が良い事と言うやたら明るい黒人美女や、スライディングとバク転が
得意というオッサンに混じって、最後にオルガが現れる。彼女との協議の結果
VRを連続でクリアしていく事によって他の特異点を見つけ出そうという事に。

VRをクリアしていくスネークの前にソリダスが現れる。コペルソーンエンジンを
用いたVRシステムは他の宇宙に干渉する。VRの中での行動が観測され確定、
それ以外の可能性を持っていた宇宙は “ありえなかったもの” として、存在を
抹消される。そして干渉を受ける可能性があるのはスネークらの宇宙も同じ。
「貴様がシャドーモセスを切り抜けられたのも、他の平行宇宙の誰かのお陰かも知れんな」
そう言うソリダスの目的は、自分が殺される事になっている平行宇宙の否定。
宇宙同士が干渉し合う現状を是正しようとするスネークに刺客を送りつける。
『幾多の宇宙で悪名を轟かせ、蛇蠍の如く忌み嫌われる史上最凶のユニット。
 存在のみで世界を破滅させると恐れられ、全宇宙の憎悪を一身に集めてきた
 暗黒と邪悪の申し子たち。地獄のプリンセスと混沌の貴公子……』
ここからしばしジャック(雷電)とローズの素っ頓狂なイチャイチャ(?)話が展開。

ジャックとローズの精神乗っ取りから何とか逃れたスネーク。放り出された先は
まさに特異点。ソリダス最後の妨害であるメタルギアRAYの群れを、オタコンが
波動関数を拡散させる作業の間ひたすら撃墜する。凌ぎ切ったと思ったら次は
フェデラルホールの上に放り出され、素手でソリダスと一騎打ち。

※ゴルルゴン探検隊に応募してきた朗らかな黒人女性はたぶんフォーチュン
 (別宇宙のフォーチュンと入れ替わり済み?)同じくスライディングとバク転が
 得意なオッサンは大統領だと思われ。
550METAL GEAR SOLID 2(SNAKE TALES・E):2009/02/26(木) 22:10:16 ID:K28Dmhte0
戦いたくないと思いながらもソリダスを倒すスネーク。フェデラルホールの上から
落下するソリダスの体が地面と激突した瞬間、閃光が走る。スネークは崩壊した
アジトに戻され、宇宙の修復が始まったためオルガも己の宇宙へと戻っていく。
彼女を見送りながら、どこかひっかかりを感じているスネークとオタコン。無限に
存在する平行宇宙にはよく似たものもある。今まで違和感は覚えなかったもが
お互いが本当にお互いの知る本人なのかどうかはわからない。
考え込むスネークにオタコンが手を差し出してくる。
「……僕の宇宙のスネークは、僕に100ドル借りがあったはずだけど」
「お前が俺の宇宙のオタコンなら、俺がお前のフィギュアを壊しちまった事を白状しても怒らないはずだ」
「なんだって!?どれのことだよ!!」
そんな会話をして笑い合う二人。本当は別の宇宙の存在だったのだとしても、
俺達は親友だ。そう確認し、世界が修復の光に包まれる中で握手を交わす。

気が付くとスネークはアジトにいた。破壊された跡もない、いつものアジト。
正面に座っていたオタコンと目が合う。戻ってきたのかな? と言うオタコンは
やはり同じような体験をしたらしい。これで全部終ったね、とオタコンは言うが
スネークは未だひっかかりを感じていた。フェデラルホールの上でソリダスと
対峙した時、確かに自分は戦いたくないと思っていた。だが実際には戦って
倒してしまった。あれは本当に自分自身の意思だったのだろうか。
VR以外にも他の平行宇宙を外部から観測し、干渉する手段があるとしたら?
だが、オタコンは考えすぎだと笑う。
「それよりも……僕のフィギュア壊したって!?」
「いや、それは……」
そこへ何も知らないメイ・リンがやって来る。彼女が手にしたタブロイド紙には
『ビッグ・シェルに怪獣出現!?』 という見出しと共に、ビッグ・シェルと
巨大な人影と思しき姿が写った写真が掲載されていた……。
                               −SNAKE TALES・E−END

※最後のタブロイド紙の写真に写ってるのはゴルルゴンじゃなくてゲノラ。
  ゲノラってのはMGS1の敵兵(ゲノム兵)が巨大化した “遺伝子怪獣”
  どっちもMGS2英語版のオマケVR訓練に登場(ゲノラはMGS1のVRにも)
  ついでに対ゲノラ用兵器メカゲノラなんてのもいたりする。ほんとに。
551METAL GEAR SOLID 2(SNAKE TALES):2009/02/26(木) 22:12:18 ID:K28Dmhte0
以上でMGS2 SNAKE TALES終わり。
Eはラスボス戦が素手なので「殺す・気絶させる」の二択が発生しません。
ラスト近くのオタコンの100ドル借りが〜の所、原文では100ドル貸しが〜に
なってるんですが、どう考えてもおかしいので誤植だと思う。

ちなみにVR中の『幾多の宇宙で〜の所はほぼ原文ままです。
公式の自虐ネタだと思うけど雷電とローズはどんだけ人気無かったのかと。
あとMGS4でメイ・リンが「年上好み」と言われてるのはこの辺が元ネタかも。
552ゲーム好き名無しさん:2009/02/27(金) 00:18:22 ID:kq7e5dQp0
乙です!
メイリンがソリダスと結婚する宇宙って、そこに至るまでに一体何があったんだろw
553ゲーム好き名無しさん:2009/02/27(金) 22:56:31 ID:T3Wd37JbO
有野の挑戦状のガディアクエストをキボンヌ
554ゲーム好き名無しさん:2009/02/27(金) 23:03:56 ID:k7Wt51zb0
・リクエストの際は、正確なタイトルとハード名を付記して下さい。
555ゲーム好き名無しさん:2009/02/28(土) 00:38:40 ID:bb83CnIH0
>552
まったく同感w
ちなみに別宇宙メイ・リンは旦那ソリダスをハニーと呼んでいるw

ついでだからMGS MOBILEも予約してみる
556ゲーム好き名無しさん:2009/02/28(土) 01:22:22 ID:CCWU6Fo5O
機種:DS
ゲーム:有野の挑戦状1
ジャンル:複数あるゲームの中にあるひとつのガディアクエスト(RPG)のストーリーを希望
557ゲーム好き名無しさん:2009/02/28(土) 21:09:07 ID:Tptss8gw0
ところでロックマンゼロ1〜3がまとまってるけど、一つ一つを分割したいんだが。
やってもいいなら早速書くんだけど…。
558ゲーム好き名無しさん:2009/02/28(土) 21:24:43 ID:O7myuZKD0
OK!
559ゲーム好き名無しさん:2009/02/28(土) 23:19:50 ID:Tptss8gw0
>>558
じゃ、書くよ。一応1〜3全部書く予定。今1が終わりそう。
560ゲーム好き名無しさん:2009/03/01(日) 02:31:02 ID:dmdqxqCeO
確かロックマンXとつながってんだよね?
そのへんのつながりを表すようなエピソードとかあったら詳しく書いてほしいな
561ロックマンゼロ:2009/03/01(日) 21:18:40 ID:00jsSOmf0
書けたよ〜。文章超下手だけどよろしく。
562ロックマンゼロ:2009/03/01(日) 21:20:09 ID:00jsSOmf0
舞台はロックマンXの世界から100年後。
Σウイルスが発端となり起こったイレギュラー戦争は青き英雄エックスの活躍により終結。
人々は人とレプリロイドが手を取り合って暮らす理想郷「ネオ・アルカディア」を築き、平和を取り戻した。
だが、それはレプリロイドのイレギュラー化を恐れる政府が無実のレプリロイドまでも大量に処分して得た偽りの平和であった。
イレギュラーの汚名を着せられたレプリロイド達をまとめてレジスタンスを結成し、細々と暮らしていた元科学者の少女、シエル。
だが、ついに彼女達にも政府の魔の手が迫る。無論抵抗するレジスタンスだが、徐々に追い詰められていく。
彼女達は、最後の希望を求めてはるか昔に封印されたもう一人の英雄、ゼロの眠っている遺跡を目指す。
しかしその途中、シエル達はネオ・アルカディアの軍に発見されてしまう。
シエルに先を急がせるため、足止めをするレジスタンスのレプリロイド達。
まるで歯が立たず、次々と倒されいく彼らだったが、シエルは何とか遺跡の奥に辿りつく。
そこは行き止まりと思われたが、シエルの連れているサイバーエルフ、パッシィはここだと言う。
扉を爆破して破壊し、その奥へと進むシエル達。
そこには、ケーブルで繋がれた赤いレプリロイドが眠っていた。
「これが、ゼロ…」
「つ、ついに見つけたぞ!」
レジスタンスの一人がゼロに近づくが、強い力で跳ね返される。
パッシィが言うにはプロテクトがかかっているらしい。
一体どうすれば、と悩む一行についにネオ・アルカディア軍が迫る。
レジスタンスの一人、ミランがひとまず撤退しようと言うが、彼はシエルをかばって死亡。
追い詰められたシエルにパッシィが私の力を使えと言う。
しかし、サイバーエルフは一度力を使うと死んでしまう。そのために思い悩むシエル。
だが、パッシィは「シエルの帰りを待ってるみんなの言葉を忘れないで!」とシエルを諭す。
「……分かったわ」
「ううん、ありがとう、シエル、さよなら…」
「パッシィ−−−−−−−−−−ィ」
パッシィは自らの命と引き換えにゼロのプロテクトを解除し、復活させる。
助けて欲しいというシエルの言葉を聞いたゼロは、ミランのバスターを使ってシエルを避難させる。
避難した場所は行き止まりだった。考え込むシエルだったが、突如床が崩れ落下。間一髪ゼロが受け止める。
落ちた先は前時代の研究所らしい。そこにレジスタンスベースへ戻れるトランスサーバーがあるかもしれない。
先へ進むシエルだったが、そこは崩れてしまっていた。
戻ろうとするシエル。ゼロは危険を感じ「下がれ!」と叫ぶが遅かった。
瓦礫の中から巨大な手が伸び、シエルを連れ去る。
連れ去ったのは先ほどレジスタンスを一蹴したメカニロイド、ゴーレム。、
シエルを助けるためバスターで応戦するゼロだが、ゴーレムにはバスターが効かず、歯が立たない。
ちっ、と舌打ちするゼロ。そのとき、研究所のモニターに何かが映った。
「…ゼロ…コレヲツカッテ…」
「誰だ!」と問い掛けるゼロだがモニターに移った何物かは答えない。
「…ハヤク…カノジョヲ…助ケナイト…サッ、ハヤク…」
そう言われてゼロは剣のような武器、『ゼットセイバー』を渡される。
ゼットセイバーを使い、ゴーレムを一閃の元に斬り伏せ、シエルを救出する。
救出したシエルはやはりあなたは伝説のゼロなのね、と問い掛ける。
だがあまりにも長く眠っていたせいかゼロは思い出すことが出来ない。
シエルは無理矢理起こしたことと助けてくれた例を言い、自己紹介をする。
その後レジスタンスベースへ非難しようとする2人だが、ゼロは問い掛ける。
「俺がその、ゼロじゃなかったらどうする?」
これに対し、シエルは「私にとっては、あなたはもうゼロなのよ」と答える。
563ロックマンゼロ:2009/03/01(日) 21:22:01 ID:00jsSOmf0
レジスタンスベースに戻り、シエルは自分達の置かれている状況をゼロに説明する。
その中でゼロはエックスと言う名前を聞き覚えのある名前を耳にする。
シエルによると、そのエックスこそがレジスタンスを処分しようとしているらしい。
記憶はないが、にわかに信じがたいゼロ。
続いて、シエルはイレギュラーを処分する施設の存在を話す。
施設の停止を頼まれたゼロは、施設へと向かう。しばらくしてその施設へ辿り着いたゼロ。
そこでは、罪のないレプリロイドが今にも処分されそうになっていた。
施設の管理者、アステファルコンを打ち倒し施設の停止に成功したゼロ。
シエルはゼロにしか出来ないミッションが他にもあると言う。

順調にミッションをこなしていくゼロ(成功させなくても進行は可能)。
そんな中、ネオ・アルカディアのメカニロイド、ヒッタイドホッタイドがレジスタンスベースを強襲。
しかしゼロはこれを破壊し、レジスタンスベースの防衛に成功する。
再びミッションをこなしていくゼロ。
ミッションの中、ネオ・アルカディア四天王である賢将ハルピュイア、妖将レヴィアタン、闘将ファーブニル、
隠将ファントムが立ち塞がったがゼロはこれと互角に渡り合い、彼らを退けミッションを成功させていった。
そこへ再びネオ・アルカディアの総攻撃がレジスタンスベースを襲う。
今度こそ持ち応えられそうにないと考えたシエルはゼロに逃げろと言う。
ゼロはシエルにあんたも早く逃げろと言うが、私はもういい、こうなったのは私の責任だと語る。
「ネオ・アルカディアなんかが出来たから、世界はおかしくなってしまった…
行き過ぎた正義、力による平和、人間の幸せのために犠牲になるレプリロイド達…
そのネオ・アルカディアを作ったのは、エックスを復活させたのは…私なのよ」
「エックスを復活させた?俺みたいにか?」
「ううん、違うわ…あなたはオリジナル、エックスは…」
その時警報装置が鳴り響き、2人の会話が途切れる。
シエルに皆を助けるように言われたゼロは、敵に占領された動力室を開放したゼロ。
だが、今度はエネルゲン水晶貯蔵庫を制圧された。エネルゲン水晶はレプリロイド達の動力源であり、
これを奪われたら生きていけない。ゼロはエネルゲン水晶貯蔵庫へ向かう。
そこで対峙したのはファントムが率いる斬影軍団の一員であるレプリロイド、ハヌマシーンだった。
激戦の末にハヌマシーンを倒し、ネオ・アルカディア軍を撃退したゼロ。
564ロックマンゼロ:2009/03/01(日) 21:26:08 ID:00jsSOmf0
生き残ることが出来たことをゼロに感謝するシエル。
だが、エックスがいる限りこんなことはいつまでも続くだろう。
ゼロは「エックスさえいなくなればいいわけだな、奴が居る場所を教えろ」と言う。
確かに転送装置を使えば忍び込める。だがそこまでハッキングすることはまだ出来ない。
転送装置を使わなければさすがのゼロでも簡単には辿り着けない。
それにそんなに長い間ゼロがベースを離れたらレジスタンスはベースを守り抜くことが出来ない。
思い悩むゼロとシエル。そんな中、何者かが現れる。
「ボクガ、テンソウソウチノプロテクトヲハズシテオイタヨ…ゴメンネ、スコシジカンガカカリスギテシマッタケド…
コレデ、イツデモネオ・アルカディアニノリコムコトガデキル…」
「お前は、ゼットサイバーを投げてよこした…」
「サァ、イクンダゼロ…ソシテボクノカゲヲ…」
そう言って何者かは去っていった。
ゼロはトランスサーバーからネオ・アルカディアへ乗り込む。
警備を潜り抜け、ネオ・アルカディアの神殿を先へ先へと進んでいくゼロ。
無事に最深部に到達し、神殿を守るレプリロイド、ヘラクリウス・アンカトゥスを撃破。
続いてゼロはネオ・アルカディアの塔を進んでいく。
塔を守っていたレインボーデビルを撃破し、先へ進むゼロ。
しかしゼロの前に人影が見える。そこにいたのはベースにいるはずのシエルだった。
「シエルか何しに来た」
「あの…ごめんなさい…私…コピーエックスを作ったのは私だから…だから…」
コピーエックスを作ったことを悔やんでいるシエル。
「責任なんか感じる必要ない。お前は、みんなのためを思ってやっただけだ。後は俺に任せろ」
そう言って先へ進むゼロ。
「ゼロ…ありがとう 私…あなたに出会えたことを本当に感謝してる…
あなたがいなかったら…みんな今頃どうなっていたか…死なないでね…
ネオ・アルカディアなんて倒せなくたっていい…あなたさえ、生きていてくれたら…死なないで」
シエルの言葉を背に、ゼロはいよいよネオ・アルカディアの本部へと向かう。
エリアXへと進んでいくゼロに、ネオ・アルカディア四天王が再び立ち塞がる。
四天王の一人、ファントムを撃破(≠退けた)ゼロ。
ファントムは死の直前、自ら自爆して命を絶つ。命に代えてもゼロを止めようと自爆したのだ。
しかしゼロは自爆を何とかかわし、助かった(かわさなくても死ななきゃOK)。
四天王を全員退け(うち一人殺害)、ついにエリアXへと辿り着いたゼロ。
しかし生き残ったハルピュイア、ファーブニル、レヴィアタンが立ち塞がり、行かせまいとする。
そこへ3人の後ろから「やめておけ」と声が入る。
声の主はコピーエックスだった。下がっていろと言われ不本意ながらも引き下がる3人。
565ロックマンゼロ:2009/03/01(日) 21:28:28 ID:00jsSOmf0
「ようやく会えたね、ゼロ。僕は伝説の英雄である君に会えるのを楽しみにしていたんだよ」
「お前か、エックスのコピーというのは」
「そうさエックス・オリジナルの完璧なるコピーだよ。荒廃した世界から人間を救った新たな伝説の英雄さ。
…知っているかい?人間はいまやかつてないほどの繁栄を取り戻した…
人間が追い求めていたユートピアがここネオ・アルカディアにようやく、実現したんだ。
かつて君やオリジナルのエックスでさえ築くことの出来なかった真のパラダイスがこの世に誕生したんだ!
このボクのおかげでね」
「無実のレプリロイドまでも大量に処理して得た平和か。お前も、この世界もすべてまがい物だな」
「ふふっ君はボクの想像どおり愉快な人だね。君のような人と楽しい時間を過ごせて本当によかったよ。
じゃあ、そろそろ仕事を始めるとしますか」
そう言って戦闘形態に変身するコピーエックス。ゼロとコピーエックスの決戦が始まる。
戦いの後、立っていたのはゼロだった。
「弱いな…オリジナルのエックスもそんなに弱かったのか?」
「な、なんだと…!」
「記憶はなくしたが、体はかつての友を覚えているようだ…エックスはもっと強かった」
「よーし、分かったボクの…真の力を…お前にみせてやろう!はぁーーーーっ!!」
そう言ってもう一つの戦闘形態である『シャイニングトランスフォーム』に変身するコピーエックス。
2人の最後の決戦が幕を開ける。

激戦の末、ゼロはコピーエックスを倒す。無残に床に崩れ落ちるコピーエックス。
「な…何故だ…完璧なる…コピーはずの…この…ボクが…何故…こんな、目に…。
ボクは…英雄じゃ…なかったのか…?」
「今、少しだけ思い出した…あいつは、お前みたいに単純な奴じゃない。
いつも悩んでばかりの、意気地なしだったさ…だからこそ、奴は英雄になれたんだ」
「お前だけは…許せん…道連れに…して…や…………」
そのとき、エリアXに警報が鳴り響く。
「サイシュウボウエイラインXヲトッパサレマシタ
コレヨリエリアXヲジバクサセ、キケンヨウインヲハイジョシマス」
爆発するエリアXからゼロは脱出を試みるが、爆発に巻き込まれて吹き飛ばされる。
566ロックマンゼロ:2009/03/01(日) 21:31:32 ID:00jsSOmf0
しかしゼロは生きていた。以前にゼロを助けた何者かが、ゼロを助けたのだった。
砂漠で気を失っているゼロに、何者かは語りかける。
「君が姿を消し、この世界から姿を消してから…
ボクは100年近く、たった一人で途方もない数のイレギュラーと戦っていたんだよ…。
それは辛く悲しい戦いの日々だった…。
しかし、何よりも悲しいのは、だんだん何も感じなくなっていく自分の心だったんだ…」
そう言って何者かは姿を現す。
彼は体を失いサイバーエルフとなっていた、オリジナルエックスだった。
「ゼロ…この世界のことをしばらく君に任せたい…
だからこのボクを…まだ…もう少しの間休ませてほしい……ゴメンね…」
そう言ってエックスはいずこかへと去っていった。
しばらくして目を覚ましたゼロ。
「仕方ないヤツだ…。だが、そんな奴だからこそ一緒に戦えたんだったな」
そう言ってゼロが振り向くと、そこにはネオ・アルカディアの無数の追っ手が迫っていた。
しかしゼロは怯まずに呟く。
「わがままは聞いてやろう…しばらくは、俺に任せてゆっくり休め。
俺は悩まない。敵が現れたなら、叩き斬る…までだ!」

そう言ってゼロはネオ・アルカディア軍に立ち向かっていった。
−END−

これで終わり。
政府が罪のないレプリロイドを処分してたのは1では「イレギュラー化を恐れて」だったけど2で変更。
2と3も投下する予定だからよろしく。
567ゲーム好き名無しさん:2009/03/01(日) 22:22:15 ID:WZwn9Bcf0
568ゲーム好き名無しさん:2009/03/01(日) 23:46:12 ID:r/66IaOE0
まだあと12kb残っているわけだが…?
何故に埋めもせずにそんな次スレに移行したがるのか
569ゲーム好き名無しさん:2009/03/02(月) 01:15:33 ID:ldkXCG1D0
ロックマンゼロ乙です!
570ゲーム好き名無しさん:2009/03/02(月) 01:32:21 ID:lJI+B2UU0
>>568
481kbまで埋めればあとは放置で落ちるから問題ナッシング
571ゲーム好き名無しさん:2009/03/03(火) 18:47:38 ID:sNvHI57q0
一日放置→落ちじゃないのかなー。なかなか落ちないね

というか、何かもうテンプレの450kで新スレを→475?とかそんくらいにしてもいいんじゃないのもう
埋まる前に新スレもう二百行っちゃってるよ

まあ取り合えず即死を願って埋めるわ↓
572大神:2009/03/03(火) 18:50:26 ID:sNvHI57q0
カグヤを見送り、笹部郷を後にして、もと来た道を引き返し、西安京へと戻ってきたアマテラスとイッスン。
本来の目的を果たすべく、ヒミコの神殿へと乗り込もうとしますと、
門の前でヒミコの親衛隊に「祈祷の間は犬一匹とてここを通ることはまかりならん」と、通せんぼされてしまいました。
ちょっと前までなら「どのような妖術にも惑わされんぞ!」と息巻く彼らに困り果てるところですが、
幽神の筆業、「霧隠」を取り戻した今のアマテラスにはなんてことはありません。
融通の利かない彼らの時間をスローにして難なく突破、神殿の中へと突入……したが早いか、ヒミコの侍女に出くわしてしまいます。
が、落ち着き払った様子の彼女によると、アマテラスたちの行動などヒミコには全てお見通しで、最上階で二人を待っているというのです。

「もしも貴方たちが真にヒミコさまの求める方ならば、煮えたぎる炎の海などなんの障害にもならないでしょう」
とか言われたとおり、最上階は何故かぐつぐつと沸き立つ溶岩に満たされたフロアなのですが、
ここで都合よくついさっきカグヤに貰ったばかりの「火避けの石簡」が役に立ち、火の海を渡りきることができました。
……カグヤを見送ってなかったら、アマテラスは「ヒミコの求める方」になれなかったんだね、というのは禁句です

とまれ仰々しく掲げられたいくつもの御簾をくぐり、「卑」「弥」「呼」と描かれたビミョーに自己主張の強いデザインの扉を開くと
その向こうは無数のロウソクに照らされた大広間になっておりました。
広間を壁のように仕切った緞帳のように大きな御簾の向こうには、これまたひとかかえほどもある大きな水晶が浮かび、
その下に、こちらに背を向けて座っている人影がぼんやりと見えます。

「やいやいやい!部屋に閉じこもって、妙チキリンな祈祷をしてるって噂の女王ヒミコだなァ!?」
ぐるぐると唸り声を上げるアマテラスの頭の上でイッスンが叫ぶと、ちらりとこちらを振り返った人影はこともなげに言いました。
「慈母アマテラス大神……貴殿のご来訪をお待ちしておりました。そして……旅絵師イッスン、そなたのこともな」
名前ばかりかこちらの素性まで看破した彼女に驚きながらも、イッスンが都の現状や暴れまわる水龍を知りつつ
それを放置している理由を尋ねたところ、御簾の向こうの人影は、驚いたことに打ち伏した肩を震わせてすすり泣き始めました。
けれども彼女の事を、人間たちを苦しませ、生じた怨嗟の念を喰らう妖怪だと思い込んだイッスンは、
都の民の苦しみを感じ取ってのものというその涙を信じようとしません。
573大神:2009/03/03(火) 18:51:38 ID:sNvHI57q0
「そんな煤けた蚊帳の向こうで三文芝居してねェで、いい加減観念して正体を現しなァ、この妖怪ババァ!」
威勢よく叫んだ言葉に人影は
「……イッスンよ、妖怪ババァとは随分な言い様じゃな」とさすがにムッとしたようでしたが、すぐに
「しかし、顔を隠したままお迎えするとは、確かに無礼でおじゃった。
慈母アマテラス大神……この西安京の長、ヒミコ。御前に額づき、謹んでお詫び申し上げまする」
そう言って立ち上がるとこちらに向き直り、長い着物の裾をさばいて再び跪くと、深く頭を下げました。
同時にお互いを隔てていた巨大な御簾が静々と巻き上げられていきます。
伏せていた顔を眼前に捧げ持っていた榊から上げると、なんとそこに現れたのは輝くばかりの美貌でした。というか、美しさのあまり本当に後光が差しています。

「……」
案の定、美人に弱いイッスンはぴょんと跳ねた姿勢のまま硬直して、ハートマークを撒き散らしつつ
アマテラスの頭の上から木の葉が舞い落ちるように、ひらひら落っこちてしまいました。
頭に飾った鏡が跳ね返す明りか、それとも同じく頭上に組んだ護摩壇の炎のせいか(熱くないのか)
スポットライトのような光に包まれながらヒミコは言います。
都の民の苦しみをよそに安閑としていられる訳はない、今まで全てに耳を塞いでひたすら祈祷を行ってきたのは
ひとえに物の怪どもの牙城、鬼ヶ島の行方を突き止めるためだったと。
ようやっとヘブン状態から回復したイッスンがアマテラスの頭上に舞い戻り、慌てた声で叫びます。
「それが都の騒ぎの元凶だってのかよォ?……でも、鬼ヶ島だかニョゴヶ島だか知らねェけど―――島の行方ってのはどういう事だィ?」
答えるヒミコいわく、鬼ヶ島は神出鬼没。毎日日暮れと共に忽然と姿を消し、
全く別の場所に移動してしまう……それゆえ兵を差し向けたくともどうにもならぬ、と。

だからってお祈りなんかじゃ埒が開かないだろうに、とぼやくイッスンに、ヒミコは立ち上がると傍らを振り仰ぎました。彼女の手招きに応え
「や……野郎、やる気かァ!?」
とケンカっ早いイッスンが勘違いして刀を抜くほどの威圧感で宙を滑ったのはあの大きな水晶玉。
ヒミコが説明するにはそれは千里水晶という太古より西安京を治めてきた彼女たちヤマタイ一族の什宝(じゅうほう)で、
如何なる未来をも教えてくれるものなのだそう。そう、アマテラスたちがやって来ることも……鬼ヶ島が現れる海域も。
そんな世にもスバラシアイテムの話を聞いて
「ほ……ほォ〜。そんな便利なものがあるなら、サッサと鬼ヶ島の場所を調べたらどうだィ」
イッスンが当然の提案をし、アマテラスもうきうきとした後足ジャンプをしながらそうだそうだと言わんばかりに吠え立てましたが、
やはり世の中そうそううまくいくもんではなく、鬼ヶ島ほどの物を暴くには多くの法力が必要で、
更に祈祷を敵に知られてしまえばどんな手を使って阻止してくるか知れたものではない、
従って今は密かに祈祷を続けるほかないらしいのです。さらに。
「もっとも……もう敵の尖兵が差し向けられているかも知れぬがな……」とまで。
574大神:2009/03/03(火) 18:52:42 ID:sNvHI57q0
ちょっとコワイ意味にも取れるものいいに一瞬鼻白んだものの、懲りないイッスンは
「ま……まァ、オイラはヒミコ姉の事、信用してやるぜェ。カワイイ姉ちゃんの嘘と乳には抱かれろって言うからなァ、プフフフフ!」
誰が言ったんだか出所不明の格言を叫ぶや、スゴイ勢いでヒミコに向かってダッシュ、大きく開いた貫頭衣の胸元へとダーイブ!
……しようとした途端、その豆粒のような体は見えない壁にブチ当たり、スパークを散らして弾き飛ばされてしまいました。

「や……やりやがったなァ……」
「これこれ!今の妾に近づいてはならぬ!」
ふすふすと煙を上げるイッスンを、歩み寄ったアマテラスが興味深げに前足でつつき、ヒミコが今更な警告を投げました。
なんでもこの千里水晶を手にしたヒミコの周りにはどんな厄災をも跳ね返す結界が張られるそうで、
イッスンはヒミコの最後の命綱とも言える水晶の「天罰」の威力を身をもって実証してしまったのでした。
次いでヒミコはアマテラスに水龍を鎮めて味方につけて欲しいと頼みます。
水龍は元々海の安寧秩序を司る海神であり、害を成すからと言ってそれを退治してしまっては逆に乱を招く
……その上、水龍がいなければ鬼ヶ島へは渡れないというのです。

なんとならば、鬼ヶ島にもまた結界が張られていて、それを切り崩せるのは唯一水龍のみ。
祈祷のために神殿を離れられない自分に代わってどうか、と懇願するヒミコに、
しかしイッスンはいまだ水龍に死ぬほど追いまくられた恐怖が忘れられないのか、
ついさっきの結界電撃アタックを根に持っているのか乗り気ではない様子。

「そりゃカワイイ姉ちゃんのお願いならオイラにゃ断れねぇけど……
このアマテラス大先生が首を縦に振らねぇんじゃ、どうにも……」
としぶる端から、にもかかわらずアマテラスがあっさりコックンと頷いてしまい、またまた
「いやァ、残念!アマテラス大先生がそう言うんじゃ……な、何ィ!?」と絶叫する破目になりました。
「おお……アマテラス大神、なんと慈悲深き事でおじゃりましょう!」
先刻までの厳かな振る舞いとはうって変わって、うれしげにぴょいぴょい飛び跳ねたヒミコに渡されたのは「カンモン砦の鍵」
この鍵を使ってカンモン砦を抜けた先には海の民「龍神族」が住まう国があり、龍を操るという彼らが何か今回のことに関係あるはず……
「水龍乱心の謎を突き止め、鬼ヶ島への天つ橋を架けてたもれ!」
ヒミコの言葉に背中を押されたアマテラスは
「アマ公!……まったくお前は、また安請け合いしやがってよォ!」
と湯気を立てるイッスンとともにカンモン砦へ向かいます。
575大神:2009/03/03(火) 18:54:27 ID:sNvHI57q0
都を抜けて辿り着いたカンモン砦は、大木で出来た格子戸によって閉ざされておりましたが、
入り口を守る兵士の一人にヒミコから渡された鍵を見せますと、
「ヒミコ様の命でここを通る動物はお前が初めてだ……」
と褒めてんだかなんだかよく分からない感想を漏らしつつ扉を開けてくれました……
ってカギいらないじゃーん!……まあ、通行証のような物なのでしょう。
カンモン砦を抜けた先は、両島原の北側です。
苔むした岩山と砂浜、勢いよく生えた松の木の向こうには紺碧の海、
更にその向こうには鬼の形をしたいかにも怪しい島が見えます……

怪しいよアレ……よく見りゃ目と口も付いてるし怪しすぎるよ……絶対アレだよ鬼ヶ島……とツッコむ間もなくイッスンが
「龍神族の国ってェのはどこにあるんだィ?名前からして海の方にありそうな感じだけど、オイラぁ出来れば海に入るのは遠慮したいぜェ」
と難問を思い出させてくれます。
確かにアマテラスの泳ぎでは鬼ヶ島どころか、海に入ったが早いか
探索の「た」の字もしない内に先刻のように水龍にバックンチョされることは必定です。
もう一つなんか忘れてることがあるような気もしますが、取り合えず何か海を渡る手段を探そうと
浜へ向かう坂道を下りかけたアマテラスの鼻先に「キラァン!」と眩い光の粒子が輝き、
「やぁ、アマテラス君」
またまたまた例によって例の如く、爽やかにウシワカが現れました。

「都の空気もすっかり良くなったようだけど―――小さな穴の向こうのアドベンチャア……楽しめたかな?」
あいかわらず怪しげな英語?を操りつつ両手を広げて問いかけるキザな仕草に
「……無視だィ、無視無視!さァ行くぜェアマ公!」
もう取り合わないことに決め込んだらしいイッスンが、それでもイラついた声を張り上げますが、そこでウシワカが
「随分つれないなぁ。ホラ……辺りの景色を見て、気付かない?」

……忘れてたもう一つがいまここに。新エリアのお約束、大神降ろしによるタタリ場の浄化を、
なんとウシワカが「パパッとやってあげた」というのです。
今までの予言の数々はひょっとしたらヒミコ直属の特捜隊隊長である彼がヒミコから得た物だったのかも、
という事で説明が付きますが、これは明らかに人間業ではありえません。
っていうか光になって消えるとか現れるとか空飛んだり結界に穴開けたり今までも十分に人間離れしてましたが。
「ユーたちが来るのを待っても良かったんだけど、ビューティフルな海をいつまでもタタリ場漬けにしておくのもねぇ……」
アマテラスしか出来ないと思われていた大神降ろしをいかにも何でもない事のようにしれっと言って、
ウシワカは更に奇妙な言葉を口にします。
「でも見てのとおり、両島原の青い海が見事に蘇っただろう?絵にも描けない美しさってのはこういう事かな?……ゴムマリ君」
576大神:2009/03/03(火) 18:56:18 ID:sNvHI57q0
「……お前、何が言いたいんだィ」
含みを持たせた言い草にイッスンが尋ね返すと、何故かウシワカはイッスンがどんな絵を描くのか見たいなどと言い出しました。
「どんなビューティフルな絵を描くのか……興味あるんだよね……ちょっと一枚、見せてくれないかな?」
どんな絵を描こうと勝手、お前のような奴に誰が見せるかとイッスンが突っぱねてもどこ吹く風、
ウシワカはなおもおかしな質問を……いやこれは、はたしてただの「質問」なのでしょうか?……ぶつけてきます。
「まさかとは思うけど、絵を描けもしないのに、絵師を名乗ったりしてないよね?」

「……何だとォ?」
こんな事言われたらいつものイッスンならカンカンになって怒るはず、なのにどうしたことでしょう、妙に焦った感じでどこか変な様子です。
そんなイッスンの顔色にはお構いなしでウシワカが言うには
「いやぁ、ある絵師のお爺さんから聞いたんだけど……
弟子でもある孫が家を飛び出した時―――ご神木の木精を描いた家宝の美人画を持って行ってしまったらしくてさ……
巨匠の絵を自分の手柄にでもしようとしたのかねぇ?そんな不逞の輩がいるくらいだから、
絵師の世界も真贋怪しいもんだなぁと思ったんだよ。ユーには関係のない話だったかな……?」
それを聞いたイッスンは、完全に汗ダラダラ。
「そ……そんな話、聞いた事もねェや!さァ、早くどこかへ消えろってんだィ、いつまでも目の前をウロウロしてると叩っ斬るぜェ!」
ついには声を上ずらせてなんだか逆ギレっぽく怒鳴りだしてしまいました。
しかしウシワカはそれ以上追及することもなく
「ソーリィ、ソーリィ!物騒な事言わないでよ!」なだめるように手を振ると
「こりゃ、とんだお邪魔をしちゃったみたいだね。
今回は特に予言することもないし―――この辺で消えるとしようかな?それじゃ……グッバイ、ベイビィ!」
現れたときと同じく唐突に、キラァン!と光の粒子を残すや消え去ってしまいました。

ってか「物騒な事言わないで」とか……この人初登場時に「ミーは刀でしか語れない男―――」とか言ってなかったか、などという疑問はともかく。
どうやらイッスンの背景にも何やら一悶着ありそうなフンイキを覚えつつ、
ですがこの様子からすると今はまだ先の事のよう……
そんな訳でアマテラスはとにもかくにも何とかして龍神族の元へ向かうべく、両島原(北)の探索に向かうのでした。
577ゲーム好き名無しさん:2009/03/03(火) 18:57:09 ID:sNvHI57q0
ちょうど埋まったかな?今回ここまでです
578ゲーム好き名無しさん:2009/03/03(火) 19:48:58 ID:YOdJed330
乙。
あと0.40KB! おしい!
579ゲーム好き名無しさん:2009/03/03(火) 20:03:12 ID:sNvHI57q0
くそ、まだか
取りあえず上のド詰め長文レベルで一レスにつきおよそ2kです。ご参考までに
580ゲーム好き名無しさん:2009/03/03(火) 20:53:28 ID:Sg3AeIL50

てか何の挑戦してるんだw
埋めようと思うと埋まらんもんだね
581ゲーム好き名無しさん
乙です
大神気になってたので有り難し

自分は携帯からだと残容量わからないから詰まってくると躊躇しちゃうんだよなあ
意外といけるんだね