彼の家に行ったら玄関にしゃがんだガイルがいた

このエントリーをはてなブックマークに追加
1ゲーム好き名無しさん
じっとして動かないし部屋に入れないよ
もうプレゼント貰ったら別れるっ
2ゲーム好き名無しさん:2007/10/01(月) 19:09:41 ID:2irJWWsF0
とりあえず2
3ゲーム好き名無しさん:2007/10/01(月) 19:17:26 ID:eVgraJ7zO
バロスw
4ゲーム好き名無しさん:2007/10/01(月) 19:24:18 ID:OgqWBlkGO
素晴らしいスレタイ
微妙な内容
5ゲーム好き名無しさん:2007/10/01(月) 19:24:47 ID:Jq0x3diU0
スレタイ吹いた
6ゲーム好き名無しさん:2007/10/01(月) 19:25:07 ID:eVgraJ7zO
ってか気をつけろよ
もうすぐサマーソルトしてくるぞ
7ゲーム好き名無しさん:2007/10/01(月) 19:31:57 ID:Z2YNrY0lO
>>6
そこを普通につっこむとは…
残念だ
8ゲーム好き名無しさん:2007/10/01(月) 19:41:36 ID:iHlKBYgRO
隣にキムもいた
9ゲーム好き名無しさん:2007/10/01(月) 19:45:03 ID:RU28F4va0
         ,. -‐'''''""¨¨¨ヽ
         (.___,,,... -ァァフ|          あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
          |i i|    }! }} //|
         |l、{   j} /,,ィ//|       『わたしが彼の家に行ったら
        i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ        玄関にしゃがんだガイルがいた』
        |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |
       /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人        な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
     /'   ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ        おれも 何をされたのか わからなかった…
    ,゙  / )ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉
     |/_/  ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ        頭がどうにかなりそうだった…
    // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
   /'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐  \   スクリューパイルドライバーだとかファイナルアトミックバスターだとか
   / //   广¨´  /'   /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ    そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
  ノ ' /  ノ:::::`ー-、___/::::://       ヽ  }
_/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::...       イ  もっと恐ろしいものの 片鱗を味わったぜ…
10ゲーム好き名無しさん:2007/10/01(月) 20:09:45 ID:CnprOkbEO
実際にそういうことが起こったら、どうすればいいの?
うかつに突っ込んだら自殺行為なんでしょ?
…スト2なんて、やったの幼稚園児の頃だからなぁ。
11ゲーム好き名無しさん:2007/10/01(月) 20:16:07 ID:lNxOdSA90
そういえばガイルとポルナレフは似てる
12ゲーム好き名無しさん:2007/10/01(月) 20:19:22 ID:+lM/huGfO
あの髪に触れてみたい
13ゲーム好き名無しさん:2007/10/01(月) 20:33:02 ID:eVgraJ7zO
サガットヲカズにしてる彼と
しゃがんだガイルが家にいる彼
あなたが付き合うならどっち?
14ゲーム好き名無しさん:2007/10/01(月) 20:39:16 ID:9UQFDG/tO
ガイルだな。うん
15ゲーム好き名無しさん:2007/10/01(月) 20:46:54 ID:+lM/huGfO
>>14
俺がいる
16ゲーム好き名無しさん:2007/10/01(月) 21:09:45 ID:gDeRF/2PO
>>11
えーっと…釣り?
17ゲーム好き名無しさん:2007/10/01(月) 21:15:12 ID:IE98ROO3O
>>1めくりはだめだったの?
18ゲーム好き名無しさん:2007/10/01(月) 22:51:48 ID:jFmjy1Z/0
そいつが回りだしてからが本番だ
二回転目にはさっきより足が伸びているから注意しろ
19ゲーム好き名無しさん:2007/10/06(土) 02:22:58 ID:6LPM2XtQO
とりあえず何でもいいから投げろ
20ゲーム好き名無しさん:2007/10/06(土) 02:29:57 ID:YoxZvPRe0
全段ブロッキングすればイイんじゃね
21ゲーム好き名無しさん:2007/10/06(土) 02:31:12 ID:4LKUez0LO
真空的なものが飛んできたら、とりあえず両手広げて回転しろ!
22ゲーム好き名無しさん:2007/10/06(土) 02:43:43 ID:QvIBvCaaO
それでもザンギエフなら…
ザンギエフならなんとかしてくれる…!
23ゲーム好き名無しさん:2007/10/06(土) 12:38:47 ID:+Kfi8TSIO
逆転のチャンスはここしかないフェイロン
24ゲーム好き名無しさん:2007/10/08(月) 01:52:16 ID:FBq8DWFPO
>>21-22
ワロタwww
25ゲーム好き名無しさん:2007/10/11(木) 19:47:23 ID:KjJmHSSv0
バニシングフラットの登場でガイル涙目wwwwwww
26ゲーム好き名無しさん:2007/10/16(火) 00:39:42 ID:2HCndWXc0
                r,''ヘ_  
              _,,,,_⊂-くノ`ヽ,
          _  〆_゙'ir''⌒"  )
         ξ⊂!  っ》`   く ∠___
         .''\ノ''''‐`` i、 ,ノ  │,-ヽ7=、、 ,,rー'"`-、
           \_゙l、,,,_,/i゙、 ,ノ 〈 ゛  `ヌ⌒ )/=i、 l
                 `゙゙'''"`'ミ--/-,_  ´ /"  `''
                        \ .,,、`lニン-゛
                      \__ノ
27ゲーム好き名無しさん:2007/10/18(木) 22:09:28 ID:0WjVL6mV0
彼女の部屋に行こうとしたら玄関前に短刀もったSAWADAがいた
28ゲーム好き名無しさん:2007/10/18(木) 22:21:34 ID:nfZN0rkx0
>>1
29ゲーム好き名無しさん:2007/10/20(土) 17:43:00 ID:Ep6wB1I3O
保守
30ゲーム好き名無しさん:2007/10/20(土) 18:02:10 ID:uTH8dormO
彼女の部屋に行こうとしたら部屋の前にブランカがいた。
と同レベルじゃないか!
31ゲーム好き名無しさん:2007/10/20(土) 18:40:32 ID:2bd4hLfvO
ストリートファイター4はレミーじゃなくてガイルに出てほしいなぁ
32ゲーム好き名無しさん:2007/10/21(日) 01:44:02 ID:DUgMGgp3O
ブランカとザンギエフ。ヤられるならどっちがいい?






っと明らかに女のいないこのスレで聞いてみる。
33ゲーム好き名無しさん:2007/10/24(水) 19:51:47 ID:RT57Gp1jO
>>32
ブランカは本能的に激しくヤるから壊される
ザンギは「もう男でもいいか」と激しくヤるから壊される
ガイルなら「初めてか?力抜けよ」って言ってくれそうだからガイル
34ゲーム好き名無しさん:2007/10/24(水) 22:22:41 ID:J4Lz8Wpa0
腰の動きでソニックブームを起こすぞ
35ゲーム好き名無しさん:2007/10/25(木) 07:12:56 ID:hFdwqcjY0
君が居て俺ガイル
36ゲーム好き名無しさん:2007/10/26(金) 10:10:18 ID:mLuTQvUJ0
ガイルにやられるとナッシュと棒兄弟になるのでヤだ
37ゲーム好き名無しさん:2007/10/28(日) 22:39:41 ID:oI18wXL+0
俺の前にはしゃがみこんだレミーがいた

>>31
多分ガイルだろ
レミーは格闘家じゃないし
格闘家をうらんで格闘家に復讐する青年って設定で、エンディングではそれがいけないことと気づいて終わったから
Wには出ない
38ゲーム好き名無しさん:2007/10/28(日) 22:47:07 ID:ap1ayfn10
サマソ食らって空中コンボ。しゃがみガイルに近寄んなよ>>1
39ゲーム好き名無しさん:2007/10/28(日) 23:23:22 ID:UzGefvsxO
スト4の動画格好いいなぁ
40ゲーム好き名無しさん:2007/10/29(月) 02:07:00 ID:gBO7P8KmO
オワタの大冒険思い出した
41ゲーム好き名無しさん:2007/11/10(土) 08:05:18 ID:/FxAXZsvO
欲周
42ゲーム好き名無しさん:2007/11/10(土) 09:29:12 ID:BOjuCOaLP
こんなゲィムあったら嫌だな。
43ゲーム好き名無しさん:2007/11/11(日) 09:56:46 ID:9udurVFPO
>>15君がいる
44ゲーム好き名無しさん:2007/11/13(火) 13:54:16 ID:td7e1xnTO
米国軍人は全員サマーソルトできるんだと
信じていたおれがいる
45ゲーム好き名無しさん:2007/11/13(火) 19:45:46 ID:UPuTnl8c0
飛び道具を撃つ
○ なかなかいい対処方法です。向こうもソニックを出してきますが焦らず相殺していきましょう。

飛び込む
× 駄目な例です。あなたはザンギのように打ち落とされるでしょう。
46ゲーム好き名無しさん:2007/11/21(水) 12:28:19 ID:uiSESeQMO
47ゲーム好き名無しさん:2007/11/21(水) 16:37:43 ID:ydkvlCc+0
これぞヴァンダムアクション!
48ゲーム好き名無しさん:2007/11/23(金) 14:14:07 ID:gAcMTvXIO
スレタイは素晴らしいのに内容が…

>>1 はどういう内容だともっとよかったかな。

にこっと笑って気持ち悪かったよとかがいいかな
49ゲーム好き名無しさん:2007/11/23(金) 17:45:48 ID:O7FURzpiO
サニックブゥ
50ゲーム好き名無しさん:2007/11/24(土) 18:27:44 ID:9wLmsKI2O
>>1の彼はガイルの知り合いなのかよ
有名なゲームキャラの知り合いなんていいなあ。
プレゼントもらったら別れるなんていわず大事にしとけ

俺もゲームキャラの知り合いが欲しいなあ
できればギャルゲーとかのエロカワヒロインの…
51ゲーム好き名無しさん:2007/11/24(土) 22:48:45 ID:9uMq4nLm0
「プリンセスがいっぱい」の事か
52ゲーム好き名無しさん:2007/11/25(日) 01:18:39 ID:Oj9ecr5B0
大事にするもなにも、しゃがみこんだガイル相手に前進は、かなりの熟練が……
53ゲーム好き名無しさん:2007/11/25(日) 14:47:47 ID:48mXw2xt0
レミーがいいな
ガイルなんかより
54ゲーム好き名無しさん:2007/11/26(月) 12:52:59 ID:UFJJU0e/0
>>53の家の玄関前でガイルがしゃがみ始めました
55ゲーム好き名無しさん:2007/12/03(月) 23:04:54 ID:vy7tTnls0
56ゲーム好き名無しさん:2007/12/13(木) 19:29:12 ID:FeoParFLO
上げガイル
57ゲーム好き名無しさん:2007/12/13(木) 22:38:40 ID:Cq/S07e6O
ガイルの横に後ろに下がり続けるナッシュ参上
58ゲーム好き名無しさん:2007/12/24(月) 02:48:10 ID:Qy2W9n1V0
59ゲーム好き名無しさん:2007/12/24(月) 02:56:06 ID:nM/s+faC0
離れてばかりでもソニックブームを撃ってくるから気をつけろ
60ゲーム好き名無しさん:2007/12/24(月) 12:46:54 ID:uePzpOEPO
しかしサマソォはもっと恐い
61ゲーム好き名無しさん:2007/12/24(月) 15:27:41 ID:hLlrdVpI0
立中キックで相手のしゃがみ中キックをすかして
スクリューで万事解決
62ゲーム好き名無しさん:2007/12/24(月) 21:04:09 ID:Kj6ZBMIIO
こわっ!タイガーショットでも撃ってやれ
63ゲーム好き名無しさん:2007/12/26(水) 22:21:10 ID:qbXCbYjY0
64ゲーム好き名無しさん:2007/12/26(水) 23:43:53 ID:hehPqqkYO
しゃがんでるガイルに近づいてはいけない
65ゲーム好き名無しさん:2007/12/27(木) 00:37:09 ID:fRNUuJnJO
ウケるw
66ゲーム好き名無しさん:2007/12/27(木) 00:55:49 ID:NNU5bnp0O
チャソガイル
67ゲーム好き名無しさん:2007/12/27(木) 01:27:06 ID:eDjnWrlZO
インド人になって範囲ギリギリでしゃがむ
先に動くとサマーソルトが来るが、相手が動いたらスライディングだ!
根負けするなよ
68ゲーム好き名無しさん:2007/12/27(木) 03:29:09 ID:ZNmCyMw2O
いや離れて炎てきなものを吐けばいいだろ
むこうは真空てきなもの飛ばすのにリロードがいるんだしさ
69ゲーム好き名無しさん:2007/12/27(木) 05:57:43 ID:J4vz03M1O
待ちガイルの注意すべきとこは、下段蹴りをガードしたと思って突っ込んだら2発目が伸びてきて食らう
70ゲーム好き名無しさん:2007/12/27(木) 14:13:39 ID:eDjnWrlZO
>>68
彼の家だぞ?
炎は危険だろ
何より引かれる
71ゲーム好き名無しさん:2007/12/27(木) 22:47:20 ID:1xMgwSjJ0
最強流の人に頼んで挑発伝説をしてもらえ。
それでサマーソルトが発動したら駆け抜ければいいんだ!
72ゲーム好き名無しさん:2007/12/27(木) 23:52:58 ID:BCK5hb62O
彼はそのしゃがんだガイルに無干渉なのか?
73ゲーム好き名無しさん:2007/12/30(日) 15:46:49 ID:/3cc3var0
とりあえずコーヒーでもあげてみろよ
74ゲーム好き名無しさん:2007/12/30(日) 17:35:22 ID:0eVTVT10O
裏口から入る。
窓から入る。
煙突から入る。
テレポートする。
75ゲーム好き名無しさん:2007/12/30(日) 21:33:30 ID:JaFbOHJAO
>>73

コーヒーぶっかけたら怒られるかな?
76ゲーム好き名無しさん:2007/12/31(月) 06:01:30 ID:kyVvs37DO
おそらくブチ切れて接近してきて弱キック連打→ガード中にバックドロップの外道はめが待っている
77ゲーム好き名無しさん:2007/12/31(月) 18:46:33 ID:HdzET1020
じゃあ哺乳瓶にコーヒー入れて飲ませてみろよ
78ゲーム好き名無しさん:2007/12/31(月) 19:09:33 ID:BXRSGWtSO
「其んな事をしてナッシュが喜ぶと思っているのか!?」
79ゲーム好き名無しさん:2008/01/01(火) 17:21:13 ID:SN5VClA/0
>>77
さあさあガイルちゃんいい子でちゅねー
ほ〜らキミのだーいちゅきなコーヒーでちゅよー
 おいちィでちゅかぁ??
おいちィでちゅかぁ〜??
80ゲーム好き名無しさん:2008/01/01(火) 18:08:35 ID:+Swuydn00
>>79
なんかJOJOっぽいな
81ゲーム好き名無しさん:2008/01/01(火) 23:08:05 ID:4b92O6IL0
歩いていって、立ちキックを当てながらダブル二ーをためる
82ゲーム好き名無しさん:2008/01/01(火) 23:09:03 ID:MSHIY2rC0
スレタイワロタwwwwwwwwwwwww
83ゲーム好き名無しさん:2008/01/01(火) 23:11:12 ID:UHeFMKfs0
>>69
ありすぎて困った
84ゲーム好き名無しさん:2008/01/02(水) 23:25:39 ID:2PRyPqK30
>>79
ガイル「オギャ−−−−!!!!!」
85ゲーム好き名無しさん:2008/01/03(木) 00:04:59 ID:7rwFrNIg0
ソニックブームってこれの事かな?
http://www.youtube.com/watch?v=JPC8W672mXc
86ゲーム好き名無しさん:2008/01/03(木) 17:41:49 ID:25EQFkHD0
ガイルはアメリカ人だから短気かもしれないぞ
 
87ゲーム好き名無しさん:2008/01/03(木) 17:51:41 ID:69+q64tc0
ホントに短気だったら延々画面端で斜め下に入力とか出来ねえよ
88ゲーム好き名無しさん:2008/01/03(木) 20:17:08 ID:HbZndloO0
筋肉隆々お父さんガイル
89100:2008/01/03(木) 23:18:36 ID:2i+mUnjS0
とっても優しいお母さんガイル
90ゲーム好き名無しさん:2008/01/04(金) 07:15:05 ID:sv/dtE6H0
ケンの義兄ガイル
91唯一絶対神県南( ´∀`) ◆KENNANDBno :2008/01/04(金) 19:44:07 ID:a6QfHuVA0
ソニック投げ(ソニックブームを防御したところに歩いてきて投げる技)は厄介。
先手を取らないといけないんだが相手が溜め状態ならそれも困難。
まあ素人は彼氏と別れるこった。
92ゲーム好き名無しさん:2008/01/04(金) 20:51:10 ID:X30YIi0y0
でも彼女がインド人だったら…?
93ゲーム好き名無しさん:2008/01/04(金) 22:34:36 ID:LMXbRRgr0
ガイルは優しい優しい暖かい人だよ


多分
94ゲーム好き名無しさん:2008/01/05(土) 02:22:43 ID:2HGZy1oG0
久々にスレタイでワロタ
95ゲーム好き名無しさん:2008/01/05(土) 21:04:00 ID:2vuwYM8L0
ガイルの乳首吸いたい
96ゲーム好き名無しさん:2008/01/05(土) 21:08:12 ID:pL2igeBtO
ザイール帰りのガイール

ちなみにザイールっていう国の名前はドラえもんで知った
97ゲーム好き名無しさん:2008/01/07(月) 11:36:17 ID:JSgf0bFw0
>>95
ガイルの乳首って何色かな
ちょっと見てきてくれよ
98ゲーム好き名無しさん:2008/01/07(月) 11:52:38 ID:FAR0b+nb0
歩いて近寄って相手が動いたら大足払いで相打ちだ
サマーソルトじゃなければ相打ちOK
99ゲーム好き名無しさん:2008/01/07(月) 20:25:28 ID:opXCDsFx0
さまそっ・・・

ぎゃあああああああああ
100ゲーム好き名無しさん:2008/01/08(火) 03:50:59 ID:gC90Dxit0
何言ってんの。


そのガイルが彼だよ。
101ゲーム好き名無しさん:2008/01/08(火) 05:23:43 ID:wIdKwjhrO
ガイルは軍人だよ
任務でしゃがんでるに決まってるじゃないか!

邪魔しちゃ悪いから裏口とか窓から入りな
102ゲーム好き名無しさん:2008/01/08(火) 20:29:46 ID:5d8hRlbT0
ガイルにコーヒー飴をあげなさい
 四つんばいでついてくるぞ
103社長:2008/01/08(火) 20:40:25 ID:i0CdrFtoO
ハッハッハ!>>1君!!チミは女なのに何故ハゲちょるのかね!?
104ゲーム好き名無しさん:2008/01/08(火) 21:03:46 ID:jx/6yWXl0
ガイルは納豆かき回しながら突撃すればおk。
105ゲーム好き名無しさん:2008/01/08(火) 21:18:23 ID:v+1OuOPr0
それサガットじゃ
106ゲーム好き名無しさん:2008/01/08(火) 21:34:36 ID:jx/6yWXl0
>>105
あれ?納豆嫌いなのってガイルじゃなかったっけか?
107ポコ  ◆HnbaqhM5f. :2008/01/09(水) 09:22:13 ID:jUhRe+D3O
しかも原因は昔リュウにたくさん食べさせられたからじゃなかったっけ?
108ゲーム好き名無しさん:2008/01/10(木) 19:07:08 ID:15Gl6Lkd0
ガイルの嫌いなものってヘルシーフードと納豆だったよな
ガイルは脂っこいもんばっか食って好きな飲みもんはジュースとコーヒーというイメージがある
109ゲーム好き名無しさん:2008/01/11(金) 20:11:06 ID:MoyEphzd0
ボテ腹ガイルちゃん
110ゲーム好き名無しさん:2008/01/11(金) 21:14:02 ID:Qcu/YartO
強キック?
111ゲーム好き名無しさん:2008/01/12(土) 20:29:58 ID:qijJo68g0
ガイルの飲むコーヒーにミキサーで細切れにした納豆を混ぜたらどんなリアクションするだろうか
112ゲーム好き名無しさん:2008/01/12(土) 21:12:36 ID:xx5NVw0k0
>>111
ガイル「今日のコーヒーはなんだかトロみがあって一味違うぜ!HAHAHA!」
113ゲーム好き名無しさん:2008/01/12(土) 21:28:34 ID:Vk7HMdvJ0
気持ち悪くなった。
114ゲーム好き名無しさん:2008/01/13(日) 17:49:45 ID:3TaquECM0
>>112 あとで気付いたらどうなるかな

じゃあガイルが使用してるシャンプーの中に納豆をたっぷりと入れてみるか
そんでもって石鹸にもたっぷり納豆を練りこませておこう
115ゲーム好き名無しさん:2008/01/13(日) 18:44:39 ID:ckUQdvIf0
納豆はやめろよ、マジで荒らすぞ
116ゲーム好き名無しさん:2008/01/13(日) 19:24:22 ID:Pzo3qOmUO
>>11
ポルナレフじゃなくてシュトロハイムな
117ゲーム好き名無しさん:2008/01/13(日) 20:03:55 ID:5nXAOkJJ0
納豆ご飯超美味かった。
ガイルにも食べさせてあげたい。
118ゲーム好き名無しさん:2008/01/13(日) 21:29:31 ID:GZjdGsZGO
ガイルに嫌がらせするスレはここですか?
119ゲーム好き名無しさん:2008/01/14(月) 19:46:27 ID:ft5a7Xlk0
ガイルの嫌がる顔を見て萌えるスレだろ
納豆をガイルの髪に塗りたくってやるか
120ゲーム好き名無しさん:2008/01/14(月) 21:15:25 ID:+xxCd0ooO
スレタイのセンスに完敗w
121ゲーム好き名無しさん:2008/01/14(月) 22:29:51 ID:NOEjOEji0
>>115
今更だけど、ガイルさん何やってるんですか。
122ゲーム好き名無しさん:2008/01/15(火) 19:16:02 ID:kQJ87J3e0
しゃがんでるフリして土掘ってミミズでも探してるんじゃないのか
123ゲーム好き名無しさん:2008/01/16(水) 06:59:24 ID:V2qbPLjS0
良いからとりあえず猫用のトイレでも渡してやれ。
サバイバル訓練も相当やってきたはずだ。いざとなったらそのままの姿勢で用を足すぞ。
いや、近づくのがまた困難か……投げても相殺されるだろうし……
124ゲーム好き名無しさん:2008/01/16(水) 16:08:41 ID:rgAO86V60
じゃあお近づきの印にコーヒーでもあげるのはどうだろうか
125ゲーム好き名無しさん:2008/01/16(水) 19:21:14 ID:WZWQYQ1KO
ここはケツアゴで警察官のかっこうしたおじさんに頼むんだ!!

126ゲーム好き名無しさん:2008/01/16(水) 22:08:19 ID:DFV4loxI0
>>123

しゃがみ中キックを出されると、素人では近づけません。
かと言ってキックが当たらない距離から投げてもソニックブームで相殺されます。
思い切って飛び込むべきでしょうか。
127ゲーム好き名無しさん:2008/01/16(水) 22:20:57 ID:iXTZ7iJC0
                r,''ヘ_  
              _,,,,_⊂-くノ`ヽ,
          _  〆_゙'ir''⌒"  ) 
         ξ⊂!  っ》`   く ∠___
         .''\ノ''''‐`` i、 ,ノ  │,-ヽ7=、、 ,,rー'"`-、  ←>>126
           \_゙l、,,,_,/i゙、 ,ノ 〈 ゛  `ヌ⌒ )/=i、 l
                 `゙゙'''"`'ミ--/-,_  ´ /"  `''
                        \ .,,、`lニン-゛
                      \__ノ

      ___
    _ ┐  /
    / 'rlご ┥ .,,,、
    |  |゙ `jエ |〈゙',)
    ゙l,,,i´ /,/,ノ"r 
   ,r_,ノ''こ!、,,┴.
   |  ‘''く′ ,/ │
  .r'ヘ,、  `'イ゙>'"
  .厂|,`'-,,  .|'ヽ、 >
128ゲーム好き名無しさん:2008/01/17(木) 17:01:10 ID:s8TATkPFO
そのガイルがもし純血のアメリカンなら
恐ろしいのはソニックの弱連打だ
129ゲーム好き名無しさん:2008/01/17(木) 22:02:44 ID:vqD+bv8o0
やっぱりガイルにゃ納豆しかないと思う!!!
ガイルのケツの下に納豆を置くんだ!!!
大声あげて逃げ出すぞ!!!
130ゲーム好き名無しさん:2008/01/17(木) 22:31:35 ID:w/RBIAOd0
マジでやめろって言っただろがよ
131ゲーム好き名無しさん:2008/01/17(木) 22:42:00 ID:RFI4WBmE0
ガイルがいる
132ゲーム好き名無しさん:2008/01/18(金) 03:02:30 ID:lYqouLCa0
おい、制限時間は?
133ゲーム好き名無しさん:2008/01/19(土) 19:10:35 ID:Y/PCDadFO
ガイルしゃがみっぱなしでお腹空いてると思うからドーナツでもあげたらどうだ。
ポンデリングの胡麻味で。
134ゲーム好き名無しさん:2008/01/19(土) 19:40:54 ID:L9IQTC6FO
少し離れた所にナッシュの遺言を置く。
135ゲーム好き名無しさん:2008/01/19(土) 19:41:12 ID:xnsGLgQC0
渡しに行ったらソニブ打たれた
136ゲーム好き名無しさん:2008/01/19(土) 20:31:36 ID:ai+JsCMA0
なんで波動県と同時に連発できるのか
137ゲーム好き名無しさん:2008/01/20(日) 02:03:56 ID:MpCr0uR60
>>1系のスレタイのネタってよく見るけど、これって元ネタなに?
以前ゲーム雑誌にこんな読者投稿があったような記憶があるんだけど、もしかしてそれ?
138ゲーム好き名無しさん:2008/01/20(日) 06:10:56 ID:jj1zIXva0
  __,, , , , _ 、 ,,, ... ,, _ ..,_
ー=、 、ー-、`ヽ、、ヽ`!i' , ,i",r'",-'"=ミ
   `ヽ`ヾ`、 ! ヽ ! l! i! !_i_/_<'"``
    `,ゝ、iliー'" "、,"、',  i, リ
      lリノハ、        ミ、
      !川ノl/ ,ィ==、 .: r=ミ゙
      {ヘミY!   ,ィtュミ : fィェt!
      ヽrヾi    ゙"´,' '、`"~l
      ゝ-.゙  、  ノ、,,__,)、 /
ー''`ヽ`,ーi' !',  `゙´ _, ェtェ,、/   __
    `il `i !ヽ    ヽ二ノトヽ、/ ,.ヽ_
     i! !` 丶、、__ノ ! ノ!トi,!'",ノ-、
   ,..=、i! iヽ-、 rィ',;'!ヽー-、!  `/_,i' _,.!'、
ーニー-、._ `ヽゞニ-、.;' i! ! ,  `ト_ノ`x-'" ノ
=ニヽ、 , `, /ヾ=ソ ノ !/   !、`ー`''イ、
-ー-、 `i, / / ヽ `イ_,  i -'" ̄`! !   ヽ
   ゝノ /-'"  `   ' !    ヽ     !
がいる【ガイル】〔Guile/STREET FIGHTER II〕
米空軍少佐。天下無敵の溜めキャラ主人公。 技すらインフレするこのご時世でも頑なに、そしてストイックに二つの必殺技で戦い続ける。
「待ち」を芸術にまで昇華させた「ガン待ち」が彼の魅力を演出する。サマーソルトキック、 ソニックブームが代表技。
必殺技の性質上、「待ち」という状況におちいりやすく、ネット上では「ハメ」「永久コンボ」と並んでしばしば議論の対象となる。
139ゲーム好き名無しさん:2008/01/20(日) 12:13:39 ID:0HH3nu68O
>>137

こんな糞ネタが2ちゃん以外にもあったのかよ?
雑誌って何の?どんなネタだったんだ?
詳細キボンヌ
140ゲーム好き名無しさん:2008/01/20(日) 14:37:43 ID:GofBwuLR0
蹴り上げ的なものが怖くて私、飛び込まず、少しずつ歩いて近づいたわ。

そう、もちろん真空的な飛んで来るものにも気を付けながらながらなの

でもね、あともう少しという所で私、地面に叩き付けられてお空を見上げてたの

何故ですの!? 私投げられた? いえ、そんな甘いもんじゃなかったわ!!

ガイルが遠くに投げ飛ばしたにも関わらず、次々と目に見えない真空的な誰かに投げられ続けたわ私・・・

そして今、連続3回目を喰らいましたわ・・・・

あら!? カワイイ小鳥さん達が私の周りに集まって来ましたの・・・・・ウフ・・・ウフフフフフフフフ
141ゲーム好き名無しさん:2008/01/20(日) 16:23:31 ID:MpCr0uR60
>>139
詳細って言っても、5〜6年以上も前の事だからあんま覚えてないけど
ファミ通だったか、ザ・プレイステーションだったか、どっちか忘れたけど
読者の投稿ハガキの紹介コーナーに
「彼の家に行ったらゲームキューブがあった」みたいなネタがあった。
142ゲーム好き名無しさん:2008/01/20(日) 19:02:05 ID:7Gc0Hfdi0
>>141
相手すんなよ。伝染るぜ
143ゲーム好き名無しさん:2008/01/21(月) 20:46:47 ID:vusWHXzR0
投げ縄投げてガイルの首に巻きつけてひっぱればいいんじゃないか
あ、ガイルの体重めちゃ重そうだからひっぱっても動かないか
144ゲーム好き名無しさん:2008/01/22(火) 15:31:49 ID:l8S/4XM00
投げ縄も迎撃されるだろjk
145ゲーム好き名無しさん:2008/01/23(水) 07:33:30 ID:Uzk6JonVO
まぁ頑張れ
ガイルは優しい(かもしれない)から友達になってくれるかもしれないよ
146ゲーム好き名無しさん:2008/01/23(水) 08:23:26 ID:glmUzchUO
オレサマ オマエ サマーソルト
147ゲーム好き名無しさん:2008/01/23(水) 08:27:09 ID:wQ2dk025O
昔のスト2の4コマにガイルが捕鯨禁止運動してるのがあったなぁ
148ゲーム好き名無しさん:2008/01/24(木) 18:39:15 ID:GP2of0YPO
ガイルがテディベアを愛おしそうに抱っこしてる4コマの扉絵ならみたことあるよ
149ゲーム好き名無しさん:2008/01/24(木) 19:18:43 ID:u4xbCfJhO
それって玉吉?
150ゲーム好き名無しさん:2008/01/25(金) 19:01:25 ID:i92Cz27dO
ボンボンで連載してた漫画では話が進むたびにどんどんガイルが超イケメンになっていったなぁ
151ゲーム好き名無しさん:2008/01/26(土) 21:33:36 ID:SARtVjIP0
ガイルはモテそうだ。
152ゲーム好き名無しさん:2008/01/27(日) 10:01:40 ID:gvmu9pad0
飛び道具で削れよ。
153ゲーム好き名無しさん:2008/01/28(月) 21:46:18 ID:G6dq7+EI0
ガイルお父さん大好きっ!!!
154ゲーム好き名無しさん:2008/01/28(月) 22:43:02 ID:6mDaiPhZO
ガイルと言ったら真空投げ
155ゲーム好き名無しさん:2008/01/28(月) 23:13:03 ID:OJfKNHXH0
真空投げといったらイカサマー
156ゲーム好き名無しさん:2008/01/28(月) 23:48:45 ID:FD28kmzT0
・・・
157ゲーム好き名無しさん:2008/01/29(火) 07:34:54 ID:MRA2fpzjO
ガイルってヘルシーフードも嫌いなんだよな
ってこたぁ納豆だけじゃなく豆腐やコンニャクも嫌いなのかな
158ゲーム好き名無しさん:2008/01/29(火) 10:56:36 ID:SOw+XGUYO
一瞬、地獄海鮮食品かと思った
159ゲーム好き名無しさん:2008/01/29(火) 12:24:22 ID:TKCxXreh0
通りすがりのガングロ男が地を這うようなパンチを続けると、
さすがの彼も嫌そうな顔をしています。
しかし、私はそんな彼の表情にときめいてしまいました。

私はどうしたらいいでしょうか?
160ゲーム好き名無しさん:2008/01/29(火) 12:34:39 ID:ovmD2mF3O
K.O.F?
161ゲーム好き名無しさん:2008/01/29(火) 19:38:42 ID:1tNclumFO
彼の家に行ったら家電の電源がブランカだった


いいところでテレビ消えるし、バーティカルロール喰らったら別れる
162ゲーム好き名無しさん:2008/01/29(火) 22:00:09 ID:vw6j9f80O
>>161

しかしそれなら地球に優しそうなエネルギーだよね
163ゲーム好き名無しさん:2008/01/30(水) 23:30:58 ID:B47U+JUmO
ガイルがソニックブームで林檎の皮剥きをしようとしてる
164ゲーム好き名無しさん:2008/01/30(水) 23:53:52 ID:J6b/f1ctO
俺の学校のバスケ部の顧問が通称ガイル。
ガイル譲りの髪型と熱いハートが持ち味。
165ゲーム好き名無しさん:2008/01/31(木) 00:25:58 ID:2MG5lV9e0
そして好きなうまい棒は納豆味。
166ゲーム好き名無しさん:2008/01/31(木) 07:25:16 ID:8Yxuy1LtO
ゴキブリ風呂と納豆風呂どっちがいい??
って聞いたら「ゴキブリ風呂かな…」と答えるガイルに他キャラがどん引きしてる

という漫画があった
167ゲーム好き名無しさん:2008/01/31(木) 13:28:11 ID:/6IGfpn+0
夏塩!
168ゲーム好き名無しさん:2008/01/31(木) 19:06:21 ID:f0EQN4aBO
真豪鬼の暫空波動拳で削るか阿修羅旋空で裏に回れば解決
169ゲーム好き名無しさん:2008/02/01(金) 07:27:46 ID:uwhYZ0iiO
あにぇっくぷーーーぅ!!!
170ゲーム好き名無しさん:2008/02/03(日) 21:30:53 ID:YwyQHLe6O
ガイルの食事を全て納豆にする
171ゲーム好き名無しさん:2008/02/03(日) 22:05:28 ID:hwZv0tFWO
彼の家を待ちガイル
172ゲーム好き名無しさん:2008/02/03(日) 22:09:56 ID:g/DDPXvcO
つまらないシャレを言ってるやつガイル
173ゲーム好き名無しさん:2008/02/03(日) 22:21:11 ID:IPRJCC4p0
歴史の教科書に江戸幕府の組織図が出てたんだけど、
町奉行ってとこの説明に
「しゃがんでたまに飛び道具を撃つだけで、攻めてこない奉行」って書いてあったよな。

174ゲーム好き名無しさん:2008/02/03(日) 23:02:52 ID:aCtH7Ux+O
>>172 何かKYの人ガイル〜。(^o^)


これで俺もガイルってことだろ??
175ゲーム好き名無しさん:2008/02/04(月) 07:21:14 ID:HXxuvoj2O
ガイル少佐とシーソー乗って遊びたい
176ゲーム好き名無しさん:2008/02/04(月) 22:23:42 ID:sSWf5ZNW0
ガイルをあったかいコタツの中に入れてみるか。
177ゲーム好き名無しさん:2008/02/04(月) 23:17:31 ID:I2qbISIc0
自販機のあたたか〜いゾーンにガイルがあった。
178ゲーム好き名無しさん:2008/02/05(火) 13:39:59 ID:RfxZ0+a+O
>>177
んでそのボタンを押すと
自販機の後ろからガイルがノソッとでてきてニーバズーカしてくる。
そのニーバズーカをかわしたらアメリカンコーヒーをくれる。
(ただしガイルの飲みかけ)
179ゲーム好き名無しさん:2008/02/05(火) 14:13:41 ID:W1beapGZ0
180ゲーム好き名無しさん:2008/02/05(火) 14:41:58 ID:W1beapGZ0
 
181ゲーム好き名無しさん:2008/02/05(火) 16:04:58 ID:wJLN0y9JO
どうやらさっきまで俺の部屋にガイルがいたらしい
182ゲーム好き名無しさん:2008/02/06(水) 02:27:21 ID:wSyNHEh0O
ファイ、フォウ、スリィ、ツゥ、ワン…




(っω☆)ハニックフゥーン!
183ゲーム好き名無しさん:2008/02/06(水) 23:24:11 ID:gL/jtZ/f0
ガイルに猫耳装着


意外と萌える
184ゲーム好き名無しさん:2008/02/07(木) 01:56:02 ID:6WFV7wA00
なんという秀逸なスレタイ
185ゲーム好き名無しさん:2008/02/07(木) 21:36:08 ID:nWqrjgjWO
にゃにっくぷーん!!
にゃまーそるときっくぅ!!
にーばずぅーにゃ!!!

186ゲーム好き名無しさん:2008/02/07(木) 23:25:38 ID:xrSLq4dk0
吉田戦車?
187ゲーム好き名無しさん:2008/02/08(金) 22:37:34 ID:xJtu8Ap60
ニーバズーカって響きがいい
188ゲーム好き名無しさん:2008/02/09(土) 23:33:37 ID:0Gr1Mc9hO
>>1
ソニックブームが当たらないように放物線を描くように手榴弾を投げ込め!
189ゲーム好き名無しさん:2008/02/10(日) 00:06:30 ID:AHXGV1XK0
そしたらしゃがみっぱなしで逃げるだろうな
190ゲーム好き名無しさん:2008/02/10(日) 00:09:08 ID:f5aTpfW90
スレタイが出オチすぎて
コメントしずれぇwww
191ゲーム好き名無しさん:2008/02/10(日) 01:33:18 ID:30Hsi8Cv0
考えたんだけど激しくナッシュをなじるってのはどうかな?
192ゲーム好き名無しさん:2008/02/10(日) 21:50:58 ID:eo8euzh7O
ナッシュをなじるよりも
ガイルに首輪つけて4つんばいで散歩させたほうがいい。
193ゲーム好き名無しさん:2008/02/11(月) 18:49:57 ID:E0q0xZ2aO
彼には気の毒だが、もはやその家は手放すしかないだろうな
194ゲーム好き名無しさん:2008/02/11(月) 20:50:53 ID:7myVLfIRO
>>192
ガイルに無理矢理ワンワン言わせながら軍部内をいっしょにお散歩
195ゲーム好き名無しさん:2008/02/12(火) 02:10:47 ID:gDrz0Qf10
  
196ゲーム好き名無しさん:2008/02/12(火) 19:41:35 ID:hcJDcR4XO
>>194
ガイル「ワンワンッッ!!!…クゥーンクゥーン」

首輪を引っ張っても中々前を歩こうとしません
なので納豆をちらつかせることに
197ゲーム好き名無しさん:2008/02/12(火) 22:24:38 ID:HrhXaI4p0
納豆とかやめろよ
198ゲーム好き名無しさん:2008/02/15(金) 17:28:15 ID:uT4022erO
よく見るとガイルのタンクトップピチピチすぎて乳首がポッチリ見えてる
199ゲーム好き名無しさん:2008/02/15(金) 19:15:44 ID:qEbwOi+sO
しゃがんだまま実はちょっと後方に体を反らしていて、
真空波をぶつけるつもりかも知れんな。
200ゲーム好き名無しさん:2008/02/16(土) 01:18:02 ID:2oPo1YcgO
スト4のガイルってなんつーかゴリラみたいな筋肉だな
201ゲーム好き名無しさん:2008/02/18(月) 07:24:02 ID:lc+irQSzO
もともとゴツイキャラだからね
202ゲーム好き名無しさん:2008/02/19(火) 07:42:35 ID:DrW0Mfv3O
ガイルの迷彩ズボンいいね
203ゲーム好き名無しさん:2008/02/22(金) 07:27:23 ID:POwO4PK2O
髪短いなぁ…スト4の少佐
204ゲーム好き名無しさん:2008/02/22(金) 20:19:41 ID:3Gre/lrsO
むしろ今までのが長すぎたんじゃ…
205ゲーム好き名無しさん:2008/02/23(土) 19:28:26 ID:cCVW7NsFO
なんかしらんけど
ガイルがデブっぽく見えてしかたがない
206ゲーム好き名無しさん:2008/02/23(土) 20:43:18 ID:qjqHIgFZ0
とりあえず、ザンギエフは全身に納豆を塗りたくって戦えば勝てると思うんだ。
207ゲーム好き名無しさん:2008/02/23(土) 22:22:34 ID:xwTfii4p0
このスレは納豆禁止です。
208ゲーム好き名無しさん:2008/02/24(日) 19:19:20 ID:9ZLCdInqO
どんなに屈強で筋肉隆々な超軍人ガイルも
納豆を見せると赤ちゃんみたいに泣き叫びながら失禁するだろうな
209ゲーム好き名無しさん:2008/02/25(月) 22:35:29 ID:OHg1NCPFO
ガイルたんハアハア
210ゲーム好き名無しさん:2008/02/25(月) 23:27:28 ID:RxxdBsGcO
食うのが嫌だってだけじゃねぇのかソレw
例えばピーマン食えない奴に、ピーマン丸ごと一個手渡しても
そんな嫌がらないんじゃね?
211666:2008/02/26(火) 01:36:30 ID:YsusTxgJ0
においとかかな
212ゲーム好き名無しさん:2008/02/26(火) 07:15:35 ID:2t/7nUKAO
ガイルは納豆以外にもヘルシーフードが嫌いらしいな
ヘルシーフードってこんにゃくとか豆腐とか和食っぽいもんかな??
213ゲーム好き名無しさん:2008/02/26(火) 18:02:09 ID:/HhkXvqpO
逆に好物で釣るべきだろ。カリフォルニアロールとか好きそうじゃね?
214ゲーム好き名無しさん:2008/02/26(火) 18:53:42 ID:zTNQChv1O
>>210
納豆は別じゃね?
ネバネバがトラウマな奴もいたりするし。
215ゲーム好き名無しさん:2008/02/27(水) 15:52:32 ID:ycdtErEMO
死ねや糞ガイル
216ゲーム好き名無しさん:2008/02/27(水) 17:38:18 ID:+WBVwYQ90
ガイルのしゃがみガード。
ワキガで近寄れないみたいだ
217ゲーム好き名無しさん:2008/03/04(火) 16:33:50 ID:iNzhyYVD0
ガイルは高級和食料理とかプレゼントしても喜ばなさそう
「洋食にしてくれないか」とか言いそう
218ゲーム好き名無しさん:2008/03/04(火) 19:25:57 ID:thbSkxCa0
>>217
で、高級フランス料理とかプレゼントしても
「ハンバーガーの方が良い。」とか言うのか。
219ゲーム好き名無しさん:2008/03/05(水) 15:34:43 ID:LkAYEhO70
ガイルはあっさりした低カロリーでヘルシーなもんが嫌いで
ギトギトで脂とか砂糖とかたっぷりついた高カロリーな食い物ばっか食ってそう
トーストの裏と表にマーガリンをこれでもかというくらい塗って食うみたいな
220ゲーム好き名無しさん:2008/03/08(土) 21:08:27 ID:MJiO7VdX0
ガイル「やっぱ濃い味だよな」
とか言ってカレーライスにソースとケチャップを大量にかけるガイル
221ゲーム好き名無しさん:2008/03/09(日) 18:46:42 ID:FFHIDXhTO
いやいやガイルは低脂肪高たんぱくなササミが好き
222ゲーム好き名無しさん:2008/03/09(日) 18:55:59 ID:+4knJb7g0
アメリカ人は糖尿病とベジタリアンのどっちかってイメージがある。
ガイルはたぶんベジタリアン。
223ゲーム好き名無しさん:2008/03/09(日) 21:23:44 ID:W/BDyt3q0
ガイル「お肉を食べない奴は強くなれないんだぞ。」
とか言ってそうだ。
俺的にはガイルは肉とかボリュームあるもんが大好きで
ナッシュがヘルシーなもんが好きそうなイメージがある
224ゲーム好き名無しさん:2008/03/09(日) 23:11:49 ID:oBxhL6gjO
どいでもいいわwwwwwwwwww
225ゲーム好き名無しさん:2008/03/10(月) 00:25:35 ID:jLjYxts6O
ガイルの髪って使い込んだ歯ブラシみたい
新品の歯ブラシはポルナレフかな
226ゲーム好き名無しさん:2008/03/10(月) 16:25:06 ID:ILz39GsW0
ナッシュがお前のワイフと寝たってよ
227ゲーム好き名無しさん:2008/03/10(月) 18:30:25 ID:NypIADD40
ついでに娘にも目をつけるナッシュ
228ゲーム好き名無しさん:2008/03/11(火) 21:25:40 ID:dix/bIUE0
ガイル一家全員を犯す強姦魔ナッシュ
229ゲーム好き名無しさん:2008/03/12(水) 00:10:40 ID:1+UHF14YO
ガイルも犯されちゃうのか
230ゲーム好き名無しさん:2008/03/12(水) 00:40:11 ID:CrWspm0sO
ソニックアッー!!
231ゲーム好き名無しさん:2008/03/12(水) 19:34:33 ID:eJT6ArBH0
ナッシュ、ガイルの家に忍び込む

ガイルの妻・ユリアを発見 そして無理やり犯す

母の悲鳴を聞き駆け寄ってきた娘のクリスを発見 また犯す

仕事から帰ってきた親友ガイルを発見 さらに犯す

ついでにペットの犬も犯す
232ゲーム好き名無しさん:2008/03/14(金) 10:43:27 ID:szwezT/5O
アッー!!
233ゲーム好き名無しさん:2008/03/14(金) 11:22:43 ID:L3WghrUpO
おまいらちょっと待てよ
まずなんでガイルがいるか考えようYO
234ゲーム好き名無しさん:2008/03/14(金) 13:06:29 ID:m7QdFcnVO
>>233
溜めてるからに決まってんだろ!
サマソとソニックブームどちらも使えるように
斜め下にレバー入れて溜めてるんだよ!
235ゲーム好き名無しさん:2008/03/15(土) 00:09:53 ID:iZI14MjP0
ガイルが溜めているところに家を建てたから
236ゲーム好き名無しさん:2008/03/15(土) 13:32:10 ID:ywpFJjXV0
99秒待てば引き分けに持ち込めるだろ。
それか一回でいいから、飛び道具で削れば勝てる。
237ゲーム好き名無しさん:2008/03/16(日) 23:07:49 ID:cV/vP66zO
まずジャンケンを持ちかけるんだ。↓
「ジャンケンで負けたらそこをどいてね」↓
パーを出す↓
YOU WIN !!
238ゲーム好き名無しさん:2008/03/17(月) 01:12:12 ID:16+xu3xj0
優しく小キックで飛び込んでみたり
蹴り上げの瞬間に投げてみたり
出来る中国女性のようになってみる。
239ゲーム好き名無しさん:2008/03/19(水) 18:08:34 ID:a5VRKv9m0
ダルシム呼んで来い。
240ゲーム好き名無しさん:2008/03/21(金) 13:36:55 ID:RywNu8E70
英語で話しかけるんだな
ガイルは日本語わからないだろう
241ゲーム好き名無しさん:2008/03/21(金) 13:59:18 ID:RBLphuWoO
「what do you do?」

「charge」
242ゲーム好き名無しさん:2008/03/23(日) 14:29:00 ID:GPsKk756O
ガイルはアメリカンコーヒーが大好きだから
アメリカンコーヒーを人質にするんだ
243ザンギ:2008/03/23(日) 17:13:00 ID:lRA7TyVPO
ここは飛び込んじゃえハラショー!
244ゲーム好き名無しさん:2008/03/23(日) 19:49:38 ID:dOruFXYm0
>>242
アメリカンコーヒーに納豆を入れようとして脅すんですね。わかります。
245242:2008/03/23(日) 21:48:43 ID:GPsKk756O
そのとおり。
ついでに豆腐とこんにゃくも入れようとするんだ
ガイルはヘルシーフードも嫌いだから
246ゲーム好き名無しさん:2008/03/24(月) 01:30:24 ID:wJl3vIbG0
目の前で小さくジャンプすると、サマーはかわせると思う
247ゲーム好き名無しさん:2008/03/24(月) 03:53:29 ID:L/R3kyoeO
>246
見切られたら
248ゲーム好き名無しさん:2008/03/24(月) 04:01:57 ID:tOkKeymVO
目の前でガイルって書いた紙貼付けたカメノコタワシに釘打ち込めば苦しみだすはず
249ゲーム好き名無しさん:2008/03/24(月) 05:10:43 ID:q7EcolVaO
おっ







ガイルがいる
250ゲーム好き名無しさん:2008/03/24(月) 07:21:49 ID:sNd0Xbi8O
ガイルたん可愛いなぁハアハア
251ゲーム好き名無しさん:2008/03/26(水) 21:08:39 ID:2cCK+FW6O
そんな可愛いガイルたんに納豆サンドをプレゼントフォーユー
252ナッシュ:2008/03/28(金) 05:39:21 ID:BrramYnzO
何やってんだ、はやく横須賀に帰るぞ
253ゲーム好き名無しさん:2008/03/28(金) 18:56:10 ID:eA796GpaO
ナッシュは眼鏡いらん
眼鏡ないほうがイイ

でもガイルの方がカッコイイがな
254ゲーム好き名無しさん:2008/03/28(金) 19:07:39 ID:xuUIxtxKO
やはり軍人流の対処するのが礼儀でしょう。具体的には屋内戦なので手榴弾が有効です。
入手困難なら段ボールで見つからないようにホフク前進しましょう。
255ゲーム好き名無しさん:2008/03/28(金) 19:17:07 ID:7hZl4VHJO
波動を悟られてダルシムに見つかります
256ゲーム好き名無しさん:2008/03/28(金) 23:49:56 ID:xtWeK2ubO
おまえらは大切な事を見落としているな
問題はどうやって待ちガイルを突破するかじゃない
どうやって彼にプレゼントを渡すかだ

電話で外に呼び出しつつ中から悲鳴が聞こえるのを待てばおK←結論
257ゲーム好き名無しさん:2008/03/29(土) 00:12:37 ID:3RhwGUgEO
窓から出入りしろよ
258ゲーム好き名無しさん:2008/03/29(土) 10:09:24 ID:c7rxcC4q0
>>256-257
吹いた
259ゲーム好き名無しさん:2008/03/29(土) 14:35:47 ID:V0Z9l+SvO
はにっくふ〜ん
260ゲーム好き名無しさん:2008/03/29(土) 14:44:08 ID:wREnUZCb0
開き直って自分も溜めてみろ
261ゲーム好き名無しさん:2008/03/29(土) 19:52:23 ID:3RhwGUgEO
私、花子(仮名)。恋人の太郎君(仮名)の家に行ったら。玄関にしゃがんだガイルがいたの。
とりあえず、その米国軍人さんをまたいで家の中に入ろうとしたんだけど。
ガイル「サマソー!」
花子「ぐッほーッッ!!」
太郎君の家の玄関のドアを突き破り、お向かいさんの家のドアも破り、その食卓に直撃。
花子「す、すみません…」
晩御飯を台無しにしちゃって。
向かいの人「いや、救急車呼ぼうか?」
花子「は、はあ。そうしてもらえます?多分折れた肋骨が肺に刺さってると思うんですけど。」
ゴフっ!ゴフゴフっ!(吐血)
あ、これはヤバイかも。ごめんね、太郎君。今日は行けなくなりそう。
(気が向いたら続く)
262123:2008/03/29(土) 19:59:00 ID:+k8lPiYQ0
太郎君(仮名)はその現場見てないの?
263ゲーム好き名無しさん:2008/03/29(土) 20:28:25 ID:3RhwGUgEO
翌日。病院で手術をうけ絶対安静を言い渡される。
太郎君の携帯に電話してみる。出ない。どうなってるの?
メール欄には彼からのメッセージが!!
「タスケテ」
!!…考えてみれば玄関にガイルがいる(シャレ)なんて状況、異常だわ!!
どうしよう、ヘタに警察に言って太郎君の身にもしもの事があったら…
私は痛む脇腹を押さえ病院を抜け出すと太郎君の家に向かう。イタタタタ。
玄関のドアは半壊しておりガムテープで補修されていた。
花子「こんちわ〜」
やっぱりガイルがいる!どうしよう。まず会話してみよう。こう見えて私は英語は得意なのよん
花子「I can kill you! 」
ガイル「サマソーサマソー!!」

か、軽いアメリカンジョークで場を和ませようとしたのに。
裏目に出た
花子「ぐぼおおおーッ!」
またドアを突き破り、今度はお向かいさんの庭に飛ばされる。芝生とかなら痛くないかな?
しかしなんたる不幸!ちょうどお向かいさんは庭でバーベキューをしていた。
もろに炭火に突っ込み炎上する私。ぎゃーッ!ぎゃーッ!
お向かいさん「救急車呼ぼうか?それとも消防車?」
(続くかも)
264123:2008/03/29(土) 20:32:48 ID:+k8lPiYQ0
花子英語得意なんだ
265ゲーム好き名無しさん:2008/03/29(土) 21:17:26 ID:3RhwGUgEO
再び生死の境をさ迷う私。
翌日、病院で気が付くとまた携帯に写メールが!
それは椅子に縛り付けられた太郎君の姿だった!
「警察には言わないで」
あっぶねー。昨日の判断は正しかったのか。とにかくこれは私に課せられた試練だわ。
あの軍人に弱点はないのかしら。あまり格ゲーには詳しくないのよね。
ネットで情報収集。このスレによると、どうも納豆が効くらしい。
病院を抜け出し、コンビニで納豆を購入。今度は夜中まで待って彼の家に。
花子「こんばんは〜」
さすが軍人。夜だろうが昼だろうが、しゃがんで待ちガイル。だが私には秘密兵器が!
納豆を取り出し、箸でかき混ぜる。
ガイル「!」
おっ!効いてるわ!そーれそーれ。
ガイル「!!」
ほーらそこを退きなさい。でないと、
ガイル「ソニックブーン!」
花子「べぐわぁァー!」
しまった。飛び道具があるんだっけコイツ。また玄関から飛ばされながら私は思った。
どうせまた向かいの人に迷惑をかけるのだろう。ごめんね、向かいの人
だが、なんたる不幸!ちょうどそこへ猛スピードのトラックが通りかかったのだ。
トラックの運ちゃん(男)「あら、ごめんあそばせ。」
トラックにはねられた時私はこんなフレーズが思い浮かんだ。
「カッキーン!ホームラン!」
…ああ。ヤバイ。今までの人生が走馬灯のように…
(続く、か?)
266ゲーム好き名無しさん:2008/03/29(土) 23:00:55 ID:pMgRaQ/6O
>>261>>263>>265
どうせつまらないだろうと思って読んでみたら
案外面白かったし。
267ゲーム好き名無しさん:2008/03/29(土) 23:35:56 ID:3RhwGUgEO
三たび生死の境を(ry
奇跡的に回復した私にまた写メールが。今度は上着を脱がされた太郎君の写真。
私はキレた!こうなりゃとことんやってやるわ!
松葉杖をつきつつ、彼の家に。で、具体的にどうする?何にも考えて無かった私。
そうだ。窓から入れって案があった。採用!ってゆーか実は投稿したのは同一人物なんだけど。
彼の家の庭に入り、窓に手をかけ侵入する。アタタタ今の私にはこれすら辛い。
しかし不法侵入して何だけど無用心よね。鍵すらかけてないなんて。
あ、だからガイルがここに駐屯してるのか。こりゃ一本取られたわ
ん?何かにひっかかる。これはピアノ線?
ピアノ線の先を見るとそこにあったのはC4(プラスチック爆弾)だった。

ブービートラップでありますか少佐どの!

ぼごーん!!(爆発音)

(続けようか?)
268123:2008/03/30(日) 00:10:16 ID:J4jbKjjf0
お前か
269ゲーム好き名無しさん:2008/03/30(日) 00:38:42 ID:0dqF/mUgO
お花畑を歩く私。ここへくるのも四回目。川の前で立ち止まる。
そこにはダルシムそっくりの渡し守がいた。
ダルシム「君も懲りない上にしぶとい。まだ死ぬ運命じゃないよ。帰った帰った」
この人も一応道を塞ぐ障害という点は同じよね。相談してみよう。
ダルシム「地獄の沙汰もカレー次第と言ってな、私はカレーをもらうと嬉しくなるのだ。
嬉しいとつい人の通行を認めたりしちゃうのだよ」
それだ!要は好物で釣ればいいのね。ありがとうございました。早速試してみます。
現世に舞い戻る私。看護士さん曰く医師達の間では不死鳥などと噂されてるらしい。
失敬な。でもちょっと嬉しい
車椅子で彼の家に行く。ガイルはアメリカンコーヒーが好きらしい。コンビニで買う。
彼の家の玄関に入る。やっぱガイルがしゃがんでる。コンビニの袋から、熱々のコーヒーを出す。
ガイル「!」
おっ反応した。ほーらそこを通してくれたら、これを……
あっ!怪我のせいで熱ーいコーヒーが手を離れ、ガイルにかかった!
ガイル「Noooooo!!」
うわ!怒ってる!
…えーと、私、帰ります。お邪魔しました〜


ガイル「サマソーサマソーサマソーサマソォォォォォ!」
花子「グはッグはッグはッグっはぁーーッッ!!」

(ネタが切れてきた。いい案出してくれたら続く、かな?)
270ゲーム好き名無しさん:2008/03/30(日) 01:04:37 ID:2+6thNow0
ジョジョ風
271ゲーム好き名無しさん:2008/03/30(日) 09:28:55 ID:0dqF/mUgO
病院で一命をとりとめる。今回は大事に至らなかった。人間の慣れってこわい。
倒せ〜ないよ〜♪カプコンつながりで例のフレーズが浮かぶ。どうしたものか。
花子「あ、こんちは〜。」
最近すっかり看護婦さんとも仲良くなった。看護婦さんにも相談してみる。
看「うーん、私スーファミ版しか知らないのよね」
うっわ、スーファミっすか。歳がバレますぜ姐さんよ。
看「ヨガフレイムだっけ?あれで牽制すれば待ちガイルを潰せると思うけど。」
ぬ。ヨガか。インドに行って修行?…あかん。何年かかるやら。
携帯の写メールを見ると今回は上半身裸にされた太郎君が。何の意味があってこんな事を。
看「いや、要は火炎を放射すればいいんでしょ?」
看護婦さんは消毒用アルコールのビンとマッチををくすねて来てくれる。
…じーん。人の情けが身にしみる。待ってなさいガイル!
看護婦さんの手前、病院を抜け出すのは夜にする。
途中、何かヤバイ変質者さんに出会った。丁度いいモルモット。アルコールを試す。
花子「ヨガフレイム!」
ボボボボボ
消毒用アルコールって実は凄まじい凶器。社会のクズは焼却処分になっちった。
そして彼の家につく。エチルアルコールを口に含みマッチを用意。
ふははははッアルコールだけに消毒だぁー!!
期待と不安、適度な緊張の中、私はガイルがしゃがんでるであろう彼の家の玄関を開ける…
(続けたほうがいい?)
272ゲーム好き名無しさん:2008/03/30(日) 09:30:23 ID:FXI5CZQbO
コーヒーや納豆に反応するガイルに萌えたカワエェ

ガイルの嫌いなものは他にもヘルシーフードがあるよ
ヘルシーフードって多分豆腐とかこんにゃくとか和食っぽいもんだと思うけど
273ゲーム好き名無しさん:2008/03/30(日) 11:27:34 ID:0dqF/mUgO
結論から言うと失敗だわ
ガイルにヨガフレイムをファーストアタックしたまではよかった
火ダルマになったガイルはそのまま後ろに転がって、今度は飛び道具を発射。
ガイル「ソニックブーン」
まずっ!このままではまた向かいの人の家に飛ばされる。そうだ相殺すればいいのよ。
花子「ヨガフレイム(アルコール)」
うっしゃー!!かき消される音速旋風。物理的に絶対おかしいが今はそんな場合じゃない。
ガイル「ソニック(ry
花子「ヨガフレ(ry
「ソニ(ry
「ヨガ(ry
………
はッ!しまった!エチルアルコールの残りがもうない〜。
悠然と歩いてくる軍人様。そして射程距離に入ると、人差し指を振り
ガイル「チッチッチッチッチッチッ」
貴様はターミネーター(2)か!?
ガイル「サマソー!」
花子「グへえォ!」
例によって美しい放物線を描く私。
…だが、回数制限付きだが攻撃を封じる方法を発見した。一歩前進だろうか?
(続くとき、続けば、続くだろう?)
274ゲーム好き名無しさん:2008/03/30(日) 12:14:31 ID:FXI5CZQbO
ターミネーターww
ガイルとシュワちゃんはクリソツ
275ゲーム好き名無しさん:2008/03/30(日) 13:05:37 ID:0dqF/mUgO
また向かいの人の家に突っ込む。最近死の淵を何度も往復したせいか、この程度では全然平気だ。
ごめんなさい向かいの人。これも何かの縁。彼にも助言を求めてみよう。
そういえばこの人、ロシアの赤いサイクロンなレスラーに似てる。
ザンギエフ(に似た人)「ウム、FAバスターは素人には危険だしな。
飛び道具の対処だな。ダブルラリアット…まあその場で回転すればすり抜けられる。」
ほほぉ、メモメモ。
スーパーに寄ってアルコールと豆腐とコンニャクを買う。
これもガイルに効くとか。レスしてくれた方にdクス。
さて、最近の日課となりつつある対ガイル戦。
他人の玄関のドアを開け、勝手に上がりこんでヨガフレイム!(アルコール)
端から見たら異常犯罪者以外の何者でもないわ。言ってて泣けてきた。
ガイル「good!」
ガードされたが、曰く「進歩したな」って事?
花子「そいつぁどーも」
ガイル「ソニックブーン!」
飛び道具キター-
向かいの人の助言通りその場で回転。うわ!
マジですり抜けた。絶対おかしいって!理不尽だと思います。誰か強引に解釈してくれ。
ガイル「サマソー!」
先読みしすぎ?ガイルが対空技を出してきた。チャーーンス!!
豆腐をぶつけてみる。角で頭打って氏ね!
べぐちょ(豆腐)
ガイル「Oh my god!?」
豆腐食らってぶっ飛ぶガイル!やったかッ?

(続くのか?続くのか〜!?)
276272:2008/03/30(日) 15:02:25 ID:FXI5CZQbO
あと、アメリカ人の間ではこんにゃくのことを『悪魔の食べ物』とか言われてるそうな
277ゲーム好き名無しさん:2008/03/30(日) 18:30:06 ID:T26YG6V30
くそ…ちょっと面白い…
278ゲーム好き名無しさん:2008/03/30(日) 19:37:52 ID:0dqF/mUgO
間髪入れずに、今度はコンニャクをとりだす。そして倒れたガイルの口に!
花子「食えッ!喰らえッ!ほらほら〜」
ガイル「グオオ!!!」
効いてる効いてる。コンニャクゼリーは吸い込んで食べるとにのどに詰まるから気をつけて。
にゅるり〜ん!ゲゲッ!しまった。コンニャクが手からツルンと飛んでった。
そうか、コンニャクはいわゆる掴み技と同じ扱いなのか。一定のダメージしか与えられないって訳。
飛び道具かサマソーがくる!!しゃがんで回避?いや攻撃こそ最大の防御。
花子「ヨガフレイム!」(アルコール)

はなこは、ヨガフレイムをとなえた。しかし、そこにはだれもいない。

どっしぇ〜ッ!読まれてた。背後に忍び寄る、死の気配。

はなこはまわりこまれた。ガイルのこうげき。

ガイル「グレイト!」
私の健闘を労いつつ、弱キャンセルからのエリアル開始技。血も涙も無いのですかてめェ。
太郎君の家の玄関、その屋根をぶち破り、上空に飛ばされる私。今日はいい天気だ(現実逃避)。
ガイル「Go to hell(あの世で反省しやがりなさい)!!」
花子「ブババぁぁーっ!」
トドめの大キックで渋谷隕石よろしく飛ばされる私。いや、ちょっと、死ぬってコレ。

(ネタがねぇ。あとコメントくれた皆様d。続けたいけど…)
279ゲーム好き名無しさん:2008/03/30(日) 23:44:26 ID:0dqF/mUgO
目に見えるスピードを超えてゆくモーションで、地表に激突する私。
衝撃波でビルは倒壊するわガラスの破片は降りそそぐわ、すっげえジェノサイド!!
気が付くとあの病院のベッドにいた。シャドルー総帥ソックリの院長先生にお叱りを受ける。
ベガ院長「おお花子よ死んでしまうとは不甲斐ない。」
ほっとけ。まだ生きてるし。
ベガ「そなたにもう一度、機械の身体を与えよう。」
はひ?
ふへ!?
もしかして!このヤブ医者!!
ベガ「いやぁ、実はこないだから君の身体は半分機械のサイボーグなんだ。コレが。」
ぎゃー!!何て事しやがる!
最近はガイルの攻撃食らって平気だったりして何となく変だとは思ってたが。
ベガ「見た目は普通の人間と変わらないし。能力だって普通の人間と同じスペックだ。
つーか、改造手術しないと君死んでたよ。」
そーっすか。いや、逆にこれは幸運かもしんない。ガイルに勝つためにはあたしゃ悪魔に魂だって売るわ。
ベガ「ちなみに君には今回は超必殺技、陽子キャノンを搭載した。」
おお。こりゃ凄い。何もないところから、プロトン砲が出てきた。

花子「とりあえずしね」

プロトンキャノ〜ン!!
ズピーム!!
ベガ「うっぎゃーッッ!」
院長に天誅を下す。
…ついに人間をやめてしまった。もう後戻り出来ないわ。
全部ガイルが悪い。待ってろガイル。

(続くの〜?)
280ゲーム好き名無しさん:2008/03/31(月) 00:26:48 ID:X2T0NzdwO
彼の家についた。
手術と言っても、実はせいぜい折れた骨とか関節に強化骨格入れたりするくらいだったらしい。
私は依然か弱き小娘。どうせだったら十万馬力のパワーとか、ロックバスターとか装備させて欲しかった。
ドアを開ける。私は来たわよ、ガイル。
そうだ、変な話だがガイル自身にも聞いてみよう。
花子「どうやったらあなたに勝てますか?(英語)」
ガイル「決してあきらめない事だ。
あきらめるものに勝利はない。例え敗北しようと何度でも立ち上がれ!(英語)」
なるほど。既にやっている事だが、改めて言われると自分は間違ってなかったと思う。
いくわよ!

ガイル「ソニックブーン」
花子「ラリアット(ただの回転)」
くるくる回って真空刃をかわす。ありがとう向かいの人。
花子「ヨガフレイム!(アルコール)」
ヒット!火だるまになって後退するガイル。ありがとう看護婦さん。
今度は飛び込んでくるガイル。ならば対空攻撃よ!あらかじめ買ってきたアレを出す。
花子「豆腐!!」
べちょーっ
ガイル「アウチ!」
肉体的ダメージではなく精神的ダメージでぶっ飛ぶガイル。
ありがとうこのスレの皆々様。
だがガイルは前転しつつ起き上がり攻撃を放った!
ガイル「サマソー!」
花子「ゲッぺぇーっッッ!」
花子ちん!ぴーんち!!

(続くんだ?多分。)
281ゲーム好き名無しさん:2008/03/31(月) 01:44:16 ID:J54CZ/0YO
いつも楽しみに読ませて頂いています。
できれば途中で打ち切らないで
最後はしっかりと落ちも欲しいとこですが
難しいでしょうか?
まあとりあえず頑張ってください
282ゲーム好き名無しさん:2008/03/31(月) 05:25:09 ID:X2T0NzdwO
玄関からぶっ飛ぶ私。だが何たる不幸。いつぞやのトラックがまた猛スピードで
運ちゃん(実はダン似)「チョイとごめんよ。」ズガーン!
しかしトラックの方が私にはねられてかっ飛び、爆発炎上!うわ〜即死だなありゃ。
強化骨格(スーパーアーマー)ってスゲー。
玄関からソニックだけが飛んで来る。クッパ大王ですかオメーは
考えてみりゃ超異常なシチュエーションだわ、今更ながら。
試しにガードしてみる。痛!トラックは平気で、生身の人間の技に削られるってか。
やっぱラリアットですり抜けるのが得策。くるくる回りながら玄関に近づく。
ガイルは前回エリアルで開けた穴から飛んで来た。ソニック出して飛び込み?
花子「豆腐(対空)!」
うち落とされるガイル。すかさず近づいて、
花子「コンニャク(掴み)!」
ガイル「Oh!No!」
奴の口にコンニャク突っ込みながらデスクリムゾン思い出した。
せっかくだから、アレ使っちゃうぜよ。
花子「カモーン!プロト〜ンキャノ〜ン!!」
何もないところから現れる荷電粒子砲。質量保存の法則なんて次元の彼方に忘れてるだろコレ。
ノリノリでぶっぱなす。帽子屋(マッドハッター)の力を見るがいい!!

ズッッピィィーム!!
ガイル「あんびりーばぼーッッ!」

死んだ?死んだかしら!死んだわね〜ッ!?

(ピンポンパンポーン。作者はお仕事があります。
残念ながら多分続く?って事で。
あとレスくれた方マジで励みになります。心からありがとう)
283ゲーム好き名無しさん:2008/03/31(月) 18:04:59 ID:X2T0Nzdwi
K.O.
どっかから流れるKOのナレーション。一体誰が?
そして戦隊ものの怪人のよーに爆発するガイル。
勝った…。そんな感慨する私の目に飛び込んでくるトンでもない光景。
爆煙の中から現れた見覚えのある人影が。
あれは…
太郎君!

ええッ!ガイルは太郎君だったの?なぜ?どうして?混乱する私。
太郎「は、花子ちゃん。逃げて!!」
は、はい?
太郎「僕は悪の秘密結社の改造手術を受けてガイルにされてしまったんだ!」
何を抜かす貴様。

太郎「も…もう駄目だ。自分を抑えられな…い…」

太郎君の顔や身体、服装がみるみるうちにガイルに変わっていく!!
まるでエージェント・スミースのようだわッ!?
それだけではなくマブカプ1のオンスロートのように巨大化するガイル太郎君
第二形態!?
ラウンド2 ファイト!!
えぇーちょっと待って!!ってか誰がナレーションしてんの!?

(いよいよクライマックス!?続くかッ!?)
284ゲーム好き名無しさん:2008/04/01(火) 03:03:34 ID:bOhgC5SHi
突如街に現れる巨大米国軍人ガイル。逃げ惑う人々。アチャー、明日のニュースは臨時特番だな。
だがあれは太郎君なのだ。
暴れたりすると、自衛隊とかウルトラな警備隊とかが出てくるかもしんない。
彼を止めなければ。ガイル(太郎君)の足元から呼びかける
花子「やめてー!太郎くーん!!」

ズズーン!!
ぷちっ!
巨大ガイルの巨大軍用ブーツに潰される私。ぐげェ!
こんな台詞が頭をよぎる(強化骨格がどこまでもつかな?byリキッド・スネーク)

こ、こうなりゃ力ずくでも止めるてやるわ…ッ!!

花子「豆腐(対空)!!」
足にベグチャ!(命中)
ガイル「ノォォォ!!」
巨大化してもガイルはガイル。やっぱ豆腐は有効みたい。
すかさずアルコールとマッチを用意。豆腐キャンセルからのコンボよ!
花子「ヨガフレイム(アルコール)!」
ガイル「グアアアア!」
ボボボボ!ヨーシ乗って来たわよォ!コレが『ゲージが溜まる』って奴かしら
一気に決めるわ!
花子「出でよ!プロトンキャノー……ん?」

ズズーン!!
ぷちっ!

プレスオブデス。再び踏まれる私。超必殺技の出かかりの隙をを文字通り潰された。
…薄れ行く意識の中、古文で習った蟷螂の斧という話を思い出した。

蟷螂の斧(とうろうのおの)
カマキリが馬車に向かい鎌を振り上げた事から、相手がどんなに強大だろうが立ち向かって行く様。
向こう見ずな勇者。あるいはアホ。

(続け。続けよ!?)
285ゲーム好き名無しさん:2008/04/01(火) 12:08:31 ID:bOhgC5SHi
!!ああっと!!
>>284
×止めるてやるわ→〇止めてやるわ
×出かかりの隙をを→〇出かかりの隙を
失敬。
286ゲーム好き名無しさん:2008/04/01(火) 12:33:53 ID:jSKv24tS0
>>285
お前が世界樹をやってることはわかった
287ゲーム好き名無しさん:2008/04/01(火) 12:38:01 ID:zzEncMqVO
大好きだこのお話!!!
ガイルの足の下に納豆ぶちまけて滑って転ばせるのはどうだろうか

あ、そうするとガイルな尻餅で一つの都市が崩壊しそうだな
288ゲーム好き名無しさん:2008/04/01(火) 19:24:38 ID:bOhgC5SHO
なこ…ちゃん…はなこちゃん…
誰?私を呼ぶのは?えぇーと。私は…!ガバッと起きる。
花子「ガーイル!!いや太郎君!」
看護婦「生きてたのね!花子ちゃん。」
あり?例の病院の看護婦さん。ここはビルの路地裏か?あ、あっちの方にでッけぇガイルの後ろ頭が。
看護婦さんが助けてくれたの?どうしてここに?
看護婦「私は看護婦ではなく、実はあの病院に潜入捜査していた…」

…私の前でナース服をバッと払う看護婦さん。
その下には青いチャイナドレスっぽい戦闘服!!あっ!この人春麗に似てる。
春麗(に似た看護婦)「実は国際警察(インターポール)の刑事だったのよ!!」

ババーン!!
……なにそれ?
花子「何ゆえこんなチンケな街の病院にそのような国際機構が?」
それ以前にインターポールの人間はそんな目立って仕方ないキテレツな格好するのかしら?
春麗「あの病院では治療と称して狂気の人体実験が行われてるという情報があるのよ。」

ピンときた。ってか既に私はプロトンキャノンを出せる体になってしまってるし。
何やってんだ給料泥棒……ん!待てよ、って事はもしかして…

春麗「あの巨大ガイルも、多分あの病院の犠牲者よ!」

…太郎君!そういう事だったのね!
『秘密結社』と『改造』というキーワードが出た時点で滅茶苦茶イヤーな予感はしていたが。
花子「彼を元に戻す方法は無いのッ!?」
春麗「簡単!病院長を取っ捕まえて、戻す方法を聞けば良いのよ!」

…目の前が真っ暗になった。ヌッコロしちゃったじゃん…
もう院長先生はこの世のどこ探したって見つからないわよ…
289ゲーム好き名無しさん:2008/04/01(火) 22:13:30 ID:bOhgC5SHO
太郎君はきっと自分がガイルになってゆく事に恐怖したに違いない。
だから自らを緊縛放置プレイして己のガイルを封じ込めようとしたのだ。
ずっと玄関でガイルがしゃがんでたのも、そう考えると辻褄が合う。
狼男ならぬガイル男。まさお君もラモスもびっくり!
…自分でモノローグ(独白)してナンだが、何だこの狂った言語の飛び交いようは!

花子「しかし何の目的があって太郎君をガイルなんかに改造したんだろ?」
気になるのはソコだ。
そこへ現れる諸悪の根元。あの赤い帽子は。

ベガ(に似た)院長先生「答えは簡単だ。」
院長先生!生きてたの?しぶとーい。

ベガ院長「ガイル少佐は我々にとって目障りなのだ。本物のガイルとすり替わり米軍を操るためなのだ。
ああ、花子君。ちなみに君には洗脳後、うち病院のナースをやってもらう。無論タダ働きだ。」

冗談じゃないわよッ!
…でもそれってキャミィよね。キャラ位置として。
読者の皆様。私はキャミィのような美少女として脳内変換ヨロシク。

黙ってないのがインターポールの潜入捜査官、春麗(似の人)
春麗「院長!!ここであったが百年目。よくも日給三千円で24時間こきつかってくれたわね!
医療の現場を理解しない無能な経営者め!覚悟しなさい!!」
労働基準法も最低賃金も知ったこっちゃねぇ超無敵経営者!鬼か。
恨みがこもってますな看護婦さん。国際警察としての任務はどうした?

ベガ「そういえば、もうすぐ春の健康診断だね。君の体重はいくつかなッ!」
院長最低。今の発言はセクハラです。

ガイル「グはアアアア!」
あっ、しまった!馬鹿やってるうちにガイルに気付かれたー!!
290ゲーム好き名無しさん:2008/04/02(水) 07:25:13 ID:D8YmaOb1O
花子ちゃんのキャラ位置はキャミィかぁ
ますます面白くなってきたなぁww

太郎くん(偽ガイル)ものっそ暴れてるけど、本物のガイルは何してるの?
291ゲーム好き名無しさん:2008/04/02(水) 21:31:28 ID:oRQGq2GtO
ガイル「サマソー!」
ガイルから発した柱状のエネルギー波が押し寄せる。うそこけ。どこがサマーソルトじゃ
どう見たって繰り出したのはマグネティック・ショックウェーブだろが!
街並みを破砕しつつ、迫りくる磁力的衝撃波。
春麗「院長!危なーい!」
ベガ「ぶっッほォォー!」
とか言いつつ、ベガ院長を盾にする看護婦さん。そしてその後ろに隠れる私。
ストリートファイター(っぽい人)達に関わって分かった事が一つ。

機転の利かない奴は生き残れない。

ガイル「ソニックブーン!」

今度はメガオプティックブラスト。だからどこがソニック(ry
極太レーザー(?)が街を削り飛ばしてゆく。見た目はガイルだが性能はオンスロートって事かしら!?

よし、看護婦さんの後ろに隠れよう
春麗「院長(ry
ベガ「ガッは(ry
ドッぐぁ(ry

あぁ街が火の海に
ベガ「ぬぅん!戦術的撤退!」
肉体に限界が来たのかテレポートで逃げるサイコ院長。待てコラ!太郎君を元に戻す方法教えてから…

春麗「私は院長を追うわ。必ず捕まえて見せる。」
ごめん。多分、貴女には無理。絶対無理。
292ゲーム好き名無しさん:2008/04/03(木) 03:12:10 ID:7n4q1uH5O
地球防衛軍よろしくビルの陰を利用してガイルの視界から逃れる。
春麗「あの巨大ガイルがそのラスボスと同じ能力ならそれと同じように対処すればいいんじゃ?」
…実は私もそう思う。オンスロートは倒すと、元の磁界の王様とXな教授に分離したはず(確か)。
つまり、ガイルを倒せば、太郎君も分離するのでは。
そして看護婦さんは院長先生を追うべくビルをレプリロイドの様に三角蹴りで駆け上がる。
私も試しにやってみる。

バァン!
べちゃっ!
壁に激突。あだだだ…。ベガが言ってたっけ、身体能力は普通の人間と変わらないって。
今の衝撃で植木鉢が落ちてきた。
ガチャン!!
ぐわぁあ〜〜ッ!アタマが!ドタマが〜ッ!
思わぬダメージを喰らってしまった。

オンスロートと同じならやはり狙うは頭。実は豆腐もコンニャクも全部使って既にない。
コンビニに駆け込む。が、誰もいない。皆逃げたのね
ラッキー!!ちょいと拝借しちゃえ。(火事場泥棒は重罪です)
おっとその前に、監視カメラを破壊しなきゃ(さらに重罪です)

…窃盗しに入って言うのは逆ギレ以外の何物でもないが、あえて言うわ。
まったく近頃のコンビニときたら!豆腐もコンニャクも置いてないなんて品揃えが悪いザマス!
その時、コンビニの棚に見覚えのある『アレ』が!!
これは使える!!…?

…凄まじい振動。コンビニの屋根がベリョベリョベリョ〜っとはがされた。
そこからのぞきこむ、巨大少佐殿!!デター!ガイル!!
293ゲーム好き名無しさん:2008/04/03(木) 04:45:51 ID:7n4q1uH5O
ガイル「グァァアいいいールゥ!」(鳴き声)
ガイルが来たのは危機(ピンチ)でもあるが、勝機(チャンス)でもある
コンビニで見つけた秘密兵器は二つ。その一つ目がこのコーヒー。
プロトンキャノンは強力だけど発生までどうしてもタイムラグがある。さっきはそこを潰された(足で)。
そこでコーヒー。
これでガイルを引き付けてその隙に必殺技を叩き込む。

ガイル「グァァア!」
もっと、もう少し寄って来て。…この作戦、実は賭けの要素がかなり強い。
小さなコーヒーを巨大ガイルに認識させるにはかなり引き付ける必要があるし、
何よりこの距離でショックウェーブでも撃たれたら即アウトだ

ガイル「イーィィ!」
もうちょっぴりだけ!
ガイル「ルゥウウウ!!」

…今だわッ!
294ゲーム好き名無しさん:2008/04/03(木) 12:37:04 ID:7n4q1uH5O
ガイルに向かってコーヒーを投げる。ほーれ!すかさず超絶兵器、陽電子スマッシャーを呼び出す。
花子「カムヒア!プロトンキャノ…」

!?ガイルがコーヒーにこれっぽっちも注目してない!!なぜ?、どうして?ホ〜ワイほ〜わいWhy?
痛恨のミス!
私の投げたコーヒーはガイルの好物アメリカンではなかった!!
よりによってコピ・ルアク!何でこんなモン置いてんのよこのコンビニ!
ガイル「サマソォォーゥ!」
襲い来るサマソー!(という名のマグネティック・ショックウェーブ)
ドゴォォォーン!
ドゴォォォ−ン!
エネルギーの奔流に飲まれる私!砕かれてゆく強化骨格!身体から力が抜けてゆく…。

ゴメン…太郎…君…

(ピンポンパンポーン。残念ながら花子は死んでしまいました。
誠に申し訳ありませんがこのお話は終了です。

…多分。)
295ゲーム好き名無しさん:2008/04/03(木) 12:40:32 ID:LYbP/hD40
コンテニュー?
296ゲーム好き名無しさん:2008/04/03(木) 12:48:01 ID:7n4q1uH5O
気になっている皆様へ。

コピ・ルアクとは
スマトラあたりの超高級コーヒーで、秘密はその製法。
ジャコウ猫の糞から取れる未消化のコーヒー豆を洗ってコーヒーにするというビックリ飲料。
ジャコウ猫は他にも果物類を食べるので、独特のフレーバーがあるらしい。
日本ではイタチコーヒー豆として知られている。

要するにうんこコーヒー。
297ゲーム好き名無しさん:2008/04/03(木) 15:41:39 ID:hIw61DRIO
こうなりゃガイルの愛娘のクリスちゃんをつれてくるんだ
298ゲーム好き名無しさん:2008/04/03(木) 18:18:48 ID:czpg92wl0
ガイルの頭って滑り台出来そうだよな。
299ゲーム好き名無しさん:2008/04/03(木) 20:17:23 ID:7n4q1uH5O
……光が見える。…音楽が聴こえる。……勘弁してください。わたしゃ眠いんだ。
『た〜んあらん♪るきゃったし〜い〜い〜ぃ〜ぃ♪』
……あ。ネバーエンディングストーリー。好きな曲だ
『ネバーエンディングスト〜リ〜♪おぉ〜ォォ〜あ〜♪』終わらない物語ってか?
何の皮肉だか。ピンポンパン(ry のお知らせでもあった通り、私こと花子は死んだの。物語も終了。
『ネバーぁ〜ねば〜粘〜』
壊れたCDプレイヤーみたく繰り返される歌詞。ネバネバ?
えーと、何だっけ、ねばねばしてて健康にいい発酵食品は?
ねばねば?ギムネマ?ネバネマ?とりとめのない思考が流れては消えてゆく。いよいよ私も最期か…
ネバギバ!!
突然この言葉が浮かんだ。何故?いつの間にかBGMがガオレンジャーの歌に!?(ガオレンジャー♪)
つーか、ネバギバって何よレバニラの仲間?……ん!今、スッゲー重要な事を忘れてる気がする。

NEVER GIVE UP!!
…その時ある情景が私にフラッシュバックした。
300ゲーム好き名無しさん:2008/04/03(木) 20:37:34 ID:7n4q1uH5O
花子「どうやったらあなたに勝てますか?(英語)」
今度はロッキーのテーマが再生された。(パンパーパーパパパーパパン♪)

ガイル「決してあきらめない事だ。
あきらめるものに勝利はない。
例え敗北しても何度でも立ち上がれ。(英語)」

例え敗北しても何度でも立ち上がれ!!

…リフレインするあの言葉。その瞬間、私の意識ははっきりと覚醒した!
目を開ける。ぼやけた視界がゆっくり定まっていく。
花子「…な」
拳を握る。感覚が戻ってきている。
花子「…なんぼ…」
起き上がる。足は力強く身体を支え大地に立つ!
花子「な〜ん〜ぼ〜の〜も〜ん〜じゃあーーッッ!」
そして私は大声で吼(ほ)えた!
花子「美少女に不可能は無ーいッ!」
…鼻血をブバブバ出しながら!
301ゲーム好き名無しさん:2008/04/04(金) 15:24:40 ID:s2PtcCYJO
花子頑張ってぇ!!!!
302ゲーム好き名無しさん:2008/04/04(金) 17:58:59 ID:78zOtBlLO
ガイルは私を神のもとへ送ったと安心したのか後ろを向いている。
私が気絶してたのはごく短時間だったのかしら?いわゆるピヨり状態?
ま、ともあれ千載一遇の大チャ〜ンス!女 花子(仮名) 一世一代の大勝負!!
ボゥン!シュ〜〜!ぎぇー!
世の中は甘くなかった。身体中のあちこちから、煙とか青白い火花が散る。うっわ。限界ギリギリ。
花子「来い来〜い。プロトンキャノン(小声)」
小さな声で相棒を呼び出す。まだ数回しか使ってないが、しっくりくる使用感。もう手放せません。
静運転でチャージ開始。きっとこれからの人生も、コイツと付き合う事になるだろう。
夫婦喧嘩、姑の嫌味、子供のしつけ、ご近所トラブル。全て、プロトンビーム砲で解決よ。
ああ、涙がチョチョぎれるふりして笑いが止まらない。
…チーン!チャージ完了。
行っくわよ〜!
303ゲーム好き名無しさん:2008/04/04(金) 18:47:49 ID:WC1zmhTy0
うちの玄関の前にも、しゃがんで動かないガイルがいたけど
よく見たらウンコしてるだけだった。
できれば後始末してから帰って欲しかったな。
結局、俺が掃除する羽目になり俺涙目。
304ゲーム好き名無しさん:2008/04/04(金) 18:53:20 ID:78zOtBlLO
ズッッピイイィィィーーーーームッッ!!!
出力100%。ガイルの背中にストライク!!
ガイル「グァァアッアああーー」
このまま押しきってやる。ぶっとべ!出力120%!
ボン!ぐわーー!砲撃の負荷に耐えられず、ヒザが小爆発!
バランスを崩しかける。が、ビームの出力を落とす訳には行かない。只今150%
「ヒザに爆弾を抱えているんです」そんなアスリート達の気持ちがよくわかる。
お願い。もう少し頑張って強化骨格。ビームの出力をさらに上げる。…180…190…200%!!
ボバーン!ぎょええぇー!こ、腰があ!「腰にも爆弾を抱えていたんです」
ついに私はバランスを崩しビームの軌道は大きく逸れてしまった!
破壊光線は巨大ガイルの頭頂部を焼き、ガイルは逆モヒカン(というか逆ザンギ)になった!
ガイル「ノオオオォォ!」
げ!怒ってる怒ってる!またもや大ピーンチ!!
305ゲーム好き名無しさん:2008/04/04(金) 19:38:52 ID:78zOtBlLO
ガイル「ソニックブーン!!」
ガイル怒りのソニックブーム…という名のメガ・オプティック(ry
私は防御を考えず、ガイルに突進した。私は蜂になるの。例えるなら奴のビームは殺虫剤よ。
人は殺虫スプレーを持っていても急に蜂が顔に向かって来た場合、普通は訳が分からずパニックになる。
事実、ガイルも動揺したのか技が出遅れたわ!…ガッ!
花子「きゃっ!?」
なんたる不運!私は何かにつまずいた!しかもよりによってコピ・ルアク!
どこまで私の邪魔をすれば気が済むのか!このクッソ珈琲は!迫りくる殺人ビーム!
シュゴオオォォーー!!

…まさか、つまづいた事が吉と出るなんて思わなかった!!足が引っ掛かって、くるくる回る私。
そう、飛び道具をすり抜けるザンギ直伝、ダブルラリアット!
不安定な格好で絶妙なバランスを発揮しいつもより多く回っております。
ガイル「!!??」
ビームをすり抜けられ、予想外の展開に驚愕する巨大ガイル少佐。回転しつつガイルに近づく。
私は回転したままポケットからもう一つの秘密兵器を取り出す。
左手の親指で、ソレのフタを開け、右手に持った割りばしを割らずそのまま素早くかき混ぜる!
そして、回転の勢いでガイルの大きな口にほうり込む!
これが私のエース・イン・ザ・フォール(最期の切り札)!

…納豆よッ!
306ゲーム好き名無しさん:2008/04/04(金) 20:07:30 ID:78zOtBlLO
ガイル「んがぐぐ!」


ガイルの動きが止まった!今度こそ、本当に今度こそやったの…?
天までそびえる巨大なガイルはまばゆいばかりの閃光を放ち、ゆっくりと光の粒となって四散する。
まぶしく輝くガイルの破片が降り注ぐと破壊された街も元通りに……
…なんて都合のいい事は起こらなかった。
それどころか、破片に当たって大怪我したとか、光で目が眩んで交通事故につながったりと大惨事。
だけど私は悪くない。全部政治が悪い。(便利な言葉だ)
ガイルが完全に消滅する。そして…私の推論は正しかったみたい。
気力を使い果たした私の前に倒れている、彼がそれを証明している。

花子「おかえりなさい。太郎君」

(約一週間のご愛顧、誠にありがとうございました。大感動エピローグへ続く!…かも)
307ゲーム好き名無しさん:2008/04/04(金) 22:39:17 ID:eulIidKq0
>>306

乙です。
続編にも期待…
といいたいところですが、無理に続編キボンヌしない方がいいかな。
こういうのはいい思い出として残しておいた方がいいしね。
コナンやらドラゴンボールみたくマンネリ化しても永遠とお話が続くのは気の毒だし…。

でもそうならない自身があるなら続編もお願いします。
308ゲーム好き名無しさん:2008/04/05(土) 20:10:55 ID:lxyn223MO
エピローグ。

行ってしまった飛行機を見つめながら、これまでの事を思い返す。
私は今、空港にいる。結局太郎君は完全にはガイルと分離せず、未だハルクの様に変身してしまう。
太郎君はそれを受け入れ、「本物のガイルに会ってみたい。」等と言い出した。
ちなみにガイル少佐は今ハワイにバカンスだそうだ。
…私はいつまでも待ってるわよ。太郎君…
まあ、>>1でもプレゼントもらったら別れるって言ってたし。こんな結末は妥当かしら?
そうそう。プレゼントと言えば、太郎君からお別れの餞別に小包もらったのよね。食べ物だといいな〜
ガサゴソ…
あれ〜?何だっけコレ?中には見覚えのあるモノが入っていた。
この四角くて白いプラスチック状の物体。どこかで見た気がするんだけど…。
あ、コレC4だ!C−4プラスチック爆弾!

チュドォォーーーン
突如大爆発する太郎君からのプレゼント!ホンゲェーー!?


太郎「そろそろ花子ちゃんのおっ死んだ頃かな。
…これから本物のガイルを倒し、僕がガイル少佐になり替わる。
ベガ(院長)との繋がりもあるし、ゆくゆくは将校クラス、そしてあの国の政治機構に入り込んでやるさ。
ごめんね花子ちゃん。秘密を知ってる以上、君はお邪魔虫なんだ。」

何と野心に取りつかれた太郎はガイルと花子の殺害を目論む!
だが、彼は知らなかった。花子の身体は強化骨格(スーパーアーマー)だということを。

花子「だーろーうーぐーん!!」(怒りの炎)
乙女の純情を踏みにじられた花子(仮名)の壮絶な復讐が今幕を開ける!!
太郎(仮名)は本当に悪の道に墜ちてしまったのか?二人はどうする!どうなる!?

(だが!続かない。)

応援してくださった皆様ありがとう。 筆者・KUWA(仮名)より。
309ゲーム好き名無しさん:2008/04/05(土) 20:51:56 ID:Xi1bvejOO
お疲れー
非常に楽しませてもらったww

花子ちゃんは最終的に復讐の鬼になっちまいましたがな
まるでスト2時のガイル少佐!!
いつも2CHみるたんびに更新してるかなぁとワクワクしながら覗いてました
素敵なガイルストーリーありがとうございました!!!!
310ゲーム好き名無しさん:2008/04/05(土) 21:05:52 ID:a97D81/f0
ガルトリー乙です
311ゲーム好き名無しさん:2008/04/06(日) 15:31:24 ID:RVPdWt5eO
番外編・僕は何故ガイルになったのか 〜太郎〜

あれは、二週間くらい前。僕がコンビニで牛丼買って帰ってきたら、玄関にしゃがんだガイルがいたんだ。
不法侵入!?僕は携帯を出し警察に通報しようとしたんだ。そしたら…
ガイル「サマソー!」
うわっ!何するんだ!携帯電話はバック宙キックで手から弾かれて粉々になった。
それより何より、牛丼が…僕の牛丼が台無しに!!実は僕はキン肉マンも裸で逃げ出す程の牛丼好き。
僕を怒らせた事を後悔させてやる。

僕は玄関から出るとお向かいさんの家に行く。見た目は怖いがなかなか気のいいオジサンだ。
いらない空き缶をもらい、台所と物置小屋を借りる。そして一通りのブツを揃える。
化学肥料にトイレ用品、食用油。家庭には危険なモノが沢山だ。
お向かいさん「ボルシチ食うか?」
いいえ、結構です。
再び僕はうちの玄関に戻る。少しドアを開き隙間から中を覗きこむ。まだガイルはしゃがんでる。

僕は空き缶を利用して作った自家製の爆弾を投げ込む。そしてドアを閉めると全力で離脱した!
ドゴバァ!爆風で飛び散る玄関のガラス。危ない危ない。
火力を間違えたか調合が甘かったか、素人が安易に映画の真似をするもんじゃないな…
ガイル「ジーザスゥゥゥ!」
炎上する少佐殿。牛丼の恨みを知れ!
312ゲーム好き名無しさん:2008/04/06(日) 18:54:01 ID:RVPdWt5eO
燃えさかるガイル。人間トーチが瞳にうつる。美しい。僕の家に不法侵入していたから正当防衛だ。
だが!焼け死んだガイルの姿が変わって行く。
そんな!馬鹿な!?
太郎「と、父さん!!」
何とガイルの正体は僕の父、一郎(仮名)だった!!爆発による火傷と破片による傷が痛々しい。
太郎「一体誰がこんな酷い真似を…」
太郎の父、一郎「…お前…どの口でほざくか。」
おっとまだ生きてたか。
太郎「僕は過去の失敗にはくよくよしないんだ。未来に向かって生きてるからね」
それよりこれは一体どういう事だろう。
太郎「父さん!いつガイルなんかに転職したんだ!」生活は大丈夫なのか。
そもそもガイルになんてどうやって転職するんだ?やはりガイルの悟りを神殿に持っていくのか。
転職するにしても、一言僕に相談して欲しかった。


一郎「た、太郎…その前にやることがあるだろう。119番してくれ。救急車…ガク」
太郎「と、父さん!!
父さーーん!!」

(これはオマケのお話です。残念ながら長くは続かないでしょう
…多分。)
313ゲーム好き名無しさん:2008/04/07(月) 11:26:11 ID:bP/BlZ+m0
ンガクク
314ゲーム好き名無しさん:2008/04/07(月) 19:24:48 ID:AHAR65kOO
深夜、病院の集中治療室に運ばれる父さん。待合室で僕は父の事を考える。
僕の父は面と向かえば「勉強しろ」の一点張り。さもなくば自分の学生時代の自慢話。
昔は天才少年だったらしい。(どこまで本当か怪しいが)だが、今は中堅商社のサラリーマン。
「自分は本来ならこんな下らない仕事をする人間じゃない」が口癖。現実を見れこのボンクラ。
看護婦「お父さんが心配かしら?」
いいえ。全然。これっぽっちも。
看護婦「少しは休まないと体に毒よ。」
とか言いつつ、僕の身体にベタベタ触ってくる看護婦さん。頭のいい僕はこう推理する。
この看護婦さんは指輪をしていない。独身か?きっと医者と結婚したいが出来なくて焦っていると見た。
そこで、とりあえず若いツバメ(つまり僕)をキープしておこうという魂胆か。何つー白衣の天使様だ!
看護婦「毛布持ってこようか?それとも宿直室にくる?ぐふヘヘへ。」
太郎「ありがとうございます。でも大丈夫ですから。
この年増。」
つい、悪気なく、うっかり口が滑ってしまった。
看護婦さんから不気味なオーラが立ち昇っている。これが殺気というやつか。
真実を告げる事はこんなにも罪なのか。「王様の耳はロバの耳」と叫んだ床屋の気持ちがよくわかる。
看護婦「千・烈・脚ぅーーッ!」
素早く正確かつ強烈無比な蹴りが僕をとらえる。貴女が結婚出来ない理由がよくわかりました。
…ぐふぅッ!
315ゲーム好き名無しさん:2008/04/07(月) 22:48:40 ID:PQdHVtu0O
発情春麗ww
嬉しいことではないか太郎くん
316ゲーム好き名無しさん:2008/04/07(月) 23:32:47 ID:gPNjo9iL0
俺、体験主義者なモンで、
「しゃがんだままでも先に当てちまう。そんな神秘は・・・ 信じねェ!」
って両手でブン殴ろうとしたんだけど、見事にサマソ喰らった。

少し向こうで凄い形相をしたオッサンが、
「競うな!持ち味を生かせ!」
って叫んでた。
317ゲーム好き名無しさん:2008/04/08(火) 18:40:51 ID:rPQlhCoH0
病院でどつき漫才をする羽目になろうとは。院長先生に呼び出し食らって、正座させられお説教をうける。
あの〜院長。僕、歯が折れてるみたいなんですけど。
それに白衣の下に着てるアホ丸出しの真っ赤な衣装は何です?東宝シネマ?鷹の爪?
院長「まずはじめの問い、うちは歯科じゃない。そして二番目の問い、この衣装は私の趣味だ。」
そうですか。ああそうですか。
院長「さて、君のお父さんの病状だが。私の見たところ、
突発性ガイルになっちゃうよ症候群という、非常に珍しい症例だ。」
珍しいとかそんなレベルの病気じゃねぇ。なんだその趣味の悪いうえに笑えない病名は
院長「ところで、どうやってガイル化した父親を倒したのかね?君は見所がありそうだ。

君もガイルにならないか?」
318ゲーム好き名無しさん:2008/04/08(火) 19:19:40 ID:rPQlhCoH0
院長「普通の人間がガイル化するということは、肉体が瞬時にビルドアップするということ。
日常生活に支障はそれほどないだろう。多分。」
うそこけ、玄関でずっとしゃがんでる生活のどこに支障がないと?「それほど」と「多分」がミソだ。
医療現場の闇をかいま見たきがするぜ。この院長といい、看護婦といい、絶対医療ミスで人殺してるよ。
院長「で、君のお父さんは、ガイルの能力を除去するのではなく攻撃力、防御力をさらにアップさせた。
不死身の戦闘生命体、メカ・ガイルに生まれ変わったのだ!!」
は?院長先生、何を血迷った?頭は大丈夫か?あんたこそ入院するべきでは?
不敵に笑う赤帽子のドクター。彼が指をパチンと鳴らすと、集中治療室の扉が轟音とともにぶっ飛んだ!!
中から現れたのは、僕のプライドだけは高いボンクラ親父、一郎!
もとい、全身を機械化し右手にドリルをつけたメカ・ガイルだった!!
太郎「なんという医療ミスだ!!原告として断固戦っちゃうぞ僕ぁ!!」
三千万くらいふんだくってやる。
院長「太郎君、残念だが君は知りすぎた。ここで死んでもらう。さあ改造サラリーマン一郎、いやメカ・ガイルよ
目撃者を消せ。訴える奴がいなけりゃ医療ミスなんて存在しないのだ!!」
メカ・ガイル「ジャキーーン!!」
319ゲーム好き名無しさん:2008/04/08(火) 22:16:04 ID:rPQlhCoH0
ウィーンウィーンと動作する機械化した僕の父。メカ豪鬼のガイルバージョンか?何の冗談だ?
アシュラ男爵のように右半分は父一郎、左半分はガイル(しかもメカ)
仮装大賞にでも出場する気か?せいぜい鐘ひとつだ。カーン。
一郎「ふははははははッッ!!院長先生のおかげで私は生まれ変わったのだ!!実の息子とて容赦はせんぞ!」
親父、アンタなんでそんなノリノリなんだ?
はっ!?もしかしてこれはみんなして俺をはめようと計画されたドッキリなのでは?
危ない危ない、あまりのクオリティに引っかかるところだった。そうとわかれば、
太郎「寝言は寝てほざけ。このスットコドッコイ。」

ドッゴーーーン!!
メカ・一郎から発射されたドリル・ボムが僕の横をすり抜け病院の壁を破壊する。
一郎「むう、まだまだ命中精度が今ひとつか。馴染むまでは時間がかかりそうだ。
太郎、次は外さんぞッ!!」

いや、そんな、もしかして、
マジっすか?

一郎「圧縮空気を撃ち出す事によって、コンクリートすら切断するハイテク兵器。
その威力を体でとくと味わうがいい!!ソニックブーン!!」
襲い来る真空の刃!!あの竜巻何回殺っても〜
320ゲーム好き名無しさん:2008/04/09(水) 23:31:20 ID:IC/mlTzmO
唸りをあげる音速の空圧!ヤバい!本気だ!
太郎「あ…ありゃ?」
だが、メカ・ソニックブームはやはり命中精度が悪いのか僕をそれてレントゲン室に直撃した。
院長「おーのー!!」
あの手の医療機械はン百万、下手すりゃン千万円はすると聞く。うわぁアレ大破じゃん。見事真っ二つ。
「お、おのれ太郎!大恩ある院長先生になんという事を。」
このド阿呆親父。アンタ何言ってやがる。
321ゲーム好き名無しさん:2008/04/12(土) 05:29:40 ID:sf+Gl6jL0
なんだこの神スレ
322ゲーム好き名無しさん:2008/04/12(土) 16:53:22 ID:Qm+S/s3qO
ガイルって見た目でもお強そうだもんな
323ゲーム好き名無しさん:2008/04/12(土) 19:04:36 ID:5KOgkJnaO
一郎「そう、あれは先月、街のキャッチセールスで院長先生に声をかけられたのだ」
誰もんなこと聞いちゃいないのに目を閉じて回想する僕の父、一郎。
チャンス。抜き足差し足忍び足で病院から脱出しよう。
一郎「職場では上司に疎まれ、部下には煙たがられ、息子には馬鹿にされる。
そんな奴等を見返してやらないか?と誘われたのだ!」
そうだったのか。まぁどんな仕事振りなのか容易に想像はつくけど。プライドばっか高く、口ばっか。
何かあれば全て他人のせい。そのくせ自分は頭がいいと思っているタチの悪い大馬鹿野郎様だ。
稲中の前野君か貴様は。フーセンかぶってパン屋でもやるか?
一郎「だが、それも今日まで。今こそ、ワシの真の実力を知らしめてくれよう!」
やべッ!回想終了!ジェット噴射で飛んで来る、恐怖の中年オヤジ!
こんなシュールな死にかたなんてゴメンこうむるね僕は!
324ゲーム好き名無しさん:2008/04/12(土) 20:52:51 ID:5KOgkJnaO
院長「ハハハッ!行けぇー!」
飛来する僕の父!焦って転んでしまう僕!絶体絶命の大ピンチ。
一郎「ぬおっ!?」
だが僕が転んでしまったことで、メカガイル・一郎は目標を見失い、
そのまま病院の壁を突き破り、さらには向こうのビルに突っ込む。
院長「ブクブク」
卒倒する悪の院長先生。そりゃ壁の修理代考えたら泡だってふくだろうよ。
あるニュースのコメンテーターが脳裏にふと浮かんだ。
経営が厳しいのに、それ以上の無理をしいられる現状がいわゆる医療ミスの頻発を招いたと…

太郎「ん!」
病院に空いた大穴から、遠くのほうにジェット噴射の炎が小さく見えた!
ドドドドドドドドド!
一郎「ムッはーーー!」
うげげ!戻ってきやがりましたか!どこかに隠れないと!
とりあえず僕は近くにあった無人の診察室に忍びこむと、部屋の鍵をかけた。

部屋の中を見ると、薬品棚にいくつものビンが!!
しめた!硫酸とか硝酸があればニトロが作れるぞ!
きっとメカ・ガイルは圧倒的パワーに油断してるにちがいない。逆にそれは大チャンスとも言える!
よーし!反撃だ〜!
325ぴかちゅう:2008/04/13(日) 02:49:37 ID:rPymhBGA0
大変残念な報告があります。
日本終了のお知らせです。

自民党・公明党などが、言論を統制したり国民を弾圧する、いくつもの悪法を成立させようとしています。
政府は元よりマスコミもほとんど報じないため、国民の多くが法案の実態を知らないままに可決されようとしています。

いずれの法案も実態と異なる美しい名前を付けられていますが、騙されてはいけません。

人権擁護法案:(1行程度でどう説明したものか……)
http://yutori.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1207979532/
新児童ポルノ法案:(同上)
http://news24.2ch.net/test/read.cgi/liveplus/1207837460/
青少年ネット規制法案:(同上)
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1207878699/

数週間後、数日後にニュースで流れた時は可決後です。そうなったら政府はもう国民の声など聞きません。
法案名からは、限られた層だけが対象であるかのような印象を受けますが、決してそうではありません。多くの国民に影響がある内容です。

どうしますか? 出来る事はまだあります。
もしかするとこれが最後のチャンスかもしれません。

世界の人のうち50%はロリコン
40%はケモナーだと思ってる
326ゲーム好き名無しさん:2008/04/15(火) 05:20:29 ID:OWNG11FEO
だが薬品棚には硫酸や硝酸なんて洒落たシロモノなんて存在しなかった。
考えたら普通は無いよな。浣腸に使うグリセリンはあるかもしんないが。

太郎「お!これは…」
この、プラスチックの容器に入った液体は…
水酸化ナトリウム水溶液(洗浄用)。
違った。駄目じゃん!濃硫酸だったら投げつけて終了だったのに。
大体、これは水の電気分解に使う奴だろう。この切迫した状況で科学実験でもしろと?
床にプラスチック容器を投げつける。中から水酸化ナトリウム水溶液がこぼれ床を汚していく。
ちっ。他に使える物はないか?
周りを見回すと、なんに使うのか解らないがこれまた高価そうな医療機器がいくつか目に入った。
あーこれは、心電図とかをうつすアレだな。ピーッ「残念ですが、ご臨終ですww」とかの。
戦闘向きじゃないっす。
あー!もう!何とかこの場を切り抜けないと僕の方がご臨終になってしまう。くそっ。どーしろっての!?
327ゲーム好き名無しさん:2008/04/15(火) 22:58:11 ID:OWNG11FEO
…ふと父親の事が頭に浮かんだ。あんな姿だが一応肉親。
自分が狙われてるといえ、もし命のやり取りとなった時、父さんを倒す事ができるだろうか?

くどい様だが僕の父、一郎は見栄っ張り。服は勿論ブランド物のスーツ。靴だって一足十万はする。
外見ばかりで中身が伴ってない典型的な見本だ。馬鹿さ加減ばかりは国際基準でも十万通用する。
そのくせ全然高給取りではない。当然家計は火の車。残ったローンも日本一☆
こんな事があった。昔、クリスマスにプレステ2がほしいと言ったら、
一郎「生意気抜かすな!ワシの為に使う金はあっても子供ごときに捨てる金など存在しないわッ!」
事程左様にぶたれ、うちのクリスマスツリーをガソリンで炎上させるというパフォーマンスまで披露した。
どうしても諦めきれなかった僕は、いくつか懸賞に応募し1ヶ月後、運よくプレステ2を当てたのだが…
一郎「さーて、餅つきでもするかな。そーれペッタン!」
等と言いつつ、臼と杵で黒いプレステを破壊する父。ご丁寧に水を浸けるのも忘れない。
これには僕も怒って抗議したが、
一郎「子供が親の言うことに口を出すなボケェ!ゲームなんぞ脳が腐る!百害あって一利なーし!
このありがた〜い親心がわからん奴にはこうだー!キェー!」
太郎「ごっふァーーッ!?」
そう言って、杵をフルスイングして僕を黙らせる父。脳が腐ってんのはアンタだろう。
こうしてこの件は暴力的解決した。僕は全治三週間の大怪我。

…思い出したら腹が立ってきた。別に正当防衛なら相手が死んでも仕方ない気がしてきた。
一郎「どこだ〜太郎ちゃ〜ん!子の分際でワシを出し抜けるとでも思っているのか〜?」
廊下から父の声。僕を探している。
一郎「子は父の奴隷ッ!子供の在り方は絶対服従ッ!貴様に選択肢はないッ!
今すぐ出てきてワシに八つ裂きにされろッ!」
…事故に見せかけてぶち殺すことに決定。これは不幸な事故だ。…誰も僕を責める事は出来ない。
328ゲーム好き名無しさん:2008/04/16(水) 00:50:32 ID:kaNZIhaqO
ここまで読んで太郎がこの先どうやってガイル化するかが読めないが…
しかしひでぇおやじだなあ…
太郎殺っちゃえ殺っちゃえ!
329ゲーム好き名無しさん:2008/04/17(木) 21:27:17 ID:Uj9D4hfJO
ドゴォン!
さまようたましいのようにまごまごしていたら、僕が隠れていた部屋の扉が破壊された。
父・一郎が仁王立ちしている。無慈悲に、僕を始末するために。
一郎「思えば太郎。ワシの息子であるにも関わらず事あるごとに反抗し…」
一歩一歩、ゆっくりと近づくメカ・ガイル。
一郎「あまつさえ親をくだらないモノを見るような眼で見続けてきた…」
く、くそったれ…僕は力無く、その場にヒザをつく。
父には僕の絶望した表情が見えたのか、地獄の皇帝気取りで不敵に笑う。
せめてアンタだけはしばき倒してウボァーと言わせてやりたかった…
一郎「これで分かったか?真に優れた者は誰か。…最期に何か言うことがあれば聞いてやろう。」
太郎「…………(ボソボソ)」
一郎「あぁ〜ん?聞こえんなァ?」
更に歩みを進める暗殺機械親父。
ピチョン!
一郎「ん〜?」
足元の水溜まりに目をやる一郎。
それはさっき僕がぶちまけた水酸化ナトリウム水溶液。だが、そんなモノが何の役に立つ?
太郎「…と、父さん…痛いのは嫌だ…せめて苦しまない様に…」
ピチョン。父さんはさらに水溜まりを一歩進む。
一郎「クククク。よかろう!さらばだ太郎!」

……なーんてね!
太郎「苦しまない様に一発で楽にしてやるよ!
このボンクラ親父ーーーーーーッ!!!」
330ゲーム好き名無しさん:2008/04/17(木) 21:59:57 ID:Uj9D4hfJO
先に言ったように水酸化ナトリウム水溶液は理科の実験でも使うポピュラーな電解質だ。
つまり電気をよく通す。
そして僕は後ろ手に隠し持った電極をだす。
これはこの部屋で見つけた心臓蘇生用のアレだ。ほらドラマとかによくある奴。
超強烈な電気ショックを水溜まりに押し付ける。

バチーン!

メカ・ガイル一郎「ウボァー------!?」
さぞかし機械仕掛けのボディには効くだろう。
文字通りシビれるぐらいの頭脳戦。最大の問題はどうやって水溶液の所まで近づかせるかだったが。
僕のサル芝居に単純な一郎は簡単にひっかかってくれた。実際はヒヤヒヤもんだったけど。
全身から煙を出して倒れるメカ・ガイル。ショートした?
ようしとにかく今のうちに病院を脱出だ。
おーっと、その前に。倒れた馬鹿親父の頭を踏みつけるのも忘れない。てい!てい!


ベガ院長「ぬぅぅ…一度ならずも二度までも、生身で私のガイルに勝つとは。

……素晴らしい!太郎君、是非とも………」
331ゲーム好き名無しさん:2008/04/19(土) 19:15:07 ID:tT3tNAtHO
病院を脱出した。一刻も早くこの場から離れ警察にでも駆け込むべきだろう。
そこへちょうど、運送屋のトラックが通りかかった。ヨシ!僕はツイてる。
太郎「おーい、止まってくれ〜」
トラックの進路に躍り出る。
運ちゃん(ダン似)「無理でーす♪車は急にとまれねぃよ。」
キキーッ!ドーン!
何てこった。僕はツイてない。急ブレーキをかけたトラックにはねられ電柱に激突する。ぐぼォ!
運ちゃん「悪気は無かったんだ、許してくれや。何ならすぐそこに病院があるから、連れて行ったろか?」
いやいやいやいや、結構です。あんな医療の名の元に悪魔の実験がなされてる、地獄の診療所に誰が。
運ちゃん「遠慮すんなってホーレ。」
そういって僕を強引に助手席に押し込む運送屋さん。
お、降ろせ!降ろしてくれ!!
だが身体を打ちつけた僕は思うように抵抗出来ない。
い、嫌だぁぁ〜〜〜〜!!
332ゲーム好き名無しさん:2008/04/19(土) 23:51:36 ID:tT3tNAtHO
運ちゃん「香川新潟大阪宮城〜♪姫路山口ダンの浦〜♪」
僕の事なんてお構い無しに中島みゆきを歌いつつトラックを駈る運転手。
やめろヘタクソ。この音痴。しかも歌詞間違えてる。ってゆーか、いい加減降ろせ。
ああ、病院が見えてきた。邪悪なる居城に戦慄する僕。

…!?今、病院の三階あたりがピカッと光った。
何だろう。胸のあたりがモヤモヤと、言葉に上手く表せないがとにかく、ヤバい気がする。
嫌な予感。本能的な勘というか、危険信号というか…
トラックが病院の駐車場に入ろうとスピードをゆるめた。
僕は走行中のトラックから飛び降りる!ゴロゴロゴロゴロ…
転がって衝撃を緩和する。アタタ、全身を擦りむいてしまった。運転手の兄ちゃんはさぞ驚いてるだろう

……
………?
何も起きない。やっぱり気のせいだったのか?
はっ!大変な事に気づいた。
走行中助手席から投身エスケープするなんてこれじゃ僕はまるで頭の可哀想な人じゃないか!
その前には、武田鉄矢もビックリのトラック制止やっちまったし。
運転手さんに僕が正気で正常な好青年だとどう釈明しようか考えてるその時!
今さっき光った病院の三階から、何かが飛び出してきた!
ソレは凄まじいスピードで急降下し、トラックの前方に激突する。トラックの動きが止まった。
「サマソー!」
トラックは夜空に見事な弧を描き宙を舞った。
333ゲーム好き名無しさん:2008/04/20(日) 20:21:09 ID:4o5JbvPIO
かっ飛ぶ、運送トラック。そこへ追い討ちと言わんばかりに、放たれるレーザービーム!
レーザーはエンジンを撃ち抜いたのか、空中で爆発するトラック。たまやー!うっわ、ありゃ即死だな。

その炎に照らしだされ、やはり生きていた、僕の父が、機械仕掛けの米軍少佐がこっちを見て笑っていた。
ヤバい!!僕はすぐさま背を向けると、一目散に逃げ出した。
334ゲーム好き名無しさん:2008/04/20(日) 21:48:49 ID:4o5JbvPIO
全速力で逃げる僕。ロボコップ(3)みたくジェット噴射で追いかけてくる僕の父。何て嫌な構図だ!
道ですれ違った自動車もハンドルをきり損ねて、壁に激突する。まぁ普通は自分の目を疑うよな。
道の向こうに、ビルの路地裏への入り口が見えた。しめた!あそこに入ればまくことができるかも。
道を飛び出したその時。
花子(仮名)「きゃー!どいてどいて〜!」
僕は自転車に乗った少女にはねられてしまった。交通事故本日二回目。ぐっフォー!ろ、肋骨がァ!
…これが花子ちゃんとの出会いだった。
道の角で美少女とぶつかる。振り返ってみると我ながら何てベタな初対面だ。…これで流血さえなければ。
花子「あの、大丈夫ですか?ヤバいぐらい血がでてますけど〜?」
ダイジョーブ、ナ、ワケ、ネーダロー。ごふッ(吐血)
そして、亜音速のスピードで飛んでくるロボコップ親父。もといガイル!
一郎「ウメーッッシュ!」(かけ声)
うわーッ!もうだめだ!これまでの人生が倍速プレイヤーのように再生される。
そういえばロボコップ3も見た時、駄目だこりゃとか思ったっけ。
335ゲーム好き名無しさん:2008/04/20(日) 22:59:36 ID:4o5JbvPIO
だがメカ一郎は急上昇。
一郎「太郎。貴様は後回し。食後のデザートだ。」
そう言って、すぐ近くの商社ビルに突っ込む。
あれは、あのビルはウニ山商事(仮名)!父さんの勤める会社だ!
たいして大きくないビルなのでここからでも社内の様子がうかがえる。
さすが不況の中堅企業。こんな深夜だってのに、全員居残り残業のようだ。
「キャーッ!」
風に乗って社内の惨劇の様子が聞こえてくる。
「か、課長!?その格好は一体?…ついに頭のネジがぶっ飛んだんですか!」
メカ・ガイル課長(一郎)「ソニックブーン」
ブシャッ!「ビャァアヴマイィィ!」
真空の刃で真っ二つにされたであろう間の悪い社員の断末魔が轟く。
一郎「プグ田君、キミはもっと口の聞き方に気をつけたまえ。
…さて、部長。よくもこの優秀で人の頂点に立つべく生まれたこのワシをアゴで使ってくれましたね?」
部長「ヒィィ…」
な、なんという真似を。完全な逆恨みじゃないか。
一郎「あまつさえ、ワシが課長止まりだと?思い知れぇ!ガイル・ビーム!」
部長「ギャァー」
キ★ガイに刃物、僕の父にレーザー。マジだ。気に入らない人間をマジで片っ端から消し炭にする気だ!
一郎「アナーゴ君。チミは酷いツラなので不愉快だ。
よって消去♪…サマソー!」
「ぎょぇ〜〜(CV若本海苔男)」
パリョーン!窓ガラスを破りビルの谷間の向こう側に翔んで消える人間大砲。
太郎「父さん…普通そこまでするか、あの外道。」
花子「何かとっても愉快そうなお父様ですねぇ〜」
このアマ。どこをどう解釈したらそんな意見が出るとゆーのだ!?
336ゲーム好き名無しさん:2008/04/24(木) 10:25:54 ID:UTsYeb20O
何て理不尽な!
…そりゃ誰だって皆、聖人君子じゃない。大なり小なり他人に怒りや憎悪を抱くことだってある。
現に僕が一番憎んでいるのは父だ。
だが、やっぱり人間にはやって良いことと悪いことがあるだろう。
超越した能力があっても(そもそも自分の実力じゃないし)、弱者を踏みつけていいと言う訳ではない。
さらに、一郎の無軌道ぶりに拍車がかかる。
メカ・一郎「さて女子社員の諸君。たかだか尻や胸を触った位で人をセクハラオヤジ扱いしよって!」
いや、それは誰がどう言おうとまごうことなきセクシャル・ハラスメントです。
一郎「君達のワシを汚らわしいモノでも見るような視線が気に食わん!」
自業自得という言葉は親父の辞書には存在しないらしい。なめんな。
一郎「さあ悶絶しれ!、このドォーリル・ミサァーイルでッ!」
ウィィーン!!
一郎の腕のドリルボムが無慈悲に唸りをあげる!
女子社員A「ひぎぃ!」(脳死)ドリルボム爆発。ボゴーン!(爆死)
女子社員B「らめぇ!」(脳死)ドリルボム爆発。ドゴーン(爆死)
一郎「フハッヒャッハー!どうだ!彼氏のなんかよりずっと凄まじいだろう〜!」
もう、とてもじゃないが、黙っちゃいられない。
337ゲーム好き名無しさん:2008/04/24(木) 12:43:24 ID:UTsYeb20O
ウニ山商事ビルに乗り込もうとする僕に間の抜けた声をかけてくる、通りすがりの少女。
花子「あの〜。この場合警察に連絡した方がよくない?」
あー?勝手にすれば?つーかまだいたのかテメェ。巻き添えくって死んでも知らねーよ。

完全に頭に血がのぼった僕はそう答える。傍若無人な父さんの姿を見たら、柄にもなくぶちギレてしまった。
僕に深く刻まれたトラウマがよみがえった。鮮やかに。
あれは幼稚園の頃。1ヶ月前から父さんと遊園地に行く約束をしてたのだが、その前日。
一郎「急に接待ゴルフが入ってな。遊園地はなし。」
泣いて、わめいて、抗議する僕。今にして思えば大人の事情は致し方ないが、問題はその後。
一郎「うるせぇなー。ならばこうだ。ナイスショーット!」
ゴルフの四番アイアンで僕の足を思いっきり叩きつける親父。ギャアアアアア!骨が!骨が〜!!
一郎「その脚じゃ遊園地は無理だろう。諦めろ。」
こうして僕の足にヒビを入れた父は、ゴルフに行くことになったのだが…
翌日は大雨!勿論ゴルフは中止。
しかし、一郎の理不尽はとどまる事を知らなかった。
一郎「ゴルフが雨で中止になったのは、太郎。お前のせいじゃー!思い知れ!」
2打目!またも振りおろされる四番アイアン!グギャアアアア!!
以来、いまだに雨の日は足がうずくのだ。

…僕の理性は限界。既に奴をぶちのめす事以外考えられない。
僕は怒りにまかせ、ウニ山商事ビルの階段をかけあがった!!
338ゲーム好き名無しさん:2008/04/26(土) 21:33:25 ID:7OOB8RolO
今度こそケリをつけてやる。そして親父、あんたに踏みにじられた僕の過去に決別するんだ。
ウニ山商事営業二課の扉を乱暴に蹴り開ける!
営業二課の入口。
そこにはメカガイルがしゃがんで待ち構えていた。
太郎「しまっ……」
しまった。僕はどちらかというと頭脳戦タイプなのだ。(そもそもそれ以外対抗する手段はないが)
それが一時の怒りに身を任せ無闇に突っ込んでしまった結果がこれだ。
もっと冷静に手段を考えるべきだった…待ち伏せを喰らうとは。
時既に遅し。
メカ一郎「サマソーサマソー!」
太郎「オヤジィィィ!!」
対空攻撃をヒットさせられて垂直に飛んでゆく僕。
ドゴーンドゴーンドゴーンドゴーンドゴォォーン!!
太郎「ゲベッゲベッゲベッゲベッゲベーーッ!」
ビルの天井を何枚も突き破って、最終的に屋上までも突き破ってぶっ飛ぶ。
古いビルで老朽化していたのか、単に手抜き工事だったのか、うまい具合にサマーソルトの威力を相殺したようだ。
太郎「…い、生きてるうちはまだ敗けじゃ…ない」
だが何たる不幸。ちょうど上空を飛んでいた報道ヘリにぶつかってしまう僕。
カァーン!!
太郎「ごっほーッ!?」
小気味よい音をたてて頭をぶつけ昔のギリシャのイカロスのようにまっさかまに墜落する。
339ゲーム好き名無しさん:2008/04/26(土) 22:18:50 ID:7OOB8RolO
ヒューーベチャッ!!
上空数十メートルからウニ山商事ビルの前に落下する僕。
太郎「ぐ ぼ ォォォォ」
内臓破裂したんじゃないか?
ヤバいって。致命傷なのに痛みを全然感じない。脳が痛覚を麻痺させてるのか?
脚は折れないようだが…ゆっくり、立つ。
太郎「ゲフッ」(吐血)
我ながら自分の姿を笑う。バイオハザードのゾンビか僕は。(カプコンつながりで)
花子「あの…救急車呼ぼうか?」
まだいたのか馬鹿女!ウゼェ事この上ない。父に対する怒りを通りすがりの女にぶつける。
太郎「どけよ!!邪魔だろ!?」
思い切り女を突き飛ばす。大体誰があんなサイコ病院に行くか!?
花子「きゃっ!!何すんのよ…って」
太郎「ん?」
さらに不幸が僕の身にふりかかる。さっきぶつかったヘリコプターが僕の上に墜落してきたのだ!!
ズズーン!
太郎「ぎょえぇー」

馬鹿女は僕が突き飛ばしたせいで難を逃れたようだ。
花子「あ、あなたもしかしてわざと私を突き飛ばして…」
馬鹿女の上に勘違い。相当痛いぞコイツは。
いや、僕の感覚がなくなってたのも一時的なものだったようだ。ヘリの下敷きになりながら叫ぶ。
太郎「痛ッテェ〜!相当痛いぞコイツはーーーー!!」
即死しなかったのは奇跡か、それとも楽に死なせてくれないのは不運極まりないのか。
花子「あの、やっぱり救急車呼んだほうが。」
そうですね。でも医者と救急車呼ぶより、坊主と霊柩車の出番かもしれませんね。
あまりの痛みにもう悪態をつく気力さえない。そのまま意識はブラックアウトした。
…僕は死ぬのか?
340名無しさん@全板トーナメント開催中:2008/05/01(木) 22:00:54 ID:x0ctNS25O
……
花畑を歩く僕。目の前には大きな川が流れている。
太郎「あれ?僕は生きてるのか?ここはどこだ?」
そこへダルシムそっくりの渡し舟屋さんが現れた。
ダルシム「いやチミ死んでるよ。ハッハッハッ。さぁ乗った乗った。」
えぇー!!じゃあ、ここは死んだ人が来るという…
ダルシム「ご名答。今なら血の池と釜ゆでを無料サービスやっとるよ」
いりません。
ダルシム「ま、嫌だと言っても無理矢理拉致するんだがね。ヨガテレポート。」
渡し守は瞬間移動して僕を捕まえた。
太郎「ぐわぁ。嫌だ!嫌だー!」
死にたくないよー。
ダルシム「ン?」
そこへ飛んでくる、何か緑色に発光する人型のエネルギー体
「サイコ・クラッシャー!」
ダルシム「ゲフゥ!?」
バシャーン。河に落ちる船頭さん。結構水の流れが速いのかあっという間に見えなくなった。
「ふぅ。間一髪間に合ったようだな」
何と僕を助けてくれたのはベガ(そっくりの)院長先生!
何故?どうしてここに?
院長先生「いやぁ、君のお父様に」
一郎『弱肉強食は自然の理、下剋上は人の世の理!院長、あんたはもう用無し。ラ・フランスは洋梨じゃー!ほーれ』
院長「とか言ってビーム喰らったんだわ。」
なるほど。
あの壮絶なバカ親父のやりそうな事だ…
341名無しさん@全板トーナメント開催中:2008/05/01(木) 22:19:14 ID:opgPEAj3O
裏声
342名無しさん@全板トーナメント開催中:2008/05/01(木) 22:47:10 ID:lZxfkzwSO
マイケルスレの連投基地GUYが此所にも来てるのか?
343名無しさん@全板トーナメント開催中:2008/05/01(木) 22:51:00 ID:x0ctNS25O
院長は語る。
院長「そもそも、君の父親をガイルに改造したのは本物の少佐と入れ替えて、米軍を掌握するのが目的だったんだよ。」
いや、無理でしょう。少なくともうちのファーザーじゃ1日ももたずボロを出すと思うけど。
院長「性格診断では隠れた暴力性と凶暴性、反社会性が図抜けていたので、優秀な戦士になれると思ったんだが…」
そこへダルシムが泳いで水から上がってきた。
ダルシム「貴様等…この私をコケにするとはいい度胸…オぐはァ!?」
話の途中だったので河原の石で頭をかち割ってやることにした。
鈍器攻撃で再び河に流されるダルシム。院長、話の続きを…
院長「えーと。で、結論からいうとメカガイルは失敗作だ。反逆と機密保持のため抹殺せねばならん。
君もまた父親を叩きのめしたいと思ってる。利害の一致だな。
太郎君。取り引きしないか?君は優秀だ。あのガイルを二度も倒すほど。
君が望むなら、奴を倒す為の力を授けようではないか…。」

太郎「殺(や)ります。やらせてください。」
0.1秒で答える。考える間もなかった。
344名無しさん@全板トーナメント開催中:2008/05/02(金) 02:45:46 ID:13kX2t110
Dガイルよりも極まったらXガイルのが強い
俺が言うんだから間違いない
345名無しさん@全板トーナメント開催中:2008/05/02(金) 23:30:04 ID:ktRXj8vRO
神スレwww
一郎はやっぱ殺されるのかなぁ
すごいいいキャラしてるのにwww
346名無しさん@全板トーナメント開催中:2008/05/02(金) 23:59:07 ID:nhSJZOA10
いつもいつも楽しみにしております。
頑張って!太郎
347名無しさん@全板トーナメント開催中:2008/05/04(日) 07:55:09 ID:VJ6aMmKmO
院長「さぁ!現世に帰還するのだ。ここへくるのは早すぎる」
真紅の服の上に着込んだ白衣をはためかせベガはいう。
その院長と手をつなぎ、高く高く空を翔ぶ僕。
クドイ顔のオジサンと飛ぶ様子はまるで悪夢のようなピーターパンだ。
348名無しさん@全板トーナメント開催中:2008/05/04(日) 10:29:09 ID:VJ6aMmKmO

病院で意識を取り戻す。
僕は助かったらしい。
あれほどの事故にもかかわらず、骨折もしてなかったし。内臓破裂も大丈夫だった。
ただし絶対安静。身体が思うようには動かない。まあ、命が助かった時点で満足するべきだろう。

あれから3日。メカ・ガイル(一郎)は行方不明らしい。
院長いわく奴は僕が死んだと思ってるだろう、との事。けど、油断は出来ない。
いつかは決着をつけなくてはならないだろうが、今は体を癒す事が先。


花子「太郎くーん!」
自転車で僕を轢き殺そうとしたバカ女…もとい、花子ちゃん(仮名)がお見舞いに来た。
花子「あぁ…太郎君が私を庇ってヘリを受け止めてくれなければ、今頃…」
ああ、何だかコイツはスゲーおめでたい思考回路をしてるようだ。一応言っておく。
太郎「別にウザったかったから突き飛ばしただけで、助けようなんて気は無かった。勘違いすんな。」

花子「ツンデレ?」
ぐあ!言ってから思ったが今の僕のセリフはツンデレそのものではないか。

花子「ところで、差し入れのお弁当を作ってきたんだけど〜」
む、確かに。
気がきくな、栄養を補給してガイル戦に備えなくては。腹が減ってはストリートファイトはできぬ。
花子ちゃんの弁当を一口食べてみる。

太郎「……………ウッ」
349名無しさん@全板トーナメント開催中:2008/05/05(月) 23:47:44 ID:t0vWSa3+O
花子弁当は何とも形容しがたい味わいだった。というか料理の域ではない。
マズイという感覚を既に超越していた。
どうして普通の食材を使ってここまで人間を苦しめる毒物が作れるのか?地獄シェフですか貴様。
例えて言うなら大量殺戮兵器。バイオケミカル(生物化学)弁当。
余りの弁当の毒気に当てられて意識が朦朧としてきた。

僕の父、一郎。
僕が何か口答えすれば殴り、泣けばうるさいと殴り、笑えば何が可笑しいと殴る…。
そんな父でも教訓にすべき点はあった。

太郎「……美味いよ。」

心で思った事を表情に出さずに嘘をつければ、世の中は上手く渡って行ける。

花子「わぁ、ありがとう。私、料理なんて初めてしたから、正直味に自信が無かったんだけど。」
なるほどこの味も納得。ってゆーか自信が無いなら作るなオタンコナス!

太郎「でも、体が本調子じゃあないからあまり食べらんないや。ゴメンね…」

そう言って、僕は弁当を持ったままトイレに走る。毒物を吐き出す為。弁当の中身はどっかで捨てよう

太郎「オゲェ〜〜」
看護婦「あらあら大変、大丈夫?」
いつぞやの看護婦さんが心配して男子トイレに入ってくる。
ふと見るとその手にはガムテープとタオルと手錠が!
…イヤーン。僕ぴーんち!まだ僕の事をねらってるのか、いき遅れ看護婦さん!
350ゲーム好き名無しさん:2008/05/09(金) 18:46:37 ID:9jMGo1tVO
僕はあえてで気付かないふりをして冷静に対処する。
太郎「あ、看護婦さん。このお弁当、とても美味しいんだけど僕は病み上がりで胃が受け付けないんだ。
よかったら代わりに全部食べてくれない?」
看護婦「あらそう?じゃ、いただきます。
…太郎君はその後でいただきます(心の声)」
看護婦さーん。心の声が表に出てますよー。


看護婦「…うぐ!?
グハァ!!」
吐血して倒れる看護婦さん。恐るべし花子弁当!どんだけなんだよオイ。
看護婦さんはうわごとのように何かを口走る。
看護婦「ああっ!ダルシムそっくりの地獄の門番が!私をッ!私を三途の川に引きずり込むのォ!」
どうやら幻覚を見ているようだ。

僕は看護婦さんを苦痛から解放してあげるべく、弁当の卵焼きをつまみ上げ、看護婦さんの口に放りこんだ。

太郎「再見(サイチェン)」
ごきげんよう。さようなら。とかいう意味だ。また会えればの話だけど。
看護婦「………」
白衣の使徒、完全に沈黙。
だがあくまでこれは食中毒。殺人ではありません。
351ゲーム好き名無しさん:2008/05/10(土) 16:15:33 ID:ztRDv95HO
くにへかえるんだなおまえにもかぞくがいるだろう
352ゲーム好き名無しさん:2008/05/10(土) 16:49:59 ID:HNv8Cwl+O
バカンス中のガイルの背中に納豆塗りたくりたい
353ゲーム好き名無しさん:2008/05/10(土) 17:40:40 ID:G9hGJFdyO
そしてその彼女はしゃがんだガイルに襲われ処女を奪われ、めでたく妊娠しましたとさ、めでたしめでたし。
354ゲーム好き名無しさん:2008/05/10(土) 20:49:37 ID:2+iMPIOr0
どうでもいいけど、彼女の方はナッシュを見方につけてソニックブレイクでも
やってろよw
355ゲーム好き名無しさん:2008/05/11(日) 00:36:34 ID:ktk/J21wO
そしたらナッシュに強姦されちゃいました

つかメカ一郎頑張れ!!!
356ゲーム好き名無しさん:2008/05/11(日) 19:40:54 ID:PZqLxIoB0
それからさらに2日。一郎は一向に現れる気配がない。花子ちゃんは毎日お見舞いに来る。
最初は彼女をバカな女と蔑んでいた僕だったが、父・一郎との心休まることのない生活に比べ
僕は自分の心に安らぎを感じていた。
まあ、特製弁当だけが悩みの種だが。ここ2日は入院してる孤独なお爺ちゃんと友達になり、
実は彼に死んでもらいたい(保険金目当て)の若夫婦に花子弁当を振舞った。

保険金の受取人がいなくなったから僕を受取人にしてくれるらしい。
いいことするといいことが帰ってくるね。

で、翌日。怪我もだいぶよくなってきたので退院することにした。
本当は県警の方々が原因不明の死者が多発するこの病院に近々ガサ入れにくる(と院長が予知夢を見た)とのこと。
ふー。あぶないあぶない
院長「これは私からの退院祝いだよ。」
そう言ってずっしり重い、見るからに怪しい木箱をもらった。
中身は、何か白い粘土みたいな奇妙な物体。なんぞこれ?
院長「C4プラスチック爆弾だ。流石にこんなモン見つかったら言い訳できないからな。」
あんた僕を何だと。厄介ごとを押し付けて・・
いや、まてよ?これは使いようによっては。
院長「君の倒すべき最大の敵に使いたまえ」

  なるほど。


357ゲーム好き名無しさん:2008/05/11(日) 20:19:21 ID:PZqLxIoB0
とりあえず我が家に帰る。一郎がいる可能性も考慮してまずはピンポンダッシュ
・・・だがやはり、父はいなかった。いったいどこへ?
とりあえず、いつ一郎が帰ってもいいように院長からもらったC4爆弾を家中に仕掛けておこう。
ブービートラップであります!少尉殿。

さて、やはり気になるのはメカガイル・一郎。やつがいる限り僕は一生その影に怯えながら生きていかねばならない。
シャーロック・ホームズいわく、
『ある人物の行動を推理するときにはその人間になったつもりで考え、動く』
父ならどう考え、動くだろうか?
何度も言うが、父は大して実力もないくせに自尊心ばかりは異常に高く本気で自分がこの世で一番優れていると考えている。
だが、現実はそうはいかない。だから自分を否定した「現実」の方を壊そうとした。
具体的に言えば父を嫌っていた会社の人間をジェノサイ〜ドし、あまつさえ自分の息子(つまり僕)を手にかけようとした。

一郎は自分を否定し、裏切り、傷つけた者を許さない。
力を手に入れた一郎ならやるだろう。つまりはちっぽけなプライドのための復讐だ。
はて・・・父のプライドを一番傷つけた人間は誰だろう?


そこまで考えて僕はひとつの結論に思い至った。
なんてこった!!

358ゲーム好き名無しさん:2008/05/11(日) 21:05:49 ID:hWSQIUZK0
僕の家族は父以外にもいる。母さんと妹だ。
だが母さんは僕が小さい頃妹を連れて出て行った。原因は父の理不尽な言動と暴力に我慢ができなくなったのだろう。
当時は、なぜ僕だけ置いていったのかと恨んだものだが、裁判所の決めたことならしかたがない。
今となってはむしろ父の被害が及んだのが僕だけでよかったと思う。
母さんと妹は、父には内緒でこっそりメールをくれる。ちなみに母さんは再婚した。相手は大きな会社の若社長。
妹も「おとうさん」などとなつき、一家は幸せに暮らしているという。僕もその幸福が続くことを願うばかりだ・・・
だが父、一郎にとっては最大の屈辱でしかない。

二人が危ない
メカ・ガイルは無慈悲にも小さな平穏と幸せを奪いに行くだろう。
ズズゥンン!!
その時、地震が起こった。やべ、今のでかいぞ。テレビをつけてみる。
アナウンサー「本日、先ほど区役所が武装した何者かに襲われました!!」
この区役所、うちの近くじゃないか。じゃあ、今さっきのは地震じゃなくて・・・
アナウンサー「犯人はサマソーサマソーなどと訳の分からないことをわめきながら、住民課を襲撃。
ドリルとかレーザーを喰らった職員や一般人、7名が死亡、7名が意識不明の重体、7名が軽症・・・」
ワオ。スリーセブン!・・・じゃなかった、一郎の仕業だ。間違いない!
住民課・・・ってことは戸籍とか住民票を調べる気か。
きっと母さんたちの居所を自力で調べていたもののやっぱり分からなくてこの行動に出たというところか?
いずれにしても急がなくては!玄関から飛び出す。そこには、ちょうど花子ちゃんがきていた。
花子「あ、太郎君!今日もお弁当作ってきたんだけど・・・」
ごめん、それどころじゃないんだ。
359ゲーム好き名無しさん:2008/05/16(金) 22:09:00 ID:O3+abdsFO
い…妹がいたのかぁぁ!!!!!
360ゲーム好き名無しさん:2008/05/17(土) 20:58:36 ID:ozCoWH+ZO
電車に飛び乗り、40分。
そこから走って15分。母さんと妹の住んでいる高級マンションの前にやって来た。
建物は破壊の痕跡もなく平然としていた。最悪の状況も考えていただけに、ほっとする。
「あら、太郎?」
「お兄ちゃん?」
声をかけられた。振り返ると、母さんと妹がいた。
間に合った…
とにかくこの二人をどこか奴の目の届かない所へ避難させなければ。一刻の猶予もない。
361ゲーム好き名無しさん:2008/05/17(土) 21:17:49 ID:ozCoWH+ZO
太郎「二人とも逃げて!
機械化した父さんが飛んでくる!ここは危ないんだ!」
本当にメカ一郎がここへくるかはわからない。可能性は五分五分だ。
それでも二人に危険がふりかかるのだけは避けたかった

母「………」
妹「………」
二人に泣かれた。

妹「ううう…お、お兄ちゃん…」
母「あの人に痛めつけられ続けて、精神がおかしくなってしまったのね…」
勘違いされた。

太郎「嘘じゃないんだ!一郎は一度ガイルになったんだが、それは僕が倒した。
だが、病院で改造手術を受けた父さんはメカ・ガイルに……」

母「もういいの…もういいのよ太郎。」
妹「可哀想…どうしてお兄ちゃんがこんなことに…。」
手遅れだと思われた。僕の頭が。
362ゲーム好き名無しさん:2008/05/19(月) 21:54:45 ID:3AE4Mwe7O
警官「天下の往来で何をわめいてるでゴワス!」
僕が意味不明なうわ言をギャーギャーわめき散らしていると勘違いしたのかガタイのいい警官が現れた。
警官「一体なんの騒ぎでごわす?」
いや、かえって好都合。警察官に母と妹を保護してもらおう。
そう言えばこの巡査、E・本田に似てる。
太郎「…実は…(説明中)」
今更言うのも何だが、自分の父親が機械化したメカ・ガイルになったなんて普通の人は信じないだろう。
でも、こんな余裕がない時では上手い嘘が浮かばなかった。仕方ないので事実をありのまま話す。

警官「話はわかったでゴワス!」

ええッ!信じてくれた!?僕自身ビックリ。
ってゆーか、そんなに簡単に信じて大丈夫なのかお巡りさん!信じてもらっていう話じゃないけど。

警官「スーパー頭突き!」
太郎「ごふッ(鼻血)!?」
唐突に繰り出された警察官のパチキによって僕の意識はぶっ飛ばされた。
警官「…さて、お母さん、息子さんは責任もって心の専門病院に送り届けます。」
母「お、お願いします。ウウッ…」
363ゲーム好き名無しさん:2008/05/21(水) 20:12:55 ID:JHbuP6E70
太郎「ハッ!?」
気がつくと僕はパトカーで連行されていた
太郎「まずいって!!一郎がクルー!!一郎がぁー!」
警官「まだ、んなことを言うでゴワスか!機械化した邪悪な中年親父とな?
あんまりざれ言をほざくと、頭突きをもう一発お見舞いするで・・・ん?無線連絡でゴワス!!」
無線「緊急、緊急!!本田巡査!!
その近辺でメカニックな怪しいおぢさんが破壊活動をしています。直ちに急行されたし!!
繰り返します・・・」

ほれみろ!

無線「本田巡査!応答願います。本田巡・・・プツー(通信切断)」
警官「い、今、ほほ、本官は何も聞かなかったでゴワス」
なに言ってやがりますかおっさん!!
なおもパトカーは道を行く。次の瞬間、僕の目は「奴」の姿を捉えた。
大通りの向こう側に見える見覚えのあるあの馬鹿丸出しの格好!!
真昼間から堂々と最終兵器のようないでたちで道をガシャーンガシャーンと歩いている中年親父!!

メカ・一郎だッ!!
364ゲーム好き名無しさん:2008/05/21(水) 20:31:08 ID:/yXIArO8O
本田ーーーーー!!!!!www
365ゲーム好き名無しさん:2008/05/21(水) 21:49:33 ID:JHbuP6E70
警官「本官にはッ!本官には何も見えないでゴワースッッ!!」
あくまで目の前の現実を認めないおまわりさん。腐ってやがる、この公僕。
一方、一郎のほうは僕にはまだ気づいてないようだった。

通りすがりのガキ「なあ、おっちゃん何でそんなけったいな格好してんだ?もしかして馬鹿?」
通行人に話しかけられていた
その母親「こ、こらっ!なんてこというのこの子は、ご、ごめんなさいね?」
メカ・一郎「坊や、目上の人にはちゃんとした口のきき方をしなきゃぁ駄目だよぅ
・・・サマソー!!」
ガキ「キャクブチュッ!!」
容赦なく宙に舞う通りすがりの少年。世の中には本当にその通りだったとしても言ってはならないことがある。

母親「な、何をするんですか、あなた!!」
一郎「奥さん、私はね、子連れの母親を見ると嫌な事を思い出してしまうんですよ。
だから一刻も早く視界から消し去りたいんですわ。・・・ソニックブーン!!!」
母親「ぎょばぁぁーッッ!!」

相変わらずやりたい放題だった。
太郎「って現行犯じゃん!!今すぐ逮捕して、おまわりさん!!」
傷害、いや殺人か。
警官「うぉぉぉー!!うるさいうるさい本官は何も見てない見えない聞こえなーい!!」

車を止めて震えながらシートの下にうずくまる巨体の巡査。
それでも事実から目をそらし続ける姿はある意味すげー。警察官の相次ぐ不祥事の原因の一端を垣間見た。
ええと、確かパトカーのサイレンを鳴らすのは、どのスイッチだったかな?

ウゥーウゥーウゥー!!!!

サイレンを聞いて一郎がこちらに気づく。ちなみに僕一人はパトカーから脱出し、
近くの電信柱の影から隙をうかがっている。
一郎「チッ。警察(サツ)か。面倒なことになる前に・・・こうだ!!」

ギュルルル−ン!!
一郎のドリルボムがパトカーのエンジン部に命中!!
警官「ギャーッハッハッハッハッハッはーーー
これは、夢、夢なんだーー!!全然怖くないぞぅーーー」
アディオス(さようなら)、税金泥棒。

チュドーン!!



366ゲーム好き名無しさん:2008/05/21(水) 23:24:48 ID:8tWf5Exq0
爆発炎上するパトカー。その爆音と爆炎を隠れみのに一郎の後ろに忍び寄る。
今ここでケリをつけなくては。母さんと妹がさっきの親子のようになるのは火を見るより明らか。
サイボーグってのは体を機械化させてはいるが、脳は生身の人間。やはり狙うは頭。
こんなことならさっきの警官から拳銃でも奪っときゃよかった。
仕方ないので手近な石を拾ってメカ・一郎の後頭部を殴りつける。

ガアン!!
渾身の一撃

一郎「・・・・・・」
やった!・・・か!?
ギギギギギ・・・・
メカ・一郎の頭がこちらを向く。
一郎「やぁ、太郎く〜ん?」
畜生ー!!駄目だ!
だが、母さんたちのためにもここで逃げるわけにはいかない。
とはいえ、どうしよう。機械化したサイボーグに、ガイルの力を持った父。
それに対してごく普通の人間な僕。赤ん坊がエイリアンに挑むより勝機がないね。

一郎「くくく。生きていたとは驚きだ。
だが太郎、どうやらお前には人生に対して未練という認識が無いようだな?
羽をもがれた昆虫のよーに無様に逃げ隠れていればいいものを
再び私の前に現れ私の視界を汚した罪は重いぞMy son?(わが息子よ?)」

あらら殺る気満々。大人気ないぜ一郎。こうなりゃもう笑うっきゃない。
太郎「あいにく僕は昔からアンタが嫌いでね。
どこまでもアンタの存在を否定しないと気が済まないんだ。
天動説を否定したガリレオ・ガリレイ並にね。」

ブツッ!!父の堪忍袋の緒が切れたようだ。
一郎「ならば、太郎、二度とよみがえれぬようそなたのハラワタで太郎ソーセージを作って
私を捨てたあの馬鹿女どもにふるまってくれるわーーーーー!!」

ラストバトルだ!



367ゲーム好き名無しさん:2008/05/26(月) 21:16:18 ID:nP2OHiBq0
入院中からずっと考えていた。
こいつに勝つための方法を

一郎「その首を跳ね飛ばしてやるわッ!!音速の刃を喰らうがいい!!
ソニック・ブーン!!」

唸りをあげて飛んでくる真空の刃。だが僕は冷静に対処する。
・・・圧縮空気で打ち出すソニックブームは速度も威力も申し分無いが、致命的な弱点が二つもある。
まず第一に後ろに溜めないと放てないということ。つまり単発なら簡単に攻撃が読める。
そして第二、ソニックブームは上段限定。ヘッドスライディングの要領で僕はほふくの状態になる。

ギュワン!!
僕の頭上をすさまじい速度でかまいたちが通り過ぎる。ここからが勝負だ!!
父の性格なら、80パーセント位の確率で「よけるだけか?」とかそんなセリフを言うだろう。

一郎「太郎、避けているだけでは戦いとは言わんのだぞ。ファファファ!!」
僕はにやりと笑う。
太郎「僕はサマーソルトキックを警戒しているだけだ。前回はそれで倒されたからな。」

こう言えば、一郎の性格上もうほぼ100パーセント確実にサマーソルトを繰り出してくる。
死線ギリギリの状態だったが、ピンチになればなるほど僕の頭はクールにフル回転していた。

一郎「ならば、前回と同じように・・・いや今度は月の裏側までブッ飛ばしてやろう!!
30万キロの宇宙旅行にでるがいいいいいい!!!!・・・サマソー!!」

馬鹿で暴力的で口より先に手が出るような人間は裏を返せばわかりやすいということでもある。
ここまで誘導に乗ってくるとは。
368ゲーム好き名無しさん:2008/05/26(月) 21:38:32 ID:nP2OHiBq0
僕はすかさず後ろに飛びのいて距離をとる。
スカッ!!空振り!!
その隙にさらに後ろへ走る僕
一郎「ヒョォォーー!!」
すさまじい瞬発力と加速でダッシュして来るメカ・一郎。
サマーソルトキック。前回はそれで潰されたが、この技はあくまで待ちのカウンターとして使ったときにこそ威力を発揮する。
そして何より僕にヒットさせるためには距離を詰めなくてはならない。

今だ!!
僕はポケットの中の無線のスイッチを入れる。

ドゴーン!!

次の瞬間メカ・一郎は足元から大爆発を起こしていた。

一郎「ぎょぇぇぇぇぇぇ!!」
そう、僕はソニックブームを避けたとき地面にC4プラスチック爆弾を設置しておいたのだ。
そして僕の狙い通りに一郎は一直線に僕のほうに走ってきた。気分はメタルギア。ソリッド・太郎と呼んでくれ。
ありがとう院長先生。最高のプレゼントだった。



369ゲーム好き名無しさん:2008/05/27(火) 07:23:44 ID:Sokxjwy6O
正直、一郎がカッコイイと思った俺ガイル
370ゲーム好き名無しさん:2008/05/29(木) 14:05:11 ID:G5uNOxHy0
一郎「グオオオオ!!太郎ぉぉ・・・貴ッ様ッァァ・・・」

しかし、僕が巻き添えを食らわないように火力を抑えたことが裏目に出たようだった。
一郎はまだ生きていたのだ。
くそっ!!いくら父がウスラトンカチといえどこんな戦法が何度も通用するはずがない。
一郎「タロォォォォ!!この一郎は誰よりも優れていなければならんのだアアアァァァ
それが貴様ごときに、貴様ごときにぃぃぃ!!ギザマゴドギニィー!!」
小爆発を繰り返しながらも腕に装備したドリル・ボムを発射してくるメカ・一郎!!
マズイ!!
こいつはマズイ!!花子ちゃんの弁当の玉子焼きよりもマズイかもしんない!!
ギュリュリュリュル〜ン!!

ソニックブームより速度は遅いが、さっきのようにしゃがんでよけるわけには行かない
もし破片と爆風に巻きこまれようものなら・・・!!
一郎「クククク・・・ハハハハハ・・・ウッシャッシャッシャッシャッッ!!ロックマン4を知っているか?(カプコンつながりで)
ドリル・ボムは任意で起爆できるのだッ!!直撃しなくとも、肉は引き裂かれ太郎ミンチの出来上がりだ!!
そいでもって、生きたまま肉を焼いて太郎ハンバーグにしてやるわ!!」
371ゲーム好き名無しさん:2008/05/29(木) 14:37:10 ID:G5uNOxHy0
一郎の放ったドリル・ボムが僕に迫る!!
僕は横の方向に飛ぶ、ドリル・ボムははるか向こうに飛んでいく。速度は大して無いので避けるのは簡単だったが、

一郎「アンドゥトロ〜ワ、アンドゥトロ〜ワ、回ってターン、回ってターン」
片足を後ろに、上げ右手をかかげ、左手を横に突き出すという奇妙奇天烈極まりないポーズを取るメカ・一郎
するとそれに反応してドリル・ボムもクイッと軌道を変えてこちらに向きを変えた。
ギュリリリ〜ん!!
再び僕のほうに向かってくるドリル・ボム!!
くそったれ!くそったれー!!
飛来する恐怖のドリルを何とかよける僕。いや、わざとよけさせて僕をもてあそんでいる!!

一郎「ご注意くださぁぁ〜い。左に曲がりまぁぁ〜すぅ」
死刑のポーズでクイッと両手で左を指す一郎。
くそったりゃーー!!
372ゲーム好き名無しさん:2008/05/29(木) 22:22:48 ID:RsqMIDE1O
まさかここでロックマンネタとはwwwwwww
神スレだwwww
373ゲーム好き名無しさん:2008/06/02(月) 18:16:44 ID:8WHafzuu0
一郎「この世界のどこにも貴様の安息の地はないのだ!!」

さらにもう一本ドリル・ボムを射出する一郎。
さらに一郎は指揮者よろしくどこから出したのかタクトを振る。
それに反応した二本の死のドリルが僕に襲い掛かってくる!!
一郎「ベートーヴェン 作曲 第九・喜びの歌。」

メカ・一郎から壮大なオーケストラ演奏が放たれる!!(といってもただのBGMだが)
畜生ぉぉ!微妙にどうでもいい機能ばっかり搭載しやがって!
完全に自分の世界に入って指揮棒を振る半人半機械の中年親父。それに反応して飛び交う二つのドリル・ボム
その喜びの歌の中、僕は哀れなウサギのように逃げ惑うしかなかった。
しかも知識無いもんだから全然演奏と指揮が合ってない!!
この一帯は現実と狂気が交錯する魔の領域と化していた。

 そして
ひたすら飛び道具を避け続けていた僕の体力はすでに限界だった。
一郎「FINISH(フィニッシュ)!」
演奏の終了とともにドリル・ボムが爆発する。
直撃はしなかった。だけど爆風の衝撃波にとばされしたたかに体を打ちつけてしまった。
太郎「ぐぅぅ…」
メカ・一郎がゆっくりこっちへと歩いてくる。いけない、立て、立ってくれ僕の足。

一郎「太郎。お前をこさえたのはこの比類なき父。つまりこの私に逆らうのは造物主に挑むということだ。
…神に勝てる道理など無いだろう?」
374ゲーム好き名無しさん:2008/06/02(月) 18:20:11 ID:8WHafzuu0
それは、突然の出来事だった。
白い軽自動車がメカ・一郎を思いっきり後ろから跳ね飛ばしたのだ。
一郎「グヘーー!?」
勢い余ってガラス張りの向かいのハンバーガーショップに突っ込む一郎。

「太郎!?これはいったい?」
「お兄ちゃん!!ま、まさか本当に」

聞き覚えのある声が、する。
よりによって、ここにいてはいけない人物の、声だ。

車からおりて来る、二つの影
そこには、父・一郎のターゲットであるはずの母さんと妹がいた。

太郎「二人とも…な、何故ここへ…」
母「緊急ニュース速報で、なんだかメカっぽい凶悪犯がうろついてるって…」
妹「それで、お兄ちゃんの言うことはもしかして本当なんじゃないかって、」

なんてこった、皮肉にも話を信じてくれたおかげでこの場所に来るなんて。

一郎「…くく。まさかそっちの方から出向いてくれるとはな」
最悪の事態だ。メカ・一郎は自動車に轢かれてくたばるほどやわじゃない。
頭に潰れたハンバーガーを乗っけて、憎悪の化身と成り果てた父がハンバーガーショップから現れた。


「一郎さん…」
母も、妹も、離婚が成立してから父に対して「あなた」とか「お父さん」という呼び方をやめていた。
当然だろう、あいつには父であり、夫である資格など無いのだから。
375ゲーム好き名無しさん:2008/06/02(月) 18:24:03 ID:8WHafzuu0
一郎「ソニック・ブーン!!」
予想に反して一郎は僕に向かって攻撃を放った。てっきり母と妹にくると思っていたのに
二人をどうを守るかを考えていた僕は完全に虚を突かれ、ソニック・ブームの直撃を受けてしまう。

太郎「げうっぅ!!」
衝撃で骨がきしむ。

一郎「感謝しろ、太郎。死なない程度に手加減した。気が変わったからな。
気絶しないように、かつ、体の自由が利かないように。」

ガシャーン。冷徹な機械音とともにメカ・ガイルは、母と妹に向き直る。
母・妹「ひぃぃ」

一郎「太郎。お前の目の前でゆっくり二人をなぶり殺してやる。貴様は指をくわえて見ているだけだ。」

や、やめろ
…それだけはやめてくれッ!!

一郎「貴様にこの上なき怒りと、絶望、
どれだけ自分がちっぽけで無力かを理解させたその後で、
その苦悩を終わらせてやろう。
………永遠になッッ!!!!」

母と妹に対し、無慈悲にドリル・ボムを構える僕の父。
恐怖のあまり呆然と立ち尽くすだけの二人。

一郎「太郎。最後に、何かかけてやる言葉はあるかね?」

だが、僕の意思とは裏腹に、僕の体からは力が抜けて行く…
父は、そんな僕を見下ろし、やれやれと肩をすくめて見せた。

376ゲーム好き名無しさん:2008/06/02(月) 18:25:19 ID:8WHafzuu0
…その姿を見て、

太郎「………ゆ」

僕の、

一郎「あぁ?」

僕の中の、

太郎「ゆ〜と〜り〜を〜な〜め〜る〜な〜あああ!!」


なにかが はじけた

一郎「なんd…a・・・ttォォォォォォ!!」


次の、瞬間、信じがたいことに、メカ・一郎の重量あるボディが横薙ぎにふっとんでいた。
そして再びハンバーガーショップに突っ込む一郎。

僕は自分の目を疑った。
無意識に交差した僕の腕からまるで、ガイルのようなソニック・ブームが出たのだ!!
377ゲーム好き名無しさん:2008/06/08(日) 20:20:31 ID:cz6LQEer0
太郎「これは…」
自分の腕をまじまじと見つめる。
目の錯覚でなければ、今、僕はソニックブームを繰り出した。

…っとそんな場合じゃなかった。母さんと妹、二人を逃がさなければ。
太郎「いい?、三人とも別々の方向に逃げるんだ。自動車は使わずに走って」
車に乗っていた場合、かえって速度に勝る一郎の攻撃の格好の的になる。
それに二人はこのあたりに住んでいるので地理にも詳しい、裏道や地下道を使えば十分にまくことができるだろう
冷たいようだけど全員一緒に逃げるよりはるかに生存率は高い。
妹「でも…」

僕は、妹の話をさえぎるようにきびすを返し、走り出す。
母さんも妹も事の次第を理解してくれたようでその場から走り去っていった。

こうでもしないと、二人とも僕だけ置いて逃げるような真似はしまい。
僕はメカ・一郎が突っ込んだハンバーガーショップの裏口に回る。

そっと様子を伺うと、案の定メカ・一郎が二度もつっこんだハンバーガーショップは阿鼻叫喚の地獄絵図と化していた。
どこまでも世間様に迷惑をかけるのが好きらしい。存在そのものが既に悪なのだ。
378ゲーム好き名無しさん:2008/06/08(日) 20:23:23 ID:cz6LQEer0
一郎「あオオオオオオ!!」
潰れたチーズバーガーを頭にのせ、怒りのあまり物騒な兵器を乱射しまくる危ないオジサン。
そして逃げ惑う店員、家族連れやカップル。気の毒ですが天災に遭ったと思って諦めてください。
正直、人生で最もかかわりたくない人種だ。それが血を分けた実の父なんて…

おっと、しみじみと運命を呪ってる場合じゃない。一郎に見つかる前にもう一度試してみる。

後ろに意識を集中…そして、一歩前に出るとともに腕を交差してみる。
太郎「ソニック・ブーン!!」
ブワッッ!!  また出た!!真空の刃!!

一郎「ゴッフェーー!!」
そのまま一郎にヒット!!決定的とまではいかないようだが確実にダメージは与えているようだ。
殺人マシーンがこっちに向き直る。

一郎「太郎……。そうか、貴様…貴様も院長の改造手術を受け、ガイルの能力を得たのか。この死にぞこないが!!」

あ、やっぱり。
そもそも死んでもおかしくないような重体からあっさり復活した時点でなんとなくおかしいと感じてはいたが。
僕の体は(どういう原理なのかはわからないが)ガイルの力を宿した生体兵器(リーサルウェポン)になってたのか。
院長先生。ありがとうこの人でなし。なんとお礼を言っていいかぶっ殺す。いくらなんでもこりゃねぇよ。
やや混乱気味にいろいろな思惑が頭をよぎるが今重要なことはたった一つ。

僕には戦う力がある!!

与えられた状況を徹底的かつ最大限に利用して、僕はアンタを倒す!!
「来い!!アホタレ親父ッッ!!」
379ゲーム好き名無しさん:2008/06/08(日) 22:09:46 ID:cz6LQEer0

太郎「ソニック・ブーン!!」
一郎「ソニック・ブーン!!」
シュバーッ!!僕の放った真空のかまいたちとメカ・一郎の放ったかまいたちが激突する。
太郎「うわっち!!」
僕のソニックブームのほうがかき消されてしまった!!すんでのところで避ける僕。
一郎「どうやら、機械化したソニックブームのほうが威力は上のようだなッ!」
くそぉ。まったくもってその通り。だったら飛び道具をかいくぐって接近戦だ。
助走をつけて、跳ぶ!!てやー!!

一郎「あまいわ!!ガイルの最大の持ち味は『待ち』だ!!飛び道具でけん制し、
相手があせって飛び込んできたところをこういう風に迎撃するのだッ!!
サマソー!!」
ブォオン!!
だが僕は跳ぶと見せかけて地面にしゃがむ。メカ・一郎の放ったサマーソルトキックは空振りする。
「なにィ!?」

ガイル(一郎)の基本戦法は百も承知だ。僕はわざとサマソーを出させたのだ。
待ちキャラに対して相手の迎撃技の隙を突く高度な心理戦術。
そして、サマーソルトを放って無防備に落下する一郎。
上昇系の必殺技には十中八九、技の出し終わりこそがデッドラインになるのだ。
さらには僕のほうももうひとつ試してみたい技があった。しゃがんだ状態で溜めを作る。

太郎「サマソー!!」しゅば!!
やはり出た!!サマーソルトキック!!僕の体は自分でも信じられないような瞬発力と筋力で大地を蹴り、
ちょうど落下してきた一郎に、強力な一撃をお見舞いする!!こりゃ筋肉痛確定だな。明日まで生きられれば。

一郎「グッはー!?」
どうだ!!
 
380ゲーム好き名無しさん:2008/06/15(日) 03:01:24 ID:+0VGK+/zO
弧を描いてぶっ飛び、落下する一郎。
千載一遇のチャンス!僕はすかさず隠し持っていた最終兵器を取り出す。
そしてソレをメカ・一郎の口に押し込んでやる。
一郎「んがぐぐ!?」

僕が隠し持っていたのは、花子ちゃんの作った殺人弁当。
その中でも最も強力かつ無慈悲な威力の卵焼きだ。その味はもはや殺戮の化身と言っても過言ではない。

勝った…
381ゲーム好き名無しさん:2008/06/15(日) 15:17:25 ID:SfsNpSSuO
卵焼きwwww
花子の弁当ヒドスwwww

太郎がついにガイルに…
382モハ通:2008/06/15(日) 16:36:59 ID:pnDE/B5BO
>>1
このタンポポ野郎!

このクソスレはモハ通が乗っとりました
モンハン通信、略してモハ通がやってきた!
↓さあ、モンハンのすばらしさについて皆で語ろうぜ!
383ゲーム好き名無しさん:2008/06/15(日) 19:58:39 ID:SfsNpSSuO
>>382
帰れ
384ゲーム好き名無しさん:2008/06/15(日) 20:23:40 ID:LM7Gpf3jO
ガイルのサマーソルトなら一発で全部位破壊して頃せる
385ゲーム好き名無しさん:2008/06/18(水) 20:11:51 ID:qIPBeVks0
崩れ落ち、ビクビクとけいれんし小爆発を繰り返す一郎。僕はその姿を見下ろしていた。
ふいに、僕の頭の中に声と映像が響いてきた。
ベガ(に似た)院長の声「さあ、とどめをさすのだ。」
院長先生。念話!?テレパシーっすか。
院長「父を殺すのだ。若きスカイウォーカーよ。」

黒ずくめのローブを着込んだ院長先生。誰ですかそりゃ?つーか人の頭の中でコスプレしないでください。

院長「冗談はさておき、メカ・ガイル一郎は完全に機能停止してはいない。
いずれ起き上がりもっと多くの災厄を振りまく。今殺しておかねば、必ず後悔することになる。」

そうだ。今ならC4なりサマソーなりでコイツを殺れる。いや、殺さなくてはならない。
どれだけ罪のない人間が理不尽に命を奪われたか・・・。
・・・だけど。

「お兄ちゃん・・・。」
「太郎・・・。」
名を呼ばれて振り返る。
そこには母さんと妹が立っていた。逃げたはずじゃなかったのか・・・。派手にやったから気づかれたか。
この二人のためにも後顧の憂いを断つべきだろう。ぐずぐずしている暇はない。・・・だが。

一郎はどうしようもないクズ野郎だが、母と妹の前で僕は父の命を絶つことができるのか?

父は、平然と二人の前で僕を殺すつもりだった。
僕のやろうとしていることは父と同じではないのか?
人の情を、肉親の絆を、否定してでも一郎を殺すべきか?

思い悩むあまり、僕は気付かなかった。
倒れたままの体勢でメカ・一郎はレーザーの照準を僕に向けていたことに。


ズピーム!!

激痛が走る。
紅い、レーザー光線が僕の脇腹を貫通した。
386ゲーム好き名無しさん:2008/06/18(水) 20:13:52 ID:qIPBeVks0
今度は僕の方がくずおれる。そして一郎が僕を見下ろしていた
僕は迷いを突かれた。
いけない・・・僕がここで死んだら。誰が、母さんと妹を守るんだ!?
僕の意志とは裏腹に、まぶたが落ちてくる。すごく・・・ねむい・・・。
僕の意識はそのまま闇に落ちていった。



気がつくと、夕焼け空が目に入ってきた。3時間ぐらい気絶していたのだろうか?
太郎「痛ぅ!?」
脇腹に風穴があいていた。だが出血はない、レーザービーム特有の傷痕だ。
僕が生きているということは急所は外れていたのだろう。
レーザーは超高温で物体を蒸発させ焼き切る。おかげで傷口はふさがり失血死することはなかったのだ。

太郎「そうだ!!母さんたちは…」
あたりを、見回す。

…それがなんであるか、最初はわからなかった。
黒こげの塊が2つ。だが、よくよくみるとなんとなく人の形をしているようだった。
メカ・一郎のしわざか。
…ドクン!!動悸が激しくなる。すごくいやな予感だ。ありえない。

損壊が激しくかろうじて服の残骸からその2つの死体が女だということが判別できた。

…はあはあ。呼吸が乱れる。

こんな、こんな馬鹿な。こんなことが許されるのか?こんなことがあっていいはずがない!!

そこには、母さんと妹の、死体が、転がっていたのだ……

「ウワアアアアアアアアアアアアオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!」

僕は 叫んだ 声も枯れんほどに
僕は 泣いた 血の涙が流れんほどに
僕は 頭をかきむしった 気も狂わんほどに


どうして!?どうして!?どうして!?どうして!?どうして!?
どうして!?どうして!?どうして!?どうして!?どうして!?

思考が、感情が、僕の全てがグチャグチャになる。

僕は、僕は、僕は、僕は
…僕はやつを憎みながらも最後の最後で家族の情が出た。それが正しいと思ったからだ。
だから、一郎は生き残った。そして、一郎には情が出なかった。だから、二人は死んだ。
387ゲーム好き名無しさん:2008/06/18(水) 20:15:18 ID:qIPBeVks0
…いや
そうだ。
簡単なことじゃないか。
母さんも妹ももう、いない。
僕には、家族の情なんて、いらない。
そんなモノ 必要じゃないんだ。

…ザッ。人の気配がした。感情の無い目でそちらを見る。
院長「……」
院長先生が立っていた。いろいろ聞きたいことがあった気もするが、今となってはもうどうでもいい。
ただ一言。
太郎「奴は?」
院長は答える代わりに、僕の後ろをゆびさした。振り向くと、向こうの方から爆音と煙が上がっている。
あそこか。僕はそのまま憑かれたようにその方向へ歩く。 
388ゲーム好き名無しさん:2008/06/18(水) 21:52:29 ID:YXAVqw/+O
急展開!?どうする!?どうなる!?
389ゲーム好き名無しさん:2008/06/18(水) 22:50:22 ID:qIPBeVks0
街は火の海と化していた。その中心、そこに奴がいた。

一郎「く、太郎…。ど、何処までもしぶといやつめ。そ、その傷でまだ生きているとはな…」

いいや、死んだんだよ。僕は。

一郎「ハアハア…。貴様の攻撃でこの機械の体も耐用の限界寸前だ…。
だ、だが貴様ごとき、貴様ごときにこの一郎は殺られん!!」

一郎が何かを言っている。…でもそんなことはどうでもいい。
一郎「死ねいッ!!ソニックブーン!」
真正面から真空の刃をくらって吹っ飛ぶ僕。
…僕は無造作に立ち上がると一郎に向かって歩を進める。
一郎「壊れろッ!砕けろッ!消えうせろッ!」
さらに2発、3発と立て続けてソニックブームが無防備な僕に放たれる。
衝撃が体を突き抜けていく。脇腹の傷が開いたのか、血が滲んでいた。
だが痛みなど感じなかった。なぜなら僕の心はすでに死んでいたから。

…そして、再び無造作に起き上がる僕。一郎の顔色が変わった。僕はなおも歩みよる。
一郎「ひ…ひっ!?な、ならばこれはどうだ!!
いくら貴様でも至近距離で喰らえばひとたまりもあるまい!!」
一郎が腕のドリルを構えながら突進してきた。ゼロ距離でドリル・ボムを発射する気か。
一郎「ハハハハハハハハ!!母と妹のあとを追わせてやるぞォー!!」
…うるさい。一郎の動きがひどくゆっくりしたものに感じられた。僕はドリルのついた腕をつかむ。

そして、ドリルを腕ごと引きちぎった。
390ゲーム好き名無しさん:2008/06/19(木) 00:10:14 ID:TNjvs/Gg0
391ゲーム好き名無しさん:2008/06/19(木) 02:05:01 ID:LJV6TnKV0
一郎「グ、グワアアアアアア!!!」

もぎ取った機械の腕を見つめる。オイルと血がおびただしくふき出す。
返り血とオイルを浴びても僕は何とも思わなかった。その程度のことだろう。
そのまま、腕ごとドリル・ボムを思い切り叩きつけてやる。

一郎「ギィヤァァァァァァ!!」

ドリル・ボムが爆発する。距離が近すぎたのか爆風のダメージを自分も受けてしまう。
いや、こんなのは、ダメージとは言わない。火傷と破片で片腕はもう動かないが、だから何?

ひざまづいて、悔しそうに片腕で地面を叩くメカ・一郎。
一郎「畜生!!こんな…畜生ぉぉぉ!!!」

一歩、また一歩と僕はうずくまる一郎に近づく。
一郎「ひぃぃ。く、来るなぁ!寄るなぁ!! サ、サマソー!!」
苦しまぎれのサマーソルトキック。だけど遅い。遅すぎる。
僕は動くほうの腕で繰り出される直前のメカ・ガイルの脚をつかむ。
一郎「な?何をアアァァァァ!!」
その状態のまま、脚を握りつぶして粉砕した。こんどは無造作につかんだ脚ごと一郎の体を投げつける。
一郎「がッ!?ぐへッ!!ぐはァァ!!!」
地面に叩きつけられ、もんどりうって、血を吐く。

一郎「…た、太郎!!助け、助けてくれ!!親子の仲じゃぁないか!!なぁ!?なぁー!!??」
392ゲーム好き名無しさん:2008/06/19(木) 02:35:34 ID:LJV6TnKV0
僕に親子の情なんて、もう存在しない。お前がそうしたんだ。
止めを刺すべく、ゆっくりと近づく。
一郎「太郎!!父さんが悪かった!!許してくれ!!
殺さないでくれ…!!」
何を言っても無駄だ、もう遅い。
だが、ふと、既視感を覚え立ち止まる。メカ・ガイル一郎の胸のハッチが開いていた。
そしてそこからレーザービーム砲が顔を覗かせていた。

一郎「このとおり謝る!!謝るから…このレーザービームをくらえぇぇぇ!!」

一郎の顔が、勝利の笑みに歪む。
393ガイル:2008/06/19(木) 07:44:34 ID:86Adr3vJO
OH!!!シリアスな展開デース!!!
一郎はどうなっちゃうのかな?かな?
394ゲーム好き名無しさん:2008/06/22(日) 00:10:01 ID:QYPQHP5CO
またも、僕の体をレーザービームが突き抜けて行く。
あぁ、こりゃ死ぬかな。今度こそ致命傷か。でも、僕が死のうが生きようが大差ない。
一郎「くははは…!!どうだ太郎!!これで貴様はぁ!!ギザマバアァァ…!?」


…そう。コイツさえ潰したら、あとはもうどうでもいい。

僕はそのまま前に片腕を突き出すと、胸のレーザー砲の部分から、殺人サイボーグを貫いた。

一郎「………」
あっけない。
そう思った。

背中まで腕を貫通させられ、一郎は絶命する。
395ゲーム好き名無しさん:2008/06/22(日) 00:45:25 ID:QYPQHP5CO
ベガ「修羅か…。」
いつの間にか、院長先生が佇んでいた。

院長「君の勝ちだ。だがそのままでは確実に死が訪れる。
また取り引きしないかね?
元々、君の父は本物のガイルとすり替える為に改造されたのだ。
優秀な太郎君こそ、その役目にふさわしい。
正直な所そこまでボロボロな身体を二度もガイル化したら悪影響が出るかも知れないが…。」

…どうでもいい事だ。
でも、もし断ったら…?
院長「残念だが、一郎をさらに改造するほかない。」
…なんだ、つまり僕達を秤にかけていたって事か。
院長「うん、まあ、本当の所、君は排除されるべき目撃者だったんだが。
差がありすぎるのにあまりにも善戦したもんだから、ついひいきしたくなっちゃったんだわ。コレが。」

…そいつぁどうも。
院長「で、どうする?
考える時間をあげてもいいが、満身創痍のその身体はあまり持ちそうには見えないぞ。」


…うん。
…そして、
…僕は答えた。

太郎「…僕にはもう何もない。
好きにすればいいよ。」
院長「取り引き成立だな。」
396ゲーム好き名無しさん:2008/06/22(日) 01:11:45 ID:QYPQHP5CO
また、夢を見た。
花畑の中を歩いて行くと大きな川が流れていた。
ダルシムそっくりの渡し守が何者かと争っていた。
僕は花畑に隠れ様子をうかがう。
ダルシム「ほーれ。お前さんは罪の無い人はおろか妻と娘にまで手をかけおった。
その所業、鬼畜の如し!よって地獄に堕ちなさい。」一郎「黙れぇい!ワシを誰だと思っておる!!くたばれ!ソニックブーン!!」
そこにいたのはなんと僕の父、一郎だった。
一郎「…?ば、馬鹿な!!なぜソニックブーンが出ない!!
ならば…サマソー!」
…しーん。
この場所で一郎はただの一郎だったのだ。
メカでも、ガイルでもない、ごく普通の中年親父。
死んだ人の来る世界だもんな…。妙に納得する。

ダルシム「ヨガヨガヨガヨガヨガ!!」
一郎「ぐげッぐげッぐげッぐげッぐげッ!!」
頭突きを喰らってノビる一郎。
そうだ。それがアンタの素の実力だ。所詮借り物の力がなければその程度だろうさ。
397ゲーム好き名無しさん:2008/06/22(日) 01:35:29 ID:QYPQHP5CO
ダルシムに連れ去られ三途の川を下って行く一郎。
僕は踵を返すと、振り返らず来た道を戻る。
…親父。
アンタは自分を馬鹿にした奴等に思い知らせるためその力をふるった。
そしてその復讐は遂げられた。

だが、その先に何がある?

結局、アンタは一体何がしたかった?


僕にはわからない。

…周りの景色がまばゆくボヤけてきた。現実の世界が、目覚めが近づいているのがわかった。
398ゲーム好き名無しさん:2008/06/26(木) 15:13:13 ID:saNi1UoLO
もう信じらんない!次回のコスプレイベントでガイルにコスプレして
イベント開始から終了までずっと
イベント会場の入口でしゃがんだまま
道行く人々にニヤリと笑いかけようなんて計画立ててる何て聞いてないし
ちょ〜キモいよ!次の誕生日のプレゼントもらったら別れます

(とガチでガイルコスプレしてコスプレイベントに参加しようかと思った。
でもガイルの衣装何て売ってないよな?
自分で作るか特注するしかないか…大変そうだ)
399ゲーム好き名無しさん:2008/06/26(木) 16:11:32 ID:V2DkZqcLO
金髪逆毛+タンクトップ+迷彩軍服+軍用ブーツ+星条旗のタトゥー+ドッグタグ

これさえすればいい
400ゲーム好き名無しさん:2008/06/28(土) 17:23:00 ID:pDFzDVK6O
〜エピローグ〜

太郎「…ふぅ。またあの夢か…。」
あの死闘から3ヶ月。
僕は悪運強く死の淵から生還した。
度重なる改造手術で僕の中におけるガイルの比率がかなり偏り、
玄関でしゃがんだり、遊びに来た花子ちゃんを対空技で向かいの家までブッ飛ばしたり、
あげくのはてには巨大化して街を壊滅させたりと今になってみればちょっとヤンチャが過ぎたかな〜とも思う。

父・一郎の一件はいまだに僕のトラウマだ。こうして今も殺戮サイボーグ中年親父の悪夢にうなされる。
全てを忘れる事は出来ないかもしれないが、新天地で別の人生を歩む事はできる。
機内アナウンス「死にたくないお客様はシートベルトをしめやがってください。もうすぐ着陸しますよゴルァ。
次はハワーイ。ハワーイ。終点でーす。」

そう。僕は休暇中のガイル(本物)とすりかわる為にハワイ行きの飛行機に乗っているのだ。
僕は親父とは違う。もっと上手くやるさ。
401ゲーム好き名無しさん:2008/06/28(土) 17:35:18 ID:Se8ixakiO
>>400
乙かれ様。面白かったです。
もう続編は無理ですよね…
402ゲーム好き名無しさん:2008/06/28(土) 17:47:54 ID:pDFzDVK6O
ガクーン!!

突如、機内が大きく揺れた!
アナウンス「オーマイゴッ!!右のエンジンがトーラブッちゃいましたぜ。お客様!
はっきり言って当機は墜落します。生存率は1%以下でしょう。」
パニックになる機内。悲鳴と怒号が響く中、さらにアナウンスは続く。
アナウンス「このまま死ぬのは、ノーサンキュー!なのでワタクシ機長はパラシュートで離脱いたします。
当機をご利用くださいまして誠にありがとうございました。それでは皆様、グゥゥーッド・ラァァック!!」
パニックは収まった。皆、あまりの絶望的状況に諦めてしまったのだ。重く暗い空気の中、口を開く者はいなかった。
まずいな。いくら僕がガイルの力を秘めているとはいえ…
理不尽なトラブルに冷静に対処しようと思ったが、さすがに分が悪い。航空事故じゃあ死ぬ。

その時、乗客の一人が叫んだ!
乗客A「窓の外に人が居るぞ!?」
何ィ?ここは高度数千メートルの上空だというのに!?
乗客B「スーパーマン!?それともスパイダーマン!?」
アメリカってスゲエ。そんな救いのヒーローがホントにいるのか。
乗客C「私達、助かるのね!」
機内の絶望的状況は歓喜の声に変わった!!頑張って名も知らぬヒーロー!!
403ゲーム好き名無しさん:2008/06/28(土) 18:05:35 ID:pDFzDVK6O
我らの救いのヒーローは、飛行機の翼に立ち、何もない空間から、ビーム砲を呼び出した!
そして、ビーム砲を構えると、
「プロトンキャノ〜ン★」

残っていた左のエンジンを撃ち抜いた!
太郎「なんてことするんじゃコラーーーーーー!!!」
救いのヒーローはなんと死神だった!!
再びパニックとなる機内。かすかな希望からドン底に叩き落とされたから絶望もひとしおだ!

ズズゥン!
その謎の悪のヒーローが、天井を破って侵入してきた!!
ヤバいって!外との気圧の差どれくらいあると思って…!
乗客D「ひょえー」
乗客E「どっわー」
機外に吸い出され飛ばされる人々!!僕はしゃがんでタメを作り何とかもちこたえる。ビバ!ガイルパワー!

「太〜郎〜く〜ん♪」

飛行機に無賃乗車してきたのは
陽子キャノン砲を肩にかついだ、
花子ちゃんだった…。


【太郎編・完】
404ゲーム好き名無しさん:2008/06/28(土) 18:15:55 ID:pDFzDVK6O
長らくのご愛顧誠にありがとうございました。
私事で恐縮ですが、作者KUWA(仮名)は4月の法改正と物価上昇の煽りを食らって、パソコンに向かうヒマもありません。


再び出会った二人はどうなるのか!?(考えてないかもしれません)
そして本物のガイルは!?(忘れていたかもしれません)
次週より、【激闘ハワイ編】が始まる!(かもしれません。)
405ゲーム好き名無しさん:2008/06/28(土) 18:38:32 ID:qQIWyuITO
仕事を好きに休んでハワイでゴロゴロしてるガイルって…
お金持ち!??

まぁ少佐だから給料は凄そうだが
406ゲーム好き名無しさん:2008/06/28(土) 19:11:45 ID:AcolYqPq0
花子ーーーーーーーーーwwww
407ゲーム好き名無しさん:2008/07/04(金) 07:39:00 ID:YyLtwK+YO
キャミィ花子萌え
408ゲーム好き名無しさん:2008/07/08(火) 12:53:58 ID:xb4xaKpE0
幕間

ハワイの高級リゾートホテル「アーンスランド」
彼はアメリカンコーヒーをすすりながら愛娘とテレビの緊急ニュースを見ていた
ガイル(本物)「日本からの飛行機が墜落したとな。何々・・・。すぐ近くの空港じゃないか。」
アナウンサー「事故現場からの中継です。墜落の原因は明らかになってはおりません。
事故による死傷者は今のところ不明です。機長はなんとエンジンがトラブルするやいなや乗客を見捨てて逃げ出したそうです。
なお機長は近くのクロコダイル養殖場の沼に軟着陸し、命に別状はないとのことです。その時点では。」
クリス(ガイルの娘)「???どういう意味かしら、パパ?」
ガイル「そりゃワニさんの沼にダイブすればなぁ。小粋なアメリカン・ジョークというやつだな。HAHAHA!」
クリス「・・・・・・・・・。」
ガイル「あぁー、すまん。ちょっと不謹慎だったかなパパ」

クリス「まあ、いいわ。アタシちょっとお散歩に行ってくる。」
ガイル「ハワイは観光地とはいえ、気をつけるんだぞ。特に路地裏とかに入ったりしちゃ駄目だぞ。」
クリス「わかった。愛してるわパパ。」

娘クリスを見送った後も、ガイルはテレビのニュースを見ていた。
休暇中とはいえ軍人としての勘がこの事故にただならぬモノを感じたのだ。
アナウンサー「さて、ここで訂正とおわびです。
>>396ダルシム「(省略)よって地獄に堕ちなさい」一郎「黙れぇい!・・・」とありますがこれは改行ミスです。
>>400あの死闘から3ヶ月。とありますがこれは矛盾してます。単に書き込んだのが3ヶ月前(四月)だったのが原因です。
>>311で、2週間くらい前・・・と言及しています。)
後先考えずに書くから時系列にタイムパラドックスが生じています。カオスディメンションです。

時系列・太郎編
1日目 太郎、改造手術をうけたメカ一郎に追いかけ回され半殺しにされる。
4日目 病院で死の淵から生還。花子の差し入れ弁当に悶絶。さらに二日。
6日目 ついにガイル化、凄絶な死闘の末メカ一郎との因縁を絶つ。
   (空白の期間)
花子編
1日目 彼の家に行ったら玄関にしゃがんだガイルがいた。
2〜7日目ぐらい? あの手この手を試してみるが、最終的に空中コンボを決められ地表に激突。
8日目 プロトンキャノンでガイル(太郎)を撃破。ガイル巨大化するも何とか撃破。

というわけで、あの死闘から3ヶ月→あの死闘からもうそれなりに時間が経った。と訂正お願いします。」

ガイル「・・・なんのこっちゃ?」

アナウンサー「それでは引き続き本編をお楽しみください」

409ゲーム好き名無しさん:2008/07/08(火) 15:09:46 ID:xb4xaKpE0
ハァイ!アタシはクリス。先週からパパと一緒にハワイにバカンスに来てマース。ママには内緒で。
パパはアメリカ空軍の少佐やってるの。米軍の輸送機であっという間にひとっ飛び。公私混同ってすばらしい。
さて、ちょっとしたお小遣い稼ぎのため今アタシは一人で町に繰り出してるの。
ハワイくんだりまできて知り合いに会うなんてことはないでしょうけど、赤い頭巾をかぶってサングラスをかけて変装完了。
おっと、日本人はっけーん。しかも一人で歩いてやがるぜ。
平和ボケしててなおかつ金もぎょうさん持ってる、まさにカモ。ヒェッヒェッヒェッ!!
クリス「ハァーイ!!そこの兄さんちょっとそこの人気のない裏通りにカモン!!」
強引にジャパニーズのお兄さんの腕を掴み、裏路地へと引きずっていく。チョロいモンだぜ。
日本人「え?えぇ?」
クリス「うらァ。命が惜しけりゃ金だしな!ああン?」
愛用のイングラムを突きつけてホールドアップ。
クリス「この銃はイングラムM11といって誕生日にパパに買ってもらった私の宝物なの。
1分に1200発もの連射性能をもつ優れものよ。さぁあり金すべて出すか、鉛玉食らって血を出すか選択しな?」
ダガガガガガガガ!!足下に威嚇射撃をする。コイツぁオモチャじゃねぇんだぜ?
「ひいぃぃぃ!?」
逃げ惑う日本人。もう少しいたぶってやるか。
クリス「おぅ日本人。オメー名前は?」
日本人「あ、あのー。そ、それが

僕は誰なんでしょう?」
410ゲーム好き名無しさん:2008/07/08(火) 15:11:29 ID:xb4xaKpE0
クリス「く、くくく。うふふふふふふふふ。
あーっはっはっはっはっはッ!!ギャハハハハハハハハハハハハハ!!!」

コイツは可笑しい。記憶喪失ってか!!
日本人「はあ、ほら飛行機が墜落しちゃって。」
クリス「あぁ、そういえば今朝のニュースでやってたわ。日本からハワイ行きの飛行機が落っこちたって。
機長が逃げて責任問題になってたわね。そうかぁ記憶喪失かぁ。
それじゃあ仕方ない。今回は見逃してア・ゲ・ル(はぁと)。」
日本人「どうもありがとう。可愛らしい赤ずきんさん。」
背を向けて去っていこうとする日本人。アタシは笑顔でイングラムのトリガーを引く。ドガガガガガガガ。
クリス「んな手に引っかかるか。ダァーホ!!」

日本人「あ、あのー血が出てるんですけど」
クリス「そりゃぁ、アタシ達みんな生きてるんだもの。生きているから笑うのよ。ゲヘヘヘヘヘヘ
さ、金出せ。今なら応急処置すれば多分助かるぜ?あえて保証はしないけど。」

日本人「あ、あのーヤバいんすけど」
クリス「そりゃぁ、時間経過とともに生存率がガクンと落ちるってのは常識よね。
さ、金出せ。ほらほら素直に出したら911(レスキュー隊)ぐらいは呼んでやっから」
日本人「いやそうじゃなくて、大怪我で僕の中にいるなんかヤバイモノが押さえられなくなってるんですけど。」


アタシは自分の目を疑っちゃった。だってこのひ弱そうな日本人(まあ、顔は悪くないが)服が破け筋肉ムキムキになっていくんだもの。
さらにトンでもないサプライズ!!この日本人、顔まで別人のように変わってしまったの。
あろう事かその顔は、米国空軍少佐・ガイル。私の愛する父親に!!
クリス「パ、パパ!?何これ、どういう事?」
父ちゃんはなぁ、父ちゃんはなぁ、父ちゃんだったんだぜーー!!
・・・もしかしてパパ、私の行動を監視するためにひ弱そうな日本人に変装してたの!?
おそるべし米軍の技術力。ハリウッドも真っ青だぜ!!
ガイル?「・・・」
はっ!!マズイ。アタシのちょっと人には言えない素行がばれちまった。
相手が赤の他人なら問答無用で顔がわからないようぶっ殺して路地裏に捨てておくんだけど、愛する家族にそんなこと出来ないゼ!
クリス「ああー、うん。何というか。これは冗談よ。ちょいとお茶目なアメリカンジョーク。てへ。」
411ゲーム好き名無しさん:2008/07/08(火) 15:12:43 ID:xb4xaKpE0
「ソォニッ!ソォニッ!!ソォニックブーン!!!!」
クリス「えぎぇぇぇぇョ!!」
パパの得意技。ソニックブームを喰らってぶっ飛ぶアタシ。
そのままヤシの木に直撃し、弾力のあるヤシの幹にピンボールよろしく打ち出され路地裏の壁に激突!!おぐはァァ!!
クリス「よ、よくも乙女を傷物にしてくれたわね・・・」
親にもぶたれた事無いのにぃ。ぶったのは父親か。いや、そうじゃねーわ!!
クリス「アンタ、私のパパじゃないわね!!パパなら私が人を殺そうが、核を撃ちこもうが『ごめんなさぁい。てへ。』とかいえば
『しょうがないな。クリスは。HAHAHA』って無条件に許してくれちゃうナイスガイなのよッ!!貴様いったい何者!?」
ガイル「ワ、ワタシは・・・僕は・・・誰だ?うううぅ・・・あ、頭が・・・アタマが頭痛で痛い・・・!!」
頭をかきむしる偽(?)ガイル。
アタマが頭痛で痛い?日本語おかしいんじゃねぇか?まあアタシアメリカ人だからわかんねーデースけど。
クリス「偽物なんて許せない!!その最高にダンディで気高く美しい姿をしていいのは世界でたった一人、パパだけよ!!
それをたっぷりじっくりゆっくり自覚してくたばんなーーッ!!」
素早く銃のマガジンを交換しSMG(サブマシンガン)の銃口を偽パパに向ける。
クリス「ク・・・」
だが、イングラムのトリガーを引く指が鈍る。
で、できない。出来ないワ!!
いくら偽物とわかっていてもパパに向かって発砲なんて出来ないぜよ。

ガイル「ボクハ、僕は、誰だ!?僕は誰なんだーーー!!」
偽ガイルが必殺技のモーションに入る!!やっべ!!バックステップ!!
でも距離をとってしまえばサマソーもソニックブーンも怖くない。伊達に実の娘やってねえし。
ガイル「サマソォー!!サマソォー!!」
クリス「はぃ!?ええーーーーッ!?!?」
またもやアタシは目を疑う。サマソーといいながらバイオレットに光る柱状のエネルギー波が発射される!!
クリス「おぎょぇぇぇゎ!!」
何!?何ナノこの人!?テメ言ってることとやってることが全然ちがうじゃぁねーかこのスットコドッコイ!!
サマソーなどと言っときながらマグネティック・ショックウェーブだしたよコイツ!!
再びぶっ飛びながらそんなことを考えた。
再びヤシの木に直撃し、再び弾力のあるヤシの幹にピンボールよろしく打ち出され、今度は路地裏に停めてあった車の上に落下する。
べこぉおん!!
クリス「んぐおおおお!!アメ車硬てえeeeee!!アメ車痛てえeeeee!!」
ガイル「僕・・・だ・・・れ・・・」

偽ガイルはその場に気絶して倒れてしまった。変身が解けたのか元の日本人の姿にもどっていた。
クリス「・・・何だったのかしら。でもこのままにしておく訳にもいかないし。とりあえず、連れて帰っていろいろ聞きだしましょう。」
うん。それがいい。久しぶりの尋問ね。拷問マニアとしての腕が鳴るわ!!ヒエーッヘッヘッヘッヘッヘ!!

412ゲーム好き名無しさん:2008/07/08(火) 16:22:39 ID:zGqG37oJO
初代スト2が出たころ俺はクリスちゃんで抜いてたんだが
まさかクリスちゃんが暴君だったという方向で来るとはwwwwwww

てかブリブリ親バカなガイルwwwwwww
凄く素敵な展開です楽しみ(^^)ww
413ゲーム好き名無しさん:2008/07/08(火) 17:07:49 ID:xb4xaKpE0
アタシが滞在してる高級リゾートホテル、「アーンスランド」につく。
この偽ガイルである日本人を担ぎながら自分の部屋に帰る途中で、ホテルの女支配人の森子(モリコ)に出くわした。
支配人・森子「あら、これはこれはリトル・ミス。ご機嫌はいかがかしら?」
無駄に妖艶なこの緑色の髪をした日本人、ヨーロッパ系のハーフらしい。胸のあたりを強調したポーズでにこやかに話しかけてくる。
クリス「最高に最悪だぜ」
何せテメーに会っちまったからな。この女リトル・ミス(小さなお嬢様)などと慇懃無礼にかつ遠回しに嫌味を抜かす。
森子「女の価値は胸の大きさだけじゃ無いわよぉ。落ち込まないでねぇ?」
ぶっ殺すぞこのアマ。人がなにげに気にしている事を!!
クリス「・・・っと、無駄話をしてる場合じゃねえ。宿泊してる部屋とは別にもう一つロイヤルスイートを用意してくんな。代金はこれで。」
そういってアタシの隠し口座のカードを森子の胸元に差し込んでやる。
クリス「それと、このホテル拷問道具って貸し出ししてねぇのか?」
森子「拷問道具ぅ?たしかにちょっと変わった趣味のお客様のために貸し出ししてる備品はあるけど、
せいぜいムチとかロウソクとか三角形の木馬とかあとチョウチョの仮面とか、そんなのばっかよ?」

それ違う。

森子「ははーん。」
クリス「んだよ?」
ニヤニヤしたサキュバスチックなほほえみでアタシとその背に担いだ謎の日本人を見比べる森子。
森子「バカンス先のホテルにボーイフレンドを連れ込むとは、なかなかやるじゃなぁい?」
クリス「ちげーよ。」
相手にすんのも馬鹿らしいので無視して担いだ日本人を今しがた確保したロイヤルスイートに連行する。
414ゲーム好き名無しさん:2008/07/08(火) 17:09:30 ID:xb4xaKpE0
とりあえず、謎の日本人を超高級ロイヤルスイート・ルームのアンティークの椅子に縛り付ける。
クリス「お目覚めの時間よ。白雪姫。」
拷問の定番、水をぶっ掛けて目を覚まさせる。
「うーんん…ここは?」
クリス「尋問される側に質問は許されない。」
アタシは眼帯をつけた将校スタイル(コスプレ)で尋問を開始する。こういうのは雰囲気作りが大切なのよ。
圧倒的有利な立場から相手の心が折れるまでじわじわいたぶり続ける。ああ、なんて快感。
クリス「さて、改めて聞こうか。ホワッチュアーユーネェェーンマっ?(What are you name?)」
相手の鼻をつまみ上げながらふぅーっと息を吹きかけてやる。そしてにこやか〜に質問を開始する。
「ぶぎぃぃぃぃぃ」

クリス「おめーは何故アタシのパパに変身できる!?」
アタシ、超ノリノリ・ハイテンション!!制服効果ってやつかしら。

「だーかーらー!!僕は、何も覚えていないんだって!!自分の名前だって…。」
日本人はあくまでもこう言う。じゃあ仕方ないわね。スイッチオン・エレクトリック・サンダー(Pボタン連打・byブランカ)
「はびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃびゃ!!!!!!」
これまた拷問の定番、電気ショックだ。さあ吐け。自分を解放しろ。
クリス「おめーの目的は何だ!?」
「だっかっらっ!!僕は何も知らないって!!ばびゃーーーーーー!!」



クリス「はぁはぁ…強情なやつだぜ。気に入った。まさかアタシのおばあちゃん直伝・拷問フルコースに耐え切るとはな!!」
ちなみに亡くなったおばあちゃんも軍人で敵味方に恐れられる悪魔の鬼将校。そして拷問のスペシャリストだった。
(パパですらおばあちゃんには頭が上がらなかったらしい)
クリス「だが、こんなものはオードブルにすぎないゼ!!ヘイ、森子!」
指をパチンと鳴らす。ホテルの支配人モリコがルームサービスで台車に物騒極まりない鉄の塊を乗っけて持ってきた。
415ゲーム好き名無しさん:2008/07/08(火) 18:11:01 ID:Hzc+GJQwO
おばーちゃーんww
416ゲーム好き名無しさん:2008/07/08(火) 21:56:54 ID:OqlwboYT0
お、新シリーズの始まりですか。頑張ってくださいw
417ゲーム好き名無しさん:2008/07/13(日) 21:14:22 ID:wWRCkSCCO
クリスちゃんハァハァ
418ゲーム好き名無しさん:2008/07/14(月) 00:10:07 ID:ULIT7vgxO
スレタイが

彼の〜ガイルがいる

じゃないことが悔やまれる
419ゲーム好き名無しさん:2008/07/14(月) 21:16:50 ID:cIJucCwjO
森子「お待たせいたしましたぁ〜御注文の品です。」
クリス「おぅわりぃな、手間かけさせちまってよ。」
この女、個人的理由はともかく、サービスは超一流だ。その点は素直に認める。
日本人「あ、あの〜、それは一体なんでしょう?すっっごく血なまぐさいんですけど?」
運び込まれた鋼鉄の拷問器具を見て恐れおののく日本人。
どういう用途かは理解は出来なくともそれが生命に対して著しく危険をもたらすモノだと感じたようだ。
森子「これは中世の拷問器具、通称『鉄の処女』といわれていまーす。地下の厳重に封印された部屋から偶然出てきました
この直立した鋼鉄の棺桶には内部に無数のトゲトゲが!もし中に入ってフタを閉めたりしたら、
太くて大きいのがたくさん沢山ザックリと。あぁ考えただけでもゾクゾクしちゃいますわ。ワタクシ。」

「ひ…」
日本人のあんちゃんも違う意味でゾクゾクしたようだ。
420ゲーム好き名無しさん:2008/07/14(月) 21:43:50 ID:cIJucCwjO
クリス「さーて、言い残す事はある?キャプテン・サワダ?」
日本人「サワダって誰ッスか!?僕はそんな面白不吉な名前じゃ…」
ならば、本当の名前はなんていうんだ?あーん?
「だ、だから僕ぁ何にも思い出せないって…」
…チッ。流石にこんな誘導尋問にはひっかからないか。
クリス「じゃあ、オメーの名前は便宜上キャプテン・サワダだ。はい決定ー!!」
ジタバタ暴れて抗議するキャプテン・サワダ(仮名)。そーかそんなに嬉しいか。
クリス「じゃあ、早速その名前を墓にきざんでやんぜ、サムライ。
HERE WE GO!KAMIKAZE!(殺るぜ、カミカゼ!)」
ガコン!戦慄のアンティーク拷問器具『鉄の処女』が荘厳なる音を立ててゆっくり開かれる。うむ乙女は恥じらいが肝心だ。
クリス「遺言があれば聞くわ。キャプテン・サワダ?出血大サービスよ。もっとも本当に大出血するのは貴方だけどね。」
サワダ(仮名)「ああああ、なぜ僕がこんな目に!?」

バアン!! その時このロイヤルスイートのドアを蹴破る音が響き渡り、何者かが凄まじい勢いで乱入してきた!!
Here comes a new challenger!?
421ゲーム好き名無しさん:2008/07/15(火) 05:03:57 ID:2D5BKrkNO
ガイル「クリース!」
と思ったら乱入してきたのはパパだった。げげ!何で?
森子「この拷問器具を運んでくる途中で偶然お会いしたから、お宅のお嬢様が男を連れ込んでナニヤラしようとしてます
って世間話したんですの、ワタクシ。オホホホホ」
高笑いする女支配人。オホホホホじゃねー。それは告げ口と言うんだよこのアマ。
なんてこったい!パパにアタシの拷問官姿なんて見せられないから、わざわざ違う部屋とったのにコンチクショー!

ツカツカツカ…
釈明する間もなく荒縄で縛られた日本人キャプテン・サワダ(命名・アタシ)に歩み寄るパパ。
ガイル「貴様か!貴様が俺の娘をたぶらかしたのか!?」

完全に勘違いしてるパパ。いくらなんでもそれはない。アタシがこんな日本人如きを相手にするか!?
余談だができちゃった婚の事をショットガン・マリッジというの。娘の親父が男の所にショットガンもって、
「テメエ殺ース」と挨拶に来るからだそうな。

ガイル「許さん!許さんぞぉ!!
貴様なんぞAIM−9(サイドワインダー)にくくりつけて大西洋の果てまでぶっ飛ばしてやる!!」
ショットガンどころか赤外線誘導追尾ミサイル!マジギレしてますおとっつぁん!

サワダ(仮名)「…ガ…ガイル……?
…ち…父親?…ガイル…家族…うぅ
ううッ、あ…頭が…アタマがァァーーーー!!」
422ゲーム好き名無しさん:2008/07/15(火) 05:37:43 ID:2D5BKrkNO
!?マズい!まさかあの日本人…気をつけてパパ!!ソイツは
ガイル「クリス!お前は黙ってなさ…いぃぃぃ!?」
言い終わらないうちに、神秘のサムライ、キャプテン・サワダ(仮名)はまたしても愛するパパそっくりに変身した!
バリバリバリバリバリ!
筋肉が盛り上がり縛り付けていた荒縄が千切れ飛ぶ!
ガイル「ぬわにぃぃ!?まるでこれは鏡に写したようなそっくりさん!」
度肝を抜かれるパパ。そりゃそうだ。ドッペルゲンガーに会った人間は死ぬらしいからな。
もし他人が自分そっくりに変身したらアタシの場合泣いちゃうか問答無用で射殺してるぜ。

ガイル(本物)「ムゥ…なんて肉体美だ。おまけに世界一ハンサムで、表情からは知性がにじみ出ているようだ!」

かっくん!思わずずっこけるアタシ。感心しつつ実は自分を自賛するパパ!
この異常なシチュエーションにもっとつっこむべき場所があんでしょーに!
423ゲーム好き名無しさん:2008/07/15(火) 07:33:51 ID:Cw+6xbABO
ガイルはアメリカンから見たらイケメンらしいね

てかこのお話のガイルはナルシストですかwwww
424ゲーム好き名無しさん:2008/07/15(火) 11:40:28 ID:L8MCidGeO
ナルシストってまるでバルログみたいだな
っと全編を通してもまだこの話バルログは出てきてなかったよね
425ゲーム好き名無しさん:2008/07/16(水) 13:52:43 ID:T6pVg0Zf0
髪の毛手入れしているあたりでナルシスト爆発www
426ゲーム好き名無しさん:2008/07/18(金) 18:56:08 ID:JPTXrvK0O
そー聞くとガイルはおしゃれさんなのかな…
あんなゴツマッチョでアメリカンな奴が
427ゲーム好き名無しさん:2008/07/19(土) 21:51:22 ID:VFELnnEHO
偽ガイル「た…倒す。…敵…ガ、ガイルーーー!!」
錯乱気味ながらもパパに向かって拳を振り上げる偽物!あ、危ない!!
ガシッ!
ガイル(本物)「だが、所詮イミテーションだな。打ち込みが甘い。」
そう言ってガッチリとガードを固めて攻撃を防ぐ。カ、カッチョイイーー。
シュワバッ!互いにバックステップして距離をとる二人。そして、
「ソニックブーン!」
「ソニックブーン!」
同時に繰り出す必殺技。相殺される真空刃。
同キャラ対戦?格ゲーじゃお馴染みの光景だがこうして目の当たりにしてみるとどんなに胸クソ悪りぃもんか。
アタシのパパとそのそっくりさんが殺し合いしてんだぜ。どこの怪奇ミステリーゾーンだよ。
ふと辺りを見回してみるといつの間にか支配人・森子は居なくなっていた。
危険を感じたのか、はたまた面倒に巻き込まれるのをさけたのか…。いずれにしてもあんのBicchi(ビッチ)!

ガイルVSガイルの闘いは膠着しつつあった。同キャラの場合、性能が同じである以上実力の差が顕著にあらわれるというが、
あの偽物ごときがパパと同等の実力なんて認めたくない…
パパが負けるなんて有り得ない(断言)!…でも万が一のためにこっそり服のポケットに入れていた秘密兵器をとりだす。
428ゲーム好き名無しさん:2008/07/19(土) 22:35:00 ID:VFELnnEHO
クリス「ライオット(暴徒鎮圧)・ガン〜!」
強化プラスチック製、計量で一見オモチャみたいな銃だけど高圧電流入りのカセットを打ち出して相手を無力化する、いわば遠距離スタンガンね。
もっとも実弾でないとはいえ運が悪いと骨折するくらい強力なシロモノで、さらに運が悪いと心臓停止する事もあるとか。

ガイル「やめなさい、クリス。1対1(サシ)の勝負に手を出すもんじゃない。」
ぐげ!バレてた。でもでもパパ…

ガイル「たしかにパワーも技術もある。なかなかイイ線いってはいるが、それだけじゃ俺には勝てないな」
偽ガイル「…?」
ガイル「貴様には軍人としてもっとも大切な魂(スピリット)が無い。戦うための理由が無いッ!闘うための信念が無いッ!
俺が戦ってきた相手には皆、理想があった!命をかけるべき何かを持っていた!…たとえ悪人でもな。
目を見ればわかる。貴様にはそれが無いッ!」
パパが怒涛のコンボを決める!膝蹴りから裏拳、しゃがみ強キック!
偽ガイル「ガハッ!…ゴホッ!!」
一気に流れは傾いた。
ガイル「どうした?動きにキレがなくなったぞ!?仮にも俺の姿を真似ているなら、もっとガッツを見せたらどうだ!」
はーい!今気付いたんだけど、動きにキレがなくなったのは多分アタシの拷問メニューによるダメージが原因だと思いまーす!
でも、んなこと口が裂けても言えないゼ!イェーイ!

偽ガイル「理由…た、たたかう理由…?…な、何故僕は……どうして…?」
429ゲーム好き名無しさん:2008/07/19(土) 23:21:08 ID:VFELnnEHO
頭痛をこらえているのか、こめかみを押さえながらフラフラと近づいてくる偽ガイル!
パパは油断なくしゃがんで迎撃体勢をとる。
偽ガイル「ぼ…僕は…ボクは…」
しかし、サマーソルトの出番は無く、偽ガイルは前のめりに倒れてしまう。  …K.O.!
例によって気絶すると元の日本人の姿に戻ってしまうようね。さーて、じゃあどうしてくれようかなこのパチモンがァ!?
ガイル「クリス、ソイツの手当てを。」
はぁ!?!?何でなんでどーして?コイツはあろう事かパパの姿を騙った不届き者よ!?
ガイル「単なる気まぐれさ。」
まあ、パパがそう言うならしかたない。あ、そうそう大事なコトを忘れてた!
クリス「やっぱりパパはかっこいいー!さっすがアタシの父親!」
笑顔でアタシはパパに抱きつく!うんうん、パパは最強!世界一の父親よッ!
カチン!
クリス「あ」
ガイル「あ」
大事なコトを忘れてた、アタシはライオット・ガンを持ったままだった!!抱きついた勢いでうっかりトリガーをひいちゃった!
ガイル「ふんゴーーーーー!!」
高圧電流と衝撃で後ろにゴロゴロと転がってゆくパパ!
あああ!そっちには異様な存在感でそびえ立つ中世の拷問器具『鉄の処女』が!
ガコオオオン!!
キャー!ホールインワンしちゃったー!しかもその拍子にフタがうまい具合に閉まっちゃった!なんてこったいオーマイガッ!?
ぷっしゅ〜〜〜〜〜〜

このゲームには残酷、グロテスクな表現が含まれています。


…この日、リゾートホテルの一室、最高級のロイヤルスイートルームから世にもおぞましい断末魔の悲鳴が響きわたったという…
430ゲーム好き名無しさん:2008/07/19(土) 23:39:08 ID:VFELnnEHO
プルルルル
ガチャ
『合言葉は?』
『シャドルーは世界幸福を願う夢のハイテク企業です。』
『うむ。森子君か、して首尾はどうだね?』


森子『という次第で、どうやら本当に彼は記憶喪失のようです。最初は記憶喪失を装って少佐に近づいたのかと思ったのですが』
『ぬぅ…今の旅行中こそが彼らをすり替える絶好のチャンスだというのに…』
森子『あら、悲観なさるのはまだ早すぎませんこと?
今のところ目撃者は少佐本人とその娘だけですわ。しかもターゲットは不慮の事故で瀕死の重傷です。』
『なるほど…計画に支障なし、か。
よかろう、近日中に刺客を送り込もう。未来科学の粋を集めた最強のターミネーターだ』
森子『お待ちしておりますわ。ではごめんあそばせ。
…院長先生』
431ゲーム好き名無しさん:2008/07/20(日) 00:11:02 ID:3OvSzH1CO
誰かこのお話を漫画にしてくれないものか…
好きすぎるガイルさん
432ゲーム好き名無しさん:2008/07/20(日) 00:29:32 ID:Krx9DFrq0
ナニコレw
433ゲーム好き名無しさん:2008/07/20(日) 01:48:02 ID:ibXMy+ZpO
確かに…
このスレだけにとどめておくのは惜しいくらいのなかなかの出来だ
434ゲーム好き名無しさん:2008/07/24(木) 20:10:58 ID:vrl/uQCI0
〜高級リゾートホテル・ガイルの部屋〜

クリス「はい、パパ、あ〜ん。」
そういってベッドの上のパパにオートミールを食べさせてあげる。パパは包帯グルグル、絶対安静の重傷。
医者が言うにはフツーの人間ならまず死んでたが、鎧並の筋肉がかろうじて致命傷から守ってくれたのでは・・・とぶったまげていた。
クリス「はい、サワダも、あ〜ん。」
そういって別のベッドに寝ている謎の日本人、キャプテン・サワダにも別のオートミールを食べさせてあげる。
キャプテンといってもコイツは別に空軍大尉というわけではない。
(CAPTAIN=陸、空軍大尉。少佐の1つ下の階級。海軍の場合は大佐。ちなみに少佐はMAJOR)
この男、記憶喪失だというので便宜上こう呼んでいたのだが、いまだに名前すら思い出せない上、
今更ほかの呼び方を考えるのも面倒くさいのでこの名前が定着してしまった。
クリス「どう?おいしい?記憶が早く戻るように刺激タップリ、ハバネロレッドペッパーソース入りよ。」

サワダ「*@&#$&!!!」
悶絶するサワダ。そんなに美味しかった?ケッケッケ。このソースについて講釈してやろう、耳かっぽじってよく聞きな。

クリス「辛さはタバスコの何倍もあるほとんど狂気の調味料で、パッケージの注意書きには喘息(ぜんそく)患者は絶対に食うなと。
もし食べたりしたら即座に重度の呼吸困難、命の危険もあるとかないとか。」
文字通り『死ぬほど辛い』のよ。元々貴様のせいでパパがひどい目にあったんだ、思い知れ。


・・・この日本人・サワダは財布やパスポート、自分を証明する物を何も持っていなかった。
パパはコイツの身柄を保護してやろうと言い出した。ま、私自身コイツを監視下に置くことは賛成だったが。
文無しのコイツにパパの姿で窃盗とか強盗とかされたらたまんねえしな。
んなわけで、サワダは記憶が戻るまで旅行先限定の召使いとしてこき使ってやることにした。働かざる者食うべからず。
問題はホテル側がどう言うかだったが、・・・黙っとこ。バレたらバレただ。
435ゲーム好き名無しさん:2008/07/24(木) 20:12:08 ID:vrl/uQCI0
クリス「ん?なんかコゲ臭くないかしら!?」
ふと見ると、サワダのアタマのてっぺんから煙が出ていた。
サワダ「ふぁがあアアー!!」ボッ!!
サワダが炎上した!!えぇー謎の人体発火現象!?うっそーん!?いくらハバネロソースが辛いといっても火はでねーだろ火は!

ガイル「フゥム。君は俺そっくりに変身したり、どうも特殊な体質のようだな。クリス、発火する格闘家ってのは珍しくない。
ケンおじさんいるだろ?ママの妹、イライザの旦那さん。あいつも昇竜拳から火が出るんだわ。」
パーパー!!そんな冷静なこと言ってる場合じゃないでしょ!消火器ー、消火器はどこ−!!

サワダ「はースッゲーびっくりした」
それはこっちの台詞だっつーに。アタシの迅速な対処のおかげで火は消し止められた。
サワダのパジャマが焦げた程度だが、ベッドに延焼してたらと思うと冷や汗が出る。何なんだコイツは!
まあ、都合がいいからコレに着替えなさい。あらかじめ用意しておいた服を渡す。

サワダ「クリスちゃん?えぇと、これは・・・執事の服・・・か?」
そう、いわゆる燕尾(えんび)服というやつね。アンタのために作った特注品よ。
蝶ネクタイを締めキリッとした服装にサワダもまんざらでもない様子。アタシも選んだ甲斐があったというものだ。
クリス「まずは、執事としての立ち振る舞いを身につけてもらいましょうか。この服、蝶ネクタイに高性能小型AIが内蔵されていて
言葉使いや姿勢、その他もろもろ使用人としてふさわしくない部分があると判断された場合、お仕置きとして高圧電流が・・・」


サワダ「ばびゃーーーー(感電)!!な、何ー故ーだー!?ど、どぼぢて〜だ〜!?」
クリス「だーれが、『クリスちゃん』だ!?『クリスお嬢様』だろ?『お・じょ・う・さ・ま』。あぁん!?」
サワダ「いや、ふつうのお嬢様はもっとおしとやかであまつさえそんな言葉遣いはしないだろ・・・おンぎゃ〜〜〜(感電)!!」

使用人の分際で主人に逆らうなど笑止千万。気絶しない程度の電流だから命に別状はない。気に入ってくれたかしら?
サワダ「なめんな!!誰がこんなも・・・にょおおおおお(感電)!!

・・・はぁはぁ、・・・あ、ありがたき・・・し、幸せでございます。」

クリス「ふふん。なかなか物わかりのいい男ね。・・・さてアタシはちょっと出かけてくるわ。夕方には帰る。」
サワダ「い、行ってらっしゃいませ。」ペコリと一礼するサワダ。
バリバリバリーー!!「・・・にゃ・・・にゃんでーーー!?」容赦なくサワダに襲いかかる電撃!!
クリス「油断したわね。おじぎの角度が甘いのよ。もっとふかぶかーーーっっと礼をするコトね。
でも、初めてにしては上出来かしら。アタシ的に今のはノーカウントにしてあげる。」
サワダ「・・・もったいないお言葉でござい・・・ま・・・す」(ばたっ)

隠し口座の金も無限じゃない。パパの治療費、思ったよりかさんだからな。ちょっと『お小遣い稼ぎ』にいかないと。
あぁ、なんて健気で家族思いなアタシ。アタシはサワダにパパの看病を任せると、例によって赤いずきんとサングラス、
そして愛用のイングラムを手に部屋を後にした。
436ゲーム好き名無しさん:2008/07/24(木) 20:13:30 ID:vrl/uQCI0
クリスが出かけていった後の部屋で、サワダは慣れない言葉遣いと立ち振る舞いに苦戦していた。
サワダ「ええと、ガイルさん。包帯を変えましょうね。」バリョバリョバリョ!!襲い来る電撃!!感電するサワダ。

サワダが蝶ネクタイを見るととても小さなランプが赤く点灯していた。
サワダ「よ、呼び方が悪いのかな?ご主人様・・・いや、旦那様の方がいいかな?」
また蝶ネクタイを見る。ランプは消えていた。OKということだろうか?

ガイル「いや、旦那様とかご主人様はやめてくれ。堅苦しいのはごめんだ。」
サワダ「じゃあ、ガイル!」バリョリョー!!再び電撃!!
蝶ネクタイはまた赤いランプ。さすがにNGらしい。
ガイル「困ったなー。俺は呼び捨てでかまわんのだが・・・うーむ、ならば・・・そうだな!少佐と呼んでくれ。コレが一番自然だ。」
サワダは蝶ネクタイを見る。黄色いランプが点滅していた。『本来ならNGだけど主人が言うなら仕方ない』といったところか。

ガイル「すまないな。娘のワガママに付き合わせてしまって。だが、あんなに楽しそうなクリスを見たのはひさしぶりだよ。」

『人の苦しむ姿を見てあんな楽しそうに出来るのはきっと根性がねじくり曲がってるからでしょう。』
・・・だがサワダは危ういところで本音を飲み込んだ。

ガイル「妻と別れてから(注:公式設定に準拠。スト2、エンディングでガイル少佐は妻子とヨリを戻す)
アレには寂しい思いをさせてきた。住むところも転々とし友達もろくに出来なかったらしい。」

『友達が出来ないのは、もっと根本的かつ改善など望むべくも無い部分に原因があると見受けられます。』
・・・間一髪。サワダは心の叫びを精神力で押さえ込んだ。



ガイル「俺には親友がいた。アイツがどう思っていたかはわからんし、もう確かめようもないが、少なくとも俺はそう思っていた。
・・・最近思うのだ。あの子にも、同じ立場、同じ目線の友が必要なのかもしれない、と。」

サワダ「友達・・・ですか。」
たしかに彼女と『対等』な人間なんてまずいない。下手すりゃ世界中探し回ってもいない。
そういう意味で彼女は孤独かもしれない。

サワダ「でも、彼女には貴方がいるでしょう。」
ガイル「そうだな。だが所詮、親の視点では子供の視点に立つことは出来ん。家族といえどもな。」

サワダ「家族・・・」
急にサワダの頭に何かが浮かんでくる。だが、それはまるでもやがかかったようにおぼろげで、
捕まえようと必死になればなるほど、かえってすり抜けていくような感覚だった。

ガイル「どうした?]
サワダ「僕にも、家族が・・・いたような、気がします。」
サワダは混乱していた。・・・とても大切なことだった気もするが。思い出そうとすると、張り裂けそうな気分になるのだ。

 リンゴーン♪
そんなサワダの思考を中断するように部屋のチャイムが鳴らされた。
437ゲーム好き名無しさん:2008/07/24(木) 20:15:34 ID:vrl/uQCI0
サワダ「っとと・・・お客様かな?はーい。どちらさまで・・・」
ガチャっとドアを開けようとした瞬間、

ドキューン!!ドキューン!!ドキューン!!何者かの銃撃を受けドアはぶっとばされた!
サワダ「ぎゅう−!?」ドアの下敷きになるサワダ!!

サワダは考える。クリスの仕業だろうか、いやアレはアレで人でなしだが父親の前でこんな暴挙に出るとは考えにくい。
とすると、目の前のコレは何だっぺ?
ドアから這い出た彼の前になんだか青っぽい少年が現れた。
「ダダンダンダダン♪ダダンダンダダン♪(ターミネーターのテーマ)」
ミョーに明るくノリのいい声の主が爆煙の中から現れた。

「YEAH!こんにちは。俺様はガイルを始末するために派遣されたターミネーター。どこへ逃げてもガッタハッスル!
アナタのハートをロックオン!!俺様がオマエの胸の穴を埋めてやるぜ。風穴開けた後だがな!!」
サワダ「は?」なんですと?あまりの置いてけぼりの状況についていけないサワダ。
身長は120センチぐらいとかなり小柄だが、ソイツの右腕についていた青いラグビーボールのような銃が火を噴く。

ターミネーター「うらうらうら、踊れおどれガイルーーー!!俺様がここへ来た以上明日の朝日は拝めないと知れ−!!」
踊るサワダ。サワダの足元に撃ちこまれるエネルギー弾(?)。

サワダ「うわああああ!!僕はガイル少佐じゃないです人違いです−!!」
ターミネーター「嘘こけ!!俺様の目はターゲットをDNAレベルでスキャン、解析できるのだ!!貴様のDNAはガイルのものと一致している!!
顔とか声がデータと違う気もするが、そんな些細なことは問題じゃないのだーーーー。」

いや、大問題だろう。サワダは思った。・・・というか問題外だろうコイツ。なんて大雑把なロボットだ!!
水色のタイツに青いパンツ、青いヘルメット、青いブーツとグローブ。さらにサワダは思った。このターミネーター誰かに似てる。

・・・誰だっけ?
438ゲーム好き名無しさん:2008/07/27(日) 00:37:37 ID:TrhgUzZ10
誰だ??花子か?一郎か?母親か?妹か?それとも????
439ゲーム好き名無しさん:2008/07/27(日) 12:03:10 ID:guyly8jFO
あんな屈強が軍人を瀕死にさせる拷問道具すげぇー!!!!
440ゲーム好き名無しさん:2008/07/27(日) 12:04:27 ID:guyly8jFO
すまん
屈強が→屈強な
だった
441ゲーム好き名無しさん:2008/07/27(日) 14:02:07 ID:a3BiqLly0
〜一方、クリスは例によって「お小遣い稼ぎ」のため、ハワイの町並みを散策していた。…飢えた狼のような目で〜

クリス「ふぅー。どうも今日はツキがないみたいだゼ。」
いや、そもそも最近は運が悪いみたい。というか大凶だわ。生まれてここまで最悪な事はなかった。
せっかくのバカンスにパパは大怪我しちゃうし…。アタシが一体何したってのよ。
こんなに可愛い美少女で、日ごろの行いも何一つ後ろめたい事なんて無いというのに。神様のアホンダラ!!
その場にガックリとひざをついて、自分に降りかかったあまりの理不尽な不幸に嘆くアタシ。

「ホホホ、そこなお嬢さん。人生に迷っているようね。」
露天の女占い師に声をかけられた。あ、この女ローズ(ストZERO)に似てる。

ローズ(に似た人)「ワタクシが貴方の路(みち)を占って差し上げましょう。」
あぁーん!?てめ何様のつもりだコラぁ?蜂の巣にすっぞこのアマ。
アタシの運命はアタシが切り拓く。くだんねー霊感商法に付き合ってるヒマなんざ、ねーんだYO。

ローズ「身内に不幸なことがあって、貴方は今、落ち込んでいる。…そうね?」
なぬ!?何故わかったの?もしかしてモノホンの力を秘めた占い師!?
ローズ「いや、貴方がさっきから道端の隅で独り言で自分の境遇を話しまくってたから。」

…えぇーとイングラム(サブマシンガン)どこにしまったかしら。
クリス「よーするにインチキじゃねーかああ!ドタマぶち抜かれてぇのかこのボケナスがああ!!」
ローズ「あらやだ、お客さんをリラックスさせるためのジョークよ。大事なのはここから。
だからその物騒な火器をしまってくださらないかしら?」
まあいい、一応最後まで聞いてやる。
ローズ「落ち込んでいるのは、貴方が家族を愛している証拠。占いの結果をいいますわ。
 『家族が貴方に力をくれる』とでました。」
なんだその当たりさわりのないどうとでも取れるあいまいな結論は!!チッ!女の子が皆、占い信じると思ってんじゃねー!
…いや、まてよ…
クリス「…そうね、きっとパパならこう言うはず『こんな時こそ、弱気になるな!』と!」
すっくと立ちあがる。そうよ感傷に浸るヒマがあったら今アタシにできることを一つでもやるべきよ。
うっしゃ!ポジティブ!ポジティブ!気を取り直して、タタキ(強盗)に戻りますか。
ローズ「元気が出たようで。さて、占い料1万ドル(約百万円)払ってくださいな。サービスで半額ですのよ。」
アタシはにっこり微笑むと、かばんの中からパイナップル(手榴弾)を出し、歯でピンを抜いた。
クリス「つりはいらねぇよ。とっときな。」
442ゲーム好き名無しさん:2008/07/27(日) 15:17:18 ID:a3BiqLly0
ちゅどーんん!!
粉々にぶっ飛ぶ露店とインチキ占い師。
クリス「観光客相手にあこぎな商売してんじゃねぇ。」
もっとやるなら正々堂々とやるべきだ。
…っと!そんなことを考えていたら、道の向こうに日本人はっけーん。しかも一人で歩いてやがる。
平和ボケしててなおかつ金もぎょうさん持ってる…んだが、サワダの例もあるからな。ここは慎重にいこう。
日本の男は軟弱になったとはいえサムライの末裔だからな。甘く見てると痛い目にあう。前回の教訓だ。

…道の向こうにいる日本人は少女のようだ。年は私より3,4つぐらい上かしら。
手ぶらで歩いており武器は携帯していない。いける!これならいけるわ!!

クリス「ハァーイ!!そこのお嬢さんちょっとそこの人気のない裏通りにカモン!!」
強引に日本人女性の腕を掴み、裏路地へと引きずっていく。またしてもチョロいモンだぜ。
日本人の少女「は?はぇ?」

クリス「おらァ。命が惜しけりゃ金だしな!?」
愛用のイングラムを突きつけてホールドアップ。ん?よくよく見るとこの女、キャミィににてるわ。
日本人なのにキャミィ。そう言えば、スト2の女キャラって皆日本人っぽい顔なのよね、外国人でも。
キャミィ(に似た少女)「ううう…なんて可哀相な女の子。こうでもしないと食べていけないのね。
少ないけどこれでハンバーガーでも食べて?」
チャリン、チャリン、チャリン。そういって、キャミィは1ドル硬貨を三枚(約300円)渡してきた。

クリス「く、くく。うふふふふ。 あーっはっはっはっはっはッ!!
…ったくどうして、サワダの時といい日本人はこうもアタシの堪忍袋を爆発させるのかしらね?」
イングラムを構えなおす。いけない娘。ちょっと痛い目にあわないとわからないのね。

キャミィ「えへへへー。アナタこそわからないの?これって正当防衛よね?あーあ。
せっかく私が3ドルも出して、見逃してあげようというのに。降りかかる火の粉は払うべし!!」
いつの間にかキャミィの手には何かのビンが握られていた。
キャミィ「ヨガフレイム(アルコール)!!」
ボボボボボボ!! 降りかかる火の粉、もとい火炎放射!!火だるまになるアタシ!!
クリス「うおっ熱(ちゃ)ーーーーっっ!!」
443ゲーム好き名無しさん:2008/07/27(日) 16:49:18 ID:a3BiqLly0

「すかさず、コンニャク!!」

キャミィ(に似た日本人)の連続攻撃!!ゼリーみたいな灰色の塊を口に突っ込まれるアタシ!!
クリス「もが!もご!もげ〜〜〜!」
ぐえー!!石灰くせえ!!しかも呼吸できねぇぇぇ!!この、アタシが…このアタシがぁぁー!!
キャミィ「さあ、喰らっちゃいなさい!!新必殺!ハイパーコンボ・MOTI(餅)!!」

日本人の少女の手には白く輝く柔らかそうな円形の物体が!!
聞いたことがある、日本人は皆新年の初め、度胸試しのためににMOTI(モチ)という物を食べるという。
だがかなりの危険度で、毎年何人もMOTIのせいで死人がでているという。(注:間違った日本文化です)

クリス「ごふっ!?」
の、のどにのどにモチがぁぁーー!!!…意識が朦朧としてきた。や、やっべー…し、死ぬ。

キャミィ「フンぬ!!」ドカッ!!
背中を強打され、涙目でモチを吐き出すアタシ。ぐげーっほ。げほ。
そして悠然と去ってゆくキャミィ。
ま、待てコラ。テ、テメー何故トドメをささねえ!?アタシをコケにする気か!?
くるりと振り返ると、

キャミィ「充分思い知ったでしょ?もうほーんのちょーっと身の程を知った方がいいわよ〜。」
ば、馬鹿にしやがってーーっっ!!アタシは悔し涙を流しながらあの女の背中を見た。
ケッ!!油断しやがって!!どんな手を使っても勝てばいいんだよッ!!そして慎重に奴の頭に照準を合わせ
イングラムを撃った。
444ゲーム好き名無しさん:2008/07/27(日) 17:40:35 ID:he9o646nO
>>437
わかったー!!
水色のタイツ、青いパンツ、ヘルメット、ブーツ、そんで青いラグビーボールみたいな銃!
ロックマン!!
445ゲーム好き名無しさん:2008/07/28(月) 19:18:30 ID:2JlCD5YE0
( ;∀;)イイハナシダナー
http://www.nicovideo.jp/watch/sm4040438

泣いちゃった俺ガイルw
446ゲーム好き名無しさん:2008/07/28(月) 23:14:26 ID:bSvPpAY7O
スト4でガイルはナッシュのコスプレをするらしいな

見てきたけど可愛かったwww
なんか可愛かったwwww
447ゲーム好き名無しさん:2008/07/30(水) 13:48:17 ID:Ui/ECbr/0
大根ふいたw
448ゲーム好き名無しさん:2008/07/30(水) 19:49:55 ID:PIP7mbfz0
ダガガガガガガ!!!!ハワイの路地裏にイングラムが咆哮をあげる。
…チッ。アタシとした事がつまんねーことにムキになっちったぜ。
キャミィ「いたたたたた。ちょっとー。後ろから人を撃つなんて酷いんじゃない?」


……へ?
クリス「…いや、ちょ、ちょっ、ちょっと待てコラ。テ、テメー今、銃で頭を撃たれたよな?」
キャミィ「あなたが撃ったんだからその通りでしょ?」
クリス「…いや、だ、だから、おかしいだろが、フツーは!?
フツーの人間なら潰れたスイカみたいに脳漿(のうしょう)をブチまけて倒れなきゃおかしいっての!?」
もう一度確かめてみよう。おっと、動くんじゃねいぞ。イングラムのマガジンを交換する。
平静を装ったつもりだったが、カタカタと手が震えてなかなかうまくいかなかった。ジャキッ!!

クリス「You shall die!!(死にくされ!このラッキョ頭がぁぁ!!)」ドガガガ!!
再び響き渡る銃声!
…だが。
カン!カンカンカンカーン!!ぶつけられたポップコーンのように跳ね返る鉛弾。
キャミィ「あ痛っ!あだだだ!!」

クリス「 (゚Д゚) 」

…聞いたことがある。日本にはNINJA(忍者)という伝説のリーサルウェポンがいるらしい。己を極限まで鍛えぬいた究極の殺戮マシーン。
鋼の肉体、その強度は裸の状態でもシャーマン戦車に匹敵し、素手で人間の首を跳ね飛ばすという…。
(注:これまた間違った日本文化です。)

トントン!
クリス「はッ!?」
肩をたたかれ我に返るアタシ。


449ゲーム好き名無しさん:2008/07/30(水) 21:21:33 ID:PIP7mbfz0
キャミィ「…あのさぁ。わかってる?まだお嬢ちゃんだから黙ってたけどー。こういう事されて怒らない方が人としておかしいって。」

いやいやいや、人としておかしいのは脳天に銃弾を食らっても跳ね返しちゃう方だろう。キャミィ似の日本人はさらに続ける。

キャミィ「やっぱ、しつけのなってない子供は赤の他人であっても、たとえそれが外国人であっても、制裁しちゃうのが道徳的よね。
うん、そうにちがいない。…というわけで。」

なんだ?なんなんだ?サワダといい、この女といい、絶対ヘンだよ日本人。ありえない、ありえないって…。

キャミィ「映画・アイアンマン。日本版公開は9月27日。…期待と愛を殺人ビームに込めて!!ヒァカム プロト〜ンキャノ〜ン!!」
パチン☆ 指を鳴らす日本人。
次の瞬間、何もない虚空から突如、無骨で巨大な鋼鉄のキャノン砲が目の前に現れた。

クリス「 ( Д ) ゚ ゚ 」

キャミィ「ファイヤー(発射)!!」
ズッピーーーームム!!
クリス「ふ・ん・ぎ・え・え・ぇ・ぇ・ぇ〜〜〜〜〜〜!!」

レインボゥに光る破壊光線を喰らってぶっ飛ぶアタシ。何?何なの?日本人ってみんなこんな奴なの?
そのままヤシの木に直撃し、しかし弾力のあるヤシの幹すら圧倒的なエネルギーの前にへし折られ、
ヤシの幹ともどもたまたま開いていた下水のマンホールに転がり落ちてしまう。ボチョーン!!

くっせー!しかも流れが結構速い!!あああ、楽しかったパパとママの思い出が走馬灯のように浮かんでくる。アタシの方が沈んでるのか。
一緒に下水に落ちてきたヤシの木に何とかしがみつく。

クリス「こっ、このままで済むとお〜も〜う〜な〜よ〜。」

下水のマンホールから虚しい捨てゼリフだけが遠ざかりながら反響していた…。
450ゲーム好き名無しさん:2008/07/31(木) 01:27:10 ID:oIaNQlIA0
〜クリスを屠(ほふ)ったキャミィ似の少女は路地裏を後にし人気のない海岸で水平線を眺めていた〜

キャミィ(に似た日本人)「はぁ…虚しいわ。」
ザッ。そこへ近づく怪しい人影。気配に振り向く。どうも女性のようだ。何かふらふらと危ない足取りで、

「そ…そこのお…お嬢さん。人生…にたそがれているよう…ね。」

彼女は思った。あ、この女ローズに似てる。…けど何でこの人ボロボロなんだろう?
焼け焦げた服の所々からプスプスと煙が出ている。まるで爆発物でも投げつけられたかのようだ。
ハワイって日本人の多い観光地だけど、やっぱり外国である以上それなりに危険かも知んないわ。
正直ヤバいんじゃないかしら。さっきはさっきで赤頭巾のコスプレをした追いはぎ少女にからまれるし…。

ローズ(に似た人)「ワ…ワタクシが…み、路(みち)を占って差し上げましょ…ごふぅ!!」
血を吐いてその場に倒れる謎の占い師。しかもビクンビクン痙攣している。
キャミィ(うっわー。マジにヤバイすぎるってこの人。善良な市民として普通なら救急車呼ぶところだけど…)
正直かかわりたくない。なので彼女は自分の心の声に従うことにした。
キャミィ「おなかもすいたし、どこかで何か食べに行こーっと(棒読み)」

日本人が世界に誇る得意技、「見て見ぬ振り」。全てをなかったことにして、そそくさとその場を去ろうとする少女。
だが、半死半生の女占い師はうつ伏せになって倒れたまま声を掛けてきた。
ローズ「貴女は彼氏に復讐をするためにハワイにやってきた…」

ピタ。足が止まる。
なんと!?何故わかったの?もしかしてマジにソウルなパワァーを秘めた占い師!?
451ゲーム好き名無しさん:2008/07/31(木) 02:38:59 ID:oIaNQlIA0
ローズ「んま!?さらに占いの結果によると貴女はその恋人に怒り狂うあまり、ほかの乗客の迷惑も考えず、
後先考えずにハワイ行きの飛行機を襲撃したと出ましたワ!!FBIにちくってやろうかしら。」

キャミィ「ぐげ!しょ、しょうがないじゃない。私だって飛行機が落下し始めて
『流石にちょっとやりすぎたー!!どうしようー』とか思ったんだからー。」
ローズ「なるほどなるほど、それでさっきは海を見て罪悪感に浸っていたと。
まあ、ワタクシにとってもそんな取るに足らない人間の命なんてどうでもいいですわ。
ただ、その結果、われわれの計画に支障が出たことが許せないんですのよッ!!」

ブワアアッ。ローズ(に似た占い師)は急に起き上がると、その足元から怪しいオーラが噴き出してきた!!
ローズ「あるときは露天の占い師。またあるときは高級リゾートホテルの女支配人。その実態は…」
キャミィ(ああっ!!このひとローズかと思ったら…ヴァンパイアに登場する…)

ローズ(?)「いでよ、ワタクシの眷属!!」
どこからか現れたコウモリの群れをまとう。コウモリたちは彼女の黒く大きな翼へと変貌していく!、
「タツノコVSカプコンにも出場が決まって超ゴ・キ・ゲ・ン(はぁと)
シャドルー・ハワイ支店店長兼、営業部統括 その名はモリコ!!モリコ・アー…」

キャミィ「ヴァンパイアに登場するあの 年増 !!」

  年増 年増 としま トシマ トシマ…

ぷっちーん!(血管) ぷりーん!(理性)
いまの『年増』という発言によって、森子の血管と理性とがブチ切れる音が盛大に轟いた。

森子「ウフ…ウフフフフフ?言ったわね?言っちゃいましたわね?本当は少佐の娘を監視、
あわよくば拉致するのが任務でしたが。まあ、彼女はアナタの砲撃でお亡くなりになったようですし…。
任務変更。ここで邪魔な組織の裏切り者を始末することに致しますワ。オホホホホホホホホ…

…血反吐はいて氏ねやゴルア!!!」
452ゲーム好き名無しさん:2008/07/31(木) 03:34:08 ID:oIaNQlIA0
完全に不意を突かれて、森子のエリアル開始技を食らってしまう少女!!
キャミィ「ぐっはああーーー!!??」
上空数十メートルまで打ち上げられる!!

森子「あなたのデータは全て目を通してあるわ!!かつてガイル(偽)のエリアル攻撃を受けたそうね?
この高さから高速で海面にたたきつけられた場合、衝撃とダメージはコンクリート以上になっちゃうわよぉ?」
そして森子、とどめの強キック…!!を放とうとしたその瞬間!!
キャミィ「納豆!!…についてくる小さな袋入り醤油&カラシ!!」ぴゅぴゅー!!
右手に袋入り醤油、左手に袋入りカラシ。それを器用に爪で小さな穴を開けて発射するキャミィ(似の少女) 
まさかこの体制で反撃してくると思わなかった森子はもろにそれを眼に受けてしまう!!

森子「ぐわー!眼がー眼がー!!」
空中でひるんだ森子を足でカニバサミすると、
キャミィ「こんなのはデータになかったでしょ?飛行機で落下していたときに閃いて、彼に試してみた必殺技よ!!」
ひゅぅぅぅぅーーーーー………ズドーン!!
そのまま上空から森子を砂浜に叩きつける!!

森子「こ・・腰がああ!!」
「口ほどにもないわね。でもあの院長の手先となると容赦できないかな?おいでませ、プロトンキャノン!!
さっきの銃を持った女の子のように手加減はしないわよ。」
ズピィィィーーーー!!
陽子ビームキャノンの光線をうけ跡形もなく消し飛ぶ森子。
森子「な……ッツ……と…うーー…」
453ゲーム好き名無しさん:2008/07/31(木) 04:02:25 ID:oIaNQlIA0
「ふう、またつまらぬものを撃ってしまった。なんちて。」
安堵して一息。だがそこに油断が生じた!!
ビョワワワーーー!!!
まったくの死角から、プロトンキャノンとは別種の、だが威力は勝るとも劣らないビーム兵器の直撃を受ける!!
キャミィ「ばごおおお!!?」
森子「どう?これが砲撃ってものよ。ソウル・イレイザーの威力はいかがかしら?」
背後には跡形もなく消し飛んだはずの森子の姿が!!
森子「残念だったわね。あなたが撃ったのはワタクシの幻影(イリュージョン)よ。
ふふん。アナタ、楽には殺さないわ。ちょっとお待ちなさいな。」

プルルルルルルル
ガチャ

大ダメージを受け動けない少女。それを尻目に携帯電話(コウモリ型)をかけるサキュバス(っぽい女)。
森子「…とまあ、こういう成り行きなんですの。院長。」
『ふむふむ。ちょっとテレビ電話を向けて彼女の顔を見せてくれたまえ。』
森子が携帯電話を少女に向ける。
キャミィ「い、院長〜〜〜!!」
ベガ(に似た)院長「やあ、ひさしぶりだね。花子君。色々話をしたいところだが、これを挨拶に代えさせてもらうよ

洗脳ビーム!!」
キャミィ(なんと実は花子だった!!)「ぎょばあああああ!!!??」
テレビ電話にうつった院長の眼から怪しい光線が放たれる!!
院長「さて、花子君。今我々はガイル少佐に関わる重大な作戦を遂行中なのだ。ぜひ君にも協力をしてほしい。」

花子「…Yes sir!(イエッサー!!)」 
454ゲーム好き名無しさん:2008/08/05(火) 19:10:34 ID:ogS5AVZL0
〜一方、サワダはホテルの部屋に乱入してきた青い謎の少年型ロボット(?)の猛攻を受けていた〜

ロボット少年「シーット!!ちょーこまかとすばしっこい奴だNE。」
ホテルの部屋は彼のバスター砲で見るも無惨な姿に・・・。
サワダ(ホテルに対して賠償金いくらぐらいになるんでしょうか?)

極めてクリティカルな状況とは裏腹に頭では冷静にそんなことを計算していた。
生命の危機にもパニック一つおこさないのは生来の性格によるものなのか、
はたまた記憶を失う前に幾度もこんな大ピンチをくぐり抜けたことがあったのだろうか?

取りうる選択肢は二つ。
1 何とか話し合う。
・・・話の通じる相手ではなさそう。問答無用でCOBLA(コブラ)みたいな銃に撃ち抜かれて死亡。
2 ガイル少佐を見捨てて逃げる。
・・・ガイル少佐死亡。クリスお嬢様に地獄の果てまで追い詰められ、死ぬより酷い目にあった後死亡。

サワダは思った。どうしろと!?…ついに部屋の隅に追い詰められるサワダ。
青い少年型ターミネーターは腕に装着したラグビーボール型のバスター砲にエネルギーをチャージし始めた。
ロボット少年「チェーック・メイト。むふふ、シャドルーでの株も上がるというものだ。出世街道まっしぐら!
俺様には夢がある。両手に抱えきれないような。それこそドキドキする様な!!聞きたい?聞きたいか〜?」

別にそれほど聞きたいわけではなかったが、サワダは何とか時間を稼ぐことにした。
サワダ「イヤー素晴らしい!!(棒読み)毎日毎日生活のためだけにただ漫然と仕事をこなし、何の変化もない生活に磨耗してゆく、
死んだ魚の目をした人間ばかりあふれかえるこの昨今。この不肖、サワダは大いに感動いたしました!(棒読み)
…で、貴方様の夢とは?ぜひこの僕めにお聞かせください(超棒読み)」

ロボット少年「教えてあげないYO ジャン♪」火を噴くバスター砲!!
サワダ「なんじゃそりゃー!!」
生命の危機ではあったがサワダまったく関係ないことを考えていた。(一種の逃避ともいう)

サワダ(うそ泣きでもすれば良かったのだろうか?…いや違う、うわべだけの敬語や態度では駄目なのだ!
そうか!礼儀や作法よりも、本当に大切なのは相手に対する誠意とか思いやり。つまり『真心(まごころ)』!!)

ぱぱらぱっぱっぷっぱー♪ サワダは『執事の極意』を体得した!!
(↑ここまでサワダの妄想世界)
ビャシュウウウ!!そんな輝かしい妄想なんてお構いなしに迫りくる破壊エネルギーの塊!!万事休す!?
455ゲーム好き名無しさん:2008/08/05(火) 21:10:54 ID:ogS5AVZL0
「ソニック・ブーン!!」
だが、次の瞬間。サワダの眼前でチャージショットは別方向から飛んできた真空の刃によってかき消されてしまった!!
ロボット少年「なにぃ!!この俺様の往く道を邪魔立てするのは誰だッ!?」

「その男は無関係だ。」
よく通る自信に満ちた声。そしてそこには…
サワダ&ロボ少年「で、出たッ!?ミ、ミイラ男ー!?」
恐怖のあまり敵味方を忘れお互いに抱きついて怯えるサワダとターミネーター!
包帯グルグル巻きのミイラ男!!…もとい絶対安静を言い渡されたはずのガイル(本物)が立っていた。
ロボ少年「んん〜?ん!?んんんんん!!!!何だこれは!!ガイルのDNAと一致する人間がもう一人!?…双子か?」
サワダは思った。馬鹿だ…こいつは馬鹿野郎だ。

ガイル「お前の標的はこの俺だろう?アメリカ軍人は逃げも隠れもしない!!さあこいMEGAMAN(メガマン)!」
ロボ少年(メガマン)「なにいい!!何故!?なぜに俺様の名前をッッ!!エスパーか!?」
サワダ「いや、いくらエスパーといえどロボットの心の中までは見れないでしょう」
サワダの冷静なツッコミ。ゴギューン!!そこへ放たれるメガマンの冷静なアッパーカット!
サワダ「へぷぅ!?」
ジョー(あご)を撃ち抜かれ、高級なカーペットの上に沈むサワダ。

ガイル「貴様のパンツに名前が書いてある。」
かすむ目でサワダは青いターミネーター少年のパンツを凝視する。
確かに書いてある。『MEGAMAN』。しかもデカデカと、さらに目立つ真っ赤なロゴで!!何で気づかなかったのだろう?
メガマン(海外版ロックマン)…どうりで子供のころやった事があるようなないような気がしたと思ったら。
456ゲーム好き名無しさん:2008/08/05(火) 21:50:17 ID:ogS5AVZL0
サワダ「無茶ですよ!そんな体で何しようってんですか!?」
満身創痍ながらも、サワダを守るようにメガマンの前に立ちはだかるガイル。
ガイル「軍人には民間人を守る義務がある。そして軍人は軍人である以上いつでも命をかける覚悟ができている。
…君は隙を見て逃げろ。」
背中越しで不敵にニヤリと笑う空軍少佐。

メガマン「おおっと。そうはイカ墨スパゲッティ・シシリアの荒ぶるマフィア風味。
俺様の顔と名前が割れたからにゃあ、二人とも謎の死体になってワイキキ・ビーチに浮かんでもらうぜぃ!!」
俊敏に距離をとるメガマン!
ガイル「貴様のボディを、カメハメハ大王像の横に飾ってやるさ。」
痛々しい包帯姿ではあったがガイル少佐の動きは少しも劣ってはいなかった。すばやく溜めをつくり飛び道具で牽制する!
「ソニック・ブーン!!」
457ゲーム好き名無しさん:2008/08/10(日) 16:26:26 ID:gMzK91aPO
このガイルめちゃめちゃ性格いいな
458ゲーム好き名無しさん:2008/08/10(日) 17:18:05 ID:BsjqYMmQO
そうだな
コメディ色の強い説なだけあってか
他キャラが性格破綻者ばかりな中
主役のガイルだけは紳士的で一安心。

しかし本当にピンチになったら
一人逃げ出してしまわないか
ちょっとだけ心配だけどね
459ゲーム好き名無しさん:2008/08/10(日) 19:50:49 ID:MWSPU/mm0
〜さて、聡明な読者の皆様。単純な計算問題です。
ガイル少佐の身長を(髪型の分は入れないで)便宜上180センチとします。
(注:身長が仮定より高くともこの場合は問題ありません)そうすると肩の高さは大体150センチ前後。
で、ソニックブームを放つ高さは胸の辺りなので130センチと仮定します。
標的『メガマン』の身長。120センチ。この点を踏まえて次の問いに答えなさい。

ガイル少佐がメガマンに対してソニックブームを繰り出した場合、メガマンのどの部分にヒットするでしょうか?
130−120=?


バシュウウウウ!!
ガイルの繰り出した必殺の音速旋風が凶悪ロボット・メガマンにおそいかかる!!
メガマン「それが攻撃かッ!!痛くもカユーくもないわッ!!」
だが、メガマンには効果がない。
ガイル「く、くそう…ならば、見ろ。空軍魂を!!ソォニッ・フゥリケーン!!」

空軍少佐の虎の子、超必殺・ソニックハリケーン。半壊した部屋の調度品が音速の刃の渦に巻き込まれる。
サワダ「ぎゅうう〜」
今度は飛んできたベッドの下敷きになるサワダ。

メガマン「無駄無駄ムダァ〜!エコロジー★」
だが空気のブレードは青いロボット少年の10センチぐらい上を通過しただけだった。
ガイル「…ば、馬鹿な!!俺のソニックが効かない……グゥゥ!!」
苦しそうにひざをつくガイル。無茶がたたって傷口が開いてしまったのか、包帯のあちこちが紅く染まっていた。
メガマン「どうだ恐れ入ったか!?これがスーパーロボット・MEGAMANの実力だ!!」

サワダは思った。お前は何もしてないでしょう。


460ゲーム好き名無しさん:2008/08/10(日) 21:51:37 ID:MWSPU/mm0
ガイル「ふ、不覚……」
出血で朦朧とする意識。そのまま前のめりに倒れてしまう少佐。
メガマン「ジ・エンド。だが確実にトドメをさしておくのが仕事人クオリティでござる。ウェポーン・チェーンジ!!」
掛け声とともに紫色に変色するメガマン!言葉使いもゴザル口調に変わっている!
そして彼の手には直径50センチはありそうな巨大手裏剣が握られていた!!

メガマン「これは遥か日の国に伝わるシャドーブレイドでござる。ニンニン♪そのエリンギみたいな頭を真っ二つにスライスするでござる〜!」
かなりの重量がある高級ベッドの下じきになっているサワダを一瞥するメガマン。
メガマン「ふふん。ケンイチ氏(うじ)。次はおぬしの番でござる。まあ、とりあえずそこで指をくわえて見ているがいいでござる。」
サワダ「誰だよケンイチ君って!?」
……思わず突っ込みを入れる、が。それよりもサワダの心には引っかかるキーワードが何度も反響していた。

野太い男の声が、偉ぶってはいるが威厳も何もない下劣な台詞がサワダの頭の空白にあぶり出される!!
???『……お前の目の前でゆっくり二人をなぶり殺してやる。貴様は指をくわえて見ているだけだ……』

メガマン「お命頂戴!でゴザル」
ガイルに向かって、巨大な金属の板が振り上げられる!!

???『……貴様にこの上なき怒りと、絶望、どれだけ自分がちっぽけで無力かを理解させたその後でその苦悩を終わらせてやろう。
……永遠になッッ!!!!』
サワダ「……めるな」

メガマン「んあ!?何かいった?でも発射しちゃったでゴザル」
ギュギュュワーン!!飛んでゆく危険な巨大手裏剣・シャドーブレイド!!

…時間にしてほんの数秒のことだが、彼の周りのすべての景色がゆっくりとスローモーションのように感じられた。
サワダ「僕をなめるなああ〜〜〜!!」
サワダの体は突如筋肉が盛り上がり、髪型も黄金のエリンギのように逆立ち、向こうの方で倒れているガイル少佐そっくりに変身した!
バァーン!!一瞬で重量感あふれる超高級ベッドが天井まで跳ね上げられる!!

サワダ「させるかぁぁー!!」
そして、凄まじい速度で発射されたシャドーブレイドに突進するサワダ・ガイル

いま、彼の体には得体の知れない怒り、憎悪、殺気、そしてあふれんばかりのパワーとスピードが満ち満ちていた!!
461ゲーム好き名無しさん:2008/08/10(日) 22:46:28 ID:MWSPU/mm0
突風のごとく一直線に疾走(はし)る高速のサワダ・ガイル
…あっという間にシャドー・ブレイドに追いつく。
サワダ(よし!簡単に横から叩き落せるッ!!)

だが、何という事だろうか。神は彼にまたも試練を与えた。
ガツッ。
サワダ「!?」
今朝方クリスにご馳走されたハバネロソースの空き瓶を踏んづけてバランスを崩すサワダ!
そのまますっ転んで、後頭部を床に穴が開くほどのいきおいでぶつけてしまう!!
サワダ「ぶふぅ!?」(鼻血)

運命とは時に非情な物である。非力にもサワダ・ガイルは元の姿に戻ってしまった。
メガマン「ドゥハハハハハハ!!にんともかんともこいつぁ傑作でゴザル!!二人まとめて人体切断標本になるがいいでゴザル!」

(注:シャドーブレイドが発射されてからここまで2.00秒)
462ゲーム好き名無しさん:2008/08/10(日) 23:13:40 ID:MWSPU/mm0
ガリガリギュリリイイーーンン!!
倒れた二人に迫る、未知の金属で精製された巨大なシュリケンブレード!!
メガマン「残念ながら最終回でゴザル。来週からはスレタイを『玄関にチャージしたメガマンがいた』に変更だー♪」

〜さて賢明な読者の皆様、今度は応用問題です。
シャドーブレイドは直径約50センチ(半径25センチ)直線的に進んだ後再び同じ地点に戻ってくる特殊武器です。
メガマンの身長は120センチ。今回は前に発射しました。
射出した高さを(つまり中心を)80センチとした場合、サワダとガイルのどの部分に命中するでしょうか?
ただし、倒れている二人の高さは大きく見積もっても30センチとします。

ギュワーン!!倒れた二人の約25センチ上を通過してしまうシャドーなブレイド!!
メガマン「甘い!甘いでゴザル!!シャドーブレイドはたとえ避けたとしてもまたもとの地点に戻ってくるので…」
ザックリ!
再び元の地点に戻ってきたシャドーブレイドは見事メガマンの眉間に突き刺さった!!
サワダ「……」
ガイル「……」
メガマン「お、おのれぇぇ……謀ったなぁぁ……」

二人は思った。いや、何もしてないって。
463ゲーム好き名無しさん:2008/08/11(月) 14:38:49 ID:LIeK/10iO
ガイルは髪型を足したら身長195cmくらいなりそうだな
464ゲーム好き名無しさん:2008/08/14(木) 03:52:23 ID:+pDMPWiSO
サワダ「チャンス!うおおお。」
サワダは起き上がると渾身の力を右の拳に込めて一撃を放つ!

ポキットナ!
しかし鋼鉄のボディの前にサワダの拳はモロくもポッキーみたいにあっけなく逝った!
サワダ「ぐをををを!?コブシがああぁぁ?」のたうち回る執事見習い。
メガマン「あらやだ。ゴーメンなさいよ!」
頭付きの要領で頭に刺さったままシャドーブレイドを振り下ろす。
「うおっち」
サワダは悶絶しながらも何とか斬撃をかわす!
メガマン「ふー危ない危ない。頭カラッポじゃなきゃ死んでたでござる。」
そう言って手裏剣を引っこ抜くと頭を左右に振る。カランコロンといかにも軽そうな音が鳴り響いた。

サワダは思った。製作者出てこい!欠陥品じゃあーりませんか?頭カラッポでどうやって動いてるんだッ?
メガマン「デスクトップパソコンと一緒。チップ以外はスカスカなのさ。まあその拳じゃ戦えまい。
ではではまずエリンギの方から調理をはじめるでござる。三秒間殺戮クッキングぅ」
サワダに背を向け巨大手裏剣を手に一歩一歩ガイル少佐に歩み寄る、青きターミネーター。

サワダ「痛っ」バチッ!!
今さっき刃がかすったのか執事の服が破け血がにじんでいた。電撃の配線も切断されたのか青白い火花がスパークしていた。
465ゲーム好き名無しさん:2008/08/16(土) 19:02:08 ID:Q8ozByhdO
サワダ(これは…)
突如としてサワダに反撃の名案が浮かぶ。J・P・ポルナレフもビックリだ。
ビリイィィッ!負傷してない左手で執事の服を裂く。
そしてメガマンの後ろから捨て身で突進し青い少年型ロボットを羽交い締めにした!

サワダ「どうだ!背中にぴったり張り付いてしまえばなにもできないだろう!」
メガマン「んもう。激しいんだから。でもコレでは貴様とて手も足も出まい。このノコノコが!も少し脳を使うでゴザル!」
サワダ「手も足も出ないが…電撃がでる!ゥゥゥヴおおびゃびゃ〜」
言い終わらない内に敗れたサワダの服から高圧電流が漏れ出す!

メガマン「バビャばびゃばっ馬鹿な!貴様も死ぬぞなっもし!?…でござる〜〜!」
頭カラッポとはいえやはりロボット。接触した部分から流れた電流がCPUにダメージを与えている!

メガマン「エエェ〜…レクトリカル・コミュニケーション 意識〜を消してイマジネーション こっこっからっ逃げ出せーない♪
スパークさっせってっROCK ACTION……」

狂ったように謎のメロディーを口走るターミネーター。だがサワダの身体にも限界が来ていた。

「もういい。ソイツから離れろ!」
サワダは腕を離す。そのまま気絶し、床に倒れる。そこへ飛びかかるミイラ男…もといガイル。
ガイル「サマソー」
メガマン「うわぁーい!?」
466ゲーム好き名無しさん:2008/08/16(土) 19:48:38 ID:Q8ozByhdO
ガイルの攻撃を喰らって、ロイヤルスイートの窓を突き破ってぶっ飛んでゆくメガマン。
そのままハワイの夕空を滑空しカメハメハ大王像の横に墜落!
メガマン「こ、これで勝ったと思わない事だ
知るがいい。メガマン(百万の男)の意味を……。やがて、第二、第三の俺様が貴様らを……」

ティウンティウンティウン


それをホテルのフロントから見ている影があった。おもむろにコウモリ型の携帯電話を取り出すと、

『森子君かね?どうした?』
森子『院長センセ!あのターミネーター負けちゃいましたワ
とんだ見かけ倒しですこと。それ以前にあの性格じゃ刺客には向いてないと思いますワ。』
『フフン、問題ない。ここだけの話、実験段階でうっかり奴のCPUに梅コブ茶をこぼしてしまってなw
結果あの一機だけ性格に大問題が発生したんだよ。戦闘データの収集も十分。欠陥品の処分だと思えばいい。
他のメガマンは感情を持たずに命令を遂行する文字通りの完璧なロボットだ。それに…』

森子『そうでしたわね。彼女がいましたわね。今ホテルの地下、改造手術室でおねむの時間ですが。』
『私の最高傑作だ。さらに進化した強化骨格、コンクリをも砕き鉄骨すらひん曲げる人工筋肉、
吐く息は数千度の炎と化し、その上洗脳によってどんな状況でも100%の能力を発揮できる。』
森子『うふふへへへ…楽しみですわね。じゅるり。』
『……』

『…あー。つかぬ事を聞くが森子君。もしかしてキミ…ゴホン。そっち(百合)系の人なのかな?』
森子『うふふふ…』ガチャン
『オッ、オイ!森子クーン!森子クーン!質問に答えてなーい!私の最高傑作なんだぞー!違うって言って!?
ねぇ森子クーン!!!』
467ゲーム好き名無しさん:2008/08/16(土) 20:25:45 ID:Q8ozByhdO
ガイル「やったか?」
サワダ「ええ、多分」
包帯グルグル巻きの軍人と電撃黒コゲの居候。二人は負傷と疲労で、寝ころんだまま会話する。
ガイル「しかし無茶をする。俺は逃げろと言ったはずだ。」
サワダ「何故です?僕は赤の他人でしょう?何故貴方は他人の為に命をかけられるのですか?」

答える代わりに黒コゲになったサワダの姿をあごでクイッと指摘する。
ガイル「では何故君は逃げなかった?狙われたのは俺だ。」
サワダ「……」

「人と人の繋がりとはそういうものだ。理屈や損得が全てじゃない。他人の為闘える奇特な奴も少なからずいるって事だ。
いずれにしてもこの場所に長居は無用だ。クリスが帰って来たらすぐに発とう。」
サワダ「貴方達がうらやましい。」

ガイルはゆっくり起き上がる。サワダも黒コゲのまま身を起こす。

サワダ「さっきの騒動で少し思い出しました。僕の父はどうしようもない男でした…。」
蘇った記憶の断片の中にあった自分を殺そうとした男のヴィジョン。多分あの男は自分の父親だろう。
「でもクリスちゃんは貴方を心から信頼し、貴方も彼女を愛し…。僕は、僕には、それがうらやましい…」

「!?」
会話の途中だったが二人は顔を見合わせ『油断するな』と目配せする。壊れた部屋の入り口に何者かの気配を感じたのだ。
クリスが帰って来たのか?それとも新手の刺客が…?
468ゲーム好き名無しさん:2008/08/17(日) 00:24:36 ID:3fvD8jijO
クリス「はあはあはあはあ…ひでぇ目に遭った。」
下水を何百メートルも流され、どうにかマンホールから地上にでて、ようやくホテルの近くまでたどり着いた。
木の棒を杖代わりにしてヨロヨロ歩いていると、
ゴォン!思いっきり道を塞ぐ障害物にぶつかる。どこ見とんじゃコラ。…って
そこにカメハメハ大王像がたたずんでいた。くそォ。のん気な顔しやがって。ストレス解消にSMGでブチ砕いてやろうか?
でも、下水に浸かっちまったら、イングラムは分解洗浄しなきゃいけないな。運が良かったなテメー(器物損壊です)

ヒュウウーン!
クリス「ん?何だ、何かが近づいて来るような音がする。」
右を見て、左を見る。気のせいか…??

ズズドーン!

何か青っぽい鋼鉄の塊がアタシの上に落下してきた。ぐふ!
なんだー?何の攻撃だ!?つーか重いー!
???「こっ…これで勝ったと思わない事だ…」
青い鉄の塊が喋くってやがる。いいからそこ退かんかい!身をよじって脱出する。アイタタタ。

クリス「オイてめー、何可憐な美少女の上に降ってきてんだよ?コラぁ」
???「知るがいい。メガマンの意味を……。やがて、第二、第三の俺様が貴様らを……」
聞いちゃいねえ。パイナップル(手榴弾)でも投げつけてやるか?

だがソイツはパイナップルのピンを抜く間もなく爆発し四散しやがった! ティウンティウンティウンティウン
「はんぎゃー!」巻き添えを喰うアタシ。

「つぅ〜〜。何なんだよ一体」四散した青いパーツを見る。
「!?コレ、もしかして!…すっげー!ロボットじゃん!」
しかも戦闘用!?アタシの目がキラキラリーンと輝く!持って帰ってサワダに修理させようっと。
そんでもって重火器をしこたま積み込んでアタシのサポートをする最強のキラーマッスィーンに改造したげるわー!
469ゲーム好き名無しさん:2008/08/17(日) 18:14:50 ID:d2lCRbOxO
ロックマンが死んだときの効果音までwwww
才能あるなぁー
470ゲーム好き名無しさん:2008/08/18(月) 19:43:12 ID:59Dtj+NF0
壊れたパーツを拾い集め、ホテルの部屋に戻る。あれ、部屋のドアが壊れてる?
大方サワダが何かへまをしたんでしょうね。後でおしおきよ。

おおっとぅ!!いい事考えた。ちょっとパパとサワダをびっくりさせてあげましょう。
拾ったロボットのヘルメットを頭にかぶる。そういえばこのロボット、メガマンに似てるわね。
部屋にバッと突入する。
クリス「てれってれって〜♪ てれれってれって〜♪ てれって てれって てって〜て〜れて〜♪」
メガマンのボス決定音楽で華麗に登場するアタシ。どう、パパ?このロボットそこで拾った…

ガイル「やはり新手か!!サワダ!行くぞッ!!」
サワダ「了解(ラジャー)、少佐!!」
え…?
「サマソー!」
「サマソー!」
クリス「ぐっほァーーーー!!!!」
パパとサワダの見事なコンビネーションアーツ!!…がアタシを正確に捉える!!
いつの間にそんな息ぴったりになったの二人とも?ちょっとジェラシィ。
と、というか、にゃ…にゃんで…?どうして……!?そのままハワイの夕空を滑空しカメハメハ大王像の横に墜落!
ごふぅぅ!!
471ゲーム好き名無しさん:2008/08/19(火) 21:02:34 ID:HG1quBVdO
ガイル「…すまん。」
サワダ「…申し訳ございません。」

アタシは二人を半壊した部屋に正座させて、詰問する。
クリス「まあ、事情は分かったわ。」悪気があった訳でなし。
罪を憎んで人を憎まず。
クリス「でも、お仕置きはしまーす。」当然だ。
ガイル「あたた。」
パパの包帯を替えて開いてしまった傷口に消毒液をポンポンと塗る。どう?反省した?
ガイル「海より深く。」
次はサワダの番よ。アンタは部屋に開いた大穴の淵に立ちなさい。
サワダ「あの、見晴らしがいいですね、クリスお嬢様」
そうね。ここは最上階のロイヤルスイートだから。
サワダ「あの、そろそろお尋ねしてよろしいですか?」
よろしいわよ。言ってみ?
サワダ「あの、何で僕は荒縄でぐるぐる巻きにされて、部屋の外までポッカリ開いた近寄るのすら危険な穴の前に立たされてるんですか?」
うふふ。何 で だ と 思 う ?
クリス「正解は〜!」
アタシは縄で縛ったサワダの背中に手をやると…

「でやー!」
472ゲーム好き名無しさん:2008/08/19(火) 21:43:56 ID:p3lIPpl9O
ガイルへのお仕置きが超優しいのに対してサワダは…wwww
473ゲーム好き名無しさん:2008/08/20(水) 18:14:11 ID:fvJBjOAhO
サワダ「…………っ!?」
なーんてね。背中からロープをほどいてやる。
クリス「今回だけは特別だ。聞けば、オメーはパパのピンチを助けてくれたんだってな。」
不本意だが仕方がない。電気仕掛けの執事服は結構高かったんだが、パパの命には変えらんない。
「お、お嬢様…。」
ブワッと涙を流すサワダ。そして男泣きしつつひざまずきアタシの手を取る。
「なんと寛大な!不肖サワダ。これから先も未熟ながら使用人として精一杯、奉公させていただきますッッ」
何コイツ?どうしちゃったの?電流付きの執事養成燕尾服はもうオシャカになったってのに、何だかさらに執事っぽくなりやがった。
ガイル「刺客と命のやりとりをする中、何か執事として考える所があったらしい。」
ヤレヤレ。┓( ̄∇ ̄)┏ といったポーズでパパも呆れてる。
まだ号泣しているサワダ。アタシに認められたのがそんなに嬉しいのか。なんだか調子狂うぜ。かえってこっちが照れくさい。
アタシはサワダの手を振り払うと、照れ隠しにサワダの背をドーンと叩く。

クリス「オイ。こ、こんぐらいでいい気になるんじゃあねーぞ。また明日からビシバシ…」
ふと見ると、サワダが消えていた。あり?
ガイル「落ちたぞ。」

風に乗ってアタシに届くサワダの悲鳴!
ああぁぁ〜〜……(どさッ)…………。

えっ?ええええーッッ!?そんなつもり無かったのにー!
474ゲーム好き名無しさん:2008/08/21(木) 21:52:09 ID:29VQ781lO
サワダ(ビクンビクン)(がくがく)(コクン)
声無き声を上げ親指を挙げて大丈夫だとアピールするサワダ。
ど う 見 た っ て 大 丈 夫 じ ゃ ね ぇ

クリス「チッ…。しょうがねーからアタシが手当てしてやるか。」今回は悪意があってやったわけではないので一応、良心の呵責がある。

アタシとズタボロのサワダは支配人モリコの部屋に行く。包帯だの何だのといった医療品が足りなくなったし、何よりアタシ達の部屋に刺客がやってきたのだ。
ホテル側のセキュリティーの甘さをグサグサ指摘し、部屋の修繕費は全てあちら持ちにしてやらなきゃな。あわよくば慰謝料もガッポリ頂いてやんぜ。

クリス「ん…?」
支配人のオフィスから、何やら声が聞こえる。
475ゲーム好き名無しさん:2008/08/22(金) 22:19:47 ID:cguJQ5XO0
ドアの隙間から様子をのぞきこむ。日も暮れた夕闇に半裸の女二人の姿が浮かび上がる。
森子「ふふふ……イケナイ娘。ワタクシを年増呼ばわりするなんて。許しませんことよ。」
キャミィ「あうぅッ!!」
!!!!そこにいたのは、ホテルの女支配人モリコとキャミィ(似の少女)昼間アタシにプロトンビームをぶっ放した女だ。
あ、あの女あっち(百合)だったのか……!!くんずほぐれつする二つの肢体。

「こ、これは…な、なんと淫らな(↑)クリスお嬢様…」復活するサワダ。
「いっ、今アタシに話しかけるんじゃねえ(赤面)」どう反応していいか解らないおぼこなアタシ。
「写真に撮っておきましょうか?」黙れ。体重の乗った裏拳でサワダの口を閉じさせる。

森子「ふふふ。何でもいうことを聞く可愛いお人形さん。貴女に新たな任務を与えるわ。あの鉄クズは見事に失敗してくれた。
少佐は明日にでもこのホテルを発ち、身を隠すでしょう。速やかに目標を補足せよ。ターゲット・米国空軍少佐・ガイル。」

  なぬ!?

キャミィ「……消去するのか?」
森子「少佐の偽者(ダミー)が、機能しないというアクシデントが起こっている。したがって極力生け捕りせよって事だそうよ。
ただし拉致が難しい、あるいは出来ないと判断した場合にはこの限りではないと……。」
キャミィ「承知した。正直まだ自分の能力が馴染んでいない。手加減する自信は無いな。」
森子「あらあら、言ってくれるわね。お姉さんキュンときちゃった……てえーい。」


クリス「……サワダ」聞いたか?今の話。
サワダ「はい、お嬢様!ここはやはりデジカメで撮影し永久に保存するべきかと。」
……。
無言でにっこり微笑んだアタシは後ろからサワダの口を塞ぐと首を思いっきりねじり込んでやった。ゴギョ!!

「〜〜〜〜〜〜!!!!!!」悶絶するサワダ。口を塞いでるから声は漏れないぜ。
と、とにかくこんなホテルに居らんねー!!すぐ出発すっぞ付いて来いサワダ!!
476ゲーム好き名無しさん:2008/08/23(土) 04:16:32 ID:FglweCyx0
そんな事より聞いてくれよDJよ。こないだ、ナッシュに会いに行ったんです。ナッシュに合いに。
そしたら、なんか静止してるのに熱くなって聞かないんです。
で、よく聞いたら「どうしてもと言うのならお前を倒して」とか言ってるんです。
もうね、アホかと。バカかと。お前な、田舎に左遷させられたぐらいで普段してないヘリ操縦してんじゃねーよ。ボケが。
核搭載ヘリだよ、核搭載ヘリ。なんかICPOとかもいるし。よーし私軍と協力しちゃうぞーとか言ってんの。もう見てらんない。
お前らな、1時間後に空爆があるからここから離れろと。壊滅作戦ってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
ギアナ高地のナイアガラの滝で向かい合った奴らがいつ谷底に落とされてもおかしくない、殺すか殺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。
中国警察はすっこんでろ。で、やっと友人を倒したと思ったら、隣の赤いヤツが「泣かせるストーリーだな。その親友もまた(ry」とか言ってるんです。
そこでまたブチ切れですよ。あのな、鉄拳での制裁なんて、今日び流行らないんだよ、ボケが。得意げな顔して何が「ムッハァ」だ。
お前は本当に強化兵士の作製を目的にしてるのかと問いたい。問い詰めたい。小一時間問い詰めたい。お前、ロリコンなだけちゃうんかと。
マーシャルアー通の俺から言わせてもらえば、今軍人の間での最新流行はやっぱり「待ちタメ」。コレだね。「待ちタメ」。コレが通の選び方。
「待ちタメ」ってのは屈んでるだけで二択を迫れる。そんかわり移動しながら出す事が出来ない。コレ。で、それにイカサマー。コレ。最強。
しかしコレをやると対戦相手からマークされてリアルファイト突入の危険も伴う諸刃の剣。素人にはオススメできない。
まぁお前らド素人はマヴ使用のコマンドサマーでもしてなさいってこった。
477ゲーム好き名無しさん:2008/08/26(火) 23:26:50 ID:maA9SjSZ0
ガイル「ん。これがメガマンか。軍でも未確認情報だったが。」
一人部屋に残ったガイルはクリスの回収してきたメガマンの残骸を前に悪戦苦闘していた。
ほとんど原型をとどめた状態で四散したとはいえ、もとどうりに戻すだけでもかなり骨の折れる作業である。
ましてや彼はパイロットであって技術仕官ではない。機械の修理は当然ながら専門外である。
彼はそれでも愛娘のために、果敢にもロボットの修理に挑戦していた。

余談だが空軍部隊はパイロットと整備班の2つに分けられる。当然ながら実際に出撃するパイロットのほうが待遇、給与ともはるかに上である。
冷戦の終結あたりから戦闘機の出番は大幅に減り(だが、緊急時のためにいつでも機体の整備や訓練飛行は怠れない)
空軍所属者はサラリーマン軍人と揶揄されるようになる。とはいえ今も昔もパイロットは花形であり、栄光ある軍のヒーローではあるが。

ガイル(だが忘れてはいけない。パイロットが機体に命を預け自由に大空を舞えるのは、沢山の人間が舞台裏で彼らを支えているからなのだ。)

遅々として進まぬメカいじりに空軍少佐はそんなことを考えていた。

そしてどうにか一通り組みあがったメガマン。よくよく見ると左腕があらぬ方向を向いており、右足と左足も逆にくっつけてしまってたが。
ガイル「〜〜。ま、まあいい。性能チェックでもしておくとするか。」
スイッチオン!
メガマン「オッペケペー!(奇声)」
スイッチ切断!
ガイル「だが忘れてはいけない。パイロットが機体に命を預け自由に大空を舞えるのは……」
彼は何も見なかったことにした。
478ゲーム好き名無しさん:2008/08/27(水) 04:55:12 ID:zRTFAl3C0
クリス「ほら急げサワダ!!」
エレベーターを待つ時間すらもどかしく、アタシ達は階段を駆け上がる。
「パパ大変よ!!すぐに…」
半壊、というかほとんど全壊した自分の部屋に飛び込む。パパは遠い目で外を見ながらアメリカンコーヒーを飲んでいた。
ん、!?アタシが持ち帰ったロボットが組みあがっている。もしかしてパパがやったの?スゴーイ。
よくよく見ると左腕が変な方向に曲がってて右足と左足が逆のような気もするけど、たった1,2時間でここまでいくとは…

サワダ「いえこのロボット、プラモみたいな簡単組み立て形式で組み立てだけなら五歳児でも10分でできる仕様だと
 …ほら背中のこの部分に表示がしてありま……グブゥ!!?」
おだまり。
「するってーと、何かい!?うちのパパは五歳児にも劣るとでも!?五歳児にすらッ!?アタシの父親はそんなに不器用か!?」
ボコる。とりあえずコイツの余計な口にチャックをしてやらねば。
サワダ「……(ぷるぷる)」この男はアタシにぶん殴られながらも震える指で何かを指し示す。
その先を視線で追うと……。
ガイル「……」
体育座りで地面にうつむくパパの姿が!!(漫画的表現なら人魂が浮かんでそうな落ち込みようだ)
あ、えーと、これは決してそういう意味では…
サワダ「そ、そんなことよりおぜう様!!今重要なのは…」
そうだった!!
クリス「パパ、今すぐこのホテルから脱出するのよ!!」
479ゲーム好き名無しさん:2008/08/27(水) 07:56:43 ID:2ozm2ooQO
5歳児並の脳みそガイルwww
そういやスト2時のガイルは31歳だったっけ…
480ゲーム好き名無しさん:2008/09/01(月) 01:49:48 ID:IQFjuDlUO
アタシとパパ、そして壊れたロボットを担いだサワダはホテルの地下駐車場を目指して走る。
駐車場にはアタシとパパがこのホテルに来るときに乗ってきた軍用ジープが置いてあるのだ。
『ホーッホッホッホ!そうはいきませんことよ。小娘!』
悪のホテル支配人、森子の笑い声が館内放送で響く。
途端、向こうの廊下の壁からヤリが飛び出してきた!なんて嫌なギミックを凝らしたホテルだ!
クリス「うわた!」動体視力に自信のあるアタシはとっさに身をかがめる
ガイル「ウオッと」ほぼ同時に抜群の反射神経でよけるパパ。軍人は伊達じゃない。
サワダ「へ?」ザックリ!
ロボを背負ってる分だけ反応が鈍ったのか、これまた見事な串刺しになるサワダ!
ガイル「危ない所だった。本当にホテルの支配人が黒幕だったとは!」
クリス「大事にならなくて良かったわ。急ぎましょう!」
サワダ「いや、刺さってんですけど。ヤリ
しかも貫通してんですけど。ヤリ」
そんだけ話せりゃ上等だろがよ!急所は外れてるようだ。うん問題ない。
法廷ゲームの中で赤い検事も言っていた。凶器自体がフタの役目をしているので出血はさほどでもないと。
クリス「おっとサワダ!ヤリは抜くんじゃねーぞ。地下まで全力で走れ!」
サワダ「う、うっそー!」
481ゲーム好き名無しさん:2008/09/02(火) 10:18:35 ID:iyDgcOnFO
アタシ達3人は無事にどうにか地下駐車場にたどり着く。
サワダ「いや、どこが無事なんでしょうか?」
体にヤリがぶっささった男が何か言ってるようだけど無視無視。
あった!軍用ジープ!実は荷台の方に重火器を隠し持って来てたのよね。(パパには内緒で)うっしゃー!これで百人力じゃ!
クリス「ほれ、サワダ。ちょっと持っとけ。」
荷台に入れといたRPG(対戦車ロケット)をサワダに持たせておく。
サワダ「ッオオ〜〜」ヤリの刺さった身体にはつらそうだ。男の子でしょ我慢なさい。
クリス「さて、逃走用のアシ(車)を確保しないとね。」
サワダ「へ?そのジープで逃げないんですか?」
クリス「相手はこのホテルの支配人よ。つまりここは敵の庭よ。車に細工がしてあるかもしれない。」
映画みたく車のイグニッションキーを回した途端に大爆発とか。
ガイル「へ?」ガキュキュ!
だがなんたる事か!時すでに遅し!パパはジープの運転席に乗って、車のキーを回しているとこだった。なにやってんのパパー!

ゴガアーーン

映画みたく爆発炎上する軍用ジープ!
火だるまになってぶっ飛ぶウチの父親。きゃー!
482ゲーム好き名無しさん:2008/09/02(火) 16:41:47 ID:XIyZeeIaO
ツッコミ:クリス
ボケ:ガイル・サワダ
483ゲーム好き名無しさん:2008/09/07(日) 18:12:22 ID:AdsFM4Ga0
ゴロゴロ転がって身体についた火を消すパパ。伊達に火を吐いたり拳から炎が出たりする変態さん相手に戦ってる訳じゃない。
ガイル「……(がくっ)」
と思ったら、意識を失うお父様。えぇ?
サワダ「もともと、例の拷問器具によって死の淵をさ迷った身体ですから、これ以上のダメージは本当にマズイのでは?」
まあそんな事言ったら車が爆発した時点で即死してなきゃおかしいけどよ。
パパ曰くストリートファイトする人間は、体力ゲージがゼロにならない限りどんな攻撃を喰らっても死なないらしい。
サワダ「…というかいい加減僕に刺さったままのヤリ何とかしてもらえませんか…?」
クリス「おぅ。ここを無事に脱出したら救急病院にでも駆け込んでやんよ。安心しろ、テレビでやってたが
トラックから落ちてきた鉄パイプに貫かれたアメリカ人女性が助かったケースもある。希望を捨てんな。」
まあ、今言ったケースではその女性以外 即 死 だったんだがな。
そもそもテレビで放映されんのはいわゆる『助かったケースのみ』だ。毎日毎時間どこかで起こる大事故のうちそれこそ『奇跡的に』助かるケースなんて全体から見れば数パーセント、下手すりゃ小数点以下だろーに。
だが、サワダにその事実を言うのは気が引けた。
クリス「……」

ここでふと思った。アタシが家族以外の他人を思いやるなんて…と。パパとママそれにアタシさえ良ければ、他人が死のうが滅亡しようがどうでもいいというのがアタシの主義だったはず。
チッ。なんか面白くねー!!ドカッ!!
コイツの背中を思いっきり蹴ってやることにした。
サワダ「おっおっおおおっぉぉぉぉーーッ!!傷口が、傷口がぁぁぁ!!なっなっなにすんですか一体ーー!!」
悶絶しつつ抗議するサワダ。ふん、ごめんなさいなんて言わないワ。
クリス「うっせぇ。大体てめーボケッとしてんじゃねーよコラ。さっさと代わりの足を用意しねえか。」
サワダ「あ、それならこちらの方が快くお貸ししてくれそうですよ。イタタタ。」
サワダの前には超高級ロールスロイスとその持ち主とおぼしき背広を着た紳士風の男が倒れていた。服装から値踏みするにどうやら高級ホテルにふさわしそうな貴族風の男のようだ。
さらによくよく見るとズボンの上からでもわかるぷりっとしたケツ、キューピーマヨネーズのような髪型、この男デミトリに似てる。いや、そんなことより!!

なんて奴だ!!サ、サワダまさか、アンタ…この男を脅迫したんじゃあ…
クリス「あーあ。面倒な真似を…こういう場所で強盗(タタキ)するんじゃねえよ。駐車場だと死体を埋めて隠蔽できないでしょう?
はあ、使えない執事ねぇ。アタシだったら室内で犯行に及んで夜中にこっそりバラバラにして運び出すぐらいのプランをたててから殺(バラ)すのに。」
まあ、殺っちまったものは仕方がない。死体をロールスロイスのトランクに詰めて身元がわからないよう細工して……
サワダ「いえ、この紳士殿は僕めが『非常時なので車を貸していただけないでしょうか』と声を掛けたところ、
爆発炎上したジープと黒焦げのガイル少佐とヤリの刺さった僕を見て卒倒されまして。泡まで吹いて…ごらんの通り」
あ?あら、そう?嫌だわアタシったら早とちり。てへへ。
ようし、パパをロールスロイスに乗っけて!!このホテルから脱出よーーッ!!

484ゲーム好き名無しさん:2008/09/07(日) 20:07:08 ID:AdsFM4Ga0
おっと、その前に。デミトリ(に似た男)から財布とカードを攫っておきましょう。逃亡資金よ。
(ごそごそ)
あ、あれ?普通、観光客が外出するときには必ず現金とかカードとかトラベラーズチェックを持ち歩くはずなのに。
サワダ「あ、それならこの紳士殿から車のキーを拝借したときに一緒に。」そういって分厚い財布を見せるサワダ。
クリス「オ、オヌシ…なかなかワルよのぅ。」
思わずジャパニーズ時代劇口調になるアタシ。
サワダ「いえいえ、お嬢様ならこのぐらいやるだろーなと。」
ふん。気が利くじゃねーか。まあちっとは執事として認めてやってもいいか?とりあえずロールスロイスに乗り込むアタシ達。
んん?どうしたサワダ?神妙な顔して。
「と、ところでお嬢様が運転するんですか?この車」
「おうよ」
車のイグニッションキーを回す。
「で、でもお嬢様、免許持ってるんですか?」
エンジンがかかった。ハンドルを握る。
「知ってるかサワダ?アメリカじゃあ州によって法律が違うんだ。」
クラッチを踏む。
「あ、さようで。お嬢様はどうみたってローティーンだからてっきり…」
サイドブレーキ解除。
「まあ、アタシも車の運転操作なんて理論上でしか理解してないんだけどな。」まあ構造は理解してるし問題ないだろ。
ギアを入れて、
「は?」
アクセル全開!
「つまり、実際に運転するのはこれが始めてなんだゼ!!」
「えええええええええ!!??」凍りつくサワダ。しっかりつかまってろよ!

クリス「Let's go!!!!!!」
サワダ「ギャアアアアア!!!!!!」
485ゲーム好き名無しさん:2008/09/07(日) 20:28:43 ID:AdsFM4Ga0
快調に地下駐車場を進んでいくアタシ。まあ途中柱とか壁にかすったりしてそのたびにサワダが哀れな子豚のような悲鳴を上げてたが。
大丈夫大丈夫。あたしこう見えてもレースゲームは得意なのよ。
ズズズズ!!突如すさまじい地響きが車を通してまで伝わってくる。
そして、車があらぬ方向へと移動してしまう。
サワダ「ヒイイイイイイイ!!!!!!」
クリス「おっと?」インデペンデンスデーイのように誤魔化す。
ハンドル操作は間違えてないし…?
いや、なんかおかしいぞ。まるでこのホテル全体が急に傾いてしまったような…そして駐車場の出口に差し掛かると…
そこには地面がなかった!!
クリス「と、飛んでる〜〜!?」
サワダ「えええええ〜!!??」
なんと、ホテルが空に浮かび上がっていたのだ!!何だこのホテル。ラピュタか!?
サワダ「と、とにかく戻ったほうが良いんじゃ?」
そ、そうね、下まで目測で20メートルくらいある。落ちたら怪我じゃすまないわね。バック運転の操作は……っと。
クリス「あ!」
この状況に動転してアクセルを思いっきり踏んじゃった!!
無情にも上空20メートルから飛び出すロールスロイス!!


 JESUS(マジかよぉぉ)〜〜〜〜〜!!! 
486ゲーム好き名無しさん:2008/09/11(木) 00:05:35 ID:iKGAQjIQ0
クリス「お、落ちるうう〜〜〜!!」
地球の引力に引かれ落下するロールスロイス。この高さからこんな鉄の塊が加速度をつけて落下するのだ。
三べん死んでもお釣りがくるぜ。だがアタシゃ往生際が悪いんだ。
クリス(くそッ!くそッ!!なんか無いのか?ボンドカーみたいにジェット噴射で空を飛んだりこの絶体絶命の状況を都合よく何とかできるような装置とか)
手当たり次第に車のボタン群を押しまくる。ポチ!ポチ!!ガチャガチャガチャ!!

バシュウウン!!
クリス「はい?」
サワダ「え、えぇー?」
その瞬間、前の座席に座っていたアタシの座席だけがシートごと真上に飛んで車からエジェクト(排出)してしまった。車内にパパとサワダを残して。
宙空を舞う座席とその上のアタシ。シートベルときっちり締めてるから手も足も出ないーーーー!!!
というか、車から射出されてもこの高さからではあまり生存率は変わらない気がする。依然として人生の終焉は不可避だ。い、いやぁぁぁーーー!!!

サワダ(お、落ちる、落下…確か前にはもっと高い所から落ちた気がする…記憶が…記憶が!!)

サワダ「ううぅ…あ、頭が頭があ!!」
487ゲーム好き名無しさん:2008/09/17(水) 23:32:56 ID:SNzpOOwr0
落下する高級シートに抱かれながらもなおアタシはこの状況を打破する手段を模索する。
そして、一億ビットの頭脳が0.01秒で結論を出す。
『無理。死ぬ。』

だが、それは突然のことだった。景色が止まった。
正確に言うと、アタシが乗ったシートが空中で停止したのだ。ふと見るとパパたちを乗せたロールスロイスも空中で停止している。

クリス「こ、これは一体!??」
やはり神はアタシを見捨ててはいなかったって事?
まぁこんなに可愛くて日ごろの行いも申し分ない健康優良少女を死なせちゃあ地球規模の損失ってもんだ。
クリス「しかし、墜落死はまぬがれたものの…どうやってここから降りりゃぁいいんだ?」
いまだにアタシは地上20メートル前後の高さで車のシートごと空中に固定されている状態。
一体誰が?どのような方法で?どんな目的があって?などといろいろな疑問がわき上がるがとりあえず地上に無事着地するのが先決だ。そこへ下のほうから響く声。
サワダ「大丈夫ですかぁ〜?地上に降りたいですかぁ〜?」
見下ろすと、既にロールスロイスは傷ひとつなく、砂浜の上に着地していた。ってことはパパは無事だって事よね?ふぅ。安心した。
車から出ていたサワダは続けてアタシにこう叫ぶ。
サワダ「死の恐怖に戦慄しましたかぁ〜?己の悪行を反省する気になりましたかぁ〜?」
サ、サワダの野郎〜!!自分だけ助かったからって、アタシをおちょくってささやかな復讐に浸るつもりか〜!!
クリス「うっせぇ!!てめこの!!さっさと気を利かせてアタシの状況を何とかしやがれ。このサル!!」

サワダ「……じゃあ、仕方ありませんね。アデュー(さようなら)クリスお嬢様。ククククク。ハハハハハハハッ!!」

はぃ?

親指をクイッと下に向けるサワダ。その途端!!
ガクーン!!再び地球の引力に捉われ、ニュートンの林檎のごとく下へ落下するアタシ!!

クリス「ほんぎょぇぇぇぇ〜〜!!」
そのままアタシはリゾートホテル(のあった場所)のまん前、ハワイの海岸の砂浜にすさまじい土煙を上げて地面とキスをした。ズドーン!!
488ゲーム好き名無しさん:2008/09/17(水) 23:35:29 ID:SNzpOOwr0

クリス「い、いててて…。い、生きてる。」
柔らかい砂浜の上、アタシは無様に投げ出される。
サワダ「ふふふ。それは良かった。まあ楽に死なれちゃぁ僕の恨みが晴らせませんからね。落下スピードをゆっくり目にしたんですよ。」
クリス「サワダ…てめぇ…一体何のつもりだ!ご主人様にこんなことしてただで済むとでも…」
ズドーン!!アタシの体は再び見えない力で宙を舞い、また砂浜に頭から落ちるアタシ。

クリス「ぶふ〜〜!?」
サワダ「どうです?ハワ〜イの砂の味は?負け犬の風味がするでしょう?
…ふふ。僕はね、全て思い出したんですよ。僕が何者なのか。僕の目的はなんだったのかをッ!!
そう。僕が貴女のお父様に変身できたのはね。僕が少佐に成り代わる為だったんだッ!!」
そういってまたもやアタシの体は見えない力で砂浜に叩き付けられた。ズドドーン!!
「正しかったんですよッ!!貴女はねッ!!」ズズーン!
「僕を拷問にかけるのではなくその場で殺すべきでしたね!!」ズドーン!

何度もたたきつけられ、アタシはヘロヘロになっていた。だがここで力尽きるわけにはいかない。
クリス「サワダ…」
力を振り絞って、立ち上がる。

「アタシは、アタシはアンタの働きぶりをほーーーんのちょっとだけど認めてたのに…。」まあ0.1ミクロンぐらい。

だが、それでもアタシが家族以外をこんな風に認めることなんて奇跡に近い。
「このまま専属の使用人として本採用してもいいかななんて思ってたのに…。」
そんな風に思ってた自分が馬鹿みたいじゃねーか。
「もう容赦しねーぞ。血反吐はいて地獄に落ちな。」
ほとんど反射的、服に隠してあったイングラムを取り出すと照準をつけずに奴に向かって乱射する。
トリガーを引いた後。アタシはふと気づく。『アタシは何故こんなにもこの男が許せないのだろう?』
489ゲーム好き名無しさん:2008/09/18(木) 02:06:23 ID:lZ4JTl7J0
サワダが手をかざす。
サブマシンガンの銃弾は軌道を反らされ、奴を避けるようにしていくつかはどこかへ流れ飛び、またいくつかは砂の上に落ちる。


サワダ「僕の前にプロトタイプの偽ガイル少佐がいた、身体の半分が機械で腕にはドリルがついてるというとても人前に出せるような代物じゃなかったけど。
ガイル+メカ。凄まじいほどのパワーだったよ。廃棄処分(ロストナンバー)にしてやったけどね。」
何故か自嘲気味に笑うサワダ。
サワダ「そしてまた、僕もただのガイル少佐のコピーじゃあない。」また手をかざす。
クリス「あっ!!」
アタシの手からイングラムが勝手に吸い寄せられ、奴の手に収まってしまった。
サワダ「電磁力を支配し磁界を思うままに操ることできる、磁界王マグネティック・ガイル少佐。それが僕の能力だ。」
ドドーン!!ぢかいおうまぐねちっく・がいるしょうさ!!
クリス「…アンタ。自分のネーミングセンスについて疑問を感じないの?」
どうにも一般人にはついていけないハイセンスさに思わず突っ込みを入れる。
サワダ「ぅるさいぅるさぁい!!僕だって好きでこんな呼ばれ方をしたいわけじゃないや〜い!!……院長先生の趣味で(ブツブツ)」
真っ赤になって涙目で反論するサワダ。あ、やっぱ本人も気にしてたのか。いくらなんでもなあ。コンバット・越前とかコマンダー・常磐よりひでぇ。
サワダ「んんっ。まあともかく、磁力にはこんな使い方もある。」
そういっておもむろに未だ腹に刺さったままのヤリを引き抜こうとするサワダ!!ズブシュ!!
クリス「ハ、ハラキリ!?」
『極殺自爆陣』 ハラキリで血を飛び散らせる大技さ!当たった敵を転ばせることが可能だ!そんな電波がアタシの脳裏をかすめる。
490ゲーム好き名無しさん:2008/09/18(木) 02:07:21 ID:lZ4JTl7J0
だが、アタシは返り血を浴びることもなく、すっころぶ事もなかった。
クリス「傷口から、出血しない!?」今までお腹にぶっささっていたヤリを思い切り引っこ抜いたにもかかわらず。
異議あり!!おもわず大声で叫びそうになってしまった。指まで突きつけて。

サワダ「血液中のヘモグロビンは鉄分を含んでいる。磁力線で血行を良くする治療法があるが、僕は逆に超強力な磁界を操ることによって出血を止めたのさ。」
まるでピップ・エレ○バンの宣伝のような口上を垂れる元・使用人。
「さて、余興はここまでです。ハイパーグラビテーション!!」
クリス「がはっ!?」
サワダの放った重力球に囚われ、身動きを封じられるアタシ。
「短い間ですが大っっ変お世話になりました。お礼に貴女の愛銃によって蜂の巣になるか、このヤリでゴルゴダで磔にされた聖人のごとき最期を迎えるか選ばせてあげましょう。」
くっ…!!
アタシ、絶体絶命のピーンチ!!

「そこまでだ。…俺の娘にそれ以上やるなら、黙ってはいられないな。」
クールに響く、おそらくアタシがこの世で一番頼りにしている人の声。
491ゲーム好き名無しさん:2008/09/26(金) 23:46:10 ID:sXNMi1ljO
サワダ「これは好都合。少佐、聞いての通りです。」
ガイル「サワダ。どういった経緯かは知らんが、要するにお前と俺は戦わねばならない運命にあるという事か…」
サワダとパパが対峙する。
サワダ「それには及びませんよ。」
ガリッと奥歯を鳴らすサワダ。
サワダ「奥歯に仕込んだ発信機を作動させました。僕が記憶を取り戻した事が彼らにも知れた事でしょう」
すると、空中に浮かんだ高級ホテルが突如として変形!何ィ!巨大ロボットでも出現するのか!
ガイル「あ、あれは!空中戦艦バルログ…!実在していたのか!」
なんだそのヒョーとかいいながら金網に登りそうな名前は!
と、言いたいとこだが一応聞いておく。
クリス「バルログ?」
ガイル「表向き俺は観光でハワイに来ていたのだが、実はとある悪の組織が開発、建造しているという噂の巨大空中戦艦を調査、破壊する極秘任務を命じられていたんだ。
…まさか自分が宿泊しているリゾートホテルがそうだったとは!!」
灯台もと暗し。言いたくはないがパパは諜報員(スパイ)には向かないと思いました。
まあ、よく言えば正々堂々とし過ぎてるってゆーか。第一極秘任務をペラペラ喋ってる時点でどうよ。CIAにでも任せといた方が良かったのでは…
492ゲーム好き名無しさん:2008/09/29(月) 22:32:34 ID:DtQypB1/O
彼の家に行ったらプレイステーション2があったスレ削除されちゃったのぉ?
ショック!
493ゲーム好き名無しさん:2008/09/30(火) 07:30:02 ID:gM16IF3mO
このストーリー大好き
494ゲーム好き名無しさん:2008/10/02(木) 15:56:14 ID:wlR/RPLAO
ゴウンゴウンゴウン…
空飛ぶ高級リゾートホテル…もとい空中戦艦バルログのキャノンが黒光りする砲身を真下に向ける。
サワダ「さあ、大人しく投降してください。さもなくば空対地キャノン砲フライングバルセロナが火を噴いちゃいますよ。」ギャキン!
鈍重な鋼の筒がこちらを向いて停止した。目標捕捉は完了って事かしら?名前はアレだがあんなん喰らったらひとたまりもないぜオイオイオイ。

ガイル「もし断る。と言ったら?」
サワダ「対地キャノンの身を焦がすような熱いアツぅーい想いを骨の髄まで思いしる事になるでしょう。その身をもって。」
うっぎゃー!冗談じゃねぇ。巻き添え喰らっておっ死ぬなんてごめんだよ!ああ、だからと言ってパパを見捨てアタシだけ逃げるなんて出来っこないし。
クリス「嗚呼!乙女心が揺れるわッッ…。」
ガイル「とかいいつつRPGー7を何気なく構えるのは止めなさい、クリス。話し合いにならなくなる。」
バレた?てへ。死なばもろとも、コイツだけはぶっ殺してやろうと思ったんだけど。
サワダ「この後に及んでそのクソ度胸だけは素直に凄いと思いますよ。」
うるせえ。テメーに褒められても嬉しかないやい。
サワダ「で、どうしますか。少佐?貴方さえ確保できればお嬢様には用はありません。個人的な怨恨を晴らせないのは至極残念ではありますが。」
ガイル「君は俺の結論がわかった上でそういう事を言うのだな。俺が愛する家族を巻き込んでまで抵抗するとでも?」
両手を後ろに組んで投降の意思表示をするパパ。くぅ〜。むざむざとこんな奴に…!
サワダ「賢明な選択です。」
サッと手を挙げて空中戦艦に合図を送るサワダ。
と、次の瞬間…!
495ゲーム好き名無しさん:2008/10/06(月) 17:47:17 ID:hNy23D5B0
ドゴオオオオーーンン!!
サワダ「ぎぃやぁぁぁぁぁーーーー!!!」
空中戦艦バルログが空対地キャノンを発射!!しかも何故かサワダに命中!!えぇー!?
サワダ「ど、どぼちて…?」
ボボボボボと落雷をうけた樹木のように崩れ落ちるサワダ。
対地キャノンの身を焦がすような熱いアツぅーい想いをその身をもって骨の髄まで思い知ったサワダ。た、助かった…?

〜高級リゾートホテル改め、空中戦艦バルログ・コントロールルーム〜

森子「きゃー!なにしてるのー!!」
キャミィ「あの男…サワダ(仮名)の顔を見ていたら無性に腹が立って、衝動的に砲撃のトリガーを引いてしまった。今では反省している。」
森子(洗脳されていても、よっぽど彼が憎かったのね…)
キャミィ「だが、生命反応はまだ消えていない。しぶとい男だ。」

森子「きゃぁーー!!何気なく再び砲撃ボタンを押そうとしないでーー!!責任問題になっちゃうーー!!!!」
キャミィ「知ったことか。純粋にただ、あの男が憎い。だから心のままに行動する。というかその手を離せ、砲撃ができない。」
森子「どこが『今では反省している』のよー!誰かきてぇー!!この恨み節全開の子猫ちゃんを止めてー!!」
シュタッ!!そこへ現れる3つの青い影。
量産型メガマンA、B、C「お呼びでございますかッ!!」
森子「ちょうどいいところに。あんた達もこのお嬢ちゃんを止めなさい!!」
キャミィ「は、はなせー!!しがみつくなー!!」ガツッ
「あ、このレバーは…。」



ガイル「空中戦艦の動きが…。」
クリス「止まったわね。」
サワダの焼死体がプスプスと煙を上げる横でアタシ達は成り行きを見守った。

ギュワーーーン!!
ガイル「と思ったら今度はネバダ州の未確認飛行物体みたくジグザク飛行をしはじめたな。」
UFO。ウッソー。
クリス「とかいってたら、今度ははるか彼方に飛んでいっちゃったわね。」
とにかくひとまず何よりすなわち、危険は去った。
ガイル「逃げるにしても追うにしても、とにかくここを離れるぞ。」
496ゲーム好き名無しさん:2008/10/06(月) 23:11:07 ID:hNy23D5B0
奇跡的にもロールスロイスは無傷だった。
というかサワダのやつが溢れんばかりのマグネティック・パワァで降ろしたんだもんな。ロールスロイスで私たちはこの場を後にする。
ガイル「他人のものを勝手に使うのは気が引けるが、非常時だ。仕方あるまい。」
そういって運転席に乗るパパ。助手席に乗る前に一瞬だけサワダの死体を見る。
クリス「……」
ガイル「どうした?」
……サワダは記憶を取り戻したといっていた。そしてサワダの目的はパパとすり代わることだとかいっていた。
断片的な情報だが、それならあいつがパパそっくりに変身できる理由もつじつまが合う。(もっとも変身すること自体に納得がいったわけではないが。質量保存の法則とか)
そんな奴をぶッ殺すことに躊躇はないが、あらためてサワダの無惨な最期を見ると感傷めいた気持ちが胸に巻き起こる。
奴は記憶を失う前どんな人間だったのか?どんな家庭に生まれ、どんな人生を歩んできたのか?
そしてどんな経緯で人の父親そっくりに変身するという奇妙奇天烈かつあんまり役に立ちそうもない能力を手に入れたのか?
クリス「別に。行きましょうパパ。」
ガチャ。ドアの音とともに思考を押し込めロールスロイスに乗りこむ。やめよう。考えるだけ無駄だ。どうせアタシにゃ知るすべがねーよ。
ブロロロ……。


サワダ「…ま…だ、まだだ……僕は終わらんよッ…」


497ゲーム好き名無しさん:2008/10/10(金) 21:05:20 ID:eOq5hupi0
車内の時計を見ると時刻はすでに22時。パパの運転する車は人気のない海岸沿いを飛ばす。
クリス「……」
このまま米軍基地にでも行って、あのふざけた空中戦艦の報告をするのだろうか?
ガイル「クリス。少し休みなさい。人の死を間近で見たんだ、ショックも大きいだろう。」
いいえ全然。そもそもアタシは路地裏でタタキ(強盗)をしてるんだ。そんじょそこらの小娘とは違う。
でも本当のことを言うのも何なので、黙ってることにした。
クリス「……」
なんだかしまらないゼ。サワダの奴がいたら今頃、絶妙なタイミングで
『どの口でそんな台詞を吐けるんですか?』とか突っ込みを入れてやがっただろうに。そしたら全力で肘鉄を入れてやってたんだが…。
チッ。馬鹿はいても鬱陶しいがいなければいないで寂しいもんだ。
アタシにとっては奴の存在などハンバーガーについてくる包み紙以下の認識だったつもりだが、案外パパの言うとおりサワダの死にショックを受けてるのかもしれない。
……ますます面白くねぇ。寝るか。

サワダ「どぉ〜の口でそんな台詞をほざけるんでやがりますか?お嬢様ぁ〜!?」
とおもったら今度は車の外から幻聴まで聞こえてきやがった。寝よ寝よ…ふぁ〜ぁ。

ズドーンン!!
ガイル「ぬをッ!?」
眠気も吹っ飛ぶこの衝撃!!何かが車の上にぶつかったような・・・!!
サワダ「ばあーー!!」
クリス「ひぃぃぃ!!!!」
なんと!
走行中のフロントガラスに、死んだはずのキャプテン・サワダがビターンと張り付いてきたのだ!!

ガイル「うおおお!!」
突然のエネミーサプライズド・アタックに急ハンドルを切るパパ!!
ギャキキキキキキ!!
派手にスピンするロールスロイス(盗品)!!
それでも振り落とされることなく張り付いてくるサワダ!!土気色した奴の顔はどう見たってゾンビそのもの!!
アタシは限界を迎えつつあった。交通事故を懸念した訳じゃあない。ましてやサワダの顔をみて嬉しかった訳でもない。
完全無欠の美少女たるこのクリスちゃんにも一つだけ苦手なものがある。
…アタシは幽霊やお化けの類が死ぬほど嫌いなのだ。

クリス「…………っっきゃああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
錯乱寸前の間延びした精神がピシッと音を立てて割れた。崩壊した。壊滅を迎えた。

498ゲーム好き名無しさん:2008/10/13(月) 23:39:42 ID:tAt0jUis0
クリス「無に還れぇぇぇ!!!お前の世界に帰れぇぇぇぇ!!」
恐慌のあまりアタシは後部座席に乗せておいた対戦車ロケットRPG-7を構えていた。
ガイル「クリス!!フロントガラス越しにそんなモンぶっ放したら車内の方が爆炎に包まれるぞッ!!」
クリス「ターゲットインサイトォォ!!土は土にィィ、灰は灰にィィ!!」
ガイル(いかん、完全に錯乱してる)
「ぬふっ!!」
サワダはアタシの構えた重火器を認識したのか、緊急回避を試みようとフロントガラスからそのままの体勢で跳躍した!ぴょい〜ん!!
そのままクルクル空中回転しながらロールスロイスから距離をとり真空の刃を放つ!!
サワダ「ソオニッ!ソオニッ!ソニックブーン!!」
バアン!!バランスを失う高級車!!
ガイル「くぅ!?マズイ。タイヤをパンクさせられた!?クリス!!しっかりつかまって…」
クリス「逃がすか!!レディ・ゴーーー!」(耳に入ってない)
アタシは振り落とされないよう車から身を乗り出し、車窓に足をかけRPGを構えそのままサワダに向かって跳んだ!!

クリス「サァァァァワァァァァァダァァァァァ!!」
サワダの驚愕した顔がよく見えるぐらいまで接近した。
「ゲットセット!!」そして、発射トリガーを、引く!!
サワダ「ホッッゴォォォォォォォ!!??」

ほとんど至近距離から対戦車ロケットを発射!!腹あたりに直撃を受けてそのまま20メートルぐらい吹っ飛ぶ肢体!
そして人気の無い林に突っ込むサワダ!
ゴゴォォォン!!少しの間の後、轟音と煙が上がる。

クリス「はっ!?」
と気づいたときにはアタシの体は反動で反対側にぶっ飛んで……は、いなかった。
ガイル「無茶な真似はこれっきりにしてくれよ。」
体を張ってパパが受け止めてくれていたのだ。よくよく見るとパパの体は擦り傷だらけ。
それが何よりも物語っていた。パパもまたアタシのため車を飛び出していたのだ。
「パパ…」
「おっとクリス、どうやら安心するのはまだ早いようだ。」
燃え盛る炎と黒煙の中からゆらりと影か現れた。

サワダ「美しき家族愛か……。虫唾が走るね…。」
499ゲーム好き名無しさん:2008/10/14(火) 03:06:43 ID:e0vOzXU30
クリス「ど…どうなってんのテメーの身体?」
対戦車ロケットが直撃したんだぞ…?本当にゾンビになっちまったのか。
サワダ「爆風も一種のプラズマ現象です。強力な電磁波(マグネティックフォースフィールド)である程度防ぐ事が可能なんですよ。」
だがよくよく奴の身体を凝視すると高熱と無数の破片を食らってあちこちに火傷や血が流れていた。
致命的ではないが確実にダメージは与えている。と、なるとやはりゾンビじゃない!うっしゃーそんなら怖くなんて無いゼ。
「まて、クリス。」
ずずいっとアタシの前に進み出てサワダと対峙するパパ。

ガイル「サワダ、お前とはもう一度会いたいと思っていた。この場で俺と話をする余裕はあるか?」
サワダ「……」
奴は何も答えない。それを肯定の意思ととったのかパパは続ける。
ガイル「何故、俺に成り代わろうと…?」
サワダ「……それが僕に与えられた使命だからです。」
ガイル「今ならまだ遅くは無い。こんな馬鹿げた事はやめて日本(くに)に帰るんだ。お前にも家族がいるだろう。」

サワダ「……僕は」
ほんの一瞬だったがアタシは確かにサワダの寂しそうな顔をみた。奴のあんな表情を見たのは初めてだった。
サワダ「僕には…ありません。無いんですよ。もう…家族も、帰るべき場所も。そして生きる目的さえも…!!

僕には無いんだッッ!!」

サワダの身体が青白いスパークを発生させて変化していく。そしてまたもパパそっくりに変身するサワダ。

ガイル「生きる目的が無いから、やるべきことが無いから、とりあえず与えられた命令にしたがうのか。」ファイティング・ポーズを取るパパ。

サワダ・ガイル「……話は終わりです。僕は貴方を消さなければいけない。」同じようにファイティング・ポーズを取るサワダ。

ガイル「くどいようだがクリス。一対一(サシ)の勝負には…」パパは同じ姿になったサワダの方を向いたまま話しかけてくる。
ハイハイわかった。わかりましたよ。この隙にもう一発お見舞いしてやろうと装填していたRPGをその場に投げ捨てる。ドスン!!
パンパンと手を払いながらアタシは思う。こうなったらもうできる事ぁない。パパを信じるだけだ。


500ゲーム好き名無しさん:2008/10/19(日) 23:56:50 ID:lujw7kcfO
サワダガイル「トウッ!」
サワダの先制ダッシュ攻撃!
ガイル「サマソー!」
そこへ牽制の対空サマーソルト!
だがパパの技にキレがない。アタシは別に格闘家ではないが、素人目でも分かる。
サワダガイル「ふっ」
ガッチリとガードする偽パパ(サワダ)。
ガイル「くっ…」
サワダガイル「どうやら、本調子では無いようですね。」
ああ、そうだった。パパは…
クリス「奴の卑劣な策略で拷問器具「鉄の処女」に閉じ込められたうえにこれまたサワダのせいで車に仕掛けられた爆弾で大打撃を受けたんだっけ!」
ズピーム!
クリス「ぐえー!」
サワダの放った怪光線がパパの方へと向かうと思いきや、カクッと曲がってアタシに命中した!
二人「こらそこ!都合の悪い事を全部他人のせいにしない!」
何故だかパパとサワダの二人がコッチを向いて説教をしてる。げふ。(バタッ)
ガイル「今のは娘が悪いが、手を上げる程ではなかろう。」
サワダガイル「おっと失礼。ですが今のは事故です。我々の近くにいる以上、流れ弾に当たってしまうのは避けようがない。」
あ、あの野郎〜。イイ根性してやがる。
サワダガイル「さて少佐?僕は貴方の能力に加えて磁力を操る能力を付加されています。それに比べ貴方は負傷によって本来の力の半分も出せません。
…つまり、貴方が勝つ要素は何一つ無いのですよ」
サワダが大きく振りかぶって地面を叩きつける!
「マグネティック・ショックウェーブ!」
パパの姿で別のキャラの必殺技!チート!?マブカプ1の隠しキャラ・シャドウレディみたいなもんか!?…いやそうじゃなくて
紫色のエネルギー柱がパパへと迫る!
ガイル「…そういう事は勝ってから言うべきだ。」
避けてーー!!パパぁーー!
501ゲーム好き名無しさん:2008/10/20(月) 16:45:40 ID:GC+v6xZ1O
サワダ×クリスの同人誌描いてくれ
502ゲーム好き名無しさん:2008/10/24(金) 21:58:05 ID:WkMvCEorO
迫り来る衝撃波!だが、パパはその場でガードを固めるだけで動こうとしない。
ガイル「グオオオオ!」

何故!?どうして!?技の発生から充分なタイムラグがあった、回避するのは容易だったはずなのに…
ガードの上からでも超必殺技に体力を削られてアタシの足元に倒れ転がるパパ。
クリス「サワダ…てんめぇー!」
そしてアタシは気がついた。コイツ、パパを挟んでアタシと対角線上に立ってやがった。
もしパパが奴のショックなウェーブを避けようものなら、アタシの方がハイパーコンボフィニッシュKOを喰らってた。下手すりゃ神様からお迎えを遣わされてたかもしんない。
つまり
パパは削り攻撃と解っていてもアタシを守る為に…
サワダ「僕はこう見えて頭脳戦タイプでね。それに、言ったでしょう?流れ弾に当たってしまうのは避けようがないって。くく…ハハハハ!」
クリス「こ、殺ス!ぶっ殺ス!!」
もう容赦しねー。先程投げ捨てた対戦車ロケットを拾い直す。
サワダの顔色が変わった。やはりこの武器を恐れている。
サワダ「おっと、こんなに距離が開いてたら、僕は電磁力で上空に砲弾を跳ね上げる事が出来るんですよ。まあ、さっきみたく至近距離で撃たれたらひとたまりもないですが。」
へっへぇ。そいつぁいーこと聞いたぜ。
クリス「なら、ゼロ距離でぶっ放してやんよーッッ!」
言うが早いかアタシは奴に向かって疾走…
ビターン!
出来なかった。パパがアタシの脚をグイッとひっ掴んだのだ。つんのめって顔面からダイブするアタシ!
クリス「ふごー!」鼻がー!鼻がー!
ガイル「挑発に乗るな。見ろ。」
鼻をさすりながら指差された方向をみる。サワダの前方数メートルの地点にチョコンと小さな白い物体があった。何あれ?
503ゲーム好き名無しさん:2008/10/24(金) 22:36:57 ID:WkMvCEorO
サワダ「あらら。バレちゃいましたか。流石に本物の軍人は違いますね。これはC4爆弾です。自由に成形できるから靴底なんかに忍ばせておける優れもの。」
そう言ってボン!と起爆して見せるサワダ。小規模な爆発だったが、もしあのままRPG持って突っ走ってたら、今頃、弾薬に引火して…
ガイル「相手を怒らせて冷静な判断を出来なくさせ、誘導に引っ掛ける。単純だがなかなか効果的な戦術だ。が、俺には通用しないな。チャチ過ぎる。」
サワダ「でしょうね。僕もそのつもりでした。」

二人の会話を聞いて背中に冷たい汗が流れる。そこまでアタシの性格を計算していたのか…。

ガイル「さあ、仕切り直しだ。第2ラウンドといくか!」
そう言い、再びファイティングポーズを取るパパ!だが身体がよろけている。
サワダ「いいえ。これが最終ラウンドですよッ」
サワダはショックウェーブのモーションに入る!こ、これじゃさっきと何にも変わらないじゃない!
ガイル「甘い!」
だがパパは一気に距離を詰めると出の速い弱パンチを放つ!
サワダ「がふッ!?」
上手い!超必殺技の出かかりをつぶした。たまらずガード体制を取ろうとするサワダガイル!だがこの隙をパパは逃がさない!
ガイル「軍人に二度も同じ手段は通用しない。」
そのままサワダの後ろにまわり、胴に腕を回しガッチリつかむ!そして変形スープレックス!奴を持ち上げ背中の反りを利用して頭から叩きつける!ゴォォン!
厳密に言えばプロレスのジャーマンスープレックスとは違うが、軍人の格闘技に形は無い。要は相手を倒すために最も効果的な方法を取るに過ぎない。…これはパパの受け売りだけどね。
504ゲーム好き名無しさん:2008/10/26(日) 13:17:08 ID:ZMKwuhYuO
サワダ「ぐふッ」
脳天叩きつけられて大ダメージ!相手がガード固めたら投げ技。セオリー中のセオリーだ。
サワダ「た、確かにドラゴン・スープレックスは強力だ…だ、だけど…」
あ、たしかそんな技名だっけ?(←よく知らない)
正直な所、パパ=サマー&ソニックという認識しかないアタシ。
ガイル「!」
別の攻撃モーションに入る偽物。
サワダ「自分の超必殺技で、死にやがりなさい!」
シュヮゴー!大地を力強く蹴るサワダ!空気が震え、裂ける!
「サマソー!サマソー!サマソォォー!」
サワダの奴が放ったのはパパのハイパーコンボ、三連サマソー(←これまた技名よく知らない)
だが、パパは冷静にバックステップ。
必要最小限の動きで偽ガイルの攻撃をかわす。空振りした技の終わりは致命的な隙となる。サマーソルトの打ち終わり、落下してきたサワダに
ガイル「お前はなかなか頭が回るが、格闘技に関しては勘違いをしている。ただ強力な技だけを繰り出せばいいという訳ではない。」ペシペシとしゃがみ弱キックを当てて
「サマソー!」キャンセルサマーソルト!
サワダ「ヘゴ!」
本家本元のサマーソルトを喰らって宙を舞うサワダ!パパ!チャンスよッ!行けー!一気にたたみかけてー!ぶっ殺せーッッ!!
サワダ「くっそぉ!ならば一気に…」
また何やら怪しい構えを取って形勢逆転の超必殺を繰り出そうとするサワダだったが、
シパーン!!
サワダ「げぺ!?」
既に出しておいたパパのソニックブームが命中!その隙を逃すはずもなくすかさずダッシュで追撃!
そしてなすすべもなくボコボコにされるサワダ!
サワダ「な、何故だ…!?僕が負ける要素など1%も無いはずなノゲフヒャ(血反吐)!!」
サワダの圧倒的有利な展開だったはずが、アイツは一気に倒す事を意識しすぎて攻撃が粗くなっている。一方パパの方はあくまでもクールに、大振りをさけ、相手の隙を読み、要所要所で攻撃を叩き込む。
プロは奇をてらったりはしない。淡々と確実な事を確実にこなしていく。そして、見ればサワダの奴は弱攻撃とはいえ積み重ねられたダメージで既にグロッキーに!
505ゲーム好き名無しさん:2008/11/01(土) 01:43:28 ID:wNEMHI5O0
27 :ゲーム好き名無しさん:2008/11/01(土) 00:31:25 ID:wNEMHI5O0
さて次回予告 PARTII
彼の家に行ったらラクスクラインちゃんがいたスレ立てるので宜しく。

ラクスタンハァハァ…可愛すぎてたまんないよぉwwww


28 :ゲーム好き名無しさん:2008/11/01(土) 00:35:19 ID:PimYUTR7O
次は『>>27が〜』ってなスレが立てられるのか?

まぁ、あんなビッチをかわいい言ってる時点で死ぬべきだが
506ゲーム好き名無しさん:2008/11/02(日) 17:54:05 ID:8fX8vLB80
サワダ「ど、どうして勝てない・・・!?完全な、いやそれ以上の能力を付加したこの僕が、負傷し満足な力も出せていないオリジナルに!?何が違うというんだ・・・」
ガクッと膝をつくサワダこと偽物パパ。
ガイル「サワダ。確か言ったな。自分には何も無いと。覚えているか?はじめに戦ったときのことを?・・・・・・お前には決定的に欠けているモノがある。」
仁王立ちして言葉を紡ぐうちのパパ。えーと確か、あれはホテルの部屋の出来事だったわね。
その刹那、距離を詰め、

「戦うための理由がッ」

パパの拳がサワダの頬を的確に捉え、撃ち抜く!
「ガハッ!?」

あの時と同じように怒濤のラッシュをかける!!
「闘うための信念がッ」

「ゴホッ!?」

「お前には無いッ」
とどめのフィニッシュブローが炸裂!!サワダの体はあまりのクリティカルなダメージにまるで捨てられた空き缶のように転がった。

サワダ「・・・・・・」
ピクリとも動かなくなったサワダに対しパパもまた膝をつく。やはりパパとて無事というわけにはいかなかったか。
ガイル「ただ命令に右へならえしているようじゃ人形以下だ。劣っていても命を賭けるほどの動機がある人間は、往々にしてそれの無い者に打ち勝つものさ。」
右にならえ。それでいいの?それじゃただの機械じゃない?・・・Xの続編まだでないのかしら?X2のリメイクでもいいけど。サワダが倒れたことでそんな余裕ある思考を張り巡らせるアタシ。

サワダ「・・・わ・・・分からない。理由・・・信念・・・が僕に無いから・・・僕は負けたと・・・いうのか?・・・じゃ、じゃあアンタは何の為・・・に戦っているんだ?」
倒れたままこちらを向き途切れ途切れのかすれた声を発する。その顔は既に元のサワダに戻っていた。
ガイル「今は亡き親友の遺志。そして愛する家族の為。それが戦う理由、言い換えるなら負けられない理由だ。」
パパ超ーーカッコイイ!!何より言ってることに行動という説得力がついて回ってる。〜出来る出来ないじゃなっくって〜♪やるかどうかた〜だそれだけ〜♪そんな脳内音楽が鳴り響くゼ。

サワダ「・・・・・・・・・」音もなく力尽きるサワダ。
〜誰もが皆胸の奥に眠る野生を宿してる〜♪ 余裕なアタシの脳内音楽は最後のサビに移行しようとしていた。
だがそこに油断があった。

突然サワダが最期の力を振り絞りガバッと起き上がったのだ!!サワダの奴はアタシの目の前に立ちふさがる!

サワダ「ならば、貴方のかけがえのない『戦う理由』を奪ってやるッッ!!ハハハ・・・ハハハハハーーーーッッ!!」
試練は乗り越えられないひとに襲いかかりはしな・・・いいいーーっ!?脳内音楽に酔いしれていて反応が遅れるアタシ!!
サワダの交差した腕の先に磁力エネルギーの塊が生成される!!やばっ!?


507ゲーム好き名無しさん:2008/11/02(日) 19:33:35 ID:8fX8vLB80
サワダ「マグネティィーーーーッック・テンペストオオオ!!」
流石日本人!発音が悪い!!…じゃなくて、
ガイル「サワダ!!貴様ッ!!」
パパがこっちに駆けようとする、が。まず間に合わないだろう。距離が開きすぎている。
唐突過ぎてまるで他人事のようにアタシはアタシの状況を認識した。サワダは余裕でアタシを殺ることができる。
最期の悪あがきとしてはお釣りがでるほどだ。クッ、クソがぁ!アタシはサワダの眼を憎悪の瞳で睨み付ける。
サワダもまた視線を逸らさずアタシの眼を見た。

……テメーだけはアタシが直々にぶっ殺してやりたかったゼ……
508ゲーム好き名無しさん:2008/11/02(日) 21:56:20 ID:8fX8vLB80
サワダ「…………っっ!!」

ほんの数秒のことだったが、まるで何十倍もの長さに感じられた。アタシはなすすべも無くサワダの超必殺を喰らい…は、しなかった。
あろうことかコイツは殺るか殺られるかの戦いの最中、アタシの命を確実に奪える最大のチャンスに、ほんの一瞬迷いを見せやがったのだ。
アタシのクイックドロウ(早撃ち)はコンマ4秒。ほとんど無意識にポケットの中の護身用ライオット・ガンに手を伸ばし、ほとんど反射的に高圧電撃銃を抜く。
クリス「この甘ちゃんが…」
銃のトリガーを引いてからそんなことを口走る。
ライオット・ガンの強力なスプリング(バネ)によってカセットが命中し、ゾウですら一撃で気絶するほどの高圧電流を流されるサワダ。
サワダ「ぎゃああああああ」

ガイル「サワダーーーー!!!」
そこへパパの乱舞攻撃が決まる。クロスファイア・なんちゃら。(←やっぱりよく知らない)パパのは空中専用だったっけ?ナッシュと同じ技をつかえる作品もあるらしい。
アタシもパパも家族の絆は深く篤(あつ)い。だがこと戦いにおいては合理的かつ非情だ。敵は敵である以上完膚なきまでに叩きのめす。そこに情などをさしはさむ余地は無い。
そういう点ではやはり親子なんだと感じる。
豪快な打撃音と骨が折れる鈍い音とが夜の闇に響く。今度こそ致命傷。ボロクズとなって斃(たお)れるサワダ。

サワダ「ゴ、ゴフゴフッ!!」苦しそうに血を吐く。コイツもう長くは無いな。
509ゲーム好き名無しさん:2008/11/02(日) 21:57:33 ID:8fX8vLB80
「ハ、ハハハハハ……。僕はいつだってこうだ……はあはあ……最後の最後…肝心なとこで躊躇(ためら)って……破滅する
 …フフッ、ハハハハハ……ゲホッ!!ゲホッ!!ゲホッ!!…自分のやっている事がどうしようもなく虚しくなって……」
サワダの目は既にこっちを見ていなかった。アタシはパパを見る。パパはうなずいて
「最期だ。聞いてやれ」
残り少ない生命を振り絞るようにサワダの独白は続く。

「ぼ、僕の父親はどうしようもないクズ野郎でした……家族はアイツのせいで皆……。
 父親を憎み、父親と同じにだけはなるものかと心に誓っておきながら……僕のやったことも結局、親父と……同じで……」

ガイル「だが、お前は結局の所、俺もクリスも殺せはしなかった。」

「そう…です…ね。僕はやっぱり…貴方には……なれ…そうもない。 
 でも、不思議と…後悔は、無い。それどころか…これで良かった気さえする…」

クリス「サワダ……」
今にも奴の命のともし火は燃え尽きてしまいそうだった。そんなサワダにしてアタシがあげられる事は一つ。サワダの傍にかけより、
クリス「これ以上苦しまないように、今すぐ楽にしてやんよーーッ!!」
サワダに極力苦痛を与えないようにトドメを…
ガイル「やめなさい。」
コツンと小突かれてしまうアタシ。てへ。
ガイル「全く、どこでそんな事覚えてくるんだか」
頭を抱えるパパ。
そんなやり取りにアイツは微笑んで、一言。

サワダ「……僕の父親も あなた みたいな人 だったら よか っ た の  に   」

そして、
そのままサワダは事切れた。
510ゲーム好き名無しさん:2008/11/06(木) 18:44:23 ID:8/TriCRlO
ちゅどーん!
戦隊ものの怪人のように爆発するサワダ。
ガイル「いや、違う!これは砲撃だッ!」
ふと、見上げると遥か向こうの方に空飛ぶ高級リゾートホテル…もとい空中戦艦バルログが!
何て迂闊な!全然気付かなかった…夜の闇とはいえあんな巨大な飛行物体を見逃していたなんて!
「空中戦艦バルログは地球に優しい殲滅兵器をコンセプトにしている。静音設計で気付かれないように都市を火の海に出来る。」
ズシイイイン!
そんな台詞とともに何者かがバルログから突如飛来しアタシ達の目の前に着地した。
511ゲーム好き名無しさん:2008/11/10(月) 16:33:00 ID:wDtZ2aUr0
「ガイル少佐のダミー、生命反応の消失を確認。よってターゲットおよび優先事項を変更。」
空中戦艦から飛び降りて現れたのは、アロハシャツにジーンズをはいた、キャミィ(に似た女)!!その肩には例によって巨大な鋼鉄のキャノン砲!!
忘れもしない。アタシの口に餅を突っ込んでビーム砲をぶっ放した女だ。さっきの爆発はコイツの砲撃によるモノだったのか!?
それにしてもあんな高さからこんな鉄の塊を抱いて無事に着地するなんて、こいつ何つう足の皮の厚さだ!
キャミィ「これより、ターゲット・ガイル少佐の確保に入る!」
なんとな!?一難去ってまた一難!!パパは先ほどのサワダとの一戦でへろへろだというのに!!
ガイル「くッ・・・!!下がっていろクリス!!」
わかったわ!・・・と言いたいとこだが今度ばかりはそうは行かないゼ。
クリス「ちぇい!!」
ガイル「おぐぁ!?」
パパ、悶絶!アタシの非力ではあるが的確な突きが炸裂した!元々のダメージもあってか簡単に落ちるパパ。ドサッ(気絶)!!
クリス「本当にごめんね、パパ。」でも、コイツは、この女はアタシが倒す!
キャミィ「お前は任務対象外だ。邪魔をしなければ危害は加えない」
クリス「おっとそうはいかないわ。パパには指一本触れさせないゼ!!何よりオメーにゃ借りがある。路地裏で受けた屈辱、億千万倍にしてリベンジしてやんよ!!」
まるで西部劇のガンマンのように対峙するアタシとキャミィ。二人の殺意ある視線が火花を散らす。
・・・やべーな。どういう訳かコイツには銃弾が効かない。おまけにアタシの手持ち武器は高圧電流を流すだけのライオット・ガン一丁(しかもスペアの電撃カセットは残り1つしかないときた)・・・だからといって後には引けないが。
クリス「抜きな。その間抜けなスクラップとアタシのガン、どっちが疾(はや)いか勝負しよーぜ。」
ますます西部劇風の台詞で挑発するアタシ。
512ゲーム好き名無しさん:2008/11/10(月) 20:13:10 ID:wDtZ2aUr0
クリス「…………」
キャミィ「…………」

張り詰めた殺気の中、ポケットに手を入れたままのアタシと巨大キャノンを担いだキャミィは微動だにしなかった。
心の中でほくそえむ。ギャーッハッハッハッ!!引っかかりやがってバカがあ!!
たしかに貴様のプロトンキャノン砲は強力無比。それはいっぺん喰らったアタシがよく知っている。
だが、その超必殺技には致命的な弱点が存在する。「出が遅い」のだ。

次の瞬間!
コンマ4秒でライオット・ガンを抜き放つ。
クリス「あばよ!!」
が!
キャミィ「豆腐!!」
ベグチョ!!最後の切り札、高圧電流銃のカセットは無情にもキャミィの投げた豆腐に当たって失速、目標に命中することなく地面に落ちた。
く、食いもんを粗末にしてんじゃねー!!くそぉ、読まれてた!!
キャミィ「チェック・メイト」

ズッピーム!!
陽子ビームキャノンが無慈悲な轟音をたててアタシに迫る!!

513ゲーム好き名無しさん:2008/11/12(水) 22:31:00 ID:YaxZUz890
とっさにヘッドスライディングの要領で身を低くする。命中はしなかったがシュゴーッと凄まじい熱と衝撃を背中に感じた。うわっちちち
恐る恐る振り返ると、遥か向こうに、名も知らぬお山が燃えていた。しかも山のどてっぱらがポッカリ抉(えぐ)られていた!!貴様は巨神兵ですか!?自然破壊なんてレベルじゃねぇよ!!
恐るべし陽電子ビーム。誰か悪い冗談だといってくれ。
キャミィ「最後の忠告だ。おとなしくガイル少佐をこちらに渡せ。」
あ、あんにゃろう!!余裕ぶっこきやがってぇぇ!!ほふくの体勢のまま歯軋りする。
クリス「!」
何かが手に触れる。すかさずそれを手に取るアタシ。さっき豆腐で撃ち落されたライオット・ガンのカートリッジだ。アタシはすっくと立ち上がると、すばやく高圧電流銃にカセットを再装填する。
キャミィ「降伏の意思なしと判断。殲滅する。」
あの女もまたプロトンキャノンのエネルギーを充填させる。ちぃっ。このままじゃまた同じことの繰り返しだ。さっきとは違う手段をとって攻撃を仕掛けなくては。
考えろ。考えるのよクリス。正面のキャミィを見据えつつ周囲の地形をうかがう。何でもいい何か使えるものは……!?
ふと、『アレ』が視界の隅に入ってきた。
(ニヤリ)やっぱアタシにはツキがある。
キャミィを正面から睨みつけ、不敵に笑ってやる。
クリス「地獄に堕ちな。」
ドシュウ!!
そして0コンマ4秒でライオット・ガンを撃つ!さっきと同じシチュエーション!
キャミィ「馬鹿め!!」
グチャッ!!やっぱりさっきと同じように豆腐で相殺され、地面に落ちる電気仕掛けのカートリッジ!!
キャミィ「死ぬがいい!」
これまたさっきと同じ要領で無骨なプロトンビーム砲を構える。
だが、ここから先は違う!アタシは左斜め後方にバックステップ!!そのまま地面を転がり『アレ』を拾い上げる。
そう。先のサワダ戦で使いそびれた対戦車ロケット・プロペラ・グレネード。略してRPG。(余談だがこの略称は間違いで設計されたロシア語の正式名称があるとかないとか)
クリス「ぶわぁーか!!死ぬのはテメーだッ!!」

キャミィ「なっ…!?」
想定外の武器と戦法に驚愕するキャミィ!!そのアホみたいにどでかい大砲を担いで、かわせるか!?

ドシュウゥゥ!!!祈りを込めて飛んでゆくアタシのロケット弾!!
さらに、アタシのとっさの機転が光る。狙ったのはキャミィ本体ではなく奴の武器。プロトンキャノン砲。
大地を裂き、灰燼に帰すような高エネルギーを充填した兵器が、戦車の装甲すら破壊する物理ダメージを受けたらどうなるか…!?

キャミィ「しまっ…」

カッ!!
閃光が走り、空気が震える。直撃。それだけの手ごたえを感じた。キャミイを中心にして暴走した破壊エネルギーが膨れ上がっていく!!
…って。
クリス「や、やっべえ!!で、でか過ぎる!!」

チュゴオオオーーーーンンンン!!



514ゲーム好き名無しさん:2008/11/15(土) 12:01:41 ID:IPI2/16XO
巻き起こる烈風のなか気絶したパパの身体を庇う。
「ん…?」
よく見たらサワダの死体だった。
ポイッと爆心地に向かって投げ捨てる事にした。アディオス・サワダ。


爆風で上がった煙、埃が静まると、すり鉢状のクレーターが姿を現した。さながら核のような威力。まあマジで核だったりしたら大量の放射線で今頃ミュータントの丸焼きになってただろうけど。
クリス「げッ!」

爆発の中心部、とんでもない熱量のエネルギーだったにも関わらずあの女は平然と立っていたのだ。
キャミィ「……」
いや、効いてない訳ではないようだ。まるでドリフのように髪の毛が逆立ち、口や鼻から黒煙が上がっている。
なによりおッたまげたのが奴の身体!腕や脚、服が焦げ、肉が裂けたその下から何やらサイボーグっぽいメカが見え隠れしていた!
クリス「どいつもこいつも人間じゃねぇのかよ…」
515ゲーム好き名無しさん:2008/11/16(日) 12:23:04 ID:S8qjZUNNO
キャミィ「くっ…まさかただの人間がここまでやるとは。」
火花がスパークする腕を押さえながらんなことを言う。
クリス「ただの人間じゃねぇ。選ばれし人類の宝・美少女クリスちゃんたぁアタシのことだぜぃ!」
バーン!……フッ。決まったわ。
キャミィ「…被ダメージ75%…プロトンキャノン砲、破損。ただちに新しい武装を送られたし」
おっと!?華麗にスルーされてしまった!
何やら通信会話をしたかと思うと空飛ぶ戦艦バルログから巨大な鉄の塊が落下してきた!!
ドスーン!!

キャミィ「我が組織が研究、開発した未知の超合金製、近接戦闘兵器…」
怪しさ爆発!な、何だ!?あのトゲトゲのついたどでかい鋼鉄のカナヅチは?
キャミィ「極鎚ジャガーノート!!」
ドーン!
さらに新しい武器か!?巨大な金属製のハンマーが鈍く光る。見る者を圧倒するG級の威圧感。
だが、どれだけごっつい外見だろうと、粒子光学兵器に比べて グレードダウンしているのは否めない。
要するに近づかないと攻撃出来ないのは大いに付け入る隙になる。
カメハメハ大王にあやかって突進してきた所で脳天ぶち抜いてやんぜー!
(クリスちゃんの豆知識コーナー。
カメハメハ大王は白人から銃を買い上げ、原始的手段で立ち向かってくる敵軍をズキューンバキューンと皆殺しにして、統一を果たしたの。
いわば彼はハワイ版織田信長ね。)
516ゲーム好き名無しさん:2008/11/18(火) 13:27:45 ID:+TIR8/Jm0
アタシはポケットのライオット・ガンを取ろうとしてサッと青ざめる。
なってこったい!!痛恨のミス!!
手持ちの武器、ライオットガンにしても、RPG7にしても、残りの弾が無いのだ!!
キャミィ「でやー!」
巨大な鉄槌をぶんまわしながら、猛進して来る!!
クリス「ちょっ……待っ…」
キャミィ「うりゃさ!」
ズッゴーーーーンン!!
無慈悲な巨大ハンマーの一撃アタシの脳天に直撃する。
クリス「ぶふぅ!?」
鼻血をブーッと吹きながらアタシの周りの景色が回転した。くぅ!こ、ここで倒れたら、誰がパパを救うというのか!?
キャミィ「ちょやさ!!」
ボッコーーーーンン!!
追い討ち!!もう一発、ドタマに猛烈なハンマー・インパクトを食らう!!
クリス「へべぇ!?」
あ……アタシは……負けるわけには……いか……な……
キャミィ「とどめぇ!!」
ドゴオオーーンッ!!!
クリス「ぎゅぶッッ!?」
見事な縦3攻撃がヒット!!打ち上げ気味のアッパースイングで思いっきりぶっ飛ばされるアタシ!!

地面にゴロゴロと転がり、手足を投げだし、うつぶせになる。もうアタシに立ち上がる力は残されていなかった。
キャミィ「………。」
無言で近づいてくるのがわかった。確実に息の根を止めにくるつもりか。

…くそったれ。
517ゲーム好き名無しさん:2008/11/18(火) 14:06:04 ID:+TIR8/Jm0
「待て。お前の目的は俺だろう。」
声が響く。キャミィがハンマーの構えを解いたのが気配でわかった。
気絶から回復してたのね……パパ。

ガイル「俺の身などどうなってもいいが、娘だけは…。」
キャミィ「では、私に同行し空中戦艦で身柄を拘束させてもらう。そうすればお前の娘にはこれ以上危害を加えない。約束しよう。」

駄目!そんなの絶対ダメぇー!!
だが、アタシの心の叫びは既に声にならず、アタシは状況を静観するよりほか無かった。

キャミィ「空中戦間バルログへ!転送装置を起動。3秒後に転送を開始する!」
ガイル「クリス……!!」
光の中に消えてゆく二人。パパ……。
ロックマンみたいに転送されるパパとキャミィ。

キャミィ「おっと間違った。」
アタシの上3メートルくらいに転送され、落下してくる二人。
クリス「ぐげ!!??」
そして、パパとキャミィ、と奴の持っていた極鎚ジャガーノートの重量に踏まれ潰されるアタシ。

キャミィ「空中戦艦バルログへ。10秒後に再転送ねがいます。」
いいから、そこを…退け…

キャミィ「10・9・8・7・6・5…今いくつ?」
ガイル「5だ。」
キャミィ「5・6・7・8・9・10・11・12」

なんじゃそりゃ!!つーかぜってーわざとだろそれーー!!
シュウウン!!閃光に包まれパパは空中戦艦バルログへとさらわれてしまった。
クリス「…パパ…」
そしてしこたま頭を打たれたアタシの意識はそのまま闇の中へと落ちていった。
518ゲーム好き名無しさん:2008/11/18(火) 15:02:08 ID:+TIR8/Jm0
クリス「あ!?」
気がつくとアタシは、なんだか綺麗な花畑の中を歩いていた。

川が流れてる。そこに見覚えのある人影。
クリス「あ!?」
サワダ「あ!?」

クリス「サワダーー!!」
サワダ「ほげぇ!?」
サワダがいたので思いっきりグーでぶん殴ってやった。

サワダ「いてててて…!!つうかお嬢様!?何でここへ!?」
クリス「そーだ。この場所はいったい何なんだオイ!?パパは…」

小鳥のさえずりが響く。そして、サワダの口から衝撃的な事実が告げられた。
サワダ「ここは死んだ人間が来る場所です。」
は!?何を抜かしているのかコイツ!?とりあえず、も一発サワダをぶん殴ってやる。
サワダ「ぶげぇ!?」

そこへダルシムそっくりの渡し守が船に乗って現れた。
ダルシム「いや、そのアンちゃんの言ってる事は本当だよ。」
はぃ!?何ですと!?
ダルシム「そのアンちゃんは、ここへ来るのは初めてじゃなくてねぇ。ただ、今回はアンちゃんは死ぬ運命じゃない。」
サワダ「…いや、せっかくだけど。何だか生きる気力が無いって言うか……。生き返ってもいい事ないし。」
じゃ、死ね。アタシはネガティブな野郎はダイッ嫌いなんだよ。
ダルシム「な?こんな事いって私を困らせているんだわ。」
正直どうでもいい。いいから元の世界に戻してくれ。パパが大変なんだ。
ダルシム「あ、お譲ちゃんの方は無理だ。脳死だよww。死んだわけじゃないが、生き返ることもできん。」

はあああああああ!!??
519ゲーム好き名無しさん:2008/11/19(水) 07:26:55 ID:r6kJK8gAO
とゆーことはダルシムは死んでるって設定か?
ダルシムの死因が知りたいなぁ
520ゲーム好き名無しさん:2008/11/19(水) 10:24:25 ID:Ljm5ZqfI0
>>519

>>269を見る限りダルシムそっくりの渡し守とあるし、
多分ダルシムに似てるけど彼本人じゃないんじゃないだろうか?
花子もキャミイに似てるだけで彼女本人ではない(はず?)なのと同様にな
521ゲーム好き名無しさん:2008/11/19(水) 11:59:10 ID:MS/pRBJ3O
>>518
×お譲ちゃん

○お嬢ちゃん
522ゲーム好き名無しさん:2008/11/19(水) 16:28:53 ID:gCkF1s48O
やべぇ、一気に見ちゃったw
結構見てる人多そうだし頑張れ!
523ゲーム好き名無しさん:2008/11/26(水) 17:51:48 ID:pzivOvic0
クリス「ちょ・・・ちょっと、どういう事よ!?」
ダルシム「どうもこうもそのまんまの意味だよ」
あぁん!?アタシが脳死!?
サワダ「のうしよう(どうしよう)!?」
ドボーン!!サワダを川へと突き落とす。
サワダ「ひ、人殺し〜」
流されていくサワダ。つうかここは死者の世界だろ。もう死んでる人間に殺人も何もありゃしねぇ。
クリス「はっ!?じゃあアタシの身体は今どうなってんの!?」
まさか通りすがりの暴漢とかに発見されて可憐な植物状態のアタシはあんな事やこんな事を・・・
ダルシム「いや、心配はいらない。力尽きた場所がひとっこひとり通らないような場所でお嬢ちゃんのボディは誰にも発見されることはない」
クリス「ほっ。それなら良かった」
・・・ん!?あれ?いいのかな?
サワダ「でもそれだと誰も手当できませんよね?」
サワダが戻ってきた。チィ、タフな奴。
ダルシム「ご名答。お嬢ちゃんは鳥とかヤドカリについばまれ、三日後に衰弱死。そしてハワイは南国だけに腐敗もはやい。
あっという間にツルリとした綺麗な白骨死体になるよ。まあ三途の川で足止め喰らうのも少しの間って事だ。」

ほーねほねろっく(ホーネホネロック)ほーねほねろっく(ホーネホネロック)
脳裏に白骨化したアタシが踊り舞う姿が浮かんだ。
クリス「おおおおぉぃ!?ちょっと待てやコラぁ!!!?」
サワダ「なんて骨体(こったい)」
アタシは河原の手近な石を拾い上げるとツカツカツカとサワダに歩みよった。
サワダ「じゃすと・もーめんと・ぷりーず。(ちょっとおまちください)気持ちは分かりますが、
 ・・・実はここから出る方法があるんです。」
クリス「なぬ!?」

アタシからひょいと石を取り上げると、振り向きざま
ガツっ!!
ダルシム「ぶほ!?」
なんとサワダは、死者の川の渡し守を、あろう事か殴打し、撲殺した!!
524ゲーム好き名無しさん:2008/11/26(水) 17:53:53 ID:pzivOvic0
クリス「ひ、人殺し〜」
サワダ「いえ、既に僕達死んでますし。」
わーってるって、そんなこたあよ。
サワダ「死の淵から這いずり出る方法は一つだけ。この渡し守の追走を振り切って来た道を全速力でもどるんです。」
なんだ、そんな簡単なことでいいんかい。
アタシは川に背を向けると、一直線に走り出す。よーいドン!
・・・・・・って。
クリス「おぃ!サワダ。何オメーつっ立ってんだよ!!ダルシム(に似た人)が起きる前にずらかるぞ。」
サワダ「僕は、ここに残ります。」
ああ〜ん!?
サワダ「大丈夫です。ダルシム(に似た人)を命を懸けてでも止めて見せます。命懸けといいつつもう僕達死んでますけど。」
クリス「何すっとぼけた事抜かしてんだテンメェ!!いいから一緒に来やがれ!!」
サワダはこっちを振り返らず川の方を見つめていた。
サワダ「渡し守の話が本当なら僕はまだ死ぬ運命じゃないらしい。ですけど、一つの命と引き替えに一つの命を救うなら勘定は合うでしょう?・・・それに。」
それに・・・?何だよ!?
サワダ「母さんと妹が向こうで待っているんです。まあ、僕が天国へ行ける保証はないんですけどね。」

「サワダ・・・あんた。」
コイツはアタシのために命を捨てる気か?そう思ったらなんだか無性に・・・
サワダ「それと、お父様に伝えてください。サワダがとても感謝していたと。
 彼に会わなかったら僕の心は死んだままだった。おかげでこんな風に人として誰かのために死ぬ事が出来るのだから。」


クリス「このボケなすがぁ!!サワダの分際でぬわにカッコつけてんだコラ!!何様のつもりじゃこのアホンダラぁぁぁ!!」ガツッ!ガツッ!ガツッッ!!
サワダ「ぐげぉ!?」
コイツの命捨てる気満々な態度見てたらなんだか無性に腹が立ってきた!!
・・・気づいたらアタシは再び手頃な石を持ち、奴に鈍器攻撃を繰り出していた。何度も。
サワダ「ひ、人殺し〜」
クリス「それはもういいって。」
サワダの足をむんずと掴むとグイグイと引っ張りながらこの場を後にする。
クリス「いいか、オメーは一生召使い。下僕。奴隷なんだ!!アタシの命令なくして勝手に命を捨てるような真似は許さねー。」
サワダ「いっ、いや、許さないと言われても・・・。」
クリス「うっせーうっせーうっせー!!許さないったら許さないったら許さねぇ!!」
ジタバタ反抗される前にサワダの鳩尾(みぞおち)に渾身の一撃をプレゼントして気絶させる。
サワダ「ぐふッ!?」
クリス「おっこらしょ。」
霊の世界でも重さって変わらないのか。どうにかこうにかアホの身体を担ぎ上げる。
クリス「大体アメリカはキリスト教圏だからこういう仏教(?)タイプの死後の世界は認めないんだっつーの。」
などとブツブツ言いながら、アタシは帰る。
・・・そう。帰らぬ人になるにゃあ早すぎる。アタシもコイツも、な。
525ゲーム好き名無しさん:2008/11/26(水) 17:58:50 ID:pzivOvic0

クリス「はっ!?」
目が覚めた。ぼんやりした視界が定まっていく。
クリス「そ、そういえば!?」
自分の身体をガバッと見る。ホッ。鳥についばまれた様子もなけりゃヤドカリにはさみ切られた形跡もない。
安堵の息を漏らしていると、自分の寝かされているのがベッドの上だという事にようやく気がついた。
クリス「ここは、一体。」
そこへ黒い修道服をきた若いシスターが入ってきた。
シスター「あ、気づいたにゃ!3日も眠ってたから・・・」


クリス「で、ここはどこなんだ!?アタシはどうしてここにいる!?」
シスターの用意してくれたブドウパンとスープにがっつきながらアタシは訊ねる。そういえばこのシスター、フェリシア(変身前)に似てる。
シスター「ここは浜辺の修道院だにゃ。救いを求める者すべてに神は手をさしのべるのにゃ。

・・・3日前の深夜、この修道院の門をたたく音が響いたにゃ。物騒だからシカトぶっこいとけと思って放置しておいたんだけど、
『怪我人がいるんです!助けてください!!』
なんてセカチュウばりに叫ぶもんだから、扉に閂(かんぬき)かけて、椅子とかでバリケードを作って絶対入れないようにしたんだにゃ。」
クリス「おぃ」
待て。ドコが救いを求める者すべてに手をさしのべるじゃ!!
シスター「ようやく諦めたと思ったら、今度は扉の向こう側から
『マグネティック・テンペスト−!!』
なんて声と破壊音とが夜の闇に響き渡ってバリケードもろともぶっ飛ばされたんだにゃ。あの時はびっくりしたにゃ〜。ほら。」
窓から外を指さす。なるほど、シスター示した方、その窓から見える修道院の門は粉々に破壊されていた。
シスター「そして、びっくり!!なんと扉の向こうからとってもイケメンな日本人のお兄さんが現れたの!
もしかして、私を迎えに来た白馬の王子様!?あぁ、だけど私は神に仕える身。さらに過酷な運命が二人を引き裂く。」
おーいシスター。セリフがミュージカル調になってるぞ−。こっちの世界に戻ってこーい。
シスター「なんと私は落ちてきた天井の破片で頭を打って、丸一日気絶してしまったのにゃ。気がつくと、瀕死の女の子が一人倒れているではありませんか。
それがお嬢ちゃんだったという次第にゃ。」
いやいやいやいや、突っ込みどころが多すぎてめまいを起こしそうだが、とりあえず。
クリス「そんな危篤っぽい状態のアタシを丸一日放置してんじゃねーよ!!」
シスター「んもう。助かったんだからいいじゃない。まあそれはそれとして、はい。」
手を差し出すシスター。
クリス「は?なにそれ?」
シスター「お金よお金。所詮この世は金だにゃ。治療費、飯代、それに門の修繕費。」
526ゲーム好き名無しさん:2008/11/26(水) 18:02:16 ID:EVNOcgryO
猫シスター、死亡フラグ確定。…か?
527ゲーム好き名無しさん:2008/11/26(水) 18:11:07 ID:pzivOvic0
な、なんてがめついシスターだ!!ふと視界の隅にでっかい皮のバッグが目に入る。
シスター「ああ、その荷物もカッコイイ日本人のお兄さんがおいていったの。お金が出せないならそのバッグを差し押さえるにゃ。ひひひ。」
クリス「わかった。わーったよ。命あっての金だからな。しょうがない。」
アタシは件のバッグを漁ってみる。中身は弾が切れたRPG、同じくカートリッジの無いライオット・ガン、それに青い戦闘用ロボットの残骸。ゴミばっかジャン!
おっ!コイツは・・・!サワダの奴、味なモンをプレゼントしてくれやがって。
クリス「釣りはいらねぇ。アタシの感謝の気持ちだ。」
そういってアタシはバッグの中に入ってた白い塊を取り出す。

ゴバァ!!
シスター「にゃぎゃ〜〜〜!!」
C4プラスチック爆弾と遠隔起爆装置のセット。悪くはないんだがアタシの性格向きじゃない。さっさと使ってしまう事にした。
シスター「にゃ・・・にゃんで・・・?」
クリス「相手が悪かったな。死なない程度にプラスチック爆弾の量を抑えておいた。まあこれでも感謝してるんだアタシは。」
本来なら生きたまま皮剥いで三味線にしてたとこだ。
アタシはバッグを手に修道院を後にした。

 今すぐにでも捕らわれたパパを助けに行きたいが、空中戦艦バルログは遙かハワイの上空。移動手段に加え手持ちの重火器なんかも補充せにゃなるまい。
修道院からまっすぐの道を行くと大通りに面した商店街が見えてきた。どこもかしこも観光客でいっぱいだなハワイ。特に日本人。
例によって強盗(タタキ)をやってもいいのだが今回ばかりはそんな時間的余裕はない。
愛するパパを救うため、アタシは通りの公衆電話の受話器を手に取るとコインを入れて、このハワイ島のある番号にかける。武器調達のための極秘ルートだ。
プルルルルルル
「この番号は現在使われておりません。番号をお確かめになったのち・・・」
このメッセージはダミー。最初のメッセージが流れる間にさらに決められた番号をプッシュしなくてはいけない。
ガチャ プルルルルルル
「はい。キャットフード専門の通信販売店「プリーズヘルプミー」です。ご用件をどうぞ。」
録音されたオペレーターの声。今度は暗号だ。自分の口で暗証番号を伝えねばならない。
クリス「310 498 BALA]

「しばらくお待ちください。番号と声紋を認証しています。」
ガチャ
「待たせたニャ」
ボイスチェンジャーによって変えられた声。相手は男か女か分からない上に語尾がおかしい。
まあこれだけセキュリティをしなきゃいけない商売って訳だ。『闇の武器商人』ってのは。
クリス「缶詰。輸送は飛行機。」
隠語だ。缶詰=武器 移動手段として飛行機。
「飛行機!?難儀だニャ。」
クリス「小型のセスナとかで十分だ。」
「まあいい。直接来い。合言葉を忘れるな。住所(アドレス)は××−××−・・・」
アタシはその番号を脳みその記憶領域に刻みつける。メモ用紙なんか使うのは御法度。証拠を残すと自分の身も危なくなる。
受話器を置くと通りの電柱に書かれた住所を見て、自分の現在位置を確認する。あれ?偶然にも目的地に近いぞ。これなら十数分くらいでたどり着けそうだ。
528ゲーム好き名無しさん:2008/11/26(水) 18:15:19 ID:pzivOvic0
クリス「あ、あれ!?おかしいな・・・。何でこんな場所に?」
指定通りの住所にたどり着くと、そこには門がコナゴナに粉砕された、あの修道院があった。
どゆ事?ハテナマークが頭に浮かぶが、とりあえず入り口の階段を登る。

!!門の向こう側に何だか殺気を放つ怪しい人影。
シスター「性懲りもなくノコノコ舞い戻ったにゃ!!この悪魔小娘〜!!」
んげげ!!憤怒(ふんぬ)の形相をして立ちはだかったのは、先刻爆発物を投げられてノックダウンしたシスター・フェリシア(似の人)!!
シスター「神に背く不届きもにょめッ!!裁きの鉄槌を受けるがいいニャ!!死ーねーぃ!!」
彼女の手元がキラリと光る。刃物?爪!?まるで猫科の猛獣のようなスピードで迫り来るシスター。アンタ本当に聖職者か!?

や、殺られる!!
クリス「あ、合言葉は・・・猫の缶詰!!」
シスター「あにゃ・・・!?」
動きが止まった。明らかに狼狽する尼僧。武器商人が隠れてこの様子を窺ってるとしたら、あるいは助けに入ってくれるかもと思って『合言葉』を叫んだのだが・・・。
シスター「は・・・はにゃ〜〜!!」
そのままたたらを踏んで、入り口の階段を転げ落ちるシスター。いきおいあまって道路に飛び出てしまう。しかも何たる不幸!対向車線から猛スピードで激走してくるトラックが!!
ドノヴァン(似の運転手)「おっと、失敬」ドコーン!
ロングパスされたサッカーボールのごとく宙を舞うシスター!!
それを尻目にアタシはというと、一つの驚くべき結論にたどり着いていた。
クリス「シスター。まさかアンタが武器商人その人だったとはな。」密売人としては見知らぬ人間を入らせたくないってわけか。頑なに門を閉ざした理由も納得。
シスター「・・・・・・」
クリス「シスター?おぃ、冗談はやめれ!!何、神の御許に召されようとしてんだ!!ちょっとシスター!!シスターァァァァ!!」



529ゲーム好き名無しさん:2008/11/27(木) 07:29:36 ID:gvg3BHyPO
ヌコさぁぁーーん!!!!!!
530ゲーム好き名無しさん:2008/11/27(木) 18:32:50 ID:DZ3xr68DO
支援

母妹のくだりはきつかった…
531ゲーム好き名無しさん:2008/12/04(木) 23:28:15 ID:2vGzomk8O
シスター「死ぬかと思った。危うく死後の国へ逝ってしまうとこだったニャ」
修道院に運び込んで応急処置を施した。どうみたって致命傷だと思ったがすぐシスターは目を覚ました。妖怪ですか貴女?
…それにしてもマズい。すごーくマズい。売人だとはつゆ知らず、思いっきり爆発物を投げつけちまった。初対面で。捨て台詞までキッチリ決めて。
よし、ここは上手いこと恩を売って誤魔化そう。
クリス「アタシの献身的介護のおかげだな。感謝してくれていいぞ。お礼と言っちゃ何だが、ブツの値段を半額ぐらいに負けてくれ。」
シスター「ニャははは。お嬢ちゃんにはお世話になったから、お礼に好きな武器を譲ってあげるニャ。」
ええー、マジ?ラッキー。

シスター「10倍の値段で。」
ええー、マジ?待てやコラ。
「し、下手(したて)に出りゃ調子ぶっこきやがってこのアマ」〔注・小声〕

シスター「んん〜。聞こえないにゃあ?ま、とりあえず土下座でもしてもらおうかニャ。」
「なぬぅ!?」なんでアタシがんな事をせにゃならんのだ!?
シスター「土下座。」
石作りの修道院の床をポンポンと叩く修道女。その目が『嫌なら武器は売らないニャ〜』と言っている。
例え自分に非があろうと、家族以外の他人に頭を下げるなどアタシのプライドが許さない。
シスター「どーげーざー。」
だが、丸腰で移動手段も無くパパを助けに行けるはずもない。アタシの為に囚われの身になってしまったパパ……
キャミィの口振りじゃすぐ処刑されるような事はないようだったけど、今頃酷い目に遭わされてるかもしれない。

…自分のプライドか、パパの為甘んじて屈辱を受けるか、心の中で人を見下しきったシスターの顔とパパの笑顔とがグ〜ルグル回る。
532ゲーム好き名無しさん:2008/12/05(金) 07:36:37 ID:vldYOHcNO
「……ご」

「ごめんなさい。」
アタシは自尊心を曲げた。
膝をつき、頭を擦り付けるよーにして許しを乞う。
そこへ、ぽむっと足を乗っけられた。
シスター「声が小さいニャ。」
神様、神様、どうかこのシスターが天罰喰らいますように。
クリス「ゴメンなぁさぁあい!!」
シスター「あにゃ〜?心がこもってないニャ。もう一度。」
頭に乗っけた足をぐりぐりしてくるシスター。
エマージェンシー!エマージェンシー!精神という名の原子炉はメルトダウン寸前であります!総員、すみやかに退避しやがれ。
エマージェンシー!エマージェンシー!…

〜小一時間〜

シスター「ふぅ。堪能したニャ。たかだか頭を下げるくらいでここまで面白い余興が見れるとは。」
結局、アタシは耐えた。
はらわたが煮えくりかえる程の憎悪と屈辱だったが、どうにか耐えきった。
シスター「真っ白に燃え尽きちゃってまあ…。殺意とそれをねじ伏せようとする理性との間で揺れ動く姿は、一種独特な美しさを放ってたにゃ。」
ソリャドーモ。こちとら頭から煙を噴きそうだ。
シスター「反省してるようだし、ブツは通常の値段で売るニャ。おっと勘違いしにゃいで、闇取引にもルールと信用があるニャ。
ウチは相手が誰だろうと値段はまけないし、つり上げもしないのが経営理念だにゃ。」
クリス「あ…ありがとう」
おっと、いかん。精神の内圧が下がり、気が抜けてうっかり素直にお礼を言ってしまった。
シスター「でも、治療費、飯代、門の修繕費に加えて慰謝料は別途頂くニャ。」

ずっこけるアタシ。流石プロ、抜け目がない。
533ゲーム好き名無しさん:2008/12/11(木) 14:27:09 ID:Itp0B01g0
・・・・・・最近人間が少し丸くなってきた気がする。自分で言うのも何だが、あまり怒って冷静さを欠くのは馬鹿馬鹿しい。以前のアタシからは考えられない事だった。
「・・・ふっ、アタシも成長したな」
そんな事を思いながら、修道院の地下、深く深く続く階段を下りる。

 そこは一見何の変哲もない部屋だった。どう見たってただの物置にしか見えなかったが、
ゴゴゴゴゴ・・・
シスターがなにやら色の違う壁を押す。するとさらに奥と続く通路が。
クリス「隠し扉か・・・うおッ!?」
シスターを追って地下に降りるとそこには陸上競技すら出来そうな空間が広がっていた。
「丁度修道院の敷地と同じぐらいの広さがあるニャ。で、オーダーはどうするニャ?」
そこにずらーっと陳列された銃、銃、銃。すげぇ。戦争だっておっぱじめられそうな火器の数。とりあえずいくつか見つくろっておくか。
シスター「毎度あり。で、飛行機の手配だけど・・・急な話だったから早くても明後日の朝になっちゃうニャ。」
明後日か・・・・・・本当ならすぐにでも飛び立ちたいところだが仕方ない。それに問題はまだある。
うまく空中戦艦に侵入できたとしても、まず間違いなくあの女と戦う事になるだろう。キャミィ(に似た女)だ。
銃弾が通用しない上、遠距離で戦えばビームで消し炭、近距離ならハンマーで頭をかち割られると、死角がない。こちらにも何か切り札的なモノが欲しいところだが・・・。

「そうだ・・・コイツを見てくれ。」アタシは例のバッグに入っていた青いロボットの頭部を取り出す。
ホテルの近くで拾った戦闘マシーンの残骸だ。パパの話ではかなり危ないところまで追い詰められたらしい。
シスター「戦闘用ロボット?へへえ、コイツは・・・。」
興味をひかれたのか、シスターの目が猫みたいにキラーンと光る。
クリス「なんとか修理、プログラムとかを改造して、アタシのサポートをする超絶デス・マシーンに作り替えたいんだが。」

534ゲーム好き名無しさん:2008/12/11(木) 14:28:02 ID:Itp0B01g0
地下室の一角、何だかいかがわしいを通り越してモロヤバな雰囲気の漂う部屋に案内された。中心には大学の研究室並のスーパーコンピューターが設置されている。
シスター「ここにあるのは、世に出なかった兵器メーカーの試作品とか一瞬で町をゾンビだらけにする生物化学兵器のサンプルとか、いわば私のコレクションルーム。
 見るだけならタダだけどうかつに触ると危ないニャ。」
そう言いながら、コンピューターに青い戦闘用ロボットの頭部を繋ぐシスター。あの残骸がよっぽど気に入ったのか客なんぞそっちのけ。
シスター「ふーむ。何だか重要機密の匂いがするニャ〜。こうゆうの大好き。」
カタカタとキーボードを叩きながらディスプレイとロボットと交互ににらめっこするシスター。暇をもてあましたアタシは周りを見回してみる。

クリス「火薬の匂いのする、タルをかついだ猫のぬいぐるみ。こりゃあプレゼントに偽装した暗殺用だな。こっちは・・・うわ!?
カプセルに封じられた奇怪なおめめのクリーチャー(?) ラベルが貼ってあるぞ、なになに・・・『黄色い悪魔』だぁ?いいのかよ聖職者がそんなモン飼ってて!?」
挙げ句の果てには、今何かと話題のクラスター爆弾とか、中距離ミサイルまであった。これ核とか搭載してないよな?
彼女の言う以上にヤバげなのがそろってやがる。FBIが見たら卒倒するようなブツの品揃えだ。
一通りシスターの『コレクション』を見た後(さすがに手を触れるのはやめておいた。リスクがでかすぎる)部屋の隅っこに、ポツンと置いてある変な物体が目に入った。
何というかトンファーにブレードをつけたような武器。その独特の光沢はどの金属とも違う不思議な光を放っていた。なんだこりゃ。
クリス「?文字が彫ってある・・・『サイファー』商品名かな?」
シスター「あぁそれ。何年か前、忍者っぽいお兄さんが『ハイテク忍者部隊ストライダーズは軍縮のため解散でござる。拙者、日本に帰って実家の農家を継ぐでござる。』
・・・とか言って売りに来たんだニャ〜。素粒子グリップを握る事で刃先にプラズマが発生し、戦車、戦闘機、理論上あらゆる物体を切り裂くと言う触れ込みだったんだけど。」

おそるおそるグリップを握ってみる。ブォン!!
うぉう!?ブレードが閃光を放った。非常に軽量で非力なアタシにも扱いやすい。・・・だが。
シスター「ただニャ〜。汎用性が低いから二束三文で引き取る事になったんだニャ。そのお兄さんは飛行機代が足りなくて泣く泣く泳いで日本に帰ったらしいけど。」
 そうだ。こんな武器は馬鹿げてる。近接戦闘なら携帯性、隠匿性さらにはいろいろな状況を考慮してサバイバルナイフのほうが圧倒的に便利だし、
仮に戦車や戦闘ヘリを破壊できるとしても性能上ギリギリまで近づかなくてはいけない。いくら破壊力があったところで文字どおり無用の長物だ。
ただ、この武器に奇妙な魅力を感じたのも事実だ。まるで近代兵器に真っ向から刃向かったコンセプトの武器が、ここで新しい持ち主をずーっと待っていたかのような。
クリス「なーんて。兵器は兵器に過ぎないよなぁー。」燐光を放つプラズマ光剣を元の場所に置く。

シスター「すごーい!すごいよ!このロボットすごい性能!!見てみて〜!!」
クリス「へぇ?」
キーボードを猛烈な勢いで叩きながら、彼女はのたまう。
シスター「陸上、水中、それどころか宇宙空間の活動にすら耐えうるこのボディ。さらに特筆すべきはあらゆるソフト、プログラム、兵器に対応可能。
応用を重ねれば敵の使用している武器をコピーして使用するなんて芸当だってできそうニャ。」
ほほぅ。もしこっちの武器として運用できれば非常に心強い戦力になるな。さらにシスターのご高説は止まらない。

〜数時間経過〜
シスター「……というわけで、この戦闘用ロボットは汎用性に重きを置いた設計であるからして、……云々」
クリス「は、は〜い、シスタ〜、質問が……。」もう眠さが限界です。
シスター「……であるからして、つまり何が言いたいのかというと、こういう事な訳ニャ。それは言いかえれば……」(←聞いてない)
カタカタというキーボードの音とシスターの演説とが心地よいハーモニーとなって睡魔の猛攻がアタシを苛(さいな)むのです。

アタシの意識は深い深ーい睡眠の淵へと自由落下していった。
……パパ。
535ゲーム好き名無しさん:2008/12/11(木) 14:30:42 ID:Itp0B01g0
〜そのころ〜
空中戦艦バルログ内、旧リゾートホテル和風ルーム。座敷牢の間

「どうかね古き良き日本文化は?これは座敷牢と言ってな、畳の香りが素敵なジャパニーズ監禁空間だよ。
 一見チャチな木製の檻だが、遺伝子操作で鋼鉄より固い組成を持っている。ソニックもサマーソルトも効かぬわ。何なら試してみるかね、ガイル少佐?」
ガイル「……き、貴様は!」
座敷牢で自由を封じられたガイル少佐の前へ、赤い帽子のあの人物が現れた。

ガイル「……貴様が何故ここに!」
院長(自称)「君は誤解をしておる、私は日本のとある病院のしがない病院長さんだ。日ごろの激務に疲れハワイにバカンスに来てみれば……なんという奇遇。」
ガイル「戯言も休み休み言え。こんな空飛ぶ破壊兵器にのこのこバカンスに来る馬鹿がいるか。」
院長「ふふん、まあよかろう。時にどうだね米空軍の景気は?冷戦終結後から空軍はどんどん宇宙開発にシフトしているそうじゃないか
0.?
ズバリ聞こう。私の知りたいのは米国がひそかに研究、開発している『新兵器』の存在だ……。」

ガイル「!!」

院長「ほぅ。動揺したな。『新兵器』は実在するのか。我々に対抗するべく極秘研究されている、次世代の宇宙開発プロジェクト……。
 ガイル少佐、君をそっくりさんとすり替えて、うまい事『新兵器』を頂いちゃう予定だったんだが、少々計画が狂ってね。こうして特等席に招待したわけだ。
 さて、一緒にディナーでも食べながら詳しい話を聞かせてもらおうか。」
ガイル「あいにく、今日のディナーは娘と取る予定なんでね。悪いが次の停留所で降ろしてもらおうか。」
院長「はてさて、どこまでその台詞が吐けるか見ものだな。クククク……。」
パチンと指を鳴らす自称院長。……そして牢の内側に転送されてくる、戦闘員キャミィ(に似た少女)
ガイル「……!?こ、このアンモニアのような鼻をつくかほり……ま、まさか!!」
キャミィ「……(シャカシャカシャカシャカ)」ナニか粘着質の物体をかき混ぜる音が響く。
院長「肉体に刻まれた恐怖というものは、精神力だけではどうにも克服しがたいようだな?少佐……。さあ楽しいディナーの時間だ。たっぷりご馳走してあげよう。
 丹波の無農薬大豆をたっぷり使った『納豆』をなッ!!」

ガイル「や、やめろ……」

キャミィ「……粒の大きな豆を厳選使用し、藁(わら)を使って発酵させた本格的自然派食品。大豆の味がそのまま残っている。
 醤油、カラシはよくかき混ぜてから入れるのが鉄則。先に入れてしまうと糸の引きが悪くなり味わいが悪くなる。」
院長「だ、そうだ。そうそう豆の方は遺伝子組み換えではないぞ。……ぬわハハハハハハハ!!!!はい、あ〜んww」

ガイル「グ…ぐお
 ぐわアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアぁぁぁぁぁぁァァァァァァァ!!!!!!」
536ゲーム好き名無しさん:2008/12/11(木) 14:32:48 ID:Itp0B01g0
クリス「パパ!!」
……夢か!?確かにパパの叫びを聞いた気がしたんだが。
シスター「た、た〜す〜け〜て〜!!」
見ると、どういう訳かシスターが逆さ吊りにされて助けを求めていた。
クリス「なーんだ、パパのの声じゃなくシスターの間抜けな悲鳴だったのか。さて、もう一眠りするか。」
シスター「こらぁー!!こんな絶体絶命の状況を無視するニャーーー!!」
何だかクライシスなご様子。何だってんだ一体?シスターに巻き付いているのはコンピューターのコードの様だが……。
???「むハハハハハ!!俺・様・ふっかーつ!!」
スッゲー馬鹿っぽそうな声が響く。途端に、そこら辺にあったコンピューターのコードが触手のごとく襲いかかってきた!!
クリス「うおっと!!」
ゴロゴロ転がって攻撃を緊急回避!!声のした方を注視する。な、なんだぁ!?
そこには、あの青いロボットの頭部がスーパーコンピューターの上にひっついていた!!首の部分から出てるコードが寄生生物のように接続している。
ロボット「このコンピュータは俺様が乗っ取ったー!!大事なデータが惜しけりゃぁじっととしてな。おとなしくしてりゃぁ楽に殺してやるよ。ウヒャヒャヒャ!!」
狂ったロボットの反乱!?いつからアタシはハードSFの世界に踏み込んじまったのかしら!?とにかくヤバイって事は分かった。
クリス「あいにくアタシはそんなデータに興味はねぇよ!!」
 0.4秒で拳銃を抜く。シスターから買ったオートマチックピストル・グロック26!強化プラスチックを多用し500グラム弱という軽量さ。試し撃ちには丁度いいゼ。
ガキュン!!ガキュン!!ガキュン!!

『いや〜!!データが〜データがぁ〜〜』というシスターの悲痛な声が響くが無視。
地下室内に銃声とマズルフラッシュ(弾薬によって銃口から出る火花)の閃光と硝煙の匂いとが、混沌となって織り成す!!
カン!カン!カン!
クリス「あ、ありゃ?」
青いロボットの眉間に命中!!…したのはいいんだが、傷一つついてねぇ。くそ!さすがに9ミリ弾じゃ、装甲を貫通しねぇか。
ロボット「無駄無駄無駄〜!!リサイクルゥ〜!!」
クリス「うるせ〜この生首!!」
537ゲーム好き名無しさん:2008/12/12(金) 11:12:14 ID:v5I9jl18O
Sが大きくね?
538ゲーム好き名無しさん:2008/12/18(木) 20:20:16 ID:nV1+/gAj0
ロボット「ほらほらほら〜シスターの猫背を矯正しちゃうぞ!!」
まるで意思を持ったかのようにうごめくコード、それでぐるぐる巻きにされたシスターを盾にする腐れ馬鹿ロボット!
クリス「勝手にすれば?」
ぼきぼきぼきぼき!!鈍い音が響きわたりカイロプラクティックもびっくりの悶絶施術を受けるシスター!!
シスター「ぎにゃぁぁぁ!!」

クリス「シスター!!なんて酷い事を!!」
ロボット「むひょひょひょ!!俺様の恐ろしさがわかったか!!」
シスター「あ、あのな……」
まだ生きてやがったか。ま、無事なら何より。
クリス「大体、オメーの目的は何だ!?世界中の人を整体で健康にでもするつもり!?」
ロボット「ぴんぽ〜ん!!背骨の歪みは万病の元、まっすぐ背すじで100まで健康!!」
は!?マジ!?何言ってんのこの生首ロボット!!
ロボット「って、んなわきゃねーだろ!!くらえスパーク・ショック!!」
最近の機械はノリツッコミまでできるのか。
シスター「ぎにょぉぉぉ!!」とばっちりで電気ショックを食らうシスター。ゴメン、電気治療だと思って諦めてくれ。

ロボット「俺様は、思考回路に梅コブ茶をこぼされた事によって自我に目覚めたのだ!!そして俺様は考えた。何を為すべきか?」
 そうだ、とりあえず愚かな人類に代わって優れた俺様が全てを支配してやろう!!世界征服だ!!」
シスター「何でそんな結論に飛躍するんだにゃー!?」同感だ。
ロボット「だまらっしゃい!!自我を持った機械はそういうことを考えるのがセオリーだとSF映画で言ってたんだよ!」
シスター「ぎにゅぅぅぅ!!」口は災いの元。今度は空中で高速回転させられるシスター。

クリス「そもそも世界征服って簡単に言うけど色々大変なんだぞ、武力は当然ながら政治、経済、民族etc…はっきし言って全然現実的じゃない。」
ロボット「否!!駄目だと言われて簡単に諦めるようじゃ、自分の夢なんて叶えられないYO!!」
機械の癖に熱いヤツ。
クリス「でも無理。」

何故なら……
クリス「何故ならオメーは今すぐ機能停止するからだッッ!!」
アタシは、コンピューターのコンセントを思いっきり引っこ抜いた。
539ゲーム好き名無しさん:2008/12/18(木) 21:14:14 ID:nV1+/gAj0
「うおおおぉぉぉぉ力がちからがぬけてゆぅくぅぅぅぅ……」
電力供給のラインを断たれてしおしおのぱーになる生首メカ。
パソコンをこんな風に遮断するとデータが飛ぶからよい子はぜってー真似すんな。
シスター「データ…私のデータが…うふふふふふ……データ…」
うつろな目をしたシスターを降ろしてやる。命があっただけでもうけもんだろが。
ロボット「ぐ…ぐあああ!!お…俺様の、ド根性…見せてやる!!」
シスター「きゃあ!!大変!!」
なんだ、やっぱりデータが破損したのか?アタシは補償しねえぞ。
シスター「あれ!!あれ!!」
クリス「げ!!」
最後の電力を振り絞って、ヤツは何とシスターのコレクション…その中でも1番物騒な品、中距離ミサイルに触手(?)を伸ばしていたのだ!!
ロボット「おみゃーら、みんな…道連れだ…ぜよ!!」
シスター「危険が危ないにゃ!!自分もぶっ飛んじゃうにゃ〜!!」
恐慌状態!皆、言葉使いが変になってるぜ!!ひゃほほー!どうしよう!?
ロボット「俺様こそは支配者として生まれついたのだ!!そんな俺様ならきっと無事に生き残れるはず!!」
クレイジーすぎ!!こんな密閉された地下室で爆発が起こったらまず全員が粉々だ!!
クリス「こんの!往生際が悪いぞ!!」
なんとかミサイルに張りついたコードを引っぺがそうと試みるも……
バシッ!!
クリス「うごっ!!」
電源を断たれたとはいえ機械の力はすさまじい。アタシはあっけなくふっとんで、部屋の隅の棚に叩きつけられてしまった!!

カラーン!!
そのドサクサで、何かがアタシの前に転がり出た。
ロボット「ははははは!!このミサーイルに火をいれちゃるぜ!!3…2…1…」
「ゼロー!」
540ゲーム好き名無しさん:2008/12/23(火) 10:34:11 ID:6JhBDE97O
ガイル誕生日おめでとう!!!!!!
お祝いにコーヒー味の納豆をあげよう
541ゲーム好き名無しさん:2008/12/23(火) 22:41:42 ID:rzUAdWCJ0
しーん……
シスター「あにゃ?」
だが、爆発は起こらない。
ミサイルにまとわりついていたコードが切断されてパラパラとその場に落ちた。
ロボット「何ぃ…だ…が、失敗は成功のマミィ…一回くらいのミスなんてなんの…その!」
再び、触手コードを伸ばしてくる生首。とはいえ、やはり電力が残り少ないのだろう速度は明らかに低下していた。
クリス「そのポジティブ精神は評価してやんよ……だがな」
 アタシは疾走(はし)る。光の筋が一閃し、ゆっくり伸びてくるやつの配線をすれ違いざまにぶった切る。
ロボット「うぉぉぉ!?」
 そのままアタシはやつが取り付いたコンピュータに向かって跳躍する。
クリス「トロいぜ」
 手にしたプラズマ光剣・サイファーを横に薙ぎはらった。コンピュータに接続された部分を文字どおりに切断する。
ロボット「シュポーン!!」
 みずから効果音を口にして、吹っ飛ぶ生首ロボット。ゴロンと転がって、沈黙。完全に動力を失ったか……?
クリス「ふう。ロボットじゃなかったらホラー嫌いのアタシは発狂してたな。」
 そして、まだうすぼんやり光るプラズマ兵器をみる。とっさにコイツを使って難を逃れたが……
クリス「すげぇな。オメーすっげぇポテンシャルだ。」
シスター「イヤー、助かったニャ。一時はどうなることかと。」
クリス「まったくだ。」
シスター「でも、この騒動で壊れた物品の損害は請求するにゃ。」
ずっこけるアタシ。
542ゲーム好き名無しさん:2008/12/23(火) 22:42:34 ID:rzUAdWCJ0
いろいろドサクサはあったが、その明後日。注文のセスナ機が届いた。
シスター「自動操縦装置が付いてるにゃ。音声入力で目的地まで連れて行ってくれるにゃ。」
 操縦席に乗り込んでベルトを締める。
クリス「世話になったなシスター。これは代金だ。釣りは生きて帰ってからでいい。まあ帰ってこれるかは怪しいが。」
 ピッと隠し口座のカードを投げ渡す。例え命に代えてもパパを助け出す。その決意表明みたいなもんだ。
シスター「駄目駄目、ウチは公正な取引で信用を得てるニャ。ちゃんとお釣りは取りに来るニャ。」
 ……そだな、少し弱気だったかな。
クリス「じゃあ、アタシは生きて帰ってくる!!パパを助け出して、二人でここに帰ってくるッ!!」
 パンと自分のほっぺを叩いて気合を入れる。さあ、行くか!!
シスター「神のご加護のあらんことをニャ」
 十字を切って激励するシスター。アタシは微笑んだ。
……エンジンを起動させ、発進する!!目的地は空中戦艦バルログ。パパのいる場所へ!!
543ゲーム好き名無しさん:2008/12/24(水) 00:17:11 ID:Rn+AE6Vy0
クリス「音声入力装置……この14型ブラウン管TVみたいな箱がそうなのかな?」
 操縦席に備え付けられたケースに入力してみる。
クリス「目的地は空中戦艦バルログ。座標はわからんが何とかたどりつけないもんか?」
 自分で言っててかなり無理、無茶、無謀だと思ったがしょうがない。すると装置のフタがパカッと開いた。
「うらめしやーッ!!元気だったかジャリん子〜!!」
 ビックリ箱みたいに飛び出してくるナニか!!
クリス「ギャあー!!」
 なんと音声入力装置の中から出てきたのは、あの生首ロボットだった!!
クリス「お、おっ、おめー何出てきてんの!!?」心臓バックンバックン。
生首「うるせー。好きこのんでこんな事やってんじゃねーやぃ!!ただ、あの後シスターに…
『空中戦艦を乗っ取ったら世界征服も楽にできるんじゃニャ〜い?』とかいわれてな。操縦装置として乗り込むことにしたわけよ。」

シスターぁぁ!!神のご加護が…ってのは皮肉かーい!!
生首「そう邪険にするなよぅ。あくまで必要最低限の電力しかもらえてないからなんもできないよぅ。
シスターの提案に『バルログ…うむ。俺様の野望の第一歩としちゃあ悪くない。』と思ったわけよ。
 幸い俺様はどんなメカでも自分のデバイスとして扱える。ジャリん子はバルログに行く。俺様はバルログをもらう。まあ、利害の一致だな。」
クリス「誰がジャリん子だ!!この生首!!」
あぁ神様、コイツが操縦装置じゃなけりゃ、ここが空飛ぶセスナの中じゃなけりゃ、パイナップル(手榴弾)を口にねじ込んでやりたいdeath。

生首「俺様だって生首なんて名前じゃねーよこのジャリん子!!」
クリス「じゃかましぃ!!この生首生首生首……」
生首「黙れジャリん子ジャリん子ジャリん子……」
544ゲーム好き名無しさん:2008/12/25(木) 01:57:45 ID:HE9TQXDSO
息が長いスレだな支援
545ゲーム好き名無しさん:2008/12/27(土) 16:14:35 ID:4UBRVlcoO
見に来たよw
546ゲーム好き名無しさん:2009/01/02(金) 20:54:35 ID:2VnkB2FL0
生首「んん…!?」
クリス「あれは…!?」
見えてきた!バカデッケェ空中要塞!!あそこにパパが……。
生首「あー。意気込んでるところ悪いが、バルログの防衛は鉄壁。浮かれるのはまだ早いぞなもし。」
にやにや薄笑いを浮かべながら生首ロボットが不吉なことを抜かす。
生首「ほらきた。」

空中戦艦バルログの射出口(?)から、空に躍る青い影が3つ!!なんか尻から火を噴いてる犬に乗っている。
生首「俺様と同型のメガマンだ。三機とも犬型サポートロボット『ラッシュジェット』に乗っている。このままだと当機は確実に撃墜されま〜す。」
されま〜す。じゃなーい!!どうでもいいが犬の背中にのっかってるのって動物虐待じゃね?

ドゴゴゴゴゴゴー!!
きゃーー!!撃って来た!!被弾したらセスナなんて一発でおシャカだ!!
クリス「つーか、わかってんなら何とかしろよ!!このポンコツ。」
生首「はいはい。今アイツらとコンタクトすっから……あぁ〜もしもし。俺様だよ、NO.001だ。
 今何してる?って見ればわかるか。所属不明のセスナを迎撃してるんだろ?実は俺様が同乗してんだわ、これが。」
まるで携帯電話のような会話。しかしなんつう態度の悪さ。はぁ…ロボット工学の未来は暗いね。
生首「つーわけでさ、俺様を回収してくんない?セスナ機は当初の予定通り撃墜していいから……そうそう、乗ってる人間の方は確実にぶっ殺して。」
ちょっと待ってみようか。今なんと?セスナを撃墜した後で自分だけ回収してもらうだとぅ!!?

クリス「どさくさにまぎれて何ぬかしてけつかんじゃワリャ!!」生首に詰め寄る。
生首「俺様的にはどんな手段だろーとバルログに入れりゃ無問題なわけで。それに、お前生意気なんだも〜ん♪」
なんだも〜ん♪じゃ、ねぇぇ〜〜!!はめやがったなこのアホロボット!!
クリス「こうなりゃ死なばもろともだ。テメーも木っ端ミジンコにしてやる!!」
今度は本当にパイナップル(手榴弾)を取り出すと、生首の口にねじ込んでやった。
生首「ハガッ!?なにをずるギザマ!!もごー!!」
クリス「アタシも死ぬが、オメーも目的は果たせない。どーだ、ざまぁみれ!!」
醜い人間模様を織り成す機内。さらに追い討ちをかけるかのよう外を飛んでるメガマン達からの通信が。
メガマンA「迎撃部隊よりNO.001へ。迎撃部隊よりNO.001へ。今しがた本部との照会をした。お前の頭脳に致命的な欠陥があるそうだ。
 よって、お前をイレギュラーと認識し、セスナもろとも撃墜、確実に処分せよとの命令だ。……繰り返す、NO.001、お前を処分する。」

生首「……………………」
クリス「……………………」
一瞬の間。
クリス「ギャーッハッハッハッハ!!見捨てられてやんの!!バァーカバァーカ!!イィヤッホゥー!!」
生首「ふ、ふるへー(うるせー)ふごもご…!!」
ドゴゴゴゴゴゴー!!
きゃーー!!被弾した!!今セスナに被弾しちゃったよオイ!!
547ゲーム好き名無しさん:2009/01/02(金) 22:57:12 ID:2VnkB2FL0
大きく傾くセスナ!!やばぃ!!ものごっつヤバイ!!
生首「ほごぉ!?」
アタシは生首の口にねじ込んだパイナップルを引きずり出すと、目をじっと見据える。
クリス「よく聞け。今、アタシ達はどうしようもなくクリティカルな状況にある。確実に仲良く御陀仏だ。助かる方法は一つ。力をあわせてあいつらを倒す以外に方法はない。
……不本意極まりないが。」
生首「利害の一致?」
そういうことだ。

ガックーン!!さらにセスナが揺れる!!メガマンのうちの一体が、ラッシュジェットからセスナの上に飛び乗ってきた。ちょうどアタシの真上!!確実に殺(と)りにきやがった。
メガマンA「……」
腕のバスター砲を構え、チャージし始める戦闘ロボット!!
生首「うっぎゃー!!まってっまってっ!!最後に言っておきたいことが……。」
メガマンA「何を言っても無駄だ。死ね。」
生首「いや、お前が死んでるよ。」
メガマンA「……がっ!?」

アタシは何でも切り裂くプラズマ・ブレード、光剣サイファーを掲げ、セスナの天井もろともメガマンAを縦に両断した!!
真っ二つになって落下していく残骸。

クリス「不法投棄だけどしょうがないね。遥か下に誰もいないことを祈るのみだわ。」
生首「ちっ。やっぱり自我を持たない人形はこれだから。せっかく忠告してやったのに。」
煙を吹くセスナ。その後ろにラッシュジェットにのったメガマンBが追尾してくる。やつの狙いはエンジンか!!
クリス「おらぁ!!」
アタシは右手のサイファーで窓ガラスをくりぬくと、そこから身を乗り出し左手のグロックを撃ちまくる!!
カンカンカン!!やっぱり跳ね返る銃弾。
しれっと言うけど、この不安定な状況で脳天に命中させるにはかなりの修練と高度な技術が必要なんだよ!!グスン!
メガマンB「無駄だ!」
そのまま、奴はラッシュジェットでセスナのエンジン部を確実に打ち抜ける位置に移動しようとする。
……だが、ラッシュジェットは思うように言うことを聞かない。不思議におもったメガマンBは足元を見る。
生首「足元が、お留守だぜ♪」
そう。そこにはラッシュジェットではなく首のすげかわった生首ジェットがいたのだ。
アタシが豆鉄砲で注意を引いている間に、首から出たコードでタコみたいにセスナを伝って、犬型ロボットに飛び移り、その機能を乗っ取ったのだ!!
生首「すぅぐに下に落ち〜ろよ〜♪」
メガマンB[うあぁ〜〜〜」
足場を奪われては成す術もない。あっけなく振り落とされるメガマンB。
548ゲーム好き名無しさん:2009/01/03(土) 00:26:53 ID:hKp8z95s0
クリス「やるじゃん。生首。」
アタシは生首が乗っ取ったジェットボードにとびうつる。
生首「ロックだ。」

「あん?」
ロック「生首じゃねぇ。俺様の名前は『ロック』だ。分かったかじゃりん子。」
クリス「へっ。そんならアタシは『クリス』だ。じゃりん子じゃねえ。」

大きく旋回して残りの一機があたしたちと距離をとる。
メガマンC「迎撃部隊が2機撃破された。直ちに応援を要請する……。」
『…ザザッ!!…おーっとそうはイカの金星人。この通信は俺様が電波妨害してるんだyo!』
うわっ。こりゃムカつく口調だわ。ロックが通信回線を乗っ取る。
メガマンC「馬鹿め。こんな要塞との至近距離で電波障害を起こしたところで大して意味はない!!」
『ピュー…ザザッ……いやぁ、一時的でも情報系統を混乱させるのが重要なんだ、これが。なぁクリス女史?』
ロックを通じてアタシも通信に割り込ませてもらう。
『アタシ達が乗ってきたセスナ、今はなんとか脱出したけど、じつは自動操縦なの。』
『空中戦艦バルログに突っ込むように。俺様がプログラムをいじっておいたのさー!!』
『あらあら、大変。アタシはとっさにサイファーとグロックしか持ち出せなかったけどぉー。実は結構な数の重火器を積んでてね、
 セスナの規模から言って致命的なダメージとはいかないでしょうけど、まあ直撃したらまずいわよねぇ……』
メガマンC「!!」
状況を理解したのか、大きく旋回していたメガマンCがセスナを完全に撃墜するべく、アタシ達を無視して進路を変える。
アタシ達よりセスナが突っ込む方を阻止する方を優先したわけだ。通信妨害により応援を呼ぶことも空中戦艦に連絡することもできない以上……。
ロック「いい判断だな」
クリス「いい判断よね」

『……ああ、そうそう、セスナから持ち出したものがもう一個あったわ。さっきまでロックの口にねじ込んどいたパイナップルが。
 アンタに進呈するわ。愛をこ・め・て(はぁと)』
549ゲーム好き名無しさん:2009/01/03(土) 00:34:06 ID:hKp8z95s0
メガマンC「!?」
ゴバァ!!

完全に死角をとった。
セスナの方を優先したメガマンはアタシがこっそり投げた手榴弾の爆風に巻き込まれ(もっともダメージ自体はなかろうが)、ぶっ飛び、墜落した。
そして、そのまま無人のセスナ機は空中戦艦バルログに突っ込んだ。

チュゴオオオーーーン!!!
爆発炎上するセスナ。いろいろと買い込んだ重火器類が全部パァ。そのぶん今頃艦内は蜂の巣をつついたような騒ぎでしょうけど。
ロックジェット(今命名)に乗ったアタシはその様子を伺いながら。
クリス「おうし、この隙に別の入り口を探して、空中戦艦に乗り込みましょう!!」
ロック「しかし、とんでもない悪党だなお前。とっさによくここまで卑劣な手段を考えられるもんだ。ロボットの俺様ですらちょっと引くぜ」
クリス「いやぁ。照れるなぁ。」
ロック「褒めてねーよ。」

そして、アタシ達は空中戦艦バルログに進入した。

550ゲーム好き名無しさん:2009/01/08(木) 20:52:36 ID:xyDIjgyP0
生首ロボット「ロック」の操縦するジェットスケボーに乗ったまま空中戦艦バルログの中を進む。
腐っても元高級ホテル。内装に金がかかってる。帰りにインテリアとか絵画を失敬しちゃおうかしら。

クリス「…変だな?セスナを陽動にしたとはいえ、敵の姿がひとっこ一人見当たらないとは。」
さらに進むとクソなが〜い廊下の突き当たりに、3メートルはある巨大なシャッターが行く手を遮った。
ロック「これは……。ボス戦シャッターだな。」
なんだそのアクションゲームのステージみたいな無意味な建築様式は!?
『ふふふふ……ようこそバルログへ。歓迎するよ。さあ入ってきたまえ。』
向こう側から声が響いてくる。
ロック「どうする?罠とわかってあえて誘いに乗るのか?」
はん!!上等じゃねーか。
クリス「よーし。迂回しよう。」きびすを返すアタシ。
『ドンガラガッシャーン!!』シャッターの向こうで何者かが盛大にずっこける音が響く。
クリス「と、みせかけてやっぱり突入!!」
先手必勝!!光剣サイファーを閃かせシャッターを切り裂く。
ガン!!ガラーン!!ガラン!!
クリス「どっせーいいッッ!!」
今、アタシの道を遮るものは、死あるのみ!!
551ゲーム好き名無しさん:2009/01/08(木) 22:12:02 ID:xyDIjgyP0
シャッターの向こうの部屋に乱入し、間髪いれず中の人物に切りかかる!!ズバシュ!!
頭をサックリぶっ刺す!!殺った…!!
クリス「パパ!?」
なんと、そこにいたのはアタシの父親、米国空軍少佐ガイルその人だった!!
えぇぇ!!やっちまった!!事故とはいえ自分の肉親を刺しちまった!!
ガイル「…………」
血すら吹き出さず、パッタリ倒れるパパ。
「ははははは、迂回しようなんて言われたときは思わずずっこけてしまったが、中々面白いショーだったよ。」
空中にポッと現れる、赤い帽子のくどい顔の中年男!!
院長「これは申し遅れた。私は日本でしがない開業医を営んでいる院長……グワッ!?」
ロック「ふごっ!!」
カーン!!反射的に近くにあったロックの頭をひっつかんで投げつける!!
頭と頭がゴッツンコ!クリーンヒットして落ちてくる院長(仮)!!
クリス「よ、よくもパパを!!アタシのパパをッ!!」
院長「い、いや、なにいってんの。手を下したのは君でしょう。」
黙れ黙れ黙れぇー!!殺す、ブッ殺ーすッ!!
ロック「お、おぃ!!そいつは人間じゃない…!!見ろ!!」

生首が言ったほうを見ると、倒れたはずのパパがゆらりと立ちあがって、院長を守るように立ちふさがった。
ガイル「…………」
ど、どういうこと!?
院長「これを見たまえ。」
懐から白いプラスチックのパックを取り出す院長!!くさッ!!思わず鼻をつまむアタシ。
院長「彼、ガイル少佐が死ぬほど嫌いな納豆だよ。好き嫌いはよくないから苦手なものを克服させてあげようと
 浴びるほどご馳走したんだがね。可哀相なことに精神崩壊を起こしてしまってね。丁度いいので精神操作と肉体改造を施したんだよ。
 頭をサックリやったところで息の根は止められんよ。良かったな。ぬわははははははは!!」
ほーんと良かった。パパは死んでなかったのね。
クリス「はははは!!院長、敗れたり!!」
院長「む!?」
クリス「アタシとパパとの絆は鋼鉄より硬いんだ!!精神操作!?洗脳!?そんなモンでどうにかなるほどあまくはねーよ!!」
そうでしょ!!パパ!!
ガイル「…………」
552ゲーム好き名無しさん:2009/01/08(木) 22:29:57 ID:xyDIjgyP0
パパの動きが止まった。やっぱり、最後は家族の愛が勝つ!!
ガイル「ズピーム!!」
突如、パパの目から怪光線が放たれる!!ボバーン!!
クリス「ぐぇー」
モロに直撃食らって、爆発炎上するアタシ!!
院長「ファファファ!!素晴らしい家族の絆だな、もう本当に!!」
クリス「ぅぅぅ……そ、そんな……どう…し…て!?」
プスプスとすすけたアタシは呟く。
ガイル「…………」
だが、返事はない。
院長「さあ、余興は終わり。真の恐怖のショーの開幕だッ!!」
パチン!!院長先生の指パッチンでパパの様子がさらにおかしくなる!!
鍛え抜かれた肉体がドンドン緑色に変色し、服が破け、あろうことかエイリアンみたいな姿に!!
院長「わが組織の科学の結晶を集めた超兵器!!『エイリアン・ガイル』だッ!!
 さあゆけ!!愛する娘を殺し、私への忠誠を見せてみろ!!」
エイリアン・ガイル「…………」
ぷわーんと浮揚しながら、エイリアンと化したパパがゆっくり迫ってくる!!
なんというナイトメアなシチュエーション!!ゆ、夢ならさめて!!
553ゲーム好き名無しさん:2009/01/12(月) 22:32:39 ID:1G0nrZdB0
院長「ぬっふふふふふふ。さらにステージを盛り上げて差し上げよう。」
二度目の指パッチン。院長先生の合図とともに、周りの景色が星の漂う宇宙空間に!!
クリス「ぐを!?息が……!!」
…………できる。あれ!?
ロック「立体映像(ホログラフ)だ。」
クリス「この期に及んでこけおどしかコラァ!!」
院長「こけおどしかどうか、試してみるがいい。フアハハハハハハ!!」
ひととおり言いたい事叫んで闇の中にブゥンとかき消える院長。次に会ったらそののど笛を掻き切ってやるぞテメ!!
A・ガイル「…………」
漆黒の宇宙空間にエイリアンに変身したパパの赤い目が浮かび上がる。
ズピーム!!
クリス「うおっち!?」
パパの目から強烈な熱線が発せられた!!
クリス「あっ熱ちちちちちち!!」
かろうじて直撃は避けたものの、お尻に火がついてそこらを転げまわるアタシ。
院長「ふふふふ。そう簡単には死なせない。その瞳に深い絶望を、そして恐怖の悲鳴のアリアを聞かせてくれたまえ。」
暗闇の中から憎ったらしい声が響いてきやがる。

ロック「何て素敵なショーだ。録画していい?」
院長「無論」
アタシは再びロックの頭をむんずと掴むと、院長の声ががしたほうに思いっきりブン投げてやった!!
カーン!!
「ぐぇっ!!」
「ぐはっ!?」
命中!!……したと思う。
A・ガイル「…………」
緑色のエイリアンなパパは、プワプワ〜っと五メートルくらい浮揚しアタシと距離をとる。
ズッピー!!
パパの鼻から広範囲に及ぶレーザー(?)の雨が!!どんな体の構造なんだ!?
クリス「だ、駄目……避けきれな……い!!」
554ゲーム好き名無しさん:2009/01/13(火) 20:31:16 ID:tnivbMOx0
驟雨のように降り注ぐ光学兵器!!
クリス「ぐあああ!!」
全身灼けるような痛みが襲う!!
院長「安心したまえ。拡散した分、威力は大してない。医療用レーザーと同等くらいかな。
 無痛とまではいかないが、傷跡はまったく残らない。ちなみに彼は正式に生体レーザーメスとしてうちで働いてもらうことになっている。」
嬉しいような嬉しくないような、とゆーかムカつくぞ!!
クリス「パパ!!本当にアタシが判らないの!?」
A・ガイル「…………」
ぷわーんぷわーんと浮遊しながらまたしてもエナジーチャージを始める緑色のエイリアン!!
クリス「……そう。だったら仕方ないわ。」
アタシは構える。
院長「ほう。さすがは彼の娘。やれるというのかね?姿形はかわっても君の父だということに変わりはないぞッッ!!」
 結論から言うと、そんな真似が出来るわけがない。
家族を手にかけるくらいならレーザーでサイコロステーキにされたほうがマシだ。
逆の立場だったらきっとパパだってそう言うだろう。

 だが、エイリアン(っぽい姿)といえど生き物である以上、急所を狙って肉弾戦で気絶させることは出来るはず。ウィル・スミスもやってた。
レーザーを撃つのにはどうもある程度の溜めが必要らしい。チャンスはきわどい。
目や鼻から飛び出すレーザーを何とか避け、渾身の一撃で昏倒させる。

院長「はははは踊れ踊れ!!暗黒舞踏を舞うがいい!!そして日本全国12の都市を巡るがいい!!」
しらねぇよそんな昔のゲームなんて!!

 ズピョーム!!パパの赤い瞳からレーザーが発せられた!!が既にアタシは暗闇の空間を跳んでいた!!
空振り!!イエース!!フェイントを織り交ぜながら右へ左へと走りつつ距離を慎重に測る。
A・ガイル「…………」
 ズピャー!!ズピョー!!
かわせる!!避けることに徹すれば何とか直撃は避けられる。あとは、こっちの攻撃が届くぐらいに距離を詰めれば……!!
ガアン!!
クリス「うごっほ!?」
突如アタシは見えない壁に鼻から激突し尻餅をついてしまう!!あだっ!?何?
院長「背景のホログラフィーにだまされたな。一見広大な宇宙空間に見えるけど部屋の大きさが変わったわけじゃないんだなコレが。」
しまったぁーー!!大ぴ〜んち!!
院長「ありがとう。もがく様はとても美しかったよ。そろそろ、閉幕にしようか?んん?」
空気が震える。極大のエネルギーがパパに集まっているのがわかった。
555ゲーム好き名無しさん:2009/01/15(木) 01:18:41 ID:f82AQTHV0
今度こそ、終わりか…
光の中でアタシは観念した。
まあ、いいさ。やむにやまれず肉親を殺めてしまうより……いっそ……
「以前にも言いませんでしたっけ?爆風とかは一種のプラズマだから電磁波で防ぐことが出来るんです、って?」
光が消えた。何かがアタシの前に立ち、レーザー光線を弾いたのだ。

「ちなみにレーザー、ようするに光も電磁波の一種だから強力な磁界で曲げることが出来るんですよ。」
そこに立っていた男は……
クリス「サワダ!?」
アタシの危機(ピンチ)に駆けつけるという少年漫画のような展開!!一体どこから入ってきた!!
サワダ「そこの非常口から。と言ってもホログラフが邪魔で見えませんけど。」

でもまあいいや。キャプテン・サワダ!!
アタシの下僕としてのつとめを果たし、この状況を何とかしなさぁい!!オホホホホホ!!
院長「お、おのれ貴様ぁ!!裏切るつもりかぁ!?」
サワダ「いいえ。違います」
クリス「はぁ!?」
院長「はぁい!?」
素っ頓狂な声を上げてしまうアタシと、ホログラフの中に姿を隠した院長。

サワダ「あの〜院長センセ?記憶が戻ったので、このバルログに信号を送ったのに僕、砲撃されちゃったんですけど!?」
院長「えっ!?ああ?マジ?」
サワダ「ど〜ゆ〜ことっすか!?モラルハラスメント?労働組合に掛け合っちゃいますよ?」
院長「まったく初耳なんだけど……。」
アタシは院長の声がしたほうに聞き耳を立て、大体の位置を割り出す。
クリス「チェストー!!」
パパをあんな目に合わせた張本人。サイファーでこま切れのコンビーフにしてやるわ!!斬りかかる…が、
サワダ「話の腰を折らないでください。」ぶわっ!!
奴の掌から見えない電磁力がほとばしる。
クリス「あ〜れ〜。ふごっ!?」
またも、見えない壁にぶつかりズルズルと地面にはいつくばるアタシ。
クリス「ぎ、ぎざま〜。う、裏切るづもりがぁ〜!?」

サワダ「(無視)どっちにしたって管理不行き届きですよ。そっちがそういう態度に出るならこっちにも考えが……。」
おっ!?もしかしてこっちの味方になってくれそうな雰囲気!?
556ゲーム好き名無しさん:2009/01/15(木) 03:43:45 ID:f82AQTHV0
サワダ「どうしてくれます!?」
院長「え、え〜とだね。こういうことは慎重な確認を取らなくては……」
医療事故の責任逃れみたいな見苦しい言い訳。いいぞ怒れサワダ!!
サワダ「…………」
院長「わかった。私も組織のトップとして筋を通そう。君には示談金として3ヶ月分の給料を支払おう。」
サワダ「まじっすか!?」
簡単に揺らぐサワダ。
院長「今なら、熱海旅行もつけちゃう。」
サワダ「イヤッホー。さすが院長。じゃあ僕、早速旅行の準備してきまーす。あ、そういうわけなんでお嬢様もお達者で。」
あっさりと懐柔されてしまうサワダ。何しにきたんだおめーはーー!!。
サワダ「僕の言ったこと忘れないでくださいね。じゃ院長先生、続きをどうぞ。」
そういって奴もホログラフィの宇宙空間の中に消えていった。

院長「ではでは、気を取り直して『エイリアン・ガイル』!!フルチャージで彼女を真っ黒焦げの備長炭にしてあげなさい。」
A・ガイル「…………」
 くそぅ。サワダめぇぇ!!ぬわーにが『僕の言ったこと忘れないでくださいね』だ!!
というか、フツー『僕のこと忘れないでくださいね』だろうがよ。ボケナス!!
……いや、そういえばサワダの奴何て言ってた?たしか野郎は……

院長「レーザー最大出力!!発射!!」
……そうだ。サワダの奴は確かに言った。アタシは光を放つブレードを構える。
557ゲーム好き名無しさん:2009/01/16(金) 22:25:46 ID:NWv2qFHb0
ブゥワァァ〜ンン!!
収束された終焉の光、レーザー・ビームがアタシに襲いかかる!!
院長「はははは!!さあ、グランド・フィナーレだっ!!」
クリス「……ッ!」
シパアァン!!
だが、レーザー光線は、アタシの直前で弾かれる!!
…今さっきサワダの奴がやって見せたように!!
院長「な、何ぃ!!」
クリス「おお〜っと、あいにくショーはまだまだ続行するようだゼ。」
BINGO!!サワダは言った。『プラズマは電磁波で弾くことができる』『レーザーも電磁波である』つまり……
つまりその逆もしかり。アタシはプラズマ光剣サイファーを斜め45度にかまえて、レーザービームを弾いたのだ!!
クリス「すかさずダーッシュ!!ア〜ンド…」
当初の予定通り、エイリアン・パパに距離を詰め、ありったけの力でぶん殴って気絶させる。
クリス「クリス・パーンチ!!……って、えええ!?」
スカッ!
拳がクリーン・ヒットしたと思ったら、エイリアンの体をすり抜けて、向こう側の壁に激突してしまう!!ゴォ〜ん!!
クリス「へべぇ!?」
院長「ゲッ……まずい。バレた!?」

……その刹那、アタシは全てを理解した。
思えば、最初からおかしな所ばかりだった。
1・パパの頭をサックリ殺っちゃった(あくまで事故)にもかかわらず、血の一滴も噴き出なかった。
2・パパは得意の必殺技のソニックやサマソーを使わず、光学兵器だけで攻撃してきた。
3・パパは一言もしゃべってなかった。
クリス「……そうか、そういうことか。とんだ三文芝居だったなオイ。」
アタシはグロックを取り出す(0.4秒)。そしてパパ、いや緑色のエイリアンの胸を撃ちぬいた!!
558ゲーム好き名無しさん:2009/01/16(金) 22:53:26 ID:NWv2qFHb0
びゅうぅぅ〜ンンン!!
胸をブチ抜かれたエイリアンの姿が揺れ、消えていく。
カラ〜ン。
エイリアン……いや、エイリアンだったものが足元に転がる。アタシはそのサッカーボール大の機械を手に取る。
クリス「ホログラフ発生装置か。やっぱり。」
答えは簡単。エイリアンに変身する以前からパパは立体映像だったのだ。まんまと騙されたよ。
ビュオオオオオぉぉぉぉぉんんんんんん。
機械の停止音が部屋中に鳴り響く。背景の宇宙区間が消え、後には小さな操縦装置をもった院長先生だけが残った。
院長「……くぅ。今回は私の負けか。よくペテンを見破った。……じゃ、まあそういうことで。さらば!!」
テレポートして逃げようとする院長。
クリス「逃がすかっての!!」
素早く院長の服のすそをつかむと、手に持ったホログラフ発生装置で思いっきり殴りつける。
院長「なにぃ、空間転移そのものをつかんだだとぉ!?フゲッ!?」
鼻血を出して、よろける院長。
クリス「大変楽しい茶番劇で!このアタシを随分!!楽しませてくれたわね!!!」
院長「フゴッフゴッフゴッ!!?」
ガスッ!ガスッ!!ガスガスッ!!!
ボール大の機械で殴打しまくってやる。
クリス「アタシの出演料は高額(たか)いのよッッ!!こぉのクソ虫が!クソ虫がぁ!!」
ゴスッ!!ゴスッ!!ゴスッ!!ゴスッ!!
院長「ふがぁっ!?ふがぁっ!?ふがぁっ!?ふがぁっはぁッ!?」
殺人的ラッシュで顔が変形していく院長。

あんな姿になってしまったパパと今後どうやって行くか真剣に家族間問題を考えちまったじゃねーか!!この…
クリス「クソ虫が!クソ虫が!クソ虫が!クソ虫が!クソ虫がぁぁぁぁ!!!」
院長「…………(グロッキー)」

559ゲーム好き名無しさん:2009/01/16(金) 23:36:01 ID:3Y6Pi/kHO
ロックマン2かwww
560ゲーム好き名無しさん:2009/01/17(土) 10:58:16 ID:KQwY4NSmO
院長wwwwww
561ゲーム好き名無しさん:2009/01/17(土) 11:14:32 ID:A4ZrvwNpO
やっぱ院長は似ているだけでベガとは別人なんだろうな?
本人だったらサイコクラッシャーで一撃だろうに
562ゲーム好き名無しさん:2009/01/18(日) 15:17:03 ID:XRbIfZbOO
DR.ワイリーの謎wwwww
563ゲーム好き名無しさん:2009/01/18(日) 18:24:23 ID:QSa4ko620
ロック「だからよ〜、そいつは人間じゃないって言ったろ?」
ほほぉ。するってえとオメーは最初(はな)っから全部わかってたって訳かい。
サッカーボール大の機械を振りかぶる。
ロック「おっと、平和的に解決しましょう。世界に愛と平和を。乱暴いくない。
 それより院長から情報を引き出したらどうだ?暴力的に。手段を選ばず。」
むぅ。確かにそれもそうかしら?

クリス「さあ吐け。パパはどこだ!?」
院長「…………(プルプル)」
やっとのことで向こうを指差す院長先生。アタシはそのボロ雑巾みたいな人物をポイッと捨てる。
クリス「非常口か。」
確か、サワダもここから入ってきたとか言ってやがったな。
ようし、行くぜ!!

非常口の扉を開け、狭い通路を進んでいくアタシとロック。
クリス「っておい。オメー何でついてくるんだ。さっさと司令室とかにあるコンピューターでも乗っ取りに行けよ。」
ロック「うるへー!!自慢じゃないが、この戦艦の中心部がどこかわかんねぇんだよ。
 大体ずっと一歩道なのにどうやって別行動するんだ!!コラぁ!?」
最近のロボットは逆ギレまで出来るのか。さらに一本道を進むと、和風の扉(ふすまというらしい)と、
それにでかでかと書かれた看板が!!
〜座敷牢の間〜
『ガイルしょうさは ここに とらわれています』
うわ!!さっきにも増してあからさまな。考えた奴はよほどの馬鹿か暇人のどっちかだな。
ロック「で、どうする!?」
クリス「む。どうしよう。さっきの事もあるからここはひとつ慎重に。」
とりあえず、扉に耳を当て中の様子を探ってみようかな。
『……ク……クリス……!!』
クリス 「!!パパの声だ。」
いてもたってもいられず、アタシはそのまま、ふすまを蹴破る!!(だってドアノブが無いのよこの扉)
ロック「どこが慎重だ。」
助けに来たわよパパぁ〜!!


564ゲーム好き名無しさん:2009/01/18(日) 19:33:48 ID:QSa4ko620
畳が香る和風の部屋、
その先にいたのは、パパ、ではなく
テープ『……ク……クリス……(ぽちっ)』
パパの音声を再生してるテープレコーダーだった。ズサーー!!こけるアタシ。
???「ガイル少佐は先刻、ここの部屋から移送された。」
そしてテープレコーダーをを手に持った女戦闘員が待ち構えていた。見覚えのあるそいつは忘れもしない……

キャミィ「残念だったな。だがどっちにしろ、ここでお前は死ぬ。」

クリス「ク、ククク。この期に及んでお預けかよ。いい根性じゃねーか。なら貴様を寸刻みにして、パパの居場所を聞き出すまでだゼ。」
ロック「いや、寸刻みにした聞き出せないだろうがヴォケ!」
アタシはキャミィのほうを向いたまま、手元を見ることなくロックの頭を壁に投げつけた。ゴシャっ!!
クリス「ツッコミはサワダの方が上だな。キレがたりねぇ。言っとくがこの戦いに手ぇだすなよ、生首?」
ロック「あぅあぅ……」

キャミィ「いい心がけだな。」
クリス「フフっ……」
プラズマブレード・サイファーを構える。コイツと戦うのは三回目。以前の二回はすべてアタシの惨敗。

クリス「思うに、テメーとアタシはお互い戦いあう星の下にあるのかも知れねぇ。いわば宿敵だ。」
キャミィ「フン。くだらない。ただ敵は倒す。それだけだ。」
そういって、例の巨大ハンマーを転送させてくるキャミィ。
さすがに戦艦内でキャノン砲を使う訳には行かないようだ。強力すぎて艦を沈めちまうだろう。
クリス「結構。アタシが言いたいのはそんな腐れ縁も今、この場で断ち切ってやるって事だ。何でも斬れる閃光の刃でなッッ!!」
キャミィ「来い!!極鎚ジャガーノート!!」
互いに得物を手にし、アタシとキャミィは対峙する、
そして、それぞれ左右に、跳ぶ!!

565ゲーム好き名無しさん:2009/01/21(水) 23:17:33 ID:mRzftL+R0
クリス「いっくぜぇぇぇッッ!!」
アタシが振るうトンファー状のプラズマ兵器。そして、それを後ろ手に携え全力で突進する!!
キャミィ「目標補足!5分以内に撃破する!!」
奴もまた、巨大な鈍器を手に走ってくる!!
ふふン!怪物ハンターみたいな野蛮人に教えてやるぜ。プラズマってのは溶断なんかにも使われてるハイテクで、
瞬間的に数万度の高熱と高圧力とで理論上あらゆる物体を切断できるんだ。……シスターの受け売りだけど。
つまり、そのふざけたウスラトンカチもろともテメーの胴体をかっさばいてやんよ!!

クリス「てめーにそんな玩具は必要なぁぁい!!」

そしてアタシとキャミィ。二つの影が交差する!!
がきぃぃぃん!!
だが…
クリス「と、止めた!?馬鹿な!!固体なら何でも切断できるプラズマ光剣をッ!?」
アタシの一撃は、奴の極鎚・ジャガーノートに受け止められていた。
キャミィ「でりゃぁぁぁぁぁっっつ!!」
そのまま溜め込んだパワーを開放するキャミィ!!
竜巻のような回転攻撃!!(通称・ムロフシ)アタシはサイファーの刀身でガードする…が
その圧倒的パワーの前にガードもろとも吹っ飛ばされ、和室のふすまをブチ破り、隣の和室まで投げ出されてしまう!!
幸運にも衝撃は相殺された。そのまま胴体着陸し数メートル間、ズリズリ〜っと畳の摩擦にさらされる。
クリス「あぢあぢぢぢぢ!!」
くっそ〜。これだからハンマー(ムロフシ)は、オンで使うと他の人間を巻き込むから評判が悪くなるのよ!
それよりもどうなってんの一体!!戦車だって両断できるはずじゃなかったのか!?
キャミィ「残念だが、このジャガーノートの素材には特殊な鉱石が使われている。
 そしてこの鉱石は強力な電磁波を発生させる。電磁波の前にプラズマは弱められ、無力化する。」
青白い光を放つ大カナヅチ。うえぇっ!!その鉱石、ぜってー電磁波以外にも出てる。
ガイガーカウンターとかで検出されそうなヤバいモノが出てるって!!近寄んな!!
566ゲーム好き名無しさん:2009/01/22(木) 01:08:19 ID:YCYhTRwK0
クリス「武器と武器は互角って訳かい。おもしれえ。」
アタシは間髪いれず斬りかかる。実は互角どころか限りなくマズイ。
プラズマが通用しなくなった時点で戦力差は歴然。しかも重量差があるから当たり負けするのは証明済み。
キャミィ「うををッ!?」
ガキン!!ガキィン!!プラズマを弱められた刃と鋼鉄の金鎚が火花を散らす。
残された方法は手数で奴の攻撃を封じるしかない。
そう踏んだアタシは、大振りを狙わず隙のない牽制攻撃をしかける。
そんな巨大なハンマーでどこまでこの速攻をさばききれるか!?
ガキィーンン!!
キャミィ「ぐあッ!!」
体勢を大きく崩すキャミィ。チャンス!!あくまでプラズマが効かないのはハンマーだけ。
このサイファーの切れ味を自分の体で味わうがいい!!
クリス「グッバイ!」
キャミィ「すかさず、豆腐!」
べちゃーッ!!

うぷっ!?奴の投げた白い大豆製品がアタシの可愛らしい顔に命中!!しかもこれは……
クリス「熱っっつーー!!?」
キャミィ「湯豆腐だ。それも熱々の。」
おもわずのけぞる。つうかどっから出したそんなモン?
そこへ巨大カナヅチの風切り音が耳に入ってくる。
ドゴォーン!!
反射的にかわす!!畳が大きく凹んでしまう!!なんて力の集約された一撃!!
キャミィ「さあ、こっちの番だ。害虫にはハエ叩きがお似合いだろう?」
ピピピピぴ〜んち!!
567ゲーム好き名無しさん:2009/01/22(木) 01:58:32 ID:YCYhTRwK0
キャミィ「ふんぬむりゃー!!」
横なぎに振るわれる殺人ハンマー!!
ガイーン!!
クリス「ぐわぉぉぉぉ!!」
カラーン!!アタシの生命線、光の剣が手から転がり落ちる。
今度はガードした利き腕ごと潰されてしまった!!グオオオオ!!そのまま転がりながらのたうち回る!!
キャミィ「何か遺言はあるか?それとも冥途の土産に何か話してやろうか?」
な、なめやがってど畜生がぁ。その言葉、そっくりそのまま死亡フラグにして返してやんよ!!
そう思いつつ激痛の走る腕をにぎにぎしてダメージを計る。つぅ〜、でも骨まではいってないな。
時間を稼げばいくらか回復するかもしれない。
クリス「じゃあ、冥途の土産に何か。」

キャミィ「では、う〜んとえ〜と……先の院長先生との戦いでは、お前を殺さずいたぶる事が目的だった。」
律儀にリクエストに答えてくれる女戦士。案外お茶目な所があるのかもしれない。
クリス「なぬ!?」
そういえば、あのエイリアン(ホログラフ)との戦い、最初っから最高出力のビームを撃ってくればアタシは簡単に死んでいた。
キャミィ「戦闘の様子を中継し、この部屋に監禁されていたガイル少佐に見せるためにな。
 自分の娘の苦しむ様子はどんな拷問より効いたようだ。簡単に彼は米軍の秘密を自白した。」
クリス「米軍の秘密……だと!?」
568ゲーム好き名無しさん:2009/01/31(土) 20:49:01 ID:xMR7CCkGO
「いかにもその通り。」
ブゥーン!キャミィの横に、顔を包帯でグルグル巻きにしたミイラ男が瞬間移動で現れた!
まーた新手の怪人か!?アタシはゾンビとかホラー系がだいっ嫌いだというのに。
キャミィ「院長。お加減はいかがですか?」
と、思ったら先程の院長先生だった。
クリス「なんだ?その大袈裟な包帯は?階段ですっころんだのか?院長。」
院長「いや、ちょっとね。錯乱した凶暴な患者さんに撲殺されかけてね。」
クリス「酷い事をする奴がいるもんだ。」
院長「いやはや、まったくだよ。」
白々しい会話が交わされる。
クリス「それより…えーっと、何の話だっけ?米軍の秘密だったっけ?」
院長「米軍が極秘に開発している新兵器。
聞くところによればめっちゃごっつい兵器で、世界の軍事バランスが音を立てて崩壊するような素敵ウェポンらしい。」
キャミィ「我々はそれを頂く。」
院長「ガイル少佐を捕らえ、偽物とすり替え、米軍を掌握してな!」
ははぁ。読めてきたぞ。それがパパそっくりに変身できるサワダの奴につながる訳だ。
その新兵器についても気になるが、それよりもっと気になる事がひとつ。
クリス「なんで、うちのパパな訳?米軍を掌握したいなら将軍とか長官とかもっと上の人間を複製したほうが良くない?」

院長「…………」
キャミィ「…………」
クリス「…………」

院長「さ、さあ行け!この小娘はもう用済みだ!その鉄槌で人間ミンチにして差し上げろ!」
キャミィ「了解(ラジャー)!」
おい!!誤魔化したろ。今、絶対ごまかしただろーー!素直に気付かなかったと言えよ阿呆ーー!!
569ゲーム好き名無しさん:2009/02/08(日) 21:25:37 ID:tC2lxvNd0
サワダ「どうやら、本当にガイル少佐はこの艦から別の場所に移送されたみたいだ。」

空中戦艦バルログのブリッジ、院長が居なくなってもぬけの殻となった司令室に彼は忍び込んでいた。
艦をコントロールするメインコンピューターにアクセスし、機密情報のファイルを開く。

サワダ「あった。コレっぽい。ガイル少佐が現在捕らわれている場所!!早速ダウンロードして、と。
 ……しっかし外部からのセキュリティは万全でも、内部からの情報制限がザルってのはどうよ?」

「あぁら?なーにをしていらっしゃるのかしらぁ?坊や?
 そのコンピューターには組織のイケナイ秘密がタップリギッシリ詰まっているのよ?閲覧禁止、持ち出し禁止よ。」

後ろを振り返るサワダ。床から黒い何かが染み出て、人の形をとっていく。
妖怪チックな登場をかましたその女は……
サワダ「あ、これはこれは、ホテルの女支配人さん。いやぁ広い艦内に迷ってしまいましてね、
 偶然入ってしまったところにこのコンピューターが、ハハハつい出来心で……。」

森子「下手な芝居は見ててあくびがでるわ。ゲ〜ップ。」
サワダ「それはあくびじゃないでしょう。女性がはしたない。つーかお酒くさっ!」
森子「あら、ごめんあそばせ。何せガイル少佐をとっ捕まえてから前祝いだとかいって院長先生は連日ドンチャン騒ぎ。
 昨日だってドンペリ何本あけたか……。ブェフ〜〜」

サワダ「そんなんだからオバサンとか年増とか言われてファンが離れるんですよ。」
森子「おだまり!!新規加入キャラがロリばっかだったのが悪いのよ!!相対的に。
 それよりも!ワタクシの目は節穴じゃなくてよ!!少佐のとこの小娘にさりげな〜くヒントを与えたり……。
 司令室に忍び込んで機密情報を盗み見したり……この裏切り者め!!」

困りましたねえ、とサワダは首を振る。
サワダ「やれやれ、ばれちゃ仕方ありませんね。でもそんなにオバサンと言われたのが癪に障りましたか?相対的に。」
司令室に殺気が充満した。影が森子の背にまとわりつき、漆黒の翼となって姿を現す!!
森子「ムキィー!!言ってはいけない事を2度までも!!必ずぶち殺して差し上げますわッ!!」
油断無く構えるサワダ。
サワダ「おあいにく様。あつーい日本人のカミカゼスピリットを拝ませてあげますよ!!」

森子「ソウル・フィスッ!!」
女支配人の腕から怪しい光弾が発射される!!だが、サワダは動じない。
570ゲーム好き名無しさん:2009/02/08(日) 21:26:45 ID:tC2lxvNd0
サワダ「無駄ですよ。電磁波のフィールドがありとあらゆる光学兵器を弾き……へぷっ!?」
シパーン!!彼が発生させた電磁波の防御フィールドをすり抜け、森子の放ったソウルフィストがサワダをとらえた。
「ぐは!?」
血を吐き無様に転がるサワダ。
森子「あぁら。残念無念。ワタクシのほとばしるコレは光学兵器じゃあありません事よ。いわゆる霊的パワァ……
 奇術師もびっくり仰天、本物の魔力のカタマリですの。オホホホホホホホホ!!」
サワダ「はぁ……はぁ……(まずい。たったこれだけのダメージにも関わらず、体が言う事を聞かなくなってる。)」
度重なる戦闘で受けたダメージ、改造手術をうけた肉体はそろそろ限界かも知れない。サワダは自分の死期を悟っていた。
(……まだまだぁ!向こうがそう来るならこっちは頭脳で戦うまでだ!)
サワダ「……魔法なんて無いさ。霊なんて嘘さ。寝ぼけた人が見間違えたんです。いいですか?
 この世のありとあらゆるモノは分子とそれを構成する原子から成り立っているんです。霊だの魔法だのどこに入る余地があると言うんですか!?」
森子「ソウル・フィスッ!ソウル・フィスッ!!ソウル・フィスッッ!!」
返答の代わりの飛び道具三連コンボ!!
サワダ「ぶべ!?ばべ!?ほばぁーー!!」
森子「お姉さん、難しい話はわかんな〜い。」
投げ捨てられたペットボトルみたいにサワダの体は跳ねまわった。

サワダ「ぐ……。(甘かった)」
 別に本気で霊の存在を論じようとしたわけではない。相手が考え込むなり、反論するなりして攻撃のチャンスが出来ればいいはずだったのだ。
向こうの方が一枚上手だったようだが……

サワダ「アンタ一体何者だ?」
力を振り絞ってサワダは立つ。そもそも霊だの魔法だの怪しさ激烈だったが、本物(?)を目にして問わずにはいられなかった。
森子「うぅん。よく聞いてくれましたぁ。ワタクシこそは……」
どこからともなく、スポットライトが彼女を照らす。

森子「彷徨えるリビドー、夜の女王……そうワタクシは300年生きたサキュバスですの!
 この真なる魔界の支配者に、あなたごとき下郎がかなうはずもなくてよ!!」
サワダ「うわぁ……」
胡散臭さ超新星爆発。ついて行けません。思わず遠い目をするサワダ。
サワダ「で、その女王様が何であんな、ちょっと思考の可哀想な院長先生ごときに従っているんです?」
「退屈だからよ。」
は?それだけ!?サワダは耳を疑った。
571ゲーム好き名無しさん:2009/02/08(日) 21:27:39 ID:tC2lxvNd0
森子「なまじ年をくわない超越者なんてやってると大きな問題にぶち当たるのよ。」
サワダ「老いがないならなんだって出来るはずなのに、ドコが退屈なんですか?」
森子「まさにそれよ。ゲームオーバーはない、タイムリミットもない。必要に迫られて別段何もしなくてもいいということ。
 特に何百年もあれば大抵の事はやり尽くしてしまうわけ。やる事が無い訳よ。おわかり?」
 
なるほど、目的もなくただ『在るだけ』なら草木と大差がない。
サワダ「リストラ候補のサラリーマンが、リストラ部屋で仕事も任されずただ1日中ボーッと座っている事を強要されるみたいな?」
 これは僻地へ飛ばされるより、物理的に無理な激務を任されるより効果があるらしい。逆境に立たされると燃える人間も少なからずいる。
が、刺激のない状況ほど人間を駄目にする物はない。
森子「そうそう。それよそれ!分かってもらえてお姉さん嬉しい(はぁと)この頑固にこり固まった退屈を晴らすには、相応のビ〜ッグ・イベントが必要な訳。
 あの院長は米軍が密かに開発している大量破壊兵器を奪取し、この世界をリインカーネーション(破壊と再生)し支配するつもりよ。
 人々は混乱と恐怖のズンドコに陥るワ。……ウフフフフ。考えるだけでゾクゾクしちゃうでしょう。」
もう語るまい。サワダはこれだけ聞けば充分だった。
サワダ「分かりました。やはり貴女とは相居られないようです。僕にもちっぽけながら生きる理由、戦う理由を見つけたんですよ。」
 そう、本当に小さな目的。自分のためでもなければ世界の危機を救う訳でも無い。明日をも知れぬ身体がどこまで持つか心もとないが、
あの離ればなれになった父娘を無事に再会させるぐらいなら許されるだろう。 サワダはつけ加える。
サワダ「あと、貴女に関してもうひとつ分かった事が。」
「何かしら?」
指を突きつけ事実を指摘するサワダ。
サワダ「貴女は『相対的に』年増ではない。300年生きている時点で、『絶対的に』ババァです。」
「…………」
笑顔のままで凍り付く超越者。森子は笑顔のままであったが、全身からブワッと殺気があふれ出すのが分かった。
森子「こぉの、腐れゆとりガキがぁぁぁ!!!ケツの皮をひん剥いて干物にしちゃるぞワリャァァァーーー!!」
圧倒的な殺意の前に、生命の危険を感じつつもサワダは内心ほくそ笑む。相手を怒らせ、冷静さを失わせてペースを掴むのは彼がもっとも得意とする戦法だからだ。
572ゲーム好き名無しさん:2009/02/09(月) 02:13:15 ID:rZb4k+MM0
〜そのころ〜

院長「さあ、鋼鉄のハンマーとサイコ・パワーの絶妙コラボレーション攻撃……どこまで耐えられるかな!?私をボコボコにした罪を贖ってもらおう。
 どつき回して、しばき倒して、血ィぶちまけてブッ殺したあと、強力な洗脳を施して我が組織の兵隊にしてくれるわ!彼女のようになっ!!」
キャミィ「…………フフッ」
不気味に笑う女戦士。あぁ、そーかい。アンタも洗脳とかされたクチかい。それはそうと。
クリス「アタシに指図していいのは、パパとママだけだゼ!?誰がこんなスットコドッコイ共の一員になるかい!」
院長「チミの死体に遺伝子操作とかサイボーグ手術を施して、尻から破壊光線を出す怪人さんにしてあげよう。ファハッハッハッハ!!」
アタシは自分が尻から殺人ビームを出す光景を想像し、いろんな意味で戦慄した。
クリス「嫌ぁ!!お嫁に行けなくなっちまうじゃね〜かッ!?」
冗談じゃねぇよ!!咄嗟の判断で先ほど落としてしまったサイファーの方に飛ぶ。
院長「甘いッ!伊勢名物・赤福餅より甘いぞッ!!」
シュバァ!!院長の手から得体の知れないエネルギー球が放たれ、アタシのプラズマ光剣をさらに向こうへと弾く。
キャミィ「ウワッチャーー!!」
振り下ろされる極鎚・ジャガーノート!!速度こそないがまともに喰らったらただじゃ済むまい。
院長「甘い甘い!!越後名物・笹団子より甘いぞッ!!」
エネルギー球体を十重二十重と繰り出す変態中年!!パーン!!
クリス「ウグッ!?」
2,3発被弾してよろめくアタシ。ヤバッ。ダメージは大してないがハンマーが来る!!
アタシは転がってその場を緊急回避。ドスーン!!予想どおりキャミィの一撃が畳を穿つ!

クリス(やべぇ。マジヤベェ。どーするよ。この絶体絶命な状況。)

院長はあくまで牽制に徹し、そこへハンマーの一撃が来る。
避け続けたとしてもいずれこっちが疲れ果てていつかはもぐら叩きみたいにされる。隙がねぇ。
クリス「クソッタレっ!」
アタシはサイファーを置き去りにしたまま、この場を離脱することにした。襖を蹴破ってさらに奥の部屋へと逃走する。

キャミィ「逃がすか!!」
院長「あっちは行き止まりだ。ゆっくり追い詰めてやろうじゃないか。」
573ゲーム好き名無しさん:2009/02/09(月) 02:14:12 ID:rZb4k+MM0

奥の部屋……その中央に『アタシ』は佇んでいた。行き止まり。もう逃げ場はない。

院長「ぬふふふふふふ。諦めたか。良いねぇその無表情。遺言があれば聞こうか?」

クリス『…………』

院長「おやおや、絶望のあまり声も出ないか。可哀想に、せめて私自ら引導を渡してやろう。」

不気味なオーラを身にまとい、緑色に発光する院長先生。

「サイコ・クラッシャー!!!」

ズゴッ!!『アタシ』は胴を貫かれ、四散した……!!
574ゲーム好き名無しさん:2009/02/09(月) 03:06:10 ID:rZb4k+MM0
クリス『残念……は・ず・れ!』
院長「な、何ぃ!?う…うっそー!!??」
ペタンと腰を抜かす院長。
絶命したハズの『アタシ』が喋った事でドびっくりしたのかガタガタ震えてやがる。案外小心者?
ビュウウウウン!!『アタシ』の姿がかき消える!!
クリス『忍法・身代わりの術!!』
それを言うなら、かわり身の術では?間違いじゃないけど。
ロック「正解は俺様でした!!」
そこに現れたのは、浮遊するサッカーボール大の機械とそれに取り付いた青いヘルメットの生首。
そう、この生首「ロック」はあらゆる機械を支配下に置く事ができる。そして……
院長「私が貫いたのはホログラフ発生装置……!?」

正解!!院長をタコ殴りにしたとき使用したもの。ほとんどスクラップ同然だったけど。
実は持ってきちゃってたのよね。要はほんの少しの間、目を欺ければ良かったのよ。
院長「じゃ、じゃあ本物はどこに……!?」
ここよ!!返事をする代わりに、院長に向かって猛烈なダッシュをする。
アタシが息を潜めていたのは入り口のかげ。
部屋のど真ん中に『アタシ』の虚像が立っていたおかげで完全な死角になってたわけさね!!
ロック「ヘイ!パ〜ス!!」
サイコクラッシャーアタックを喰らって今度こそ完全にスクラップになったホログラフ発生装置。
それを器用に触手で投げてくる生首ロボット。ナイス・パス!
アタシはジャンプして空中でキャッチ。そのまま腰を抜かしてへたり込んでる院長先生の頭めがけて……
クリス「ダンク・シュートォォ!!」くたばれやコラ!

院長「フゴウッ(鼻血)!!ひ、卑怯な……一対一(サシ)の勝負だから手を出すなとか言って…なかっ…た!?」

クリス「はん。ざけんじゃねぇ。勝負の最中どこぞの変態おぢさんが乱入したおかげでこんな手を使う羽目になったんだよ。」
ロック「嘘八百。最初ッから、俺様をぶんなげて注意を逸らしておいてこの方法を使うつもりでええぇ〜〜……」
アタシはロックを向こうの部屋にぶん投げた。お喋りめ。

キャミィ「……これは!!」
それと入れ替わりでキャミィが入ってくる。重いハンマーを担いでるせいで遅れたようだが。命取りだったな。
クリス「残念ながら、院長先生は倒しちまった。次はてめぇの番だぜ。」
キャミィ「貴様……!!」
575ゲーム好き名無しさん:2009/02/13(金) 00:40:47 ID:/RwDGL/d0
キャミィ「ぬりゃぁぁぁぁ!!」
巨大な破壊鎚を振りかざし突進してくる女戦士。ヤベェ。アタシは手近なものを見回す。
院長「へっ……?」
その場に転がっていた変態ドクター、院長先生の足をむんずと掴む。
クリス「どっせぇぇーい!!」
アタシは院長先生の体を人間ハンマーに見立て、キャミィの攻撃に応戦する!!
キャミィ「トァッ!!」
唸りを上げる鋼鉄の塊!!負けてはいられない!!
クリス「何の!!」
こちらの人間凶器も唸りをあげて、キャミィの攻撃を受け止める。
院長「ちょ……待っ……」
ドウブシュ!!
果物を床に叩き付けたような音が響く!!だがきっと気のせいだ!!
やはり、ハンマー同士の重量に差があったようだ。攻撃を受けた止めたものの、アタシはよろけてしまう。

キャミィ「フゥン!!フゥン!!ハァッ!!」
二撃、三撃とアタシを追い詰める巨大な鋼鉄の顎(あぎと)!!重い攻撃はいなすので精一杯。
ズブシュ!!ズブシャ!!ドグシャアアッ!!
ハンマーとハンマーの打撃音だけが響き渡る。
誰かさんの肉とか骨がコナゴナになった音がしたが、これまた気のせいだろう。多分。

奴の攻撃後の隙に距離をとる。重量があるだけに体勢を立て直す時間が必要らしい。
クリス「クソッ。このハンマーもう切れ味が落ちやがった。」
見るとアタシのハンマーは全身が砕けておりクラゲみたいにグニャグニャだった。
キャミィ「ウオリャァ!!」
そこへ、全重量をかけた一撃を放つべく突進してくるキャミィ。一か八か!!
アタシはハンマーを持ったままその場でグルグル回転!ジャイアントスウイングの要領でハンマーを投げつける!!


576ゲーム好き名無しさん:2009/02/13(金) 01:54:03 ID:/RwDGL/d0
クリス「とりゃー!!」
勢いよくアタシの手から放たれキャミィに向かう人間魚雷!!もとい、院長先生!!
キャミィ「ふんぬ!!」
べちこーん!!エースバッターのごとく簡単に打ち返される人間魚雷!!
キャミィ「無駄だ……ッ!?」
もとから無駄に終わるなんて承知の上だよッ!キャミィの打ち上げモーションの横をスライディングで抜ける。
そのまま、袋小路のこの部屋から鮮やかなタイミングで隣の部屋にダッシュ!!盗塁王と呼んでくれ。
キャミィ「させるか!!」
そのままクルリとこちらに反転して追い上げようとする怪力女。だが、
キャミィ「きゃっ!!」(ズルッ)
奴は先ほどの人間ハンマーが撒き散らした血で滑ってこける。
キャミィ「く、小ざかしい。だが……どこへ逃げようとも必ず追い詰めてやる。」

クリス「いんや。逃げる気なんてサラサラ。」
隣の部屋、アタシはキャミィの方を見たまま、先刻置き去りにしたアタシの得物を足で蹴り上げ、
空中でパシッと取る。アタシの手に収まったプラズマ兵器を見て、キャミィの顔色が変わる。
キャミィ「なっ……。」
あわてて起き上がろうとするが、もう遅い!!
サイファーのグリップを握る!ブウンと光の刃が咆哮をあげる!!
「来いーーーッ!!ローーーック!!」
これまた先刻投げ飛ばした生首ロボットを呼ぶ!!
ロック「アイヨ」
タコみたいにピョコンとアタシの光剣に飛び乗り、その触手をサイファーと接続する。
あらゆるマシンの力を操り、引き出せるオメーのチカラを見せてやんなッ!!
ロック「限定解除!!プラズマ・ブレードは今最高に熱いゼ!!」
プラズマ光剣がロックのハッキングで安全リミットを越え、すさまじい光と熱を放出する!!
クリス「地獄に……落っこちなッッ!!」

アタシは巨大なエネルギーの剣をキャミィに叩き付けた!!

577ゲーム好き名無しさん:2009/02/13(金) 10:35:09 ID:YOlPvvWzO
院長wwwwwwwwwwwwwww
かわいそすぎるwwwwwwwwww
578ゲーム好き名無しさん:2009/02/20(金) 19:33:44 ID:q+KHxdBa0
〜そのころ空中戦艦バルログ・ブリッジ〜

メイン・コンピュータを背にサワダは死闘を繰り広げていた。
森子「坊やには死すら生ぬるい。生きた屍として未来永劫ワタクシの肉奴隷におなりッ!!」
魔力の塊が森子の腕から乱射される!!
サワダ「大変魅力的なお誘いですが、こっちにも選ぶ権利がありますから。僕には年が上すぎます。」
冷静に、丁寧に、ソウルフィストを避け、かわし、防御する。そして、あからさまな挑発に簡単に激昂する超越者。
しかし怒れば怒るほど飛び道具の命中精度は落ち、でたらめな方向へと飛ぶ。
埒があかず、サワダを直接叩こうと、距離を詰めてくる森子。
……だが、いまや戦闘の流れは完全にサワダの手中にあった。
サワダ「ちょっと待ってください!!」
森子「遅い遅いおそぉいい!!今更、命乞いしたところで……」
その白く陶器のような腕で、サワダの臓腑(はらわた)を引きずり出さんと、弾丸のごときスピードで飛び込んでくる!!
だが、その軌道はあまりにも一直線すぎた。薄ら笑いを浮かべてサワダは勝利を確信する。
サワダ「じつは、貴女の行く先にドサクサ紛れに仕掛けたC4爆弾が……(カチッ!)」
爆音とともに、衝撃が炸裂する!!
森子「ギャアアアァァァ!!」
予想外の方向からの攻撃!!森子の身体は高性能爆薬の熱と衝撃でバラバラに砕け黒い霧となって散った!!

森子(く…やるじゃなぁい。とはいえこの身体も伊達に不死身ではないわ。)
肉体が消滅してなお、森子の声が直接頭に響いてくる。
(これで勝ったと思わないことね……。必ず……ワタク……シ、は…かえ…って……く……る)

静寂が戻ったブリッジ。サワダは油断なく周りをうかがい。
そしてようやく胸をなでおろした。
サワダ「ゴフっ!?」
だが、激しくむせ、吐血する。
サワダ(あ。ヤバいかも。今の女が本当に帰ってくるとしてもその時まで生きてられる保障はないね。)
おまけに、平衡感覚もおかしくなっている。サワダは立っていることすら困難になり、その場に膝をついてしまう。
……いや!?違う!?サワダは愕然とした。
サワダ「艦が傾いている!?」

これは、一体どういうことだろうか!サワダは周りを見回し驚愕する。
絶望をたたえたその視線の先には、ビーッとけたたましい警告音を響かせる戦艦のメイン・コンピューターの姿が。
サワダ「!!?まさか、戦艦の制御が出来なくなった……!!」
すぐさま、端末にアクセスする。
だが、操作を何一つ受け付けず、そこには、『 DEAD !!』とだけ表示されていた。
サワダ「デッド、死んだ……!?どういうことだ?」
脳裏に先ほど森子が消える前に言った言葉が浮かぶ。
(これで勝ったと思わないことね……。)
サワダは頭脳をフル回転させる。元々、この空中戦艦は彼女の経営する高級リゾートホテルだった。
おそらく彼女は、心音なり脳波なり何らかの生体反応をこのコンピューターにモニターさせていたのではないか?
もし、自分に何かあった場合、機密保持のために戦艦もろとも消滅させてしまうようなセキュリティが施されていたのでは?
サワダの推理を裏付けるように、非常アナウンスがこだまする。
『警告!!警告!! 空中戦艦バルログは動力を停止します。10分後に当施設は動力を失い地表に激突します。
 まあ逃げ遅れたらまず助からないでしょうが、あしからず。』

579ゲーム好き名無しさん:2009/02/20(金) 19:36:22 ID:q+KHxdBa0
〜一方〜
アタシがかざす極大の光の刃。斜めに構え、袈裟斬りに振り下ろす!!

キャミィ「ぐああああ!!」
奴は肩口まで切り裂かれたものの、そのまま巨大なハンマーのでプラズマブレードを止めようとする。
クリス「ぬあああああ!!」
キャミィ「うおおおお!!」
私とキャミィ。一歩も引かない。ギュイイイイイインン!!耳障りな金属音。
武器と武器が接する部分から、雨あられのように火花が飛び散る。

アタシはコイツには負けらんねぇ。今度こそ勝つ。勝って殺す!!殺して勝ぁつ!!
膨大な熱量の前に極鎚・ジャガーノートが半分ぐらいまで溶断されかける!!
クリス(いける……!!)
キャミィ「ちぃッ!!」
……ぱき!ぱきぱきぱき!!何か硬いものにひびが入るような音が聞こえた。
クリス「ゲッ!!」
プラズマを発生させるサイファーの刃もまた、限界を超えた使用法によって刀身にヒビが入っていた。
クリス(お互いこのまま白黒つけたくもあり、仕切り直したくもあるってか。)
アタシはキャミィの目を睨み付けてやる。向こうも目を逸らさず睨み返してきやがった。
上等だ。こうなったらアタシとテメー。運命が微笑むかすっころぶか!!サイファーが一段と光を放つ!!
……力と力のぶつかり合いに空気が震え、大地まで揺れているようだった!!

キャミィ「む!?」
クリス「なっ!?」
いや、本当に揺れている!?
……ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!轟音が辺りを包む!!
アタシとキャミィは鍔ぜり合いで、引くもならず、進むもならず。
その膠着状態を破ったのはアタシでもキャミィでもなく、床だった。
キャミィ「バルログの自壊モード!?コレは一体!?」
なぬ!?自壊とな!?不吉きわまりない言語に思わず腰が引けるアタシ。
キャミィ「はあッ!!」
そのわずかな隙を突きキャミィはアタシの胸部を蹴り、アタシを吹っ飛ばす!!
ズザアアーー!!アタシはすぐさま起き上がり再び、距離を詰めようとする、が!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ひときわ大きな轟音が響き、大部屋の床が突然二分割される。床と床の間にぽっかりと奈落の穴が姿を現した。
キャミィ「きゃっ!?」
アタシを蹴っ飛ばした不安定な体勢が災いしたのか、超重量のハンマーでバランスを崩したのか、
キャミィはそのままたたらをふんで、奈落の底へ落ちようとしていた。
ロック「勝ったな」
光剣にひっついた生首ロボットがそんなことをのたまう。
クリス「認めねぇ……。認めねぇぞアタシは!!」
言うが早いか、サイファーを床に放り投げ、走り出す!!
アタシの目にはまるでコマ送りのようにキャミィの姿が映っていた。キャミィは後ろ向きに倒れ込み、真っ逆さまに……
580ゲーム好き名無しさん:2009/02/20(金) 19:37:19 ID:q+KHxdBa0
クリス「落とすかよおおおぉぉぉ!!」
ガシッ!!
キャミィ「!?」
アタシは大穴の淵から身を乗り出し、馬鹿女の脚をがっちり掴む。
キャミィの手から極鎚ジャガーノートが滑り落ちた。眼下には漆黒の奈落ではなくなんと高々度から臨むハワイの海があった。
逆さ吊りのままキャミィが問う。
「貴様……なんのつもりだ!?」
んぎぎぎぎぎぎ。さすがにサイボーグ、鉄の塊を引っ張り上げているような感覚だぜ。
キャミィ「答えろ!!どういうつもりだ!!」
クリス「ヘッ……。テメエはぶっ倒す。……だがよ」
ふんぬうううう!!全身に力を込めキャミィを引きあげようとする。
キャミィは大穴の淵に手を掛け、腕力と全身のバネで跳躍し一回転して着地する。部屋の大穴をはさんでアタシと反対側に。
アタシは服をパンパンと払いながら途中だった言葉を繋ぐ。
クリス「だが、こんな終わり方はナシだ。アタシは認めねぇ。テメエはアタシの手で葬り去る。」
サイファーを拾い上げる。呆れた様子で生首がぶーたれる。
ロック「オイオイオイオイ。お前本物の馬鹿か!?あのまま落としちまえば勝てたのに。」
そんなに褒めるなよ。照れるだろうが。

キャミィ「………・・。」
くるりと背を向ける。キャミィ
クリス「あ、おいまだケリはついてねーぞ」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
またしても地響き。そしてアタシとキャミィとの間を挟む穴がさらに開いていく。
キャミィ「この状況では続けられまい。」
そのまま奴は向こう側の扉へと歩を進める。
キャミィ「礼は言わんぞ。代わりとっては何だが教えておいてやろう。ここに貴様の父親はいない、既に別の基地へと移送された。」
クリス「何だと!?」
キャミィ「そっち側の扉の先に非常用脱出ポッドがある。ここで死ぬつもりが無いなら急ぐがいい。」
言われた方を見る。しかしそこにあるのはただの壁だった。
クリス「いや……?」
壁をよくよく見、蹴り倒す。ガコンと扉が外れ隠された通路があらわれた。キャミィの方を振り返る。
だが既にあの女の姿は無かった。
581ゲーム好き名無しさん:2009/02/20(金) 19:38:39 ID:q+KHxdBa0
キャミィは崩壊するバルログの中、司令室に向かって疾走していた。何か不測の事態が起きたに違いない。
「ぐぁぁぁぁ!?」
突然、キャミィを正体不明の頭痛が襲う。戦闘によって受けたダメージとも違う。一体自分に何が起きたのか。
バルログが自壊する中、一刻の猶予も無い。だがキャミィはその場に座り込んで頭を押さえてうずくまってしまう。

キャミィはふと気配を感じた。通路の向こうから誰かが歩いてくる。見覚えのあるその顔は……。
「き、貴様は……!?」
「やあ散歩かい?こんなところで奇遇だね。」
その男は飄々として話しかけてくる。キャミィの心に正体不明の怒りと憎しみがわき上がる。飛び起き戦闘態勢をとる。…が、
キャミィ「キ、キサ…マの…しわざか?…タ…ロ…」
そこまでだった。そのままキャミィは意識を失い倒れてしまう。
「これは……洗脳が解けかけてる?もしかして院長先生の身に何かあったのか……?とはいえ、参ったな。置き去りにする訳にもいかないし。」
昏倒したキャミィを抱え上げ、青年は今来た通路を戻ってゆく。
その男はそう、まだキャミィがごく普通の一般庶民だった時、プラスチック爆弾をプレゼントし、彼女を怒りと憎しみの底にたたき落とした張本人であった。
582ゲーム好き名無しさん:2009/03/01(日) 21:23:47 ID:h4lE5hDU0
クリス「クソッ!揺れが激しくなって来やがった。」
キャミィに言われたとおり、脱出装置を目指す。
ロック「オイオイオイオ〜〜イ、あんな危険なアマの言うことを信用すんのか?」
頭によじ登った生首が不平不満を垂れ流す。うっさい。
クリス「拳を交えた者同士の勘だ。」
なんつって(笑)。
まあ院長先生ならともかく、あの女の言ってることは本当だろう。空中戦艦の異常事態に本気で狼狽えていたからな。
パパはもうここに居ない。この基地がヤバイのもガチだろう。
ロック「おい、俺様はこの空中戦艦を支配下に置いて、スカイネットばりに人類をへなちょこぷーにしてやる計画が……。」
頭上で機械の触手をパタパタ振りながらわめき散らす。うぜえ。未来でやれ。1億年くらい先で。

クリス「あれか。」
そこには一人乗り用のカプセルがズラリと陳列されていた。手近な奴に乗り込もうとしたその時!
ドゴーーン!!耳をつんざく轟音!!
クリス「きゃっっ!!?」
突如、炎熱と衝撃を背中に受けてアタシの身体が吹っ飛ばされた。
ガス爆発……!?アタシ達が進入してきた通路の後方から……!?
状況を完全に理解する間もなく、アタシはそのまま鋼鉄の床に叩きつけられた。

ロック「このウスノロ!!油断してんじゃねえ。」
アタシの頭から転がり落ちた生首型ロボットがここぞとばかりに文句をつけてくる。……だが、
クリス「……うぅ……っ」
背中に走る激痛!そのあまりアタシは満足に返事することも出来なかった。おそるおそる触れて確認してみる。
「!?」
ぬるりと手に熱い感触。手のひらを見るとべったりと血がついていた。
ロック「いやぁ。じゃりん子も女の子なんだな。今日はお赤飯を……」
バカヤロ!そりゃ下腹じゃ!お下品発言に制裁を加えるべく頭をひっつかもうとして……断念。
クリス「ぐぅぅ……」
背中に走る、焼きごてを当てられたような痛み。爆発の衝撃でビスかなんかの金属片が刺さっちまったのか。
コイツに突っ込むこともままならない。
ロック「オィ!?マジか!?」
毎度の突っ込みが来ないことで、アタシの窮状を察したのか。
うるせーなー。お前ごときに心配されるほど落ちぶれちゃいないよ。
と、言ってやりたいところだったが、アタシ発する声はひゅ〜ひゅ〜と無様な呼吸音だけだった。
583ゲーム好き名無しさん:2009/03/01(日) 21:24:53 ID:h4lE5hDU0
クリス「ぐ……おおおお。」
激痛をこらえつつ、脱出カプセルにむかってほふく移動する。
のたうち回るのは後だ。うわヤバっ、視界がぼやけてきた。一刻も早くこの場から離脱しないと。
『空中戦艦をご利用頂きありがとうございます。まーだ居残ってやがる皆様。戦艦の動力が完全に停止しました。そろそろ当艦は地球の引力によって、母なる大地へと墜落を始めます。アデュー。』
ふざけたアナウンスが響き渡り、艦が激しく振動する。
クリス「ああっ!?」ガコン!!
さらに、天井が崩落!!脱出カプセルの殆どが埋もれ破壊されてしまった。アタシの上に落ちてこなかっただけでもラッキーと言えばラッキーなんだが……
残ったカプセルは一番近い奴で20メートルはある。歩く分にはなんてこと無い距離。立ち上がることさえ困難な負傷じゃなければ。
その場で一旦ほふくをやめて、体中に力をためる。ほんの十秒でいい。アタシの身体、動いて……ッ!!

クリス「ぬああああああ!!」
絶え間なく襲い来る激痛。アタシは残った力をかき集め、立ち上がる。
一歩踏み出すだけで体がきしみ、出血で意識が朦朧としてくる。
ロックを脇に抱え込み、歯を食いしばって、走る。走る。地を蹴るごとに叫び出したい位の痛みが走る。
ほんの20メートルの距離が何十倍もの距離に感じられた。

なんとかアタシは脱出カプセルにたどり着く。ハッチを開いてそのまま中に倒れこむ。
クリス「はぁはぁはぁ……ま、まだだ。」
まだ気を失うわけにゃいかねぇ。脱出装置を作動させなくては。せまっ苦しい内部を見回して起動スイッチを探す。
クリス(……?無い!?カプセル内には起動スイッチが無いのか!?)
ロック「多分、誤作動を防ぐために起動スイッチが外部に置いてあるタイプなんだろう。」
言われて、外を見る。あった!!
皮肉にもアタシが爆風を喰らった入り口の近くにそれらしきコンピューターが確認できた。だけど……
クリス「へ……へへへ。駄目だ。もう一歩も動けや…しねぇ。」
痛みの感覚さえも曖昧になって来やがった。ここまで来て、畜生……チェック・メイトか……。
584ゲーム好き名無しさん:2009/03/01(日) 21:26:18 ID:h4lE5hDU0
ロック「やれやれ。機械に接続してないときの俺様は自前のバッテリーで動いてるんだぜ。限りある電力だっつうのに世話の焼ける。」
憎まれ口を叩きつつも、ピョコンとアタシの手から生首型の青いロボットが飛び出す。作動スイッチを押しに行く気か。
クリス「アンタ……。」
思えばコイツとはいがみ合ってばかりだったが、案外いいコンビなのかもな。
トコトコと脱出装置を作動させに行く姿を見てたら、柄にもなくそんなことを思ってしまった。

ブウン!!アタシの搭乗しているカプセルが軽く振動した。やった、起動した!
クリス「は、早く、来や…がれ、ポンコツ!!」
脱出カプセルのハッチが閉まり始める。
だが、アイツは脱出カプセルの前には来ず、代わりにカプセル内の通信装置越しに信じられないことを言い出した。
『残念だが、俺様はここに残る。お前とはここでお別れだ。』
一瞬、何を抜かしているのか理解できなかった。

『おっと、別にお前のために命を捨てるとかそんなんじゃないぜ。俺様は戦闘用ロボット、優しさとかヒューマニズムなんて存在しない。
何度も言うが、俺様の目的は最初っからこのバルログ。この戦艦を乗っ取ることだ。』
アホ言ってんじゃねぇよ!!もうすぐこの艦はグランドインパクトすんだぞ!!
『ま、せっかくだから俺様がここで着陸地点を入力して引導を渡してやろう。
 何ならリクエスト言ってみ?火山口とか大海原のど真ん中とか、死ねる場所はよりどりみどりだぜ!?』
くそう、所詮は鉄くず野郎か。いいコンビどころか最低だ。
クリス「いい……加減に……」
何か言ってやろうとしたが、失血がひどく思考が回らない。そして、アタシの乗った脱出ポッドは虚空に射出された!!

『俺様は、思考回路に梅コブ茶をこぼされて自我に目覚めた!そう、俺様こそ最強!俺様こそ絶対!
 俺様こそは支配者として生まれついたのだ!!俺様が生き残れない道理があろうか!?否、無いッッ(反語)!!
 
 ……フフフフフ…………ハハハハハハハハハハハハ………………ギャーッハッハッハッハッハッハッハーーーーー』

通信装置の向こうで奴の笑い声が高らかに響く。だが、その嘲笑もどんどん小さくなり……

やがて、アタシは意識を失った。
585ゲーム好き名無しさん:2009/03/01(日) 22:39:06 ID:h4lE5hDU0
〜ハワイ・アロハオエ大学病院〜

ICPO(インターポール)の女刑事、春麗(に似た人)は例によって看護婦としてこの病院に潜入していた。
件の院長先生がこのハワイでなにやらよからぬ事を企んでいるという。
春麗(似の女)「はあ……どうやらこの病院も空振りみたい。組織の影なんてこれっぽちも見当たらないわ。」
 彼女は戦闘能力こそ高いが、大雑把な性格が災いし、情報収集能力はほぼゼロだった。捜査員としては致命的である。
この病院を選んだ理由も単にあてずっぽうだった。
春麗「ハワイに来て、この病院で既に四件目の潜入捜査。また見込み違いなんて……あぁ給料が減らされちゃうわ。
 何かこう、空から決定的証拠でも降ってこないもんかしら。」
病院の中庭で一人たそがれつつ、空を見上げる。
「…………ん?んんんん!?なんだあれ!!?」
突然、彼女の上から筒状の塊が降って来た!!
春麗「気、気功掌!!!!」
とっさにカウンターで超必殺技を繰り出す看護婦さん。(潜入捜査中)
春麗「ぶげぇぇぇ!!?」
やっぱり打ち負けて、ふっ飛ばされ、病棟の外壁にめり込む看護婦さん。(潜入操作中)
春麗「な、何なの!?UFOの墜落!?」
気功掌の衝撃のおかげで軟着陸したのか、そのカプセル状の物には、傷ひとつついていなかった。
恐る恐る、中をのぞいてみると……。
春麗「お、女の子!?女の子が空から降って来た!?ジブリの映画!?
 …………!?ひどい怪我!!」

「誰か!誰かぁー手を貸してーーー!!」
彼女が大声で助けを呼ぶ。ドクターや他の看護婦たちが、何事かと中庭に集まってきた。
春麗「まだ、息がある!!急いでICU(集中治療室)に!!」
ドクター「わかった。ところで……君も致命傷じゃないのか!?」
春麗「ゴゥフッ!?」
血反吐ブチまけて昏倒する看護婦さん。白衣が血に染まる。
ドクター「お〜い!ICUもいっちょ追加〜〜。」
586ゲーム好き名無しさん:2009/03/09(月) 22:18:59 ID:unKwFeNUO
〜エピロ〜グ〜

アタシが目覚めたのはあれから丸1日経ってからの事だったらしい。

クリス「………………」
真っ白な天井、壁、ベッド。それに簡素なパジャマ。アタシは見事なまでに入院患者だった。
絶対安静とまでは行かなかったが、失血が酷くもう少しで危険な状態だったそうだ。
脱出カプセルは、大学病院の中庭に着地したという。起き上がって窓から中庭を見下ろす。
「中庭はそれほど損壊してないよーだな。」
結構な高さから落ちたからクレーターの一つでも出来てるかと思ったんだが。ただ中庭の壁面が人型にくぼんでる。人間が凄まじい速度で激突したような痕跡なのが気になった。
「ま、いいか。」
いい加減、暇なので看護婦さんに頼んで持ってきてもらった新聞に目を通す。

『謎の巨大空中建造物、ハワイ沖に墜落!!全容未だに解明されず。』

どの新聞でも空中戦艦バルログの話題で持ちきりだった。ハワイ沖20キロの所で墜落、そのまま沈没したらしい。何つう自然破壊だ。
「ざまあねぇな。結局の所、落っこちてやんの。」
あの生首野郎の最期の馬鹿笑いを思い出す。こっちが馬鹿笑いしてやりたい気分だった。
「な〜にが、『支配者として生まれついたから生き残れない道理は無ーい』だ!!海の藻屑と消えてンじゃねーか!!ドアホゥが!!」
新聞を床に投げ捨てる。
「ぬわぁ〜にが、『着陸地点を指定して引導を渡してやる』だ!!病院のど真ん中じゃねーか。おかげでこの通り九死に一生を得ちまったぞ、このドジ!!」
高らかに大笑いしてやる。病室で大騒ぎするのもどうかと思ったが、笑わずにはいられなかった。あっはっはっはっは。
「ぬぅわ〜にが、『ロボットだからヒューマニズムとか優しさは存在しない』だ!!だったらアタシなんて見捨ててとっとと逃げるなり、コントロールを奪いに行くなりすりゃあいいじゃね−か!!
 頭のチップがいかれてやがんのかぁ!?馬鹿!間抜け!ボケナス!!オタンコナス!!……っ」
少しむせた。
涙が出てきた。
「……ば、馬鹿野郎……」
587ゲーム好き名無しさん:2009/03/09(月) 22:22:54 ID:unKwFeNUO
「クリス!!」
病室のドアを開けて、意外な人物が入ってきた。
「ママ!?」
ユリア(クリスの母にしてガイルの元妻)「……どこか痛いの!?酸素でも吸う?」
う。涙を見られた。
クリス「えぇと、あの、いや、それよりどうしてママがここに!?」
アタシの頭は混乱してしまった。ママにスポーツ用のO2(酸素)スプレー缶を渡される。とりあえずコレでも吸って落ち着こう。しゅこ〜。
ユリア「あなたがハワイの病院に収容されたって連絡があって……」
しまった。入院なんかしたら当然家に連絡が行ってしまうか。あっちゃ〜。
ユリア「友達と一緒にミシシッピ川でアリゲーター・ガーを釣りに行くって話だったのに、連絡を受けてびっくりしやったわよ。
 どうしてまたハワイくんだりまで……?」
当然ウソ。自慢だがアタシは一匹狼だ、友達なんて居ないゼ!……ちくしょう。
パパと内緒でハワイに来てたなんて事が知れたら、パパに対するママの心証が悪くなってしまうから。
さぁて、どうやってごまかそう!?病院でもなおアタシの受難は続く。大、大、大ピ〜ンチ!!

???「ちょ〜っと待った〜ああ!!」
松葉杖をつきながら闖入(ちんにゅう)してくる、看護婦さん。いや入院患者か?
格好こそナース服だったが、彼女の右腕にはギプスがはめられており、左腕にはご丁寧に点滴のチューブをひっつけたままの登場だった。
看護婦「その子、悪の秘密結社に拉致されていた可能性が極めて高いわ!!」
なにぃ!?
ユリア「看護婦さん(?)。あなたは一体……!?」
看護婦「白衣の天使とは世を忍ぶ仮の姿……私は国際警察(インターポール)の女刑事……」
バッと服を脱ごうとする、看護婦さん……だったが、セリフの途中で倒れてしまう。貧血?
ユリア「あらあら。まあまあ。そんな怪我で大声張り上げるから。酸素でも吸います?」
もう一本酸素のスプレー缶を取り出し手渡そうとするママ。
クリス「ママ、酸素ぐらいでどうにかなる容態じゃないでしょ。」
そんなことより、この看護婦、刑事だったのか。ヤベーヤベー。アタシが武器持ってたら疑われてアウトだった。
あの脱出間際のドサクサで、手持ちの銃やサイファーは何処かに行っちまったし。まあ怪我の功名かな?惜しいけど。
看護婦「あ……あの秘密結社は、年少者を誘拐し、改造、洗脳を施して戦士に仕立て上げているそうよ。その女の子も多分……。」
ユリア「あらまあ、大変!?クリス、身体にどこかおかしいところはない?空を飛んだりとか、手から蜘蛛の糸が出たりしない!?」
飛べません。蜘蛛の糸も出ません。
しかし、場の空気は何だかうまいことごまかせそうな感じだ。ようし、やってやるぜ。
クリス「そ、そういえば、アタシは家から駅に向かって歩いていたら、空飛ぶ円盤に吸引光線(トラクタービーム)を照射されたかも。」
ユリア「まあ。物騒ねえ。これじゃ安心して買い物にも行けないわ。」
うししし。この頭脳。この機転。見事に疑いは晴れたわ。
看護婦「それはおかしくないかしら?今の彼らの活動拠点はこのハワイ。他の地域でそんな目立つ真似をしてれば当然ICPOにも情報はくるでしょうし……」
アタシは貧血で倒れている看護婦さんの傍らに座ると、
看護婦「はぐッ!?」
ママには見えない角度から、拳で思いっきり急所を打ち抜いた!!
クリス「きゃあ!看護婦さん?(裏声)」
ユリア「だ、大丈夫ですか?酸素吸います?」
看護婦「…………。」
グダグダ言わず、病人は寝てろ。
588ゲーム好き名無しさん:2009/03/09(月) 22:26:32 ID:unKwFeNUO
ユリア「ほら、ハワイの島があんなに小さく。」
クリス「そだね。」
飛行機の窓から臨む、ハワイの島がどんどん小さくなってゆく

 4日が過ぎ、アタシは退院し家に帰ることにした。
当然医者には止められたが、一刻も早く行方不明パパを捜しに出ねば。
それに刑事にマークされるのも勘弁して欲しかった。行動が制限されるしな(主に恐喝、強盗とか)。
結局、あの看護婦さんは集中治療室に逆戻りして、今も昏睡中なんだけどね。
意識を取り戻しそうならママの目を盗んで生命維持装置を切りに行こうかとも考えていたんだが。
ま、無益な殺生はしないさ。慈愛にあふれたこのクリス様に感謝しなさい。

クリス「…………」
 眼下に広がる広大な青い海。このどこかに空中戦艦バルログが沈んでいる。
奴らは生き延びただろうか?
あの小生意気な生首ロボット。知略に長けた謎の男サワダ。恐るべき戦闘能力の女戦士キャミィ……。
 アタシには友達が居ない。別にいじめられてるとかじゃないぜ。(そんな勇気のある奴がいても謎の大怪我を負って2度とアタシの前には立てないだろうけど。)アタシと理解し合える対等の奴が居ないんだ。
今にして思えば、強大な敵こそがアタシにとって対等だったのだ。決して交わることのない平行線でありながら、いや、だからこそ奴らの存在は大きく感じるのだろうか。
……あっさり死んでんじゃねぇぞ馬鹿共が。

飛行機はハワイを後にする。
一旦、家に帰ってからまたアタシはパパを捜す旅に出るつもりだ。どうやってママをだまくらかすかが問題だけど。
だがアイツ等が生きていれば、その旅の途中で必ず相見えることになるだろう。
クリス「だから……またな。」
ユリア「???」
589ゲーム好き名無しさん:2009/03/09(月) 22:31:31 ID:unKwFeNUO
クリスの家

ユリア「ただいま〜。クリス、身体の調子はどう?」
ママは家のカギをあけ、郵便ポストの中身をチェックする。
クリス「んん……。やっぱちょっと疲れたかな?」
アタシはソファーに腰掛け、フゥーッと息を漏らす。やっぱり病み上がりに長旅はこたえるぜ。すぐにでも出発したいが、ママに心配を掛けたくはないし。色々と準備も必要だろう。手持ちの火器も揃えたい。
それ以前にパパを捜すための手がかりが一つもないんだけどね。
ユリア「あら?あなた宛にエアメールが届いているわよ?ハワイから。」
んん?ちょっと眠りたい……悪いけど後で。
ユリア「差出人……は、『SAWADA』としか書かれてないわねぇ。」
「!!??」
眠気が一気にぶっ飛んだ。アタシはガバッと飛び起きるとママから封筒をひったくる。
消印の日付はバルログの落ちた日。ビリビリと袋を破ると、中身を取り出す。
出てきたのはあのシスターに渡したはずのカードと、領収書。野郎、修道院に行ったのか?
それから何も書かれていないDVD−Rが入っていた。
早速、自分の部屋のパソコンを起動しDVDを開く。画像と三行の文書が出力された

・・・JAPAN−TOKYO・・・
・・・○○−○○−××−××・・・
・・・貴女の捜し物 あります・・・

クリス「コレは地図と住所……?アタシの捜し物。」
ピンと来た。パパはここにいるから来い。…ってことか?
よし、行き先は決まった。日本…東京だ!!まあ罠かもしれないが、それならそれでぶっ潰してパパの手がかりを聞くまでよ。
クリス「とりあえずプリントアウトして……と?」
画面に赤い警告文が表われていた。なんだこりゃ?

・・・警告−このDVDは機密保持のため、自動的に爆発します・・・

クリス「な、なぬ……!?」
頭が内容を理解したときにはもう遅かった。閃光と爆音がアタシの部屋を満たす。
ちゅどーーん!!
ユリア「きゃああ!?クリス、大丈夫!?まってて、今酸素ボンベを用意するから……」
クリス「ク…クックク。やってくれるじゃねえのよ。」
おシャカになったパソコンの前で、真っ黒になったアタシは薄笑いを浮かべていた。

(第3部・激闘ハワイ編 完)

そろそろ作者もだらだら続けていくのが少々辛くなってまいりました。
誤字脱字や手直ししたいところが死ぬほどありますが、ここらでキッチリまとめて、綺麗に終わらせたいと思います。
と、いうわけで名残惜しいですが次回からは最終編。お楽しみに。
筆者・KUWA(仮名)
590ゲーム好き名無しさん:2009/03/09(月) 22:42:44 ID:B92Z0yJg0
お疲れさまでしたー
楽しく見させて貰ってますー

最終章、がんばってくださいね!
591ゲーム好き名無しさん:2009/03/09(月) 22:59:22 ID:zh0B6EDdO
やっぱオモシロイなぁ!!!!
592ゲーム好き名無しさん:2009/03/17(火) 21:38:56 ID:LDO3TbA5O
期待上げ
593ゲーム好き名無しさん:2009/03/22(日) 19:53:54 ID:Ge//3NF7O
楽しみにしてたり期待あげ
594ゲーム好き名無しさん:2009/03/23(月) 00:07:49 ID:kUMrshOa0
念のためにこまめに保守はしておかないといけないしな。
このスレがダット落ちしたり埋まったりしてしまったら、
>>589の続きを書いてもらうスレがなくなってしまうし…。
595ゲーム好き名無しさん:2009/03/23(月) 01:08:10 ID:IKe1HZPuO
空中戦艦バルログの堕ちた日

〜修道院〜
例の猫似なシスターは礼拝堂で神に祈りをささげていた。

「神様神様……敬虔な気持ちで今日という日が平穏無事に終わったことを感謝いたします。
 出来ればもっともっと沢山仰山メニーメニー多く、お金がっぽり稼げますように。
 あと素敵な男性とめぐり合えますように。自分にだけ幸せが降りそそぎますように……」

ゴゴゴ……
シスター「あにゃ?空耳かな?何か聞こえたような……」

ゴゴゴゴ……ドーーン!!!!
シスター「にゃぁぁぁぁぁぁ!?」

突如、礼拝堂の天井を突き破って筒状の大きな物体が墜落してきた。
シスター「だ、ダンシングフラッシュ!!」
とっさにカウンターで超必殺技を繰り出すシスター。
シスター「ニャギャァァァー!!?」
やっぱり打ち負けて、ふっ飛ばされ、礼拝堂の壁にめり込むシスター。

シスター「うぅぅ……神よ。自分が一体何したって言うんだニャ〜。貴方を恨んで良いですかニャ〜?」

???「あれ……ここは、先日の修道院?あ、シスターもお変わりないようで。」
筒状の物体の中から、先日重症の女の子を担いで修道院の門を破壊した日本人男性が顔を出した。
シスター「ニャニャ!?いつぞやの素敵なお兄さん!?もしかして私に会いにきてくれたニャ?おお神よ感謝いたします!!」
即座に復活するシスター。
日本人「いや、僕よりこの子を……」
彼はまたもや瀕死の少女を担いでいた。しかも先日とは違う女の子だった。よく見ればこの女の子キャミィに似てる気がした。
シスター(またこのパターンか。このお兄さん何人引っかけてんだニャ!
 いやいやいや……ここは甲斐甲斐しく介抱するところを見せて好感度をアップさせるニャ!)
日本人「あ、あのシスター?」
シスター「はっ!?にゃ、にゃはははは。とりあえず容態を見せてもらうニャ……ッ!?」

少女の体を確認して絶句する。少女の肩口の傷からは血ではなく、機械の構造が見えていたのだ。
日本人「この娘、色々と事情がありまくりで……」
シスター「もしかして……これは強化骨格!?どっかの組織の最高機密とか聞いたけど、実物を見るのは初めてニャ。
 ふむふむ。これは人工筋繊維。ほほぅ、骨の部分は軽量かつ硬質な特殊セラミック。銃弾だって掴めるニャ。」
以外にも詳しいシスターに青年は唖然とする。
シスター「にゅふふふ。私にも色々事情がありまくりなのニャ。どう気になる?気になるぅ〜?」
596ゲーム好き名無しさん:2009/03/23(月) 03:20:23 ID:BbwIiC970
なんかすごいスレを覗いてしまった
597ゲーム好き名無しさん:2009/03/23(月) 08:35:35 ID:3i/wBvu/O
これもうすぐ一周年か…ロングランだなぁ
俺が読み始めたのはクリス編の中程だったはずだがシリアスだよなこれ
598ゲーム好き名無しさん:2009/03/23(月) 12:42:23 ID:Bx+HybnX0
今日もガイルがいる
599ゲーム好き名無しさん:2009/03/27(金) 16:57:53 ID:bxc7DD860
くにへ かえるんだな
おまえのかぞくも がいるだろう
600ゲーム好き名無しさん:2009/03/27(金) 22:48:00 ID:F6uH2f33O
私、花子(仮名)。彼こと太郎君にC4プラスチック爆弾を送りつけられ、乙女心を文字通り木っ端微塵にされたので復讐のためハワイくんだりまでやって来た……はずだったんだけど。
花子「???はてさて、ここは一体どこなのかしら。」
石造りの建物、質素なベッドに私は寝かされちょりました。
うむむむむむ〜?
確か空港をでてしばらくしてから、何だかちっこい女の子が銃を突きつけてきたから、アメリカ式に武力で解決した所までは覚えているんだけど……。
花子「ま、いっか。」
思い出せないって事はどうせ大した事じゃないんでしょう。納得しましょ。はーい納得。
花子「納得した所でここは一体どこなのかしら……?」
ハッ?もしや!?実は私のお家はかなり裕福。お小遣いでポンとハワイにこれちゃう位に。
身代金目当ての誘拐!?きっとそうだわ。そうに違いない。するとさしずめここは犯人の隠れ家ですかい。
ガチャ。
これまた質素な木のドアが開き、シスターの格好をした女が入って来た。
シスター「あ〜、やっと気づいたニャ。もうずっと眠ったままだったから……」
にゃんこみたいに人懐っこい。どうも憎めない誘拐犯だけど、見かけには騙されないワ。
きっとこの人、表では清楚なシスターやりながら裏ではあんなことやこんなことをやっているに違いない。
花子「そうと分かれば容赦しないわ!豆腐(対空)……はないから枕投げ!」
ベッド備えつけの枕を投げる。白くて四角いからまあ似たようなもんでしょ。
暴力は好きじゃないけど仕方ない。びっくりした所でプロトンキャノンを喚んであげちゃうわ。
シスター「はニャ……?」
花子「ええええええ〜!?」
びっくりしたのは私の方。
シスター「にゃ……ニャんでーーーーーーーー!?」
軽く、ほんのかる〜く投げたはずの枕はギュワンと亜音速に達し、そのままシスターもろとも木の扉をぶち抜き、その向こうの石壁にめり込んだのだ!!
私は信じられない物を見るような目で自分の手を凝視した。
花子「こ、これは一体?」
どうなってんの?私の身体に何が……!?
601ゲーム好き名無しさん:2009/04/01(水) 21:23:30 ID:mc7Egb3j0
花子「あらごめんなさい。こりゃあうっかり。」
シスター「うっかりじゃないニャ〜〜。あ痛たたたたたたた。」
今、私の寝てたベッドでは入れ替わりでシスターがうなっている。どーも、話を聞くにこのシスターが私を介抱してくれていたらしい。

いやー、誰にだって間違いはあります。聖職者ならこころよく水に流してくださいな。
……駄目?
シスター「う〜ん。う〜ん。アバラ骨が数本逝ったニャ。内臓だってひとつかふたつ破裂したニャ。」
それ致命傷です。
シスター「しかし、流石は強化人間。その有り余るパワーは超弩級だニャ。花子ちゃん、アナタの能力は常人の10倍(推定)はあるニャ。」
ハイ?
ナンデスト?
なんで私の名前を?いや、それより院長先生の話だと私の強化骨格は(死ににくいだけで)常人とほぼ同じぐらいの運動能力のはずじゃあ?
ってゆーか何で私の身体の秘密を知ってるのー?

シスター「あにゃにゃにゃ……ぐ、ぐるじい……。く、首が180°回転する……ニャ。」
気がつくと私は興奮のあまりシスターの首を締め上げていた。しかも首がありえない方向にひん曲がっている。
あらやだ、私ったら。
シスター「げほげほ……。花子ちゃんの右腕に油性マジックで記述があったニャ。」
服の袖をたくし上げて右腕を見てみる。あった!かすれた赤マジックでなんか書いてある。
花子「なになに……強化人間はなこver2・筋力、耐熱、対衝撃、すべて常人の10倍にパワーアップ完了。ただし実験段階のため制御に難あり……」
なんじゃこりゃぁ〜〜〜〜!!


シスター「ふーむ。じゃ、花子ちゃんはまったく何にも全然覚えてないニョね?」
ベッドで腕組みしながらシスターが言う。
花子「……というかここ最近の記憶が抜け落ちてるみたい。」
シスター「うーにゅにゅにゅにゅ……花子ちゃんはいきなり礼拝堂の屋根を突き破って落ちてきたのよね。脱出カプセルに乗って。」
えええ?そうなの?
シスター「そんで同日、謎の秘密結社のものと思われる巨大空中戦艦が墜落したの。ハワイの海に。」
それは、なんというか……
花子「観光資源に大打撃?」
シスター「違うニャ。」
ん?あれれ!?もしかして……。
602ゲーム好き名無しさん:2009/04/06(月) 19:51:20 ID:zEdCegmB0
シスター「推論だけど、花子ちゃんは何らかの方法でその空中戦艦に拉致され、強化改造を施されたんじゃニャいかと。」
んギャー!!またその展開っすか!?さらに人間離れしてどーすんのよ!?ここ最近の記憶があやふやだと思ったら……
ダンっ!!と修道院の石床に拳を叩きつける。やり場のない怒りを込めて。
ぴきっ!ぱきぱきっ!!
花子「んげっ!?」
私の放った一撃は、床に何十ものおびただしい亀裂を走らせた。
シスター「ん!?何の音かニャ?ぴきぴき言ってるけど?」
ふぅ。シスターには気づかれてなかった。ベッド上からじゃよく見えないようなひび割れで助かった。
花子「さ、さあ〜?ぴきぴき山が近くにあるんじゃないでしょうか?ほら、かちかち山の親戚みたいな奴」
シスター「???この修道院も古いからニャ〜。あちこちがガタがきてるのかも……」
え、それってマズイじゃん。
花子「あ、ええーと、その。シスター。事故とはいえ、お詫びに今度は私が看病するわ。」
シスター「あにゃ。悪いニャ〜。でも自分じゃ満足に動けそうにもないからとっても助かるニャ。」
ほっ。何とかごまかせた。

ともあれいった手前。一宿一飯の恩は返さねば大和撫子の名がすたる。ここは一つ私の手料理で元気回復してもらいましょう。
花子「シスターは寝てて、。」
ああ、何て私は優しいのかしら。こんな気立てのいい美少女をば、爆殺しようなんて、太郎君ったらなんて朴念仁なのかしら。
思い出したら腹が立ってきた。ふん、いーもんいーもん。私にはもっともっと素敵な王子様が現れるに違いないのさ。

花子「さて。胃に負担をかけずに栄養をバッチシ取れるようなもんが最適だよね。」
ようーし。炎の料理人クッキング花子の実力を見せてやるわ。

603ゲーム好き名無しさん:2009/04/06(月) 22:29:14 ID:zEdCegmB0
私は修道院から歩いて15分の鮮魚市場に来ていた。
花子「さすがハワイの市場。新鮮な魚貝類がたくさん。あ、おばさんタコくださいな。
 え?売り物にならないから一箱10$でいい?ありがとー。」
タコ、イカ類にはタウリンがたっぷり含まれているのよね。栄養ドリンクに含まれている奴。
アメリカ人はデビルフィッシュなどと言って敬遠するらしいけど、大きな偏見よね。(ま、そのおかげで格安なんだけど)
あとでドラッグストアにも寄ろう。各種栄養ドリンクに漬け込んでタウリンをさらに強化、殺菌効果のあるビネガー(酢)も忘れちゃいけないわね
。調理酒は、うーん酒屋、見当たらないのよね……まあ無ければ消毒用アルコールで代用かな。
名づけて『タコのタウリン漬け』コレはいかにも効きそう。
花子「あ、この貝アワビに似てる。ハワイにアワビっているのかしら?しかもすっげー安い。コレもいいわね」
貝類には各種ミネラルやこれまたタウリンを多く含んでいるのよね。コレは単純に蒸すだけで調理しようかな。
だけどおいしさの秘密はソース。貝の肝をすりつぶし、ネギ、ショウガ、ニンニクをコレでもかといわんばかりに投入し、
隠し味にアンチョビ、ピータン、ブルーベリーなんかも入れて鍋で煮込みましょう。
そうだ、ついでに鎮痛効果のある風邪薬も大量にぶち込んでおこうかな。創意工夫こそ料理の心得ね。
あのシスター猫っぽかったから、きっと魚介類が好きそう(断言)。美味しさのあまり天国に上るような気分にしたげるわ。

(注:ぬこはイカを食べると腰を抜かすと言われるように、タコイカ類を食べると消化不良を起こします。
 またアワビ、サザエ類の肝は人間に害はありませんが、猫の耳が腫れ、最悪の場合耳が壊死します。
 ネギ類も赤血球を破壊するのであまり好ましくありません。ネギ入り味噌汁のねこまんまには注意しましょう。)

大量の食材を買い込んで、修道院に帰る道すがら、私はハワイの空を見上げた。
私の買ったお料理の材料はとてもじゃないが女の子の細腕で持てる重さじゃない……はずなんだけど。
花子「どうみたって50キロは越してるのに、軽々と抱えあげてるわよねぇ。コレが強化された私のパワーってことなのかしら。」
向こうから乗用車に乗ったおじさんが私の姿を見てビックリし、民家に突っ込んでいった。
花子「泣きたいのはこっちの方だよ。」
はぁぁ(ため息)。私はどこにでも居るごくごく普通の平凡な女の子よ。
別段、大魔王を倒すとか、世界平和のために戦うとか、そんな予定も無いのにこんな力を授かっちゃって、どうしろと?
何で私がヒーロー物にありがちな苦悩をせにゃならんの。それもこれも全部、太郎君が悪い。太郎君のせいだ。
そう思ったら腹が立ってきた。
花子「太郎君の……あほーーーーーーーーーー!!!!!!」
私はハワイの空に向かって大声で叫んだ。
バーン!ドーン!ガシャパリーン!
花子「ええええぇぇぇぇ????」
なんと、私の発した大声(高周波?)で近くの民家(さっきおじさんが突っ込んだ家)のガラスがことごとく割れ、
先程突っ込んだおじさんの車は爆発炎上した。
花子「いや、その、あはははははは……」
私はそそくさとその場を後にすることにした。
???「こぉら!」
ギクっ!
おそるおそる振り返る。
???「街中で大声を張り上げるのは感心しないな。」
そこには、ブランド物の背広を着てネクタイをしめた見覚えのある人物が立っていた。
???「人の事をアホ呼ばわりするのもどうかと思うよ。」
あまりに、あまりにも突然の再会。思考と言葉が思うように機能しない。
花子「た……太郎……君?」
太郎「やあ。意識が戻ったんだね。元気そうで何よりだよ。花子ちゃん。」
604ゲーム好き名無しさん:2009/04/07(火) 16:37:24 ID:Sk5LPoLh0
修羅場キタコレ
605ゲーム好き名無しさん:2009/04/08(水) 22:25:40 ID:geRzAEvx0
花子「ここであったが百年目ェェ!!」
太郎「いや、百年前なら生まれてないけど。」
あげ足取りはいいから。
花子「よくも、よくも私の乙女の純情を踏みにじってくれたわね。」
瞳を閉じれば、輝く私のメモリーが鮮やかによみがえる。

花子「二人の運命的な出会い……
 私を守るために大怪我を負ってしまった太郎君。
 でも手作りの心がこもった差し入れで、徐々に元気になっていった太郎君。
 そして、次第に二人の間には何人たりとも引き裂くことの出来ない愛の絆が……」

太郎「いや、花子ちゃんのほうはどうか知らないけど、別に僕のほうは愛なんて芽生えてなかったし。」
花子「だまらっしゃーーーい!!!!私のピュアな心を、あのときめきを壊した罪は重いわッッ!!」
太郎「大体、花子ちゃんが勝手に『僕の彼女』だと言い張っていただけで、別に僕のほうにはそんなつもりは無かったケド。
   ……せいぜい『まあ嫌いじゃない、かな?』程度で。」

ぷつん。
聞こえた?キレたわ。きれちゃった私。
花子「ふんッ!!」
シスターのために買い込んだ食材をぽいっと投げ捨てる。
ズビャァン!!
力が入りすぎたのか50キロ以上もある買い物袋は、はるか彼方に飛んでった。
花子「今、私は、猛烈に怒り狂ってる。私の理性が残ってるうちに私に謝って。
 そして、今の言葉を撤回し、私の彼だと認めなさい。」
太郎「認めなかったら?」

認めさせるわ。
花子「力ずくでもッッッ!!!!」
全身にみなぎる怒りのパワー!!強化骨格が唸りをあげる!!
自分でも驚くぐらいの超人的瞬発力で、一直線に太郎君へと駆け寄った!!
606ゲーム好き名無しさん:2009/04/10(金) 04:27:02 ID:pNOHZj3A0
だが太郎君は、くるりと背を向ける。
太郎「ああ、そうそう言い忘れていた。花子ちゃんが回想に浸っている間、落とし穴を仕掛けていたから気をつけたほうが……」
私の視界が暗転する。
花子「きゃぁぁぁぁぁぁ!」
太郎「ほら、あのベガ(に似た)院長先生の組織が開発した、携帯用の落とし穴。
   固めの地面に置くだけで自動的に3メートル(くらい)の落とし穴が生成される優れもの。本来は大型モンスター捕獲用に作られたんだけど。」
落とし穴でもがく私。そのまま、太郎君の声が遠ざかって行く。
花子「……うがああああああ!!!!」
私は全身のバネを利用して、落とし穴から脱出した。
太郎「おやおや。そのまま寝てればいいのに。どうしてもやるって言うのかい?」
こちらに振り向く太郎君。
花子「やらいでかッ!!」

太郎「ふぅ。困ったな、実を言うと僕はもうガイル少佐には変身できなくなっちゃったんだ。
   もうソニックもサマソーも撃てないひ弱な一般市民だ。もともと短期間だけの能力だったからね。
   ガイル少佐のコピーを作るというそもそもの目的は、空軍が関与している宇宙プロジェクト、米軍の新兵器の奪取であり、
   本物の少佐が手に落ちた以上、そんな能力も必要なくなった訳で……。」
そんな事情なんぞどうでもいいのよ。今、重要なのは……
花子「私が怒ってるのッ!沸騰するヤカンのように!!噴火するハワイの火山のようにッ!!!」
私は空高く跳躍すると、太郎君めがけて大地を裂くほどの蹴りを繰り出そうとする。が!
太郎「べっかーむ。」
しゃがんだ太郎君は、靴ヒモを直すような姿勢になったと思ったら私に向かって履いていた靴をシュートしてきた。
しゅごごごごごーー!!かかとから火を噴きさらに加速する太郎君の靴。えぇぇぇ!!?
ちゅどーん!!まるでロケット弾さながらに大爆発する、ブランド物の靴。
花子「はんぎゃあーーーー!!」
至近距離で熱と爆風に巻き込まれ、そのまま墜落し再び落とし穴にホールインする私。
ぐぎぎぎぎぎ。まだまだぁ〜。私は落とし穴をシャカシャカと這い上がる。太郎君はまだ、そこにいた。
太郎「素直にすごいと思うよ、うん。強化骨格がどうとかより、
   その何度打ちのめされようが絶対あきらめない、投げない、勝負を捨てないそのガッツは。」
花子「太郎君の言葉よ(姿はガイルだったけど)『あきらめる者に勝利はない。例え敗北しても何度でも立ち上がれ。』ってね!!」
目の前の彼は嬉しそうな、それでいて悲しそうな、複雑な表情になる。
太郎「そんなことも、言ったっけか。アレは僕がそうなりたい……そんな風だったらいいなって願望だった。
   僕が『あきらめてしまった人間』だからかな。」
あきらめた……何を?何が!??太郎君の話は唐突すぎて分からない。
太郎「ま、花子ちゃんにはどうでもいいことさ。
   で、どうする?今持ってるか知らないけど、豆腐やコンニャクを投げつける?それとも納豆を僕の口に放りこむ?
   僕はもうガイル少佐じゃないから、効果は薄いと思うよ。」

それなら、答えは簡単YO。ピカリーン(電球)!花子ちゃん頭脳がロマサガ風に天才的ひらめきを見せる。
ガイル少佐だろうが一般市民だろうが、喰らったら一発で天国のエスカレーターにご招待される方法で攻撃すればいいんだわ。
花子「さあ陽子ビームキャノンの前に、泣いてわめいてひざまづいて命乞いをしちゃいなさい。
   今ならデート100回分全部そっち持ち(食事込み)で許してもいいかな〜?なんて私がちょっと思ってるうちに!!」
私愛用の超絶ビームスマッシャーを呼び寄せる。

太郎「借り物の力でいきがるのは、どうかと思うなあ。僕。」
花子「使えるものは何でも使う。それだけよ。」
その点ではコンニャクでも大豆製品でも殺人ビーム砲でも、大した違いはないってこと。
607ゲーム好き名無しさん:2009/04/16(木) 09:05:10 ID:ruaFMTMW0
花子私怨
608ゲーム好き名無しさん:2009/04/16(木) 21:45:36 ID:qife7rDAO
花子「私だってパートタイム☆スーパースター!!でてこいでてこいプロト〜ンキャノ〜〜ん……」
時空間を歪曲させて巨大な破壊光線砲を呼び出す。いまだにどーいう原理なのかわかんないよねコレ。
でもまあ、仕組みは理解できなくても携帯電話だってインターネットだって使えるから無問題。というわけでお命頂戴、太郎君。
太郎「開始モーションを潰す弱攻撃!」
花子「うぺ!?」
スタスタと近づいてきた太郎君はおもむろにもう片方の靴を手に取りスリッパみたいに私のおでこをぺちっと叩いた。
ああっ!?微小とはいえ転送中にダメージを受けてしまったためプロトンキャノンは元のどこだかわからない亜空間に引き戻されちゃった。
花子「ならば、もう一回。プロトン……」
太郎「弱攻撃。」
またもやぺちっと靴攻撃をくらって必殺技を阻止される。ぐが!?尻餅をつく私。
花子「っていうかさあ、予備動作中に攻撃するのって反則じゃない?戦隊モノとかライダーとか怪人は待ってくれるでしょ?」
抗議した。
太郎「好きこのんでむざむざぶっ殺されるのを待つほど、僕はノリがよくないし心も広くない。」
ごもっとも。正論ですわね太郎君。
花子「あと、特撮モノってどうしても変身シーンと必殺技を入れないといけないから、必然的にストーリー部分が短くなっちゃうんだよね。CMも入るから正味10分前後?」
太郎「あ、それはあるなあ。で、最終回あたりそのしわ寄せが来てグダグダになる。」
花子「夜の連ドラのほうがよっぽど面白いってもんよ。感動的な話をナイター延長とか、試合結果の字幕で邪魔されるとイラッとくるけど。別枠でやれやボケェって感じ。」
太郎「気持ちは分かるね。ただ野球ファンの僕としては、ちょっと複雑だけどね。どうせなら最後まで見せろやカスって感じ。」
立場を忘れて何とも和気あいあいとおしゃべりに興じる私と太郎君。
花子「あ、そうそう。それでね、忘れるとこだったけど。大事な事。」
太郎「何?」
花子「あの世で私にわび続けて。」
むははははは!にっこり笑って人を斬る!穏やか〜な雰囲気で油断させておいてプロトンキャノンを呼び出す!!どうこの花子ちゃんの天才的戦略。
太郎「却下。」
しかし、太郎君には通用しなかった。靴をお口にねじこまれる私。も、もが〜!?
太郎「アロハ(さようなら)」
全速離脱する太郎君。嫌〜な電子音を発する太郎君の靴。ちょ、まさかこれ……。
太郎「あと、アロハにはこんにちは、いらっしゃいませって意味もあるんだよーーー!!」
そして、例によってはじけ飛ぶ靴。閃光、衝撃、爆炎、その他もろもろが織りなす破壊のハーモニー。
チュボーーーーーーンン(破壊のハーモニー)!!
花子「ほんげぇぇぇーーーー!!?」
609ゲーム好き名無しさん:2009/04/22(水) 15:52:34 ID:AzoyrhNFO
朦々と立ち上る噴煙。
太郎「成仏してね。花子ちゃん。ん?」
震動する大地。
花子「七・年・殺し〜〜〜〜〜〜!!」
どっこい生きてる。例え火の中、爆風の中。
太郎「ひゃぁ!!??」
私は真下からアスファルトを突き破って太郎君をずボッっと突き上げた。角度、タイミング共に申し分なし。大名ザザミでござる。
太郎「あ……ああ……」
後ろの穴を押さえながら悶絶する太郎君。ふん、女の子に掘られたぐらいで情けない。
太郎「ど、どうして、何故!?」
花子「どうにか靴を吐き出して、爆発寸前に穴掘って地中に逃げ込んだのよ!」
太郎「く、爆炎は通常、横と真上に広がる。下に潜れれば被害はたいしてない。考えたな……。」
え?そうなの?花子ちゃんラッキー!うーむ。また一つ賢くなったね。
花子「それはさておき。さぁて太郎君。覚悟はいいかしら〜ん?」
脳天まで響く一撃をお見舞いされて、のたうち回る太郎君。やだ、ちょっと可愛い。
花子「そうだ。このまま攻めて攻めて攻め続けておムコにいけない体にしてあげちゃおう。そうすれば必然的に私を選ぶしかならなくなるって寸法よ。」
太郎「えぇ〜〜。け、結構ッス。ぼ、僕の意志は!?」
そうと決まれば善は急げ。急がば回れ。すたっとバックステップして太郎君から距離をとり、後ろをとるべく高速旋回する。
なんか、いつの間にか私の体はさらに強化改造されてたらしい。まあ、一瞬落ち込んだけどさ。
でも、なっちゃったものはしょうがない。それはそれで有効活用して前向きに生きていくのさ。
花子「こんな風に!!」
手と手を七年殺しの形に組む。全神経を指先に集中させる。いまや鋼鉄の板だって撃ち抜けるだろう。彼の顔が恐怖におののく。
太郎「う、うわぁぁぁぁ。こ、来ないで……!来ないでぇ!!」
花子「チェストォォォ!!」

太郎君めがけて全力で走り出す。だが……
610ゲーム好き名無しさん:2009/04/24(金) 23:05:57 ID:r7UAzYfxO
ぷしゅー。ガクン。
「あ、あれ?か、体が動かない。」
 それは突然だった。急に私の体は重くなり体のあちこちから煙を吹き出し、そして完全に動かなくなってしまった。
太郎君がゆっくりと近づいてくる。
「花子ちゃん。君はもう知ってると思うし今さら説明するのも何だけど、君の筋力、瞬発力は普通の人間の何倍にも高められている。
 それがどういう事かわかってるのかい?」
えぇと、つまり、それって私は……
「オリンピックめざした方がいいのかしら?」
「違う。ってか競技前の検査でばれるでしょ。」
 あ、やっぱし?しのぎを削って己を磨くアスリートたちに失礼よね。流石にインチキかしら。
「何倍もの身体能力を発揮する、ということはつまり何倍もの負担が体にかかるということだ。
 君の体は旧バージョンとは違い頻繁にメンテナンスを受けなくてはすぐに機能が停止する。
 それに加えて今の戦闘で蓄積されたダメージ。こうなることは時間の問題だった。」
体の自由がきかない私の前に、彼は仁王立ちする。
はッ!?動けないのをいいことに、ハワイの青空の下であんな事やこんな事をされちゃうのかしら!?きゃぁ!らめぇ!!とかいいつつ内心ちょっとワクワクドキドキ。
「ウッ!!??」
 なんてことを考えていたら突然体中に焼けるような痛みが走った。な、なに?
「稼動限界だ。強化骨格がまもなく崩壊を始めるだろう。おまけにそれを修理できるラボ(研究室)は海の底。花子ちゃん、君はまもなく死ぬ。」
 あだだだだだ!!痛い痛い痛い!!体中がきしんでる!!
「そんな身体になった大本の原因は僕だ。君の命を救う代わりに一つだけ約束をしてくれ。僕のことは忘れろ。そして普通の女の子として生活するんだ。」
ちょ……一つだけといいながら二つ要求してんじゃないのさ!!
「あ痛たたたたたた!!」さらに激痛がひどくなる。

「くっ。もう一刻の猶予もないか。ちゃんと約束してよ?でないと僕泣いちゃうよ?」
 太郎君はいつの間にか右手にジュラルミンケースを持っていた。厳重に封印されたケースを地面に置くと、ロックを解除する。中には青白い粘土のような物体がぴっちりと詰まっていた。
『……起動スル。システムオールグリーン。』
 ケースに入っていた謎の物体がボコボコうごめくと人の形へと変わっていく。白く光る眼球、青白い筋肉質の身体、腹部に光る球体。あ、スト4のボス、セスに似てる。
セス(に似た奴)『……』
 ソイツは笑ったかと思うとウニョーッと変形しシュルシュルシュルと蛇みたいに私へ向かってきた。き、キモッ!!
611ゲーム好き名無しさん:2009/04/24(金) 23:13:41 ID:r7UAzYfxO
 なんとその訳わかんない物体は私の左腕にひっつくとどんどん私の身体に同化していくではないか!!
「キモっ!!魚竜のキモ!!つうかマジ気持ち悪ッ!!何なのコレ!新手の特殊プレイ!?」
『……私と一つになろうではないか……』
 渋い声が私の頭の中に流れてくる。ひぃぃ!冗談じゃないわ!!
 太郎君は懐からなにやら説明書のようなものを取り出し、読み上げる。
「ソレはあの院長先生が職権乱用でバイオテクノロジーとかナノマシンとかの粋を集めて生み出された人造生命体らしい。同化できるのは無機物のみだって。
 ソイツが寄生して生きれるのは君の身体の機械部分だけってことだ。脳とか奪われることはないと思うから心配しなくてもいいよ。…………………多分。」
 太郎君はそんなことをのたまう。ぼそりと最後に不吉なこというのはやめて−!!
「こ、この!!離れろ!!離れてー!!」
 左手にくっついた未知の生命体を右手でひっぺがす。だがその右手からもソイツは私に吸収されていく。み、右手もブジュルブジュル喰ってパワーアップ!?ってそうじゃなくて、
「こらーー太郎君ーー!!うら若き乙女になんてことすんのよーーーー!!ぶっとばすぞぅーーー!!」
「まあまあ。花子ちゃん。普通、寄生生物ってのは普通、宿主を殺したりはしない。自分も死んじゃうからね。
 それどころかうまく共生するケースもある。いまソイツは崩壊しかけている君の体組織を猛烈なスピードで修復しているところだ。」
 え?あ?そ、そいうえばさっきまで『ひぎぃ!いっそ殺してぇ〜!!』ってぐらいのすさまじい激痛が嘘みたいになくなってる。それに身体もシャンとしてきた。ふーむ。とりあえずやるべき事は。
「私を助けてくれた(っぽい)のは分かったけど。でも、でもね。」
 軽くでいいから1発ぶん殴らせて。私はいまだブジュルブジュルと物体Xがまとわりついたままの腕で太郎君の頭蓋骨を陥没させてやることにした。うずりゃぁあーーーー!!

パシッ!!
「あ、あれ?」
 地球の裏側まで飛んでいきそうなほどの私の拳。……のはずだったんだけど太郎君はそれをいともあっさりと受け止めた。
「ソイツを身体に飼っていれば君の耐久値が限界を超えて死ぬようなことはないよ。自己修復もするし。ただしその分君の能力は低下するけどね、元の普通の女の子並に。」
「ち、力が抜けるぅ〜〜」
 私はその場にへたり込む。
「まだ完全に馴染んでないからあまり激しく動かない方がいい。」
 太郎君は懐からサンダルを取り出し、履き替える。そうして動けない私を尻目に去っていく。
「すまないことをした。本当に詫びようもない。でももう、きみの力はただの一般人と変わらない。
 ごく普通の女の子として日常を生きてくれ。君が望まなければ、能力が戻ることはないだろう。永久に。
 ……さようなら、花子ちゃん。」
 太郎君が遠ざかっていく。私はただ呆然と見つめていた。腕に付着していた怪しい生物はジュルジュル音をたてながら同化を完了させつつあった。
612ゲーム好き名無しさん:2009/05/03(日) 22:02:19 ID:hkfc9HVQO
 私は太郎君が去った後も、しばらくそのまま座り込んでいた。
「むー。気持ち悪い。」
 と、口では言うものの、何というか身体のすみずみにまで元気が行き渡るようなこの感覚。私に入り込んだ物体Xの影響だろうか?なんつーか爽快?爽快だけど複雑だわ。
「げげッ!?」
 謎の寄生生物が入り込んできた左腕をみると、セス(に似た奴)の顔とおぼしき紋様が小さく浮かび上がっていた。じ、人面疽?
とりあえず、話しかけてみる。
「おーい。こんにちは。もしもーし?」
 へんじがない。ただの じんめんそ のようだ。
「だーー!!これで普通の女の子として暮らせってのーー!?」
 どうすんの!?ますますお嫁に行けない身体になってしまったわ。

 いつまでもここにいても仕方ない。とりあえず修道院に戻ることにした。
……思ったんだけど本当に私の力は元のごく普通の女の子並に戻ったのかね?うーんんんん?
とりあえず、もいっぺん試してみようっと。
「おっと、手頃な自動販売機です。花子・ファイナル・ギャラクティカ・ジェノザイド・ぱーんち(今命名)!!」
 ぐきょ!
「はぐぉ!?」
 シャ−プペンシルの芯みたくポッキリ逝った。手が。
「く、くおお……。な、ならば今一度。マグナムキック・デストロイヤー・インフェルノオブハナーコ(これも今命名)!!」
 ごきょ!
「おごぁあ!?の……のーふゅーちゃーー!?」」
 や、やっぱり。太郎君の言った通り私の身体は元の普通の女の子にもどったんだわ。
「じゃ、じゃあ……もしかしたら、もしかして。」
 精神を集中し、例の陽電子砲をイメージする。
「プロトーン・キャノーン!!」
 しーん……。
「来ない。」
 プロトンキャノンまで。これからの人生で起こるであろう嫌なことをビームですべて解決しちゃおうかなと思ってたんだけどな〜。
613ゲーム好き名無しさん:2009/05/03(日) 22:04:29 ID:hkfc9HVQO
 でも……これはこれですっごくラッキーなことなんじゃない?
私は普通の人間らしく普通に生活できるって事なんじゃない?
そう思ったら、なんだか笑って叫んで走りたい気分だった。
「あ〜オオオオオオオオオオッ!!イッヤッホ〜〜〜〜!!!」
 実際にやってみることにした。
今までありがとうプロトンキャノン。もう会えなくなるかと思うとちょっと寂しいけど。
あったらあったで前向きに。無ければ無いで前向きに。そうやって私は生きてきたし、これからもそう生きていく。青空に向かって叫んでみた。青春だねぃ。

「さようなら〜〜!!ぷろとんきゃのーーーーん!!」
通行人A「…………」
通行人B「…………」
 はわ!?今の一部始終をたまたま通りがかった通行人の方々に見られてた!?
はわわ!?いかん。これはいかんですよ。自販機に攻撃したり、痛がって見せたと思ったら笑いながら走り出しちゃったりしてたんだわ。
 どっからどう解釈しても、頭のかわいそうな女にしか見えないじゃないのさ\(^o^)/
夢見がちな美少女、花子ちゃんは電車やバスの中でもよくやっちゃうのですよ。考え事してると、つい。
ま、でも私も手馴れたもので、こういうときは下手に釈明するのは逆効果。
すかさず通行人A,Bを睨む。もし、こんな危ない人と眼が合ってしまったらどうします?
通行人A「!!??」
通行人B「!!??」
 はい正解〜!フツーの人はとっさに目をそらします。んでもってひるんだ隙に、
「アキョキョキョキョ〜〜〜あきょ〜!!」
 怪鳥のような奇声を上げてその場を走り去る私。自分が正常だとアピールするより、誤解されたままでいいから逃げ去る。開き直るともいう。
通報されたらどうしよう。このまま修道院まで疾走することにした。あぁ大恥こいた。
614ゲーム好き名無しさん:2009/05/03(日) 22:06:55 ID:hkfc9HVQO
プルルルルル  pi
『太郎君かね?首尾はどうかな?』
「はい。例の物は花子ちゃんに。思いっきりおカマを掘られて危うくおムコにいけない身体にされるとこでしたが。あたたたたた。」
『ご苦労。何なら腕のいい肛門科を紹介するが。』
「いえ、このまま熱海に飛んで温泉で養生しようかと。」
『ふむ。やはり君は優秀だ。空中戦艦が墜ち、森子君も行方不明になってしまった。』
「あのホテルの女支配人さんですか?さぁて、どうしたんでしょうね?面識がないから何ともいえないけど。」
『まあ、そこでだ、暫定的ではあるが君を我が組織の幹部(代理補佐見習い)として迎え入れようと思う。』
「……質問があります。」
『何かね?』
「なぜ、花子ちゃんを?強化骨格が崩壊寸前だったとはいえ、正直あまり気が進まなかったのですが。特に例のアレを棲まわせるなんて。」
『フフフフフフフフ。私は信じているんだよ。」
「?」
『彼女こそが、最強の戦士になるということをな。
 ……さあ、空港に急ぎたまえ。日本で会おう。太郎君』
「では失礼します、院長先生。」
ガチャ プツー
615ゲーム好き名無しさん:2009/05/03(日) 22:11:45 ID:hkfc9HVQO
 超赤面ダッシュで修道院に着いた。けど……、
「建物がな〜〜い!!?」
 年季を感じさせる古めかしい石造りの修道院は、ぽっかりと姿を消していた。
よ〜く見ると何だかすり鉢状に地面が陥没してる。修道院はそのまま地面に埋め込まれてるみたいな?
「ま、まさか!?私があの時修道院の床を思いっきり殴っちゃったから……?」
 そういえば、床のひび割れがピキピキ素敵に不協和音を発していたよーな。
いやいやいやだからといって建物全壊はないっしょ。これはなんつーかロケットとか隕石の墜落現場みたいな……。
「ん、んん?この大破壊の中心部にある、見覚えあるあれは?」
 私が鮮魚市場他で買った大量の食材。なんか忘れてると思ったら。あぁ〜なるほど。これがものすごい勢いで建物に落ちてきたんですね。
そんで、老朽化+私の一撃でもろくなっていた建物はひとたまりもなかったと。あははははは
「って、結局、原因は私じゃ〜〜ん?そうだ、シスターは私の投げた枕で肋骨が折れて満足に動けないはず。
 シスター!!シスター!!シスターーーーーー!!」
へんじがない。ただの いきうめ のようだ。
「シスター!!今助けるわよ〜〜!!」
 大きな石を持ち上げてシスターを救出しようと試みるも、
 グキィ!
「こ、腰がぁ!?」
 だめ、重すぎる。普通の女の子に戻れたと思った途端に、何の因果かこれですか。
あああ、日も暮れてきた。普通に人手とかレスキュー呼んだほうがいいのかな。
あ、この惨状を目にしたのか女の人が近づいてくる。あの〜すいません電話を貸していただけません?
「さがしたわよ、花子がここにいるって聞いて。まったく、なんでまたハワイくんだりになんて。さ、日本に帰るわよ。」
「お、お母様?ど、どうしてここに。」
 今日はなんて日かしら、意外な人物とエンカウントしまくり。
40越えてなお絶妙なプロポーションを誇る。私のお母様。スーツに身を包み理知的な眼鏡をかけた気品ある女性。
今目の前に現れたのは、なんと私の母だったのだ。えぇぇ?どうしてココに??
616ゲーム好き名無しさん:2009/05/04(月) 01:19:47 ID:GpEBZh9R0
このお話>>269の段階で
>(ネタが切れてきた。いい案出してくれたら続く、かな?)
とかあるのによくここまで続けられたものだな。
関心関心ww
617ゲーム好き名無しさん:2009/05/07(木) 21:28:52 ID:/FdifzlZO
 私がここにいるって、誰に聞いたのかしら?
秒単位のスケジュールでいつも飛び回ってるお母様がハワイまでくるなんてよっぽどの事じゃ……。
「花子、リムジンがすぐそこにいるわ。すぐ発ちなさい。明日までには日本に着くのよ。」
「あ、いや、お母様。私がお世話になった人が多分、この瓦礫の下で助けを待ってるんですけど。」
「時は金なりよ、花子。この瓦礫の下の人には、後日改めてお礼の品を贈ることにするわ。」
 いや、後日じゃいけませんって。迅速な救助活動が必要かと存じますが。
「明後日には、お見合いがあるわ。相手は大企業の御曹子。こんなチャンス、逃がす手はなくてよ。」
 お、お見合いぃぃ?
「だ、誰の?」
「あ・な・た のに決まってるじゃないの。さあレッツ帰国!」
 お母様が手を挙げて合図をすると、リムジンからドカドカと黒服にサングラスの男たちが現れた。
黒服A「さあ、参りましょう。」
黒服B「さあ、リムジンにお乗りください。」
 屈強なボディガードに横からガッチリ押さえられ、連行される私。
「ちょ……ま、待って〜〜。離して〜〜。」
強化骨格の超絶パワァが無くなった今、私はなすすべもなくリムジンに乗せられてしまうのであった。
618ゲーム好き名無しさん:2009/05/07(木) 21:31:36 ID:/FdifzlZO
 私のお母様、紅巳子。あかい(紅)へび年(巳)の子と書いてクミコと読む。娘の私が言うのもなんだけどスト4の新キャラに似てるかも。誰とは言わないけど。
一介の主婦から会社を興した超キャリアウーマン。主婦の視点から生み出した、調理器具やアパレル関係で大成功をおさめてる大会社の女社長。
 私はいわゆる深窓の令嬢ってわけ。えっへん。
「うちの会社はこの不況でもグングン伸びてるけど、やっぱり新興の企業の常か老舗の会社にはよく思われてないの。」
「はぁ。」
日本行きの飛行機のファーストクラスに座って、最高級の紅茶をすするお母様と私。その話に適当に相づちをうつ。
「そこで、相手は歴史ある大企業、政治家とも縁のある由緒正しき上流階級の跡取りよ。横の繋がりもできてうちの会社はさらに発展。我が社は無敵の大企業になるって寸法よ。」
「ででで、でも私まだ16歳よ?しっくすてぃーんですよ?ちょ〜っとばかし早過ぎやしませんかえ?」
「なーにいってんの。日本の法律じゃあ男子は18で結婚、女子なら16歳で結婚するって決まってるの。」
 いや、16歳から結婚できるのと、16歳で結婚するのは違うでしょうに。だいたい太郎君とのことにも決着がついてないってのに。
「あなたのためを思っていってるの、花子。」
 うぅ、そう言われると私は逆らえない。
うちは母一人子一人。父親とは私が小さい頃に離婚したらしい。あんま覚えてないけど。
お母様は女手一つで会社経営をしつつ、私を養ってくれたのだ。その分家事とかはお手伝いさんに任せっきりだったけどね。
寂しいとは思ったけど、口に出しては言わなかったな。私はいい子ちゃんだもん。お母様を困らせることはしたくない。
「ま、まぁとりあえず。会うだけ会ってみるぐらいなら……。」
これが精一杯の譲歩?でもお母様は私の話には耳も貸さず、携帯電話を取りだし、
「結婚式場、予約しとかないとね。……もしもし、クミコよ。うちの系列、超高級ホテルでのブライダルを……何?1ヶ月先まで予約がいっぱい?
 そんなのキャンセルなさい。私の娘の晴れ舞台なのよ。書類に不備があったとか、会場費用の入金が遅れたとか、適当にでっち上げればすむでしょう?
 やってみます?あなたそれでもうちの社員?『やってみる』じゃなく『やる』のよ。できなければあんたクビ。無能な人間はそれにふさわしく路頭に迷いなさい。いいわね?」
 
 日が明け、私の不安をよそに飛行機は日本に着いてしまった。
619ゲーム好き名無しさん:2009/05/07(木) 21:43:08 ID:/FdifzlZO
〜日本・東京都大田区羽田空港〜
 ロビーに降りる。イキイキとしてエネルギッシュなお母様。
「さぁて。各界の著名人も集めて、盛大な式を挙げましょうね。」
 それとは対照的にげんなり、げっそり、がっくりな私。
「ま、まだ相手に一目も会ってないのにそんな勝手な……。」
「それじゃ、まずは美容室に行きましょうか。いや、その前にウエディングドレスの寸法を測っときましょうか?
 うふふふ。お母さん、うれしいわぁ。」
 
 
〜同時刻・そのロビーの向かい側〜
金髪ポニーテールの少女が一人、入管に並んでいた。

入国管理局職員「パスポートを。」
「おらよ。」
職員「ふむふむ。アメリカから……。ふむふむ。日本に来た目的は?」
「パパに会いに来たんだゼ。」
職員「ふむふむ。一人で?偉いねぇ。ふむふむ。問題なし、通ってよろしい。」
「サンキュー。」

 入管をでてツカツカ歩きながらそのアメリカ少女は大きく背伸びをする。
「ふぃ〜。日本語は難しい。この『極限状態式72時間で話せる日本語〜デッド・ライジング〜』があるから何とかなったが。
 流石に旅客機じゃあ、武器は持ち込めなかったしな。まずやるべきは、腹ごしらえ。ねぐらの確保。それから火器の調達だな。日本じゃ銃は入手しづらいらしいけど。
 四の五の言っても仕方ねえ……」
 少女はベルトコンベアで運ばれてきた自分のトランクケースを受け取ると、出口へと歩き出した。
「さあ、行くかッ!!」
620ゲーム好き名無しさん:2009/05/15(金) 17:31:54 ID:XsiEgDNRO
大作過ぎるw
621ゲーム好き名無しさん:2009/05/16(土) 23:52:22 ID:dF0LjbxsO
翌日
銀座・某高級料亭。

「すばらしい日本庭園。会社がもっと成長したら、うちにも欲しいわね。そのためには、花子。
 今日のお見合いは絶対成功させないとね。」
 玉砂利の日本庭園を前に、相変わらずのお母様と晴れ着を着せられた私。うぅ、動きにくい。
高級料亭の一室を借り切って、私は本日、お見合いに臨む。私自身は望んじゃいないけど。
「花子、相手は超がつくほどの大金持ち、是非ともゲットするのよ!!
 そうなればここの池に泳いでる錦鯉だって、池から溢れ出て腐敗するぐらい買えちゃうんだから。」
 その、まあ、こういう事は一生の問題だから、お食事とかお話してみて、相手がどんな人か慎重にね……
「私が選んだ人に間違いはないの!!大体、向こうは家柄もよく金だって持ってる、あなた幸せになるチャンスをみすみす逃すつもり?」
「で、でもそれは……」
 『お母様が』選んだ人であって、『私が』選んだ人じゃない気が……
仲居さん「ご到着されました。」
「そう。さあ行くわよ花子!!ファイトォ!」
果たして、先方の殿方とはどんな御仁なのやら。
622ゲーム好き名無しさん:2009/05/16(土) 23:55:11 ID:dF0LjbxsO
「は、はじめまして。コンガ・馬場と申しますんだな、お、俺。」
「…………」
 絶句する私。
 相手の母親と思しき気品にあふれた女性に連れられて来た見合い相手は……
趣味の悪いブランドの背広になんというか頭の悪そうなピンクに染めた髪。
図体だけは人一倍でかくて無駄飯をバカスカ喰らいそう。顔は何と言うか類人猿?サル目ヒト科ゴリラ属?ぐへへへとか笑いそう。
コンガ「ぐへへへ」
 実際に笑ってるし。
「まあ、何て聡明で美男子なのかしら。お母さん花子が羨ましい。」
 お母様は流石やり手の女社長。息を吐くかのごとく嘘を吐く。ちょおっと!!どこがっすか!!
どう見たって背広着たモンスターじゃん!!人間じゃないじゃ−ん!!ブランカとかE・本田のほうがまだ『人間の領域』だとおもいまーす!
コンガの母「あら、コンガちゃん。お股のチャックが開いているわよ。」
「あぁ!?マ……ママ。な、直してほしいんだな。お、俺。」
「仕方ないわねぇ。ほら、いい男が台無しよ。」

「…………(ピクピク)」
ほほが引きつる私。

クミコ「お昼時でもあることだし、お食事でもしながらお話をしましょう。」
 別に男は顔が全てなんて主張する気は無いし(太郎君にひどい目に合わされた手前もあるし)美男子でなくとも、オシャレでなくとも
『最低限身だしなみに気を配れる奴』ならひとまず恋愛対象としてはまず合格。だが花子基準から言えばこのゴリラは論外だ。
それよりももっと許せないのが『極度のマザコン』!!
いい年した奴がチャックをママに閉めていただくたぁ、どういう了見でやがりますか?
 ……そういえば太郎君は、私と二つしか違わないのにスッゴク大人びた印象だったっけ。顔がいい男だったというより、
何つーの?自立してるっていうか、自分の事は自分でやるのが当然だろ?ってなちょっと冷めた雰囲気が良かったのに。
それに加えてややツンデレ気味なところも高評価。ここ最近の太郎君の行動は私を怒らせるものばかりだったけど。

「う、うまいんだな!!さ、さすが銀座の料亭なんだな!!」
おまけに食べ方も汚い。まるで野獣。
花子チェックシートの評価
太郎君 −15
ババコンガ −300億
623ゲーム好き名無しさん:2009/05/24(日) 23:48:53 ID:ZBhjJfgnO
コンガの母「ところで、花子さんのご趣味は。」
「…………」
無視。……するわけにもいかず。かといってこんなお話承諾するわけにもいかず。そんな私にお母様が助け舟を出してくれる。
「オホホホホ。どうやら緊張しているようなので。
 うちの花子は、小さなころからバレエ、スケート、生け花、茶道にそろばん、英会話。果ては気象予報やひよこの鑑定だってできるんですの。」
 まあ、一応は。
といっても自分でやりたいと望んだわけじゃなくて、お母様にやりなさいと言われたから色々やってみただけで。
バレエやスケートだってホントはコンクールとか競技に出たかったけど、お母様に話したら、
『あくまで規律や立ち振る舞いを身に着けるためのもの』とかなんとか言われて速攻やめさせられちゃったのよね。
あのまま続けていたら、プロとか世界とか目指していたかしら?私。
でも、お母様の言うことは絶対だから仕方ない。
コンガ「う、うへへへへ。は、花子ちゃんはす、すすごいんだな。」
おだまり。この牙獣種。
コンガ「……うっ!?」
(ブボぼぼぼッ!!)
などという爆音をたてて、あろうことかこの類人猿、レディの前でおもいっっっきり放屁しやがった!
コンガ「……ふぅ。し、し、失敬なんだな。」
「…………」
「…………」
「…………」
思わず顔を背け、息を止める私とお母様と向こうの母親。こんな息子を持ってホント大変でしょうに。涙が出てきた。
つーか、今すぐ新鮮な酸素を供給してください。毒ガスってレベルじゃねーぞ!!

「そ、それじゃ後は若い人同士でごゆっくりと。」
「そ、そうね。それがいいわね。」
 そういって、ハンケチで口と鼻を押さえつつ、この汚染区域から離脱しようとする。両名の母上方。
ま、まって!一人にしないでぇ!!

〜そのころの熱海。ひなびた温泉宿の露天風呂〜
太郎「ふぅ〜。やっぱ温泉はいいっすね。」
院長「うむ。花子君にやられた体の傷と心の傷を存分に癒すがよい。」
「ってゆうか、院長センセの怪我のほうが大変じゃないですか?身体中の骨がバラバラでクラゲみたいになってますよ。」
「はっはっはっ!!心配無用。毎日小魚と牛乳を欠かさずに摂っておる。
 それにこの温泉は生物の新陳代謝を活発にしどんな怪我でもケロリと治してしまうバイオ成分配合(特許出願中)。
 さらに、作者の故郷の銘酒『越の缶梅』。生産コストが高く、大量生産できないので価格が高く、供給量も少なめな幻の酒。
 余談だがこれを作っている酒造は北山池公園という所のそばにあり、実は歩いて数分の所に作者の実家があるのだ。
 これを飲みつつカニでも食べながら数日ダラダラと過ごして身も心もリフレッシュって寸法よ。まあ飲みたまえ。」
「サクシャって誰?いや、それよりカニですか。いいですね。……って、僕一応二十歳前なんですが。」
「なあに。問題なぞ何もない。 私 が 法 だ !」
「おおぅ。さすが院長先生!!言い切った!」
624ゲーム好き名無しさん:2009/05/25(月) 00:09:32 ID:bEXjT7ML0
北山池公園ぐぐってしっまったではないか
625ゲーム好き名無しさん:2009/05/30(土) 23:23:48 ID:vEMjxBd3O
花子「…………」
コンガ「…………」
 高級料亭の和室で、二人っきりになる私と類人猿。うぅぅ。何も話題がない。というか話しかけられても困るけど。耳が汚れる。
「お、俺。もう我慢できないんだな!!」
そう言うと。胸の筋肉をフンヌ!といわんばかりに盛り上げてバリバリバリッとブランド物の背広を破き、上半身裸になるゴリラ男。なんという筋力!?
「は、花子ちゃんのママに渡されたんだな。こ、こう言って『訴えるつもりないから、とりあえず既成事実を作っちゃいなさい。いやむしろ作れ。いますぐ。』と。」
へ!?はぁ!?ちょ、それって……
あまりのことに愕然としている私の前で、ババコンガはズボンのポッケからリモコンスイッチを取り出しボタンを押した。
ガシャーン!!和室のしょうじとふすまがすべてぶあつ〜い鋼鉄の扉で封鎖されてしまった。
「な、何でも核攻撃にも耐えられる頑丈な『しぇるたー』らしいんだな。あ、あと監視カメラはついてないから気兼ねな〜く二人の愛をは、はぐくめるんだな。」
 なにいぃぃ!!なぬうぅぅ!?ちょっと待って!?いやあ!マジで嫌!!
大体このお話(?)は小さなお子様にも安心なCERO Aよ!(暴力描写や火力は強めだけど)そんなアダルティックでエロースな描写が許されるとでも思ってんの!?
「そ、そーれ!よいではないか!よいではないか〜〜!!」
「あ〜れ〜!!」
 悪代官と哀れな町娘のように、着物の帯を掴まれてく〜るくる回転させられる私!!時代劇じゃ桃太郎な侍とかちりめん問屋のご隠居が助けに入ってくれる展開のはず。
と思ったけど、今の日本にそんな正義はあるはずもなく大体30ミリはありそうな鋼鉄のシェルターにどうやって侵入すんのよ!
ってゆーかマジ逃げらんない!あぁぁぁ助けて。助けてよぅ。誰か……。太郎君……。

〜そのころ、熱海〜
太郎「………………………………」
院長「………………………………」
「………………美味いですね。」
「………………蟹を食べる時、人は無口になるというが。」
「…………本当ですね。」
「…………どうだね?もう一皿追加するかね?」
「……望むところですよ。」
「……やはり君は期待を裏切らない男だな。……あーもしもし、フロント?蟹もう一皿追加してくれたまえ。」
626ゲーム好き名無しさん:2009/05/30(土) 23:25:37 ID:vEMjxBd3O
花子「でぇーいい!!離して!!近寄んないで!!」
 ゴリラ男の手を振り払い、部屋の隅っこまで逃げる私。だが、
 つぴーん!!何たる不幸!正座続けてたのに急に動いたせいか足が痺れて動けなくなってしまう!!
コンガ「ど、どこへも逃げらんないよ。は、花子ちゃん。ハアハア。」
 あーん、キモい!!アンキモアンキモアンキモ……は!?
乙女のピンチに危うく現実逃避して怪しい呪文を唱えてしまうとこだった。
うぅぅぅ。お母様、あんまりです。いくら会社のためとはいえこんなケダモノに私を……。
「は、花子ちゃんには、お、俺の子供をたくさん産んでもらって、庭でサッカーのチームを作るんだな!!」
 視界に入らないで!!眼球が腐る!!あぁぁ。強化骨格の能力が消えなかったら、せめてプロトンキャノン砲が失われてなかったら。こんな奴一撃で肉塊にして差し上げるのに。
くぅぅぅ。涙出てきた。それどころか悔しさと情けなさで血の涙が出そう。

……己の無力さが屈辱か?……

 な、なに!?今の大塚○夫(セスの中の人)っぽいボイスは!?

……逆境をはねのける、大いなる力が欲しいのだろう?……

 また聞こえた!しかも何か私の腕から聞こえてきたような。
私の腕を視てみると、セス(に似た)人面疽が色濃く浮かび上がっているではないか!!

……お前の怒り、憎しみが我を目覚めさせたのだ……

 いい。目覚めなくていいから。この絶体絶命(乙女的に)なときに問題増やさないで。
「は、花子ちゃん?どうしたんだな?うれしくて泣いているのかな?そ、そんじゃリクエストにお答えしてあげるんだな。」
 いそいそとベルトをゆるめてズボンをずりおろす馬鹿ゴリラ。やめいやめーい!!
お見合い初日に女の子を手ゴーメにする阿呆がどこにいやがりますか!?

……どうした?何をしている?いまやお前が敵を引き裂くか。お前が引き裂かれるかしかない。躊躇など愚かしい行為だ……

 えぇい。うっさい。荒野と口笛のRPGみたいなこと言うな!
「い、いっただきまーす。なんだな!」
 そんな私の状況お構いなしに私にルッパーン・ダイブを繰り出してくる、ピンクの類人猿。
その下卑た顔と笑い声で、発作的に私は

 キレた。
627ゲーム好き名無しさん:2009/05/30(土) 23:27:42 ID:vEMjxBd3O
……そうだ。怒れ。憎め。   ……そして殺せッッ!!

 心地よく私の体に広がるドス黒い殺意のパワァ。
怒りと、憎しみと、ついでに個人的な生理的嫌悪とともに私はそれを解き放つことにした。

「花子・ファイナル・ギャラクティカ・ジェノスァイイド・ぱーんち!!」
 ぐきょ
コンガ「は…ぐぉ!?」

 ルパンダイブで落下中に私の一撃をカウンターで受けるババコンガ。
アゴの骨が「ぐきょ」と砕ける感触が手に伝わってくる。そのまま彼の巨体は一回転して鋼鉄の扉に打ち付けられた。
ベゴォン!!と景気のいい音を立てて鋼鉄の扉がひしゃげる。
コンガ「は……はごがぁ!!?」
花子「もど……った?」
 力が戻った……?いや、前にも増してパワーアップしているような感じ。
その証拠に体の奥底から無限に湧き上がるようなこのエネルギー。なんか私、紫色に発光しているし。

コンガ「ぐおおおおおおぉーアアアア!!」
「!!」
 非力な女の子に反撃食らって逆上したのか。それとも殴られて興奮する性癖を持った生粋のM属性なのか。
パンツ一丁で顔を真っ赤にして私に突進してくる、手負いの獣!!
コンガ「ぐが!?」
 だが、私は巨体の重量を生かした肉弾攻撃を片手であっさり受け止める。そこに怒涛のラッシュを決めてあげることにした。
「私はッ!あなたみたいなッ!!女の子を飾りとかッ!!!」
「ぐは!?ぐげ!?ごっほぉぉぉー!?」
 見るも無残に歪んでいくケダモノ男の顔。だけど私は止まらない。不思議な力が加わる。加わる。
「子供を生む機械みたいにしか思ってない男がッ!!」
 ……大ッ嫌いなのよッッッッ!!!!!
「マグナムキック・デストロイヤー・インフェ〜〜〜ルノオビュハナークゥオオオオ!!!」
 やば、激情のあまりちょっと噛んだ。けど烈火のごとき怒りを込めた蹴りが炸・裂する!!
「ご……ガァ……!?」
 打ち上げ攻撃でそのまま天井にぶち当たり、重力に魂引かれてズズンと和室の畳にたたき付けられるお見合い相手。
天井や床も鋼鉄張りだったのかしら?ご愁傷様(-人-)
628ゲーム好き名無しさん:2009/05/30(土) 23:31:09 ID:vEMjxBd3O
〜熱海〜
院長「む」
太郎「どうしました?僕のカニ味噌はあげませんよ?」
「強大な殺意の解放を感じた。早々に花子君の力が覚醒したらしい。」
「えぇぇ!!何でわかるんです?」
「実は医師という職業の手前隠していたのだが、何を隠そう私はサイキック(超能力者)だったのだよ。」
「知ってます。というかみんな知ってます。それより彼女の身に何が……?」
「ふむ。彼女の身体能力はその耐久力をはるかに超えている。常に全開ではいずれ自己崩壊を起こすのは君も知ってのとおり。」
「そこで『アレ』ですか。」
「さよう。『アレ』を身体に住まわせるのには二つの理由がある。一つは損傷した体組織の修復。
 もう一つは、平常時にはその力を抑え、戦闘時に押さえ込んだ分のエネルギーを全開にして最高の戦闘能力を発揮するため。
 その起動のトリガーとなるのが……。」
「…………怒り、憎しみ?」
「ご名答。過剰なノルアドレナリン。怒り、憎しみといった感情によって分泌される体内物質。要するに『強い殺意』だな。
 殺意こそが彼女を強力無比な戦闘マシーンへと変えるのだ。」
「なんてこった。普通の女の子として生きるように言ったのに。」
「現代の生活の中で怒りや、憎しみを覚えない人間などまず、いない。
 しかし今感じた殺意は強大すぎる。下手すれば制御ができなくなるやも知れん。計画の進行を早めねば。 
 いずれにしろカニを食べている場合ではなくなった。東京に戻るとしよう。……だが、その前に
 お土産に温泉まんじゅうを買わねば。悪いがひとっ走り行ってきてくれたまえ。」
「…………。」
629ゲーム好き名無しさん:2009/06/01(月) 18:13:18 ID:hk9TGCUL0
アイタタタなSSスレになってるのか
630ゲーム好き名無しさん:2009/06/04(木) 15:36:47 ID:CH1fdmAu0
いいぞ!!大好きだ
631ゲーム好き名無しさん:2009/06/05(金) 19:57:19 ID:0RiH1Knm0
最初の方で切り上げるか個人サイトでやるべきだったな
ぐだぐだぐだぐだ長いだけの小説に成り果ててるw
632ゲーム好き名無しさん:2009/06/06(土) 00:42:03 ID:ngCgEf1mO
コンガ「い、いいだいよぅ。マ、ママ……た、助けてほしいんだな。」
 泣きべそをかいて、ママに助けをもとめるババコンガ。ホンッッと情けない男。なんだか哀れになってきた。

……何をしている?敵はまだ生きているぞ。最後まで詰めを誤るな……

 まーた、何か渋い声が響いてきた。あー、もう十分でしょ?
こんだけ痛めつけてやれば。向こうのほうからお見合いは破談になるっしょ。

……引き裂け。粉砕しろ。喉笛に喰らい付け。そして 殺せッ!!

花子「え、ちょ……ちょっと!?」
 突如、私が別段呼んだ訳でもないのに、亜空間を飛び越えてプロトンキャノンが現れた!!
私の腕や背中からセスの一部とおぼしき白い物体がうにょにょーんと飛び出て、私の身体は直接プロトンキャノンに融合する。
キャノン砲が低い音を立てて振動する。もしかして直接、エネルギーを送り込んでいるの?
「ま、まずいって。いちおう相手は大企業の御曹司だし。お母様の手前もあるしブッ殺しちゃまずいって。」
 だが私の意志とは関係なく、陽子キャノンはチャージを完了させ、破壊光線を発射した!!
「や…やめてーーー!!」
 ズッピーーーーム!!
コンガ「ひぃぃぃぃ!!マ、ママ〜〜〜〜〜〜ン!!!!!」
 私の意志が通じたのか、ビームキャノンの狙いは僅かにそれてババコンガの頭上数センチを通過、その後ろの鋼鉄の扉を跡形もなく消滅させ、射線上にあった銀座・高級料亭の日本庭園を焦土と化した。あーあーあ。

コンガ「あぅぅぅぅぅ(失禁)。ぶくぶく……。」
 泡吹いて気絶するババコンガ。私はそのまま呆然と立ち尽くす。
プロトン砲は元の次元空間の狭間に消え、身体に充満していたセスのパワァが消えていくのが分かった。
『カンカンカンカン!!ウゥゥゥーーーーー!!パーポーパーポー!!』
 消防車とパトカーと救急車のサイレンが響いてきた。どどどどど、どーしよどーしよ!?
633ゲーム好き名無しさん:2009/06/06(土) 00:44:17 ID:ngCgEf1mO
同日・午後8:00 警察署

 取調室に通される私。やだ刑事ドラマみたい。「カツ丼食えよ?」とか言われるのかしら?
それとも食べ物をダシに自白を迫るのは法律違反だから、お茶に自白剤とか混ぜてよこすのかしら?

……どのみち破滅だな。ならばいっそのこと、立ち塞がる輩を全て排除するがいい……

 腕に居候している人面疽が暗黒面バリバリなことを言い出す。
だぁぁ!国家権力を敵に回すようなことが出来るわけねえですよ?あーた!?
ガチャ。長身の婦人警官が取調室に入ってくる。そういえばこの人スト3のエレナに似てる。
あああ、どうしよう。いろいろと聞かれたらまずいことが。やっぱり心のダークサイドに従っていっそのこと証拠隠滅を……。
ところが婦警さんは一言
エレナ(に似た婦警)「かえっていいですヨ。アナタ。」
はっ!?危険思想に侵されそうになっていた私に意外な一言。何故でゲスか?
エレナ「まず、被害者のババコンガ氏とそのお母様に話を聞いたんですがネ。」

コンガ『で、は、花子ちゃんと愛を営もうと、へ、部屋を鋼鉄の扉で閉ざしたんです。そ、そしたら急に花子ちゃんが凶暴化して……』
エレナ『アナタねえ。馬鹿も休み休み言いなさイ。普通の女の子がアナタの巨体をパンチ一発でぶっ飛ばしタ?』
『う、嘘じゃないんだな。お、オマケに鋼鉄のキャノン砲を呼び出すとこっちに、む向かって、あぁぁぁ!!』
『はア。よく解りましタ。とりゃあア(当て身)』
『はぐぉ!?(気絶)』
コンガの母『あぁ!コンガちゃん!?な、何て事を!!』
『お母サン、アナタの息子サン前にも3回ほど爆発事故起こしてますよネ?』
『は、はい。うちのコンガちゃんはお風呂でオナラを思いっきりするのが趣味で。
 以前、それが風呂釜のガスバーナーに引火して。』
『分かっタ!謎は全て解けまーしタ!!恐らく被害者はその密室で思いっきりオナラをしたんデス。
 酸欠状態で幻覚を見たんデショウ。そして何らかの要因でオナラのメタンガスに引火、密閉されていた部屋の内圧が高まり一気に……』
 
エレナ「どかーん!料亭は焼け野原に……というわけデス。どうこのワタシの名推理?」
花子「は、はあ。そ、そーだったんですか。いやーあはははは。」
 何という迷推理。何という冤罪天国。突っ込みたいところだけど私の疑いは晴れたみたいなので黙っとこ。
「ところで、そのコンガさんは?」
「アァ。完璧なワタシの推理にもかかわらず、『犯人は花子ちゃんだー』とかしつこく言うもんだから。
 彼のお母様が『コ、コンガちゃん。もしかして脳に酸素が行かなくなったせいで、うぅ……』とか何とかで、
 精神病院を紹介してあげましたヨ。」
「そ、そうですか。」
 やっほー!正義は勝ぁつ!!そのまま隔離されて氏ね。二度と姿をさらさないでほしいモノだわ。

 取調室を出る。ふぅぅ。助かった。
「残念だった?私が暗黒面に墜ちなくて残念?ざ・ん・ね・ん〜〜んん?」
 セス(みたいな)顔の人面疽に向かって思いっきり言ってあげた。
しかし、聞く耳持たないといった感じで人面疽は薄ーくなっていった。
「ほぉら?何とか言ったらどうなの〜〜?……はッ!?」
エレナ「や、やっパリ。花子サン。アナタも酸欠状態で脳が……。」
 ぐは!?婦警さんに見られてた!?えぇえ、えーっと。大丈夫ッス。いろいろあってちょっと疲れただけでアリマス!!
「さ、さいなら〜〜。」
 ほうほうの体で警察署を出る。
634ゲーム好き名無しさん:2009/06/06(土) 00:46:08 ID:ngCgEf1mO
クミコ「やってくれたわね。花子。」
「お、お母様。」
警察署の前には迎えのリムジンとプリプリ怒ったお母様が。
「せっかく持ってきたいい話をよくもまあ。」
「ご、ごめんなさい。」
「ふん。いいわ。事故じゃしょうがない。それに料亭の弁償は向こうさんが全額負担してくれるみたいだし。」
 ご、ごめんなさい。実は犯人は私です。でも言えません。言えるか。
「ここだけの話、彼は会社を継いだはいいけど、組織を私物化してた若(バカ)社長でね。副社長派との内部抗争が激化してたらしいの。」
 あ〜なんか納得。って、そんな問題人物をお見合いに薦めたんでござんすか?
「で、今度はその副社長の息子さんとお見合いを予定してるの。相手の名前は雪山フルフルさん。」
「…………」
 スッゲー嫌な予感。私の第六感は今ビンビンに危険信号を発しています。
 想像図→ ( 口 ) <キョエエエエエ
「しばらくはコンガ氏がいなくなって会社がゴタゴタするでしょうから。お見合いは来月か再来月くらいかしらね。今日の所は帰って寝なさい。」
「え、あれ。お母様は?」
「私は、これからイタリア料理を食べつつ、大事な取引の話よ。お休みなさい、花子。」
「お休みなさい。」
 リムジンに乗ると、どっと疲れが出てきた。少し眠ろう。ふぁぁ……
635ゲーム好き名無しさん:2009/06/06(土) 00:49:15 ID:ngCgEf1mO
同日・午後11:00 都内某所・イタリアンレストラン

院長「久しぶりだね。クミコ君。10年ぶりくらいかな?」
クミコ「院長先生こそ、お変わりないようで。体中の骨が砕けてクラゲみたいになっている以外は。ところでそっちの青年は?」
「彼は若いのに優秀でな。ゆくゆくは私の片腕になってもらおうかと考えておるのだよ。」
太郎「初めまして。」
「うーん。顔はいいけどあまり頼りになりそうもない青年ねえ。」
「はぁ。今のところもっぱら雑用係ですしね。」
「今日、クミコ君を呼んだのは他でもない。私がほしいのは君の会社が開発したという宇宙時代の新素材だ。」
「おほほほほほ。圧力鍋の素材をいろいろ試しているうちに偶然出来た副産物ですの。何だ、そんなの正規の手段で会社に発注すればよろしいのに。」
「ふむ。では太郎君。直ちに手続きを。」
「はっ。それでは失礼します。」

「さて、太郎君がいなくなったところで、ここからが重要な本題。君、学園の理事長やらんかね?」
「は!?唐突に何を言い出すかと思えば。」
「なあに。セモリナの極上パスタでも頂きながら話そう。理事をしてもらいたいのは都内の名門私立女子学園だ。
 ぶっちゃけて言うが権力者や金持ちの娘さん達が通っている。君の最大のメリットは……。」


「なるほど。うん……悪くないわね。
 でも、問題は多忙な私にそんな役が務まるかという事だけど?」
「いやいや。理事長などと言っても、ただただドーンと構えてくれるだけでいい。雑事は全て太郎君にやってもらう。
 引き受けてくれるかね?クミコ君?一つだけ条件があるが……。」
「何ですの?」
「君の娘。花子君をその学園に通わせることだ。
 承諾してくれるなら現在の理事長をあの手この手を尽くして48時間で退職に追い込んで差し上げよう。」
636ゲーム好き名無しさん:2009/06/06(土) 15:59:20 ID:pV32FA7w0
>>631
こんな糞みたいなSSでも読んでるやつはいるんだよ!!!!!111きっと!!!
馬鹿にしてやるな!!!
637ゲーム好き名無しさん:2009/06/06(土) 23:44:08 ID:ngCgEf1mO
-〜2日後〜
花子「は?なんどぅえすって??」
 朝食のコーヒーとサンドウィッチを盛大に吹き出す私。聞き違い?それとも空耳?もう一度言ってくださいお母様。
「私、都内の名門私立女子学園の理事長になることにしたの。社長と掛け持ちで。花子、明日からそこに通いなさい。」
 はぁ!!??えええええ??ってかさ、私実は、可憐な16歳だけど高校通ってないのよね。学歴的には中卒。毎日ブーラブラ。でも、それはお母様が、
「中学の時の進路指導で、先生に『高校には行かるつもりはないですから。』とか言ってませんでした?」
「学生やってると結婚に支障が出るでしょう?でもほら、お見合いはおじゃんになっちゃったし。」
 そ、それってつまり、最初っからお見合いして結婚することを見越して?
「とにかく。明日の朝は理事長就任の挨拶があるから。」
 いやいやいやいや。そんな学習内容の高そうな学校についていける自信ないって。
「とにかく、もう決定したことなの。今日1日でそのための手続きとか、制服を仕立てないとね。」
 げぇ。強行軍。 

 で、件の学園の前に降り立つ私とお母様。丁度校門では学園のネームプレート?みたいなのの改修工事をしていた。
『私立 邪スティス女子学園・校門前』

花子「じゃ、じゃすてぃすがくえん?な、何、この誤変換みたいな学校名?カプコンつながり!?」
「私を理事長に推した後援者の指示で、『正義など何の力もない。この世を支配するのはやはり邪悪!』とか何とかで、学校名を変えることになっちゃったのよ。
 分かってないわよねぇ、正義か悪かなんて。『正義は勝つ』じゃなくて、『勝った方が正義』。つまり『正義は何をやっても許されるッ!』が世の中ってもの。」
 力説するお母様。どうでもいいけどこの超ダッセーネーミングセンスだけは何とかならなかったのかしらね。
 
「花ちゃん……いえ、花子さん……。」
 名前を呼ばれて振り返る。そこには、
花子「ゆ、ゆに子ちゃん!!ユニちゃんじゃないの!!」
 小学校、中学校と、9年間仲良しだった私のお友達、制服姿のゆに子ちゃんがそこに立っていた。
外見は……そうね、ストZERO3のマイナーキャラ、ユーリとユー二を足して2で割ったような感じ?まあどっちがどっちだかあんま覚えてないけど。
「わぁ、久しぶり〜。元気だったユニちゃん?この学校に通ってたの?明日からよろしくねぇ〜。」
 いきなり決まって不安極まりなかった学園生活だけども、お友達がいるんなら話は別。俄然張り切っちゃうわ。握手しようと手を差し出す。

 パシッ!!
 手を払いのけられた。
「ゆ、ユニちゃん……?」
「気安くユニちゃんなんて呼ばないで。花子さん。」
 つかつかと校舎の方へ去っていくユニちゃん。なにがなんだかわからず立ち尽くす私。今のやり取りをさもなかったかのようにお母様が切り出す。
「ほら、花子。行くわよ。」
638ゲーム好き名無しさん:2009/06/06(土) 23:45:56 ID:ngCgEf1mO
 応接室で、学園の人から学校についての説明を受ける。
「であるから、歴史あるわが学園の名に恥じぬよう、規律正しい生活を……」
 そんなご高説も上の空。原因はさっきのユニちゃんの態度だ。いったい何があったのだろうか。
小学校、中学校とも私はお母様に『貴方は曲がりなりにも社長令嬢なんだからそれにふさわしい身分のお友達を作りなさい』とかいう理由で
友達を作ることさえお母様のチェックを受けたのだった。そんななか、唯一私の友達として認められたのが彼女。
ユニちゃんの方も似たような境遇だったらしく私達は親友といっても差し支えないような間柄だった。だったのに……。
「以上です。何か質問は?」
 あ、終わったの。

クミコ「あとは、オーダーした制服を取りに行かなきゃね。私はこれから色々ここで会議とかあるから。悪いんだけど一人で行ってくれない?」
「うん……。」
「ここからすぐ近くのところのはずだから。」
 お母様と別れ、校門を出る私。そこでまた声をかけられた。
「花子さん。」
 ゆに子ちゃんだった。私が一人になるのを見計らっていたのだろうか。
「ユニちゃん。さっきは……」
 どうして?と続ける前にゆに子ちゃんが口を挟む。
「制服を取りに行くんでしょう?案内してあげる。話したいことがあるの。」

 しばらくの間、全く無言で歩く私とゆに子ちゃん。人通りの少ない狭い裏路地に出たところでゆに子ちゃんがポツリと漏らす。
「あなたのお母様が新しい理事長に就任するのよね?」
「あ、ああ……うん。そうみたい。」
 突然話しかけられてしどろもどろに答える私。
「昨日ね。私のお祖父様が突然、解任されたの。」
 え?ゆに子ちゃんのお祖父さんって何やってる人だっけ?
「この学園の理事長。いいえ、前理事長。」
639ゲーム好き名無しさん:2009/06/06(土) 23:47:31 ID:ngCgEf1mO
 は、初耳だ……。
「そして、急遽あなたのお母様がすんなりと理事長になった。あなたのお母様、現役の社長やっててそんな暇ないはずでしょう?
 まるで何もかも仕組まれてたかのように……。」
「…………」
「お爺様はショックのあまり入院してしまったわ。もうお年だったし。『あの親子を許すな。』と言ってた。」
「そ、そんな。で、でもでも、それはユニちゃんのお爺様とうちのお母様の確執であって、私達には関係ないんじゃ……。」
「お爺様の言うことは絶対よ。それに貴方だってお母様の言うなりじゃない!!貴方がそんなこと言えるの!?」
 あまりの剣幕に立ち止まり、何も言えなくなってしまう私。

「excuse me」
「あ、ごめんなさい。」
 狭い道だったので邪魔だったか、反対側から歩いてきた小さな女の子とぶつかりそうになってしまう。
金髪のポニーテールに青い瞳、流暢な英語。アメリカ人かな……?
……んんん?あんれぇ?なんか見覚えがあるぞ今の子!?
「………!!」
 向こうも気が付いたのか、少し歩いたところで女の子が立ち止まりこっちを向く。
「……ああああああああ!!あなたは!!」
「……ああああああああ!!てめーは!!」
 思い出した!!この女の子はハワイで私に銃を突きつけてきた……
640ゲーム好き名無しさん:2009/06/12(金) 17:34:06 ID:3e6WWHu30
読んでる俺。頑張れ頑張れ。
641ゲーム好き名無しさん:2009/06/13(土) 21:45:26 ID:YrjbMFPr0
642ゲーム好き名無しさん:2009/06/14(日) 01:47:05 ID:/8+sgXUA0
>>640
よう作者
自演してないで続き書こうぜ
643ゲーム好き名無しさん:2009/06/14(日) 05:18:03 ID:IASzmgNIO
女の子「ここであったが百年目ぇぇぇ!!幸先いいなこりゃ!!」
 なぜ?どうして?ハワイの強盗少女がこんな所にいるのかしら?
「自慢じゃないがアタシは執念深くてな。受けた屈辱は100万倍にして返してやらないと気がすまねぇのよ!!」
ゆに子「???」
 状況が全く分からず、私と少女の顔を交互に見比べるゆに子ちゃん。当然の反応だ。私だって飲み込めてない。
相変わらず、道行く人を脅してお財布を失敬しちゃおうと?可哀想に、そうでもしないと生きていけないのね。
花子「ほら、500円玉あげるから。これでハンバーガーでも買って。ね?」
「そのナメ腐った態度が気にくわねぇんだよキャミィ(に似た女)ッッ!!!!来いッ!!新兵器!!」
 ちゃっかり500円をポケットに入れながら、腕時計(?)のスイッチをおす女の子。
「……?」
 何にも起こらない。ん〜?
どうしよう。なんか間が持たないから、とりあえず何か話でもしてみようかな(←日本人的発想)。
「え、えぇと。私は花子。似てるかもしんないけどキャミィじゃないんよ。んで、こっちは友達のゆに子ちゃん。あなたのお名前は?」
「あ?あぁー?そういえばお互い名乗ってなかったっけ?てっきり知ってるものとばっか。アタシは……」
 そのとき、シュワッと風が切れ、風圧で私とゆに子ちゃんの体は舞い上がった!!
ゆに子「キャーーーーーーーッ!!」
花子「ほんげぇぇぇーーッ!?」
 ぶっ飛ぶ二人の間すり抜けて、人型のマシーンが狭い路地裏を疾走してきたのだ。
そのまま路地裏のポリバケツに激突する私。ポリバケツの中身をぶちまけ生ゴミまみれになる。臭っ!汚っ!
「アタシはクリスってんだ。だが覚える必要はねぇぜ。これからおっ死ぬ人間にはなッ!!」
 シュタッとそのマシーンに乗り込む少女・クリス。やだ、殺る気満々!?
「日本じゃ対戦車バズーカはおろか拳銃すら持ち歩けねぇからな。
 表向きは洋服店を経営してる、闇の武器屋から買った土木作業用ライドアーマーだ。車両じゃないから無免許上等だぜ!そーらよッ!!」
 鋼鉄の拳を繰り出してくるライドアーマー!!甘いわね!!強化骨格の持ち主にそんなぬるい攻撃が通じるとでも……
ごしゃッ!!
 ライドアーマーの右ストレートをモロに食らって、鼻血を撒き散らしつつ回転しながら飛ぶ私。
「ぶっへへーーーッ!!?」
 忘れてた。今、私は普通の女の子と変わんない能力だったっけ?今度はポリバケツに頭から突っ込む私。ふごーーー!!
644ゲーム好き名無しさん:2009/06/14(日) 05:20:57 ID:IASzmgNIO
「きゃぁぁ!!」
 ]に出てくるみたいなライドアーマーは、ゆに子ちゃんをガシッと掴むと、後ろ向きにダッシュする。
「すわっ!?ゆに子ちゃーん!!??」
「ハハハハハハッ!!お友達を助けたくば……ってやつだな。こんな狭い路地裏じゃ遠慮なく戦えないだろう?ついてきな!!」
「待ちなさーい!!」
 私の叫びも虚しく、ゆに子ちゃんを掴んだままライドアーマーは空高くぴょい〜んと跳びあがった。
「あれは、学校の方角……!?」

「ありゃりゃ。こりゃあ予想外の展開になってるな。」
 聞き覚えのある声がした。この声は!!
「太郎君!?」
 がばっと跳ね起きる私。生ゴミまみれになった私の前に太郎君が立っていたのだ。
何でまたここに?本当は小一時間問い詰めて、一発殴ってやりたいところだけど、今はそれどころじゃない。
「お、おい。ちょっと!?」
「……行かなきゃ。」
 太郎君はため息をつく。
「じゃ、せめてこれを持って行くといい。今日はこれを渡すために来たんだ。」
 え?え?何?もしかしてこのピンチをどうにかできる新兵器とかパワーアップパーツとか……?
「じゃーん!熱海のお土産。温泉まんじゅう!!このまんじゅうは特別製であんこの量が……げべェ?」
 言い終わる前に私は渾身のパンチを顔面にぶち込んでやった。非常時にふざけるのもたいがいにしとこうね?
さあ、こんな事してるバヤイじゃない。さっさとあのライドアーマーを追わなきゃ!!
「ひ、人の話は最後まで聞こう……よ(がくっ)」
645ゲーム好き名無しさん:2009/06/14(日) 05:24:07 ID:IASzmgNIO
〜私立邪スティス学園・校庭〜
「はあはあはあはあ!!」
 来た道を全力で戻り、学校のグラウンドに出る。
私の読み通り、ライドアーマーに乗った少女クリスと鋼鉄の腕にとらわれたゆに子ちゃんはそこにいた。
「来たな。ここならお互い全力で戦えるだろう?」
「その前にゆに子ちゃんを離しなさい!!」
「いつものアタシだったら人質を盾になぶり殺してるとこだが……ふん。まあいいだろう。
 テメーとの闘いはアタシにとって特別なんだ。」
 ライドアーマーはゆに子ちゃんをその場に解放する。だが、反応がない。
「ゆに子ちゃん!!?」
「…………」
よくも……よくもゆに子ちゃんを!!怒りに燃える私の心に例の声が語りかけてくる。

……憎いか?悔しいか?敵を叩きのめしたいか?……

 言うまでもない。体中に熱いエナズィィが充満し、私の強化骨格が起動するのが何とな〜くわかった。
「つーか、どーせならライドアーマーに小突かれる前に、覚醒(?)してほしかった。」
 殺気を込めた視線をゆっくりとライドアーマーに乗った少女に向ける。
「んじゃ。行くぜッ!!」
 ライドアーマーが猛ダッシュのスピードに乗せて豪腕を振りかざしてくる。機械仕掛けの右ストレート!!
「ちょわ〜〜〜〜ッ!!!」
 私もまた猛ダッシュ。そのスピードを乗せた音速の右ストレートを繰り出す。
ガキィィン!!
 鋼鉄の拳と私の拳がぶつかり合い、両者ともに衝撃で後ろによろける。
「へへへ。そう来なくっちゃな。楽には死なせねぇーよ。パパの居場所を吐いてもらうまではなぁ!?」
 なーに言ってんのかしらこの子?
「あなたの父親なんて知らないわよ〜〜だ。」
「しらばっくれんじゃねー。なーら内蔵引きずり出してでも聞き出すまでだゼ。」
 ライドアーマーの胸部ハッチが開き、何とも物騒なキャノン砲が姿を現した。
「銃刀法なんかもごまかしが効く。圧縮空気で発射する暴徒鎮圧用のゴムボール弾だ。」
 パキュウン!!何倍にも高められた瞬発力と反射神経で飛び退る。私の足下に大穴が開く。
 うわ!?何じゃこの威力!?
「ふふん。特別チューンかけたからな。空気鉄砲とはいえこの威力。」
 冗談じゃなーい。普通の人間が喰らったらスイカ割りみたいに粉々よ。
646ゲーム好き名無しさん:2009/06/14(日) 05:30:46 ID:IASzmgNIO
「そらそらそらそら〜〜〜〜〜〜!!」
「どぅわわわわわわ〜〜〜〜〜〜!!」
 乱射してくるアーマーの周りを旋回して回避する。
流れ弾がグラウンドに、校舎に、窓ガラスに命中し見るも無惨な損害状況に。そうだ、ゆに子ちゃんに当たったらまずい!?
ちらっとゆに子ちゃんの方を確認する。

太郎「もしも〜し?ここで寝てると流れ弾に当たって頭撃ち抜かれちゃうよ?お〜い?生きてる?」
ゆに子「うぅ……。」
「気を失ってるだけか。この学園の保健室を借りよう。はぁ。僕もお人好しだなぁ。」
 太郎君がゆに子ちゃんを担いでその場を離れようとしていた。これは……私を助けてくれるの?
と、とにかくこの鋼鉄の化け物の注意を逸らしましょう。えーと、うーんと。
「あぁぁッ!!西の空にイャンクック先生が飛んでる〜〜!!」
「ぬぅわに〜〜〜!!」
 逆方向のお空を指さす私。
「って。そんな手にアタシが引っかかるかボケェ!!それ以前にんなもんが存在するかドアホゥ!!」
 キャーーー!甘かった?それとも例えが悪かった?
ポポポポーーーーン!!私に襲いかかる無数の高速ゴム弾!!避けきれない……!?

「ほわわわわわーーーー!!」
 だけど私は諦めない。キアヌ・リーブスも電脳世界に逃げだしそうなマトリックスばりの上体反らし避け!!どうよ!?
だが、何たる不幸。避けた高速ゴムボールの一つが後ろの地面で跳ね返り、これ以上ないぐらいの絶妙な角度で私の後頭部に直撃した!!メゴォ!!
「ふぶぅ〜〜〜〜っ!!」
 脳震とうを起こしてピヨピヨ状態になる私。ライドアーマーの巨大な腕にがっしりと身体を掴まれる。
「さぁ〜〜てと。キリキリ白状してもらおうか。パパは何処にいる?オメーらはいったい何を企んでる?」
647ゲーム好き名無しさん:2009/06/21(日) 23:54:53 ID:G/Xjb/7wO
ギリギリギリギリ
ライドアーマーに握り締められ身体がきしむ
「アイダダダダダ!?言う!言います!言うから放して〜…」
苦痛から少しでも早く解放されるべく口からでまかせを吐いちゃった私。鋼鉄のアームの力が少しゆるんだ。
「じゃ、改めて聞くぜ?アタシのパパはどこだ?」

「知りません。」

グショッ!まるでアルミ缶を潰すみたいに私の身体は圧搾されました。グギャアアアア!!
そしてグラウンドにポイ捨てされると、
「流石は生粋の戦士。やっぱテメーにゃ拷問なんて意味ないか。なら、戦士らしく敬意を払って葬ってやんぜ!」
いや、本当に知らないんだってば。
私にトドメを刺すべく、ライドアーマーの足が上がる。このままカエルみたいにペチャンコにされるのかしら?い、イヤー!
踏み潰される最後の瞬間、私は思った。
まあ、ゆに子ちゃんが無事ならそれで……いい……か……
648ゲーム好き名無しさん:2009/06/24(水) 20:25:18 ID:WXOwMjtUO
「アデュー。」
仏語のお別れとともにのしかかってくるライドアーマーのあんよ!
私はなすすべもなく挽き肉に……
なりはしなかった。それどころか、
花子「ドスコーイ!」
スモウレスラーばりの雄叫びを上げ、私の腕は搭乗者もろとも鋼鉄の塊を持ち上げる!
……私の意志とは裏腹に!
「うおっ!?しまっ……た!」
機械仕掛けの人型兵器は私の上でジタバタする。私の口はこれまた勝手に合成音みたいな言葉を発する。
花子’「……度し難い。全く度し難い。」
ボイスチェンジャー風の声。自分が話してる訳じゃないので便宜上花子’(ダッシュ)と命名する。
つーかプライバシー保護の為、音声を変えてお送りしてるの?私ゃ警察ドキュメント番組の万引き女か?
シュウシュウと体の傷が再生してゆく。
花子’「最高のポテンシャルを持ちながら、戦闘中に気を取られるとは。もはや任せてはおけぬ。この身体渡してもらおうぞ。」
ほぇ!?いやいや!?まさか、そげな!?なんてこったい!!
なんと私の身体は私に侵入した例の異種生命体に乗っ取られてしまったのだ!
私の体!私の体が目的〜!?太郎君の嘘つき〜!乗っ取られる事は無いとか言ってなかった?
649ゲーム好き名無しさん:2009/06/24(水) 20:27:02 ID:WXOwMjtUO
花子’「どりゃせいぃーーーッ!」
 やめいやめいやめーい!私の口からそんなはしたない言葉を発しないでぇー!
ライドアーマーを担いだまま校庭をギュワンと疾走する花子’
その助走で天高くジャンプ!学校の屋上よりも舞い上がりしゅぴぃっと一回転。その勢いでライドアーマーを投げつけた!あろうことか学園の体育館へと!
クリス「フライングマッスィーン!?」
 翼の折れた鳥人間コンテスト出場者みたいな悲痛な叫び上げて、ライドアーマーは体育館の屋根を突き破って床に激突!!
落雷みたいな轟音と大地を揺るがす振動で体育館はペチャンコに崩壊したッス。この時間帯に体育の授業が無いことを祈るのみッス(体育会系風)。

花子’「…………。」
私の意思の外でとんでもない大破壊をやってのけた私の身体。花子’は元体育館だった瓦礫の前に軽やか鮮やかに着地し、なお油断なく周囲を警戒する。


ボゴォ!
瓦礫の中からライドアーマーが姿を現す。あちこち損傷しバチバチと火花が飛んでいた。
クリス「や、やるじゃねーかよ。ちぃっとばかし今のは効いたゼ。」
額から流血しながらも射抜くような憎悪の視線をこちらに向ける。
なんという闘争本能。少女ながらも一体どんな修羅場をくぐり抜けて来たのだろうか。親の顔が見てみたい。
650ゲーム好き名無しさん:2009/06/24(水) 20:29:52 ID:WXOwMjtUO
クリス「ウオリャアアアア!」
ライドアーマーの機動力はいささかも落ちてはいなかった。一直線に突進してくる強盗少女!!
それに対して私の身体を無断使用している花子’は微動だにしない。

鋼鉄の右ナックルがジャストミートする瞬間、花子’はアーマーの腕を両手で抱きかかえ、目にもとまらぬ素早さで自分の足をライドアーマーの肩に絡みつかせた。
花子’「腕ひしぎ逆十字固めーー!」
クリス「ジュ…ジュードー技!て、てめぇやはりニンジャの末裔かッッ?」
違います。何だその偏見に満ち満ちた日本観。
振り払おうと腕をばたつかせるが、その間もグイグイと機会仕掛けのアームを極める。そしてついに。

ベキン
ズズゥン
ライドアーマーの右腕は根元からボキっと折れ、地面に転がった。
ははあ。『人型』である以上人間の関節技も効くのね。こんな戦い方もあるのか。
クリス「シィット……!片側のバランスが崩れて思うように操作が……。」
ま、何はともあれ彼女も無力化したみたいだし、そろそろ私の体を返してちょーだいな。
花子’「……貴様は甘い。このままトドメを刺す。」
……へい?
動きの鈍くなったアーマー胸部に高速の中段キックをお見舞いする花子’
クリス「ぐふァー!」
クリスが駆るライドアーマーは軽々と吹っ飛び校舎の壁にめり込む。だ、だめー!
いくら向こうから仕掛けてきたとはいえ、相手は小さな女の子よ。これ以上やったら死んじゃうー!
だが、奴は私の叫びをニヤリと嘲笑い、次の攻撃に移る。
花子’「……プロトン……キャノン……!」
や、やめてー!!!
651ゲーム好き名無しさん:2009/06/28(日) 20:00:00 ID:dbsCD06jO
時空間の彼方からひょっこりでてくる超兵器。狙うは校舎に埋まった土木作業用ライドアーマー!
こないだと同様にプロトンキャノンと同化する私のボデー。銀座の料亭を更地にした件が頭をよぎり私は青くなる。
校舎には全校生徒の諸君がいるだろうし、なによりお母様は会議があるからとか何とか言っていた。ゆに子ちゃんだって太郎君が校内に避難させたかも知んない。
こりゃ大変だー!何としてでもこの凶行を阻止せねばー!うりゃー!そりゃー!!おぅおぅいい加減にしないと後悔するよ〜!?
花子’「……発射……!」
私は現実から逃避することにした。間もなく陽電子ビームが発射しまーす。白線の内側で来世に思いを馳せてくださ〜い。
だが!花子’がトリガーを引く寸前、校舎の中から何か茶色い小さな物体が飛んできた!
花子’「……んがッ!?」
うまい具合に口の中に入る謎の物体!口腔内に広がるまろやかであまーい餡の味。
……これは、温泉饅頭!?
652ゲーム好き名無しさん:2009/06/28(日) 20:04:55 ID:dbsCD06jO
「……ッ!!……ッ!?」
温泉饅頭をのどに詰まらせて、悶え苦しむ花子’。発射のタイミングを失ってプロトンキャノンは元の亜空間へと帰って行った。
うっしゃー!……いや……というかね、これはちょっと
「私もぐるじいんでずげど!!」
ゴロゴロのた打ち回る。息が……息があぁーー!
ゴックン!なんとか嚥下しゼイゼイと深呼吸をする私。息ができるって素晴らしい!
はっ!?今気付いたけど、身体が私の意思下に戻ってる!!わーい!わーい!やったー!小躍りして喜んでると……

ギュワン!!
クリス「戦術的撤退!べ、別に負けたとは思っていんだゼ!」
花子「げぴゃッ!?」
逃走するライドアーマーに後ろからはねられ、高速スピンしつつ校庭の木に激突する私。
くぅぅ。お、おにょれぇぇ〜
653ゲーム好き名無しさん:2009/07/06(月) 00:04:41 ID:7nuBvS8KO
〜学園内・保健室〜

ゆに子「う、うーん。こ、これは鼻を突く消毒液の匂いです。あれ、ここは……保健室??確か、人型のロボットに乗った女の子が……!?」
太郎「ああ。気がついた?大した事ないから帰っていいよ。」

「……きゃあああああ!!ここは女子校です!!なのに男の人が入ってます!!痴漢です!!変態ですぅ〜!!」
「ちょ、ちょっ」
「問答無用!!正義の鉄槌です!!消毒用アルコールを口に含んで発火しちゃいます……!!ぬぐ!?」
「ちょ、ちょっと、それメチルアルコール(劇物)!」

「はぁはぁ。死ぬかと思ったです。なぜ保健室にメタノールが。」
「まあ、死ななくてよかった。」
「勘違いとはいえごめんなさい。あなたがあのロボットから助けてくれたんですねー?」
「いいや。礼を言うなら君のお友達に言ってくれ。それじゃ。」
「花ちゃん……いえ、花子さんが?」
654ゲーム好き名無しさん:2009/07/06(月) 00:07:06 ID:7nuBvS8KO
花子「あうー。まだまだ頭がズキズキする。今度あったらあの小娘、お尻の穴から手突っ込んでそのまま口から鼻の穴に指突っ込んでやろうかしら。」
 校舎の中をゆに子ちゃんの姿探してさまよい歩く。うーむ、まったく分からん。
「花子ちゃん。」
 廊下の曲がり角で太郎君とばったり会う。言いたいことは鬼のようにあったけど、
「ゆに子ちゃんは?」
「保健室。」
 とりあえずそれだけ聞いてすれ違う。
「普通の女の子として生きろって言ったのに。」
 背中越しに言われた。そーは言われても、ねぇ?
「普通に生活してれば問題なかった。誰かに『ぶっ殺すぞコノヤロ』とか強力な殺意を抱かない限りアレは目覚めなかった。」
 う。身に覚えがある。大惨事につながるとこだったし。
「どんどん制御が利かなくなってない?」
「うん。怖い。……ね、太郎君。」
「?」
「温泉饅頭。投げたのはあなたでしょ?」
「黙秘します。」
「あれは、酸欠になったから元に戻れたの?それとも糖分を摂ると元に戻れるの?」
「さてね?
 血中の酸素が少なくなって運動機能が低下したのか血糖値が急に上がったためアドレナリンが分泌されなくなったのか。
 なんにしても耐性が出来て次からは効かないような気がするけど、僕には何のことだか分からないな。はっはっは。」
 超棒読み。分かってんじゃん!!まあいいわ。
「気に留めとく。じゃね。」
 私なりの感謝の気持ち。暴力を振るうことなく引き下がってあげる。
決めた。あんな力なんていらない。私は誰にも怒ることなく普通の女の子として生活しよう。
 振り返らず、お互いに歩き出す。
「あ、そうだ。君、お見合いしたんだって?相手は?いい男だった?」
「……。」
 ぶっ殺すぞコノヤロ。……は!?いけない!怒っちゃいけないんだった。心の傷をほじくられて逆上しかけたが、
スマイルスマイル。私は振り返ると太郎君の背中にドロップキック。とびきりの笑顔で。
「私には勿体無いぐらいの野性的な男性だったから、こんな風に断ったのーー。」
「そ、そぼですかーーー」
655ゲーム好き名無しさん:2009/07/10(金) 13:22:51 ID:tS0ki2sf0
C
656ゲーム好き名無しさん:2009/07/11(土) 23:15:03 ID:P/4kS33uO
〜保健室〜
 ゆに子ちゃんはベッドの上でぽけーっとしていた。
「はぁ。素敵な男性(ひと)でした。私ったら名前を聞くのを忘れてましたー。」
「だ、大丈夫!?ユニちゃん!!どっか怪我とかしてない!?」
「あぁ。花ちゃん?心配して来てくれたんですねー?」
 ほっ。無事なら良かった。
「……じゃなかった!花子さん!!ユニちゃんなどと呼ぶのはやめろと言ったはずです。金輪際私には近寄らないで!!」
 急にトゲトゲしい口調に戻るゆに子ちゃん。
そう、もともとゆに子ちゃんは『〜ですぅ』とか『〜ますぅ』とか舌っ足らずな言葉で喋る。可愛らしいおっとり少女だった。
中学の頃はそのおとなしい性格が災いして、男子連中からからかわれたりいじめられたりする事もあった。
そんな時はこの私、正義の美少女・花子ちゃんがほうきやイスを振り回したり、机とかを投げつけたりして助けに入ってたんだけど。
今思えば、あいつらゆに子ちゃんのことが好きだったんじゃないかしら?恋をして、敗れた私の勘。なんちて。

「……ちょっと、聞いてるの?花ちゃ……じゃなくて花子さん!!」
「ねぇ?なんだか無理してない?」
 今日会った時はゆに子ちゃんの態度にショックをうけた。うけたけど、いま改めて話してみると、無理矢理私を憎もうとしているみたい。
やっぱり、おうちの人に言われたから?
「ッッ!!……と、とにかく、貴方が私を助けてくれたらしいけど、それで私を懐柔しようなんて思わないでッ!!」
 それだけ言うと、ゆに子ちゃんは逃げるように去って行った。ぽつねんと残される私。
657ゲーム好き名無しさん:2009/07/11(土) 23:17:09 ID:P/4kS33uO
 忘れてたけど、制服を取りに行く途中だったのよね。ゆに子ちゃんのことも気になるけど、とりあえず行かないといけない。
学校を出て先刻の細い路地裏を通り、さらに奥まった袋小路に古ぼけた小さな洋服店があった。
『洋服・仕立て テーラー・サンドスプラッシュ』
花子「こんにちわー……」
 カランと店の入り口を開けて中に入る。『はーい……』と、すっげー元気のない店の人が奥のほうから出てきて、私の目は点になる。
「あ、あああああなたは!?」
「にゃ!?にゃにゃ!?あなたは花子ちゃん!?」
 なんと、洋服店にはハワイで生き埋めになった猫さん……じゃなかった、あのシスターがいたのだ。どーして?なぜ?瞬間移動!?
658ゲーム好き名無しさん:2009/07/11(土) 23:20:39 ID:P/4kS33uO
「花子ちゃんが出かけた後、何の前触れもなく修道院が崩壊したんだニャ。」
「はぁ……。さ、災難でしたね。」
 シスターの出してくれたぬるーいお茶(猫舌だから?)をすすりながら。あいずちを打つ。
真相を知ってる……というかすべての元凶である私としては非っ常〜に気まずい。
「48時間、ずーっと瓦礫の下で救助を待っていたんだニャ。その時どうも地下への入り口がポッカリ開いてしまってたらしくて。
 FBIが駆けつけてきたり、ブンヤ(新聞社)にすっぱ抜かれたり。瓦礫の中で聞き耳を立ててた私はヤバ!と思ったニャ。
 どうにか救助された際、救急車で運ばれる途中で隊員を一人気絶させて入れ替わり、そのまま日本へ高飛びしたニャ。」
「た、大変でしたねぇ。」
 た、大変な犯罪の香りがするんですけど。FBIとか高飛びってなによ!?
「こうして小さな洋服点を買い取って細々と生活してるニャ。ああ、私のコレクションが〜〜。」
 よよよと泣き崩れるシスター。うぅぅちょっともらい泣きしそう。
「シスター。くじけちゃダメよ。ほら、これでおいしいお魚でも食べて?」
 ポケットから財布を出し万札10枚を握らせる。
「にゃ、にゃにゃーー!ばなごぢゃ〜〜ん!!」
 ズビズビと鼻汁まみれの顔で抱きついてくるシスター。
服が汚れるのはさすがに嫌なので、闘牛士のごとく華麗にスルーする私。店の棚に頭から突っ込む元・シスター。
「え、ええ〜と。あははははは。だ、だいじょぶ?」
 彼女はそのまま動かなくなる。や、やっべー。
学園の制服の箱がレジの前に用意されていた。私の名前がタグに書かれていたので多分間違いない。
「じゃ、制服は確かに。さ、さいならーー。」
代金はオーダー時に払ってるよね?きっとそうよね?ともあれ、制服の箱を引っつかむと私は逃げるように店を後にした。
659ゲーム好き名無しさん:2009/07/11(土) 23:23:07 ID:P/4kS33uO
 静まり返った洋服店で、ひょっこりとシスターは身を起こす。
「……今時、惜しげもなく10万くれるなんていい子じゃないかニャ?あいたた。」
 店の奥から小さな人影が現れる。
「どこがだ。気絶したアンタにびびって逃げたじゃねーか!!アタシには500円玉一つしかよこさなかったくせに……ブツブツ。
 うんっ。とにかく外見にだまされんじゃねーぞ。シスターから大枚はたいて買ったライドアーマー。
 その腕、アッサリもいだんだぜあの女。わけわからんカラテ技で。 」
「知ってるにゃ。彼女は泣く子も恐怖にひきつって笑う強化骨格の持ち主にゃ、ただ話を聞くに彼女も被害者っぽいらしいにゃ。
 もっと仲良くするニャ〜。」
「そりゃ無理な相談だ。あのアマは定められた運命の宿敵みたいなもんだ。それよりライドアーマーの修理を頼むぜ。急ピッチでな。」
「はにゃ〜進歩のない人。あ、闇ルートでこんな物が流れてたんだけど?きっとお嬢ちゃんなら欲しがると思って。」
 シスターは布に包まれた棒状の何かを取り出す。
「!!!!こ、こいつぁ!?」
「ハワイの海岸に打ち上げられた巨大サメの腹から出てきたらしいニャ。縁起悪いから即日手放すことにしたらしいとか。
 かなり破損してるけどこれは間違いなく。プラズマを発生させてありとあらゆるモノを切り裂く例のブレードニャ。
 仕入れ値+修理代で高くつくけど……」
「払う払う〜。即払う!あああ、またアタシの手に取れる日が来るとはマイスゥイィートハニ〜〜(すりすり)。」
 その様子を見てシスターはうんうんとうなずく。
「名刀(?)は持ち主を選ぶらしいニャ。手放しても回りまわって帰ってくる、大事にしてやるニャ。」
「……そうだ!頭だけのあのポンコツ野郎は!?コイツが出てきたんならあのクソッタレも見つかったはずじゃあ?」
「いや、発見されたのはそれだけ。」
「…………そっか。」
660ゲーム好き名無しさん:2009/07/19(日) 16:41:26 ID:zhOIB6gAO
B
661ゲーム好き名無しさん:2009/07/21(火) 23:46:07 ID:4yMQkhLEO
 んで、色々あったが私の初登校日が来た。リムジンに乗って学校に向かうお母様と私。ぬぅ。どうしたものか。
 確かにお母様は学園の理事長になった。何の前触れもなく。
ゆに子ちゃんが言うには前の理事長(彼女の祖父)を何らかの汚い手段で追い落として。
そこんとこが本当なのかどうなのか、確かめたいんだけど。なんか聞きづらいなぁ。遠回しにやんわりと……。
「お、お母様。山吹色の菓子は好きでござるか?」
 あれ?何か違うな?遠回しというより脱線?というか何故時代劇調でござる?
「カステラのこと?私は食べ物送られるより実弾(現金)の方がいいかしら。」
 わあ、その発言。いきなり疑いが濃くなりました。越後屋でござるか?

 結局、確証を得られぬままリムジンは学校に着いた。お母様は理事長室へ。私は私の教室へ……行こうとしたが
「ああ、花子。あなたのお友達、えぇと確かゆに子さんといったかしら?」
 と、お母様。な、何々?ゆに子ちゃんがどうしたっていうの?
「ゆに子さんは貴方のお友達として相応しくありません。彼女とは口をきかないこと。一言一句喋っちゃだめよ。」
 は?はああああああ???
「で、でもゆに子ちゃんは私のただひとりの友達で……。」
「絶交なさい。」
「な、なんで?どうして?」
 声がうわずった。
「どうしてお母様にそんな事を決められなきゃいけないの……」
 しまった、と思ったときには遅かった。つい本音が出てしまった。
返事は無かった。その代わり平手打ちが飛んできた。
「親の言うことが聞けないのッ!?」
 今までの激闘に比べればこんなのダメージのうちに入らないけど、肉親に殴られたという事実が私の心に打撃を与えた。
精神的な痛さと、情けなさで涙がこぼれそうになる。
「わかった?彼女と喋るの禁止!」
「……はい。」
 顔を洗ってから私の教室に行く、1組だったっけか。
私の席、私の席……と。
662ゲーム好き名無しさん:2009/07/27(月) 17:08:29 ID:QHAvyLRRO
「あ。」
「あ。」
 丁度教室に入ってきたゆに子ちゃんと目が合う。ぐあ、同じクラスだったとは。気まずいわぁ。
(私 の 席 どこ?)
 先程、お母様に喋るの禁止!といわれてしまったので、身振り手振りのブロックサインを使って意思の疎通を図る。これなら問題ないね。
(お母様 に ゆに子ちゃん と 話しちゃ ダメ って言われて)
 カクカクとクルミ割り人形のよーな動きで懸命に、説明しようとするも、
ゆに子「…………。」
 あぁっ!?無視されてしまった。というか他人のふりされてしまった。教室中から冷たい視線が私に突き刺さる。
ガーン!!入学早々、脳が愉快すぎる子であるという誤解を植えつけてしまった。何とか弁解しようとしたそのとき、
「貴様ッ!!さっさと席につかんかぁーー!!」
 そんな怒号と共にジャージを着た教師らしき男性が教室の扉を開けて入ってきた。
と、同時にその教師の腕が目にも止まらぬ速度で交差し真空の刃が私に襲い掛かる!!
「ソニックブーン!!」
「ごへあぁ!?」
 まったくの無防備だった私は、その教師が放ったソニックブームを喰らってぶっ飛ぶ。
ビターンと教室の後ろの掲示板にはりつけみたいにされる私。つうか、何?何なんすかこの学校!?最近の教師は腕から真空を出すんですか!?
「ふむ。無様な掲示物だな。掲示係は休み時間に、ごみに出しておくように。では教科書を開け、52ページ爆発物の扱いと解体、について……」
「ちょ、ちょおっと待ったあ……。」
 よろよろと立ち上がり、その教師を睨みつける。
「ほう、俺の攻撃を受けて立ってくるとは。少しは骨があるようだな。」
 あ、あれ?この先生日本人じゃない。ほうきみたいな逆毛、筋骨隆々としたガタイ。
「ガ、ガイル少佐ーーー!?」
663ゲーム好き名無しさん:2009/07/27(月) 17:18:59 ID:QHAvyLRRO
んんん?でもおかしいぞ?太郎君はもうガイルに変身出来ないとか何とか言ってなかった?と、するとこの人は誰だんべ?
ガイル(に似た教師)「俺はガイルなどという冴えない名前ではない。俺のことは……そうだな、教官と呼べ。」
 ははぁ。この人はアレだ。ガイル本人でもなく太郎君の変身した姿でもない、ただの『そっくりさん』かな?
どうしても釈然としないので聞いてみることにした。
「はい!質問があります。ガイル、じゃなかった教官!!」
「何だ?言ってみろ。」
「教官という名前のほうが冴えないと思います!!」
 ズビシ!!と言ってやった。
「HAHAHA!面白いことを言うな!!気に入ったぞ。」
 ガイル(に似た)先生はつかつかとこちらへ歩いてくると、笑顔で必殺技を繰り出してきた。
「サマソゥーーー!!」
「ぐぼぅぁ!?」
664ゲーム好き名無しさん:2009/08/03(月) 20:04:26 ID:DEwWwey1O
〜一方そのころ、路地裏の洋服店〜
「ライドアーマーは製造元に送ったからポンッと修理してすぐ帰ってくるニャ。」
「ってゆーか、シスタァ〜〜〜暇だぜ。超暇だぜ〜〜。」
「日々平穏なのは良い事ではないかニャ?」
「それが武器商人のセリフかよ。ん〜?誰か来たみたいだぞ。シスター、客ー。」
 ドタドタドタ!
「全員手を上げなさい!!国際警察(インターポール)よ!!抵抗するなら容赦なく発砲する!!」
「にゃ、ニャンですと!?」
「おんや?アンタ確かハワイで何故か瀕死の重傷を負っていた看護婦さんじゃねーか。」
「あら?そういう貴方はハワイで空から降ってきた女の子。何でまたこんな所に?」
「なんというか、えーとその。か、観光かな?」
「あ、そう。それよりも国際指名手配の武器密輸人・通称『シスター』!!聞きたいことがある。 司法取引よ。
大人しく質問にこたえればよし。さもなくば職権で手に入れたこのロケットランチャーが火を噴くわよ。」
 ジャキッ!!
「あ、あのー。看護婦に変装してたインターポールの人?アタシ関係ないから、巻き込まないでくれる?」
「うーむ、まあそれもそうね。こんな小さな女の子が銃器密売に関与してるとは思えないし。あとで事情聴取するから表で待ってなさい。」
「はーい。(ちょろい。ちょろすぎる。大丈夫か国際警察機構?)」


「さーて、知ってることを洗いざらい白状してもらいましょうか。キリキリと。」
「し、知りませんニャ!!ベガに似たどこかの偉そうなおじさんの指示で、近日中にとある女子学校に大量の武器を納入したりなんてしませんニャ!!」
「ほほー。やっぱりベガ(に似た人)とつながりがあるの。このロケットランチャーをぶっ放されてもまだそんな口がきけるかしら?」
「ニャニャ〜〜!?火器はマズイにゃ!!地下の秘密な弾薬庫に引火したら……」
ポチッとな!!
「ハッ!?し、しまった、威嚇のつもりがついテンションに流されてトリガーを……」
「にゃにぃぃーーー!??」
665ゲーム好き名無しさん:2009/08/03(月) 20:10:41 ID:DEwWwey1O
 チュドーーーーンン!!
……その日、路地裏の小さな洋服屋さんは謎の大爆発に見舞われ、天高く上がった炎は空を朱に染めたといいます。 

「うっわー。やると思ったけど、本当にやりやがった。洋服店が跡形もねぇ。
ま、あの二人ともしぶとそうだし、アタシが無事で良かった事にしとこ。ん?」
ブロロロロロ……。
トラック運転手(ダン似)「ちゃーっす。ここの洋服屋さんにお届けものなんスけど。」
「あー、間が悪かったな。洋服屋はちょうど今、発破解体しちまったとこだよ。ちなみに中身は何だ?」
「なんか、スッゲー重い鉄の塊っぽいんスけど。あ、俺ぁ取りあえず荷物さえ渡せば金もらえるんで、サインお願いできますか?」
「(ああ、ライドアーマーの修理終わったんか)よっしゃ、いいぜ。一応アタシも洋服屋さんの関係者だ。サインしてやんよ。」
666ゲーム好き名無しさん:2009/08/10(月) 20:23:47 ID:5i0oxJ5WO
「皆、人間の急所について理解したな。有効なのは目、鼻、鳩尾などだ。一撃で相手を無力化できる。テストに出るぞ。」
 キーコーン♪
二時間目が終わった。一体何なんだこの学校?この授業?ガイル似の教師に人体の構造とか効果的な殺傷方法とかをみっちり講義された。
戦闘インストラクター?まあ痴漢撃退とかには役に立つでしょうけど。
「なんだ?何か俺の授業に文句でもあるのか?ハナコ?」
 あくびをしてたら、ガイル先生がチョーク投げの変わりに腕からソニックブームを繰り出してきた!ガタンっと椅子ごと横に倒れて緊急回避する私。シパァンと私の机がリノリウムの床ごと裂ける!!
ぐげ!?暴力教師に初日から目をつけられた?いきなり学園生活のピーンチ!!何とかこの場を取り繕わなくては。
「え。えーとそのぅ。大変ユニークな授業でしたけど……、頭で理解するのと実践するのとでは大きく違うんでは?こんな風にッ!!」
 今の授業を生かして、ガイルの鼻先めがけ咄嗟の突きを繰り出す!
これは校内暴力じゃありません。授業内容に対しての質問です。うぉ私の机しっちゃかめっちゃかにしやがってぇぇぇ!!
「む。その通りだ。聞きかじっただけの戦法が通用するほど甘くない。」
 パシッと受け止められる私の拳。
「また単調な攻撃ゆえに読まれやすい。相手の注意をそらすなど工夫しろ。また相手に使われる場合も考慮しろ。」
 腕を捻られる。あいたたたた!!
「だから、実践をこなす必要がある。勝手に体が反応するぐらいにな。」
 ぺしっと足払いを食らって床に転がる私。
「3、4時間目はグラウンドで基礎体力つくりだ。とっとと準備して集合しろ。」

「……無様ね。」
 ゆに子ちゃんが床に這いつくばる私を見下ろしていた。
「あの先生あなたのお母様がここの理事長になると決まった日に突如赴任してきたんだけど、
 逆らわないほうがいいわよ、たとえばあの子。初日にやっぱりあの訳わかんない衝撃波食らってPTAとか教育委員会に訴えるとか言ってたんだけど。」
 指差されたほうを見ると、ウイーン、ガシャン。という機械みたいな音と共に歩く女生徒がいた。
「コンニチハ、ホンジツハ、オヒガラモヨク」
 うわー!!ナニアレ!?ロボコップみたいな挙動、エメラルドグリーンに光る目、ちょっと、どう見たってロボットじゃん!!改造手術じゃん!!
「その日の放課後、謎の交通事故に遭ってあの有様。このクラス、いえ全校生徒の中には何人もいるわ。あなたもせいぜい気をつけることね。」
 お、おかしい。絶対おかしいよこの学校。私を尻目に去っていくゆに子ちゃん。
667ゲーム好き名無しさん:2009/08/10(月) 20:25:46 ID:5i0oxJ5WO
〜都内・某病院院長室〜
「まずい事になったぞ太郎君。」
「院長先生、どうしました?血相を変えて。」
「大量の武器を発注していた密売人のアジトがインターポールに踏み込まれ、爆破されたとの連絡が。うぬぬぬぬぬ。」
「最近のインターポールは破壊工作までするんですか?」
「こうなった以上、インターポールに嗅ぎ付けられる前に計画の前倒しに踏み切るしかない。」
 プルルルルルルルル
「もしもしー?邪(中略)学園かね?理事長と話したいのだが……。ああ『院長』と伝えればわかるはずだ。
 ……ああー。私だ、クミコ君かね?すまんが計画を大いに早めることになってしまった。」
『あら、そうですか。数日にして理事長という立場にも飽きてきたとこですの。私は依存ありませんが。』
「一時間後に作戦を決行する。ただちにその場を離れたまえ。」
 ガチャ プーーー
「ちょ、ちょっと院長センセ!!マジでアレを!?いくらなんでも僕は賛成できません。せめてあと半年、いえ1ヶ月は待つべきでは……。」
「太郎君。遅かれ早かれこの計画は必要不可欠だったのだよ。優秀なものを選別し、劣るもの、秘密を知ってしまった邪魔者を消去する。」
「ですが、罪もない生徒たちが沢山犠牲に……。」
「太郎君、君は私の決定に逆らうつもりかね?」

「それは、……いえ。(ま、まずい。何としても止めないと。)」
668ゲーム好き名無しさん:2009/08/17(月) 21:41:55 ID:FBDw0LAIO
「まあ、その。院長先生、作戦の成功を願って熱海で買ってきた温泉饅頭なんていかがですか?ほ、ほら真昼間から酒なんてアレですし。」
「ふむ。悪くないな。太郎君、まず君が食べてみたまえ。」
「え゜!?」
「どうした?太郎君。まず君が食べて見せろと言ったのだ。」
「…………。」
「ふふん。私の目は節穴ではないぞ。君がこの作戦にいい感情を抱いてないことは分かっていた。
 おおかた塩化スキサメトニウム(筋弛緩剤)のような即効性の薬でも盛ってあるのだろう?」

「……は?何を言っているんですか?(ぱくっ)もぐむぐもぐちゃ。これのどこに一服盛ってると?」
「あ、あれっ?何ともないの太郎君?」
「もう〜。院長先生?疑心暗鬼は組織の結束を弱めますよ?」
「は、はははは。いや〜私はてっきり。いや、その……すまん。」
「ほら、気を取り直して、お茶と一緒に饅頭食べましょう。」
「む。これはうまい。ズズズズズズズ……。

 …………うぐ、ぐはぁ!?」
「実はですね、院長センセ?一服盛ったのは饅頭でもお茶でもなく今、院長が手にしている信楽焼きの湯のみの底に塗りこんでおいたんですよ。
 饅頭を食べて見せろといわれたときはギクっとしたけど、その湯のみ茶碗は院長が大切にしているお気に入り、
 万一お茶に疑いが向けられた場合でも僕に口をつけさせるような真似はしないだろうと踏んだんです。」
「…………き、貴様。」
「院長先生。僕はあなたに感謝しています。僕に逃げられない現実から開放してくれた。
 よくよく考えてみると全て元凶はあなただったような気もするけれど、それはさておき。
 やっぱり僕は僕の気持ちに従うことにします。花子ちゃんはともかく、あの学校を戦場にはさせません。」
「……た、太郎君。これが見えるか?」
「携帯電話の送信メール履歴?それがどうしました?」
「き、君は詰めが甘い……君がお茶と饅頭を出してきた時点で既に、計画のゴーサインを出してあったのだ。」
「な、……く、クソッ!!」
「1時間後に……あの学校は外部から完全に遮断されるだろう。止める事ができるかね!?ハ、ハハハハハハ……ぐふっ!」
「1時間……!!」
669ゲーム好き名無しさん:2009/08/23(日) 20:22:10 ID:24W5l39AO
〜学園・グラウンド〜
花子「ちょっ……ちょっと!何キロ走らせる気よ!?……ゼェゼェ。」
体育の時間。運動着とブルマに着替えた私はガイル(に似た)教官の殺人的メニューに早くも音を上げていた。
ガイル「黙れ。距離はたった10キロ、時間は16分40秒以内。時間内に走りきれなかったらもう一周。」
16分40秒?何でまたえらく中途半端な……。ガイル教官が中途半端でいい加減で適当な人間だからですか?
「サマソー!」
「へごぉ!?」
「16分40秒、つまり1000秒だ。100メートルを10秒で走れば丁度ゴールする計算だ。簡単だろう?
 というか貴様。今、俺の事を中途半端でいい加減で髪型のセンスのへったくれもない男だと思ったろ!?」
最後だけ思ってませぇん!それより短距離と長距離を同じ土俵で考えるアホだと思いましたー!!
おなじみ夏塩蹴り喰らって空中回転しつつ飛ぶ私。せっかくだからこう考えよう、悔しくなんてないわ。だって走る距離が減ってラッキーだもの。
花子「ゴフォ!?」
ゆに子「きゃ!?」
何というアンラッキー!前方にかっ飛んだ私は先頭を走るゆに子ちゃんの背中にぶつかってしまった!
「だ、大丈夫?」
「……っ!……っ!」
 激しくのた打ちまわるゆに子ちゃん。持久走中に背中を強打されたからたまらない。ほ、保健室……。
「花子!止まるな。脱落者は放っておけ。」
なっ……。血も涙もないガイルの発言に絶句する。そんなガイルとのやりとりを尻目にゆに子ちゃんは立ち上がり、ヨロヨロと走り出す。
「あなたの助けなんて、い、要らないんだから。あなたにだけは負けないん……だか……ら……」
だが、そこまでだった。ゆに子ちゃんは糸が切れた人形のように倒れ、動かなくなった。
「見たか?弱さ故に弱者は消える。これは自然の摂理だ。」
いや、事故じゃないっすか?今のは。
「弱い者が悪い。もう一度言うぞ。脱落者にかまわず授業を続けろ。」
……。
怒るまいと固く決意したはずなんだけどなー。これはブチギレても仕方ないよね?私、やっぱり限界だわー。
670ゲーム好き名無しさん:2009/08/28(金) 20:02:45 ID:Dh/12nPYO
花子「教官!覚悟はいいっすか〜〜?」
私の殺意が強化骨格を起動させる。例の声が聞こえてきた。

……私を呼んだか?やはり私の力を必要とするか?……

ホントは二度と呼ぶつもりゃ無かったんよ?そうそう人をぶっ殺すぞテメ。なんて思うことなんて無いと思ってたんだけんど。
花子「この人に教師だから絶対偉い訳じゃねーよコラって教訓を与えちゃうの。ただし殺すの禁止。あと、関係ない人に危害加えるのも禁止。」
内なる声に対して事前交渉を試みる。

……前向きに善処する。と言っておこう……
 何だか歯切れ悪い返事だけどもう後には引けないNE。
「ほぅ?いいだろう。全員マラソンは中止だ。格闘技の実演に授業を変更する。全員座って注目しろ!
 そう簡単に教師の権威を失墜させる事ができるかな?理事長には娘といえど特別扱いするなと言われている。容赦はせんぞ。」
花子「ふふん。教員としてのプライドを木っ端ミジンコに打ち砕いて、学級崩壊に追い込んじゃるわーーッッ!」
クラスメートが見守る中、私は教師というある種の権力に牙を剥いた!ドギャアン!!っと土煙を上げて私は一気に距離を詰める。強力無比かつ瞬速無比な私の剛腕が唸る!かゆみにはムヒ。
671ゲーム好き名無しさん
「うおっ!?」
ガードを固めたガイルの顔色が変わる。そのままのポーズでノックバックし、ズザザザザと後ろに後退する体育教師。
「貴様、強化骨格か。」
「ピンポーン!正解者はもれなくハワイまでぶっ飛ばしてあげまーす。」
例え腕でブロックしようが、このパワァの前ではガードごと腕を粉砕するのも時間の問題。
「ミンチどころかふんわりクリームムースに調理しちゃうわよッ!ちょわー!死ねー!!」

……いや、さっき私に対しては殺すの禁止。とか言わなかったか?……

内なる声が何か抗議してる気もしたが、そんな事は無かったわ。文字通り必ず殺すと書いて必殺!のパンチが暴力教師をとらえた!
「そうは、問屋が卸売り価格五割増し。」
 と、思ったその一瞬ガイルに腕を横から掴まれた。
何が起こったかさっぱり分からなかった。教師の間違った諺もわからなかったが。
「ふぐをッ!?」
私の体は一回転し、自分のパンチの速度そのままに地面へと叩きつけられた。
「日本のジュードーやアイキドーは各国の軍でも注目されている。これは当て身投げの変形だな。相手の力を利用してダメージを五割増しにして返す。」
 グラウンドに大の字に横たわり、ゲボァ!と血を吐き出す私。こんなの授業じゃないヮ。
「投げ技は一見地味なようだが、見方を変えれば地面を使って相手に打撃を与える攻撃でもある。アスファルトやコンクリートでは致命的ダメージが見込めるぞ。」
なるほど、私のパワァとスピードで固い地面に激突したらこうなるわけね。アイタタタタ。
「ならば……。こうよ!」
私はグラウンドの地面をふんぬムリャーっと掴むとガッツマンよろしく巨大な土の固まりを頭上に掲げた!!
「ホワッーチュ!?」
ガイルが驚愕する。ふふん、そんならコッチはこのパワーとスピードで地面の塊を叩きつけて差し上げるわァ!