漱石の「こころ」はコロノトリガーのパクり

このエントリーをはてなブックマークに追加
797ゲーム好き名無しさん
「うわ、青木君!最悪!!」

山田ヒサシが声を上げた。
青木は黙って、私のプレゼントを見ていたが、徐に首を持ち−−−引き千切った。
 「ぎゃはははは!!」−−クラスのみんなが笑った。
そのまま、黙って青木は人形をゴミ箱に投げ入れた。
岩重先生はその行為を全く無視して、

「さあ、これでクリスマス会は終了よ」

と、手を叩きながら言った。
***
**

クリスマスイブだからか、今日のバイトは忙しかった。
これから、彼女に逢いにいくため、ガソリンを満タンにしようとする客が後を絶たない。
みんな心なしかニコニコしていた。
 「平野さん。今夜は予定あるんすか?」
バイトが終れば彼女に逢えるのであろう石山は、ニヤニヤしながら問うた。
平野に予定が無いことを知っていて聞いているのだ。
 「...ねえよ。」
平野はぶっきらぼうに答えた。
 「そうっすか。それはご愁傷様です。」
含み笑いをしながら、石山は持ち場についた。
そんな一言が引き金で、今日のバイトの雰囲気は最悪になった。
14:15
やっと一段落して休憩が取れるようになった。
休憩室で何気にTVを見ていたら、音楽番組を放送していた。
出演アーティストは、最近売り出し中の「(empty)」というバンドらしかった。
(empty)はここ名古屋の出身らしい。
趣味でギターをやっている石山はこのバンドが大のお気に入りらしく、仕事中も口笛を吹いていた。
 「あっ(empty)じゃん」
コンビニおにぎりをほお張りながら、私の隣に座りボリュームを上げた。
 「■■。知ってるか?(empty)」
知らないと答えると「ほんとダサいやつだな。お前は」と笑われた。
モニタの中では、ボーカルのYasuhisaがインタビュアーの女性の質問に答えていた。
 「(empty)の3rdシングル「復讐」がミリオン達成おめでとうございます」
 「...ありがとう」
黒いスーツに身を包んだYasuhisaがぶっきらぼうに答えた。
 「あ−Yasuはほんとにかっこいいぜ!」
10秒でおにぎりを食べ終えた石山は、御茶を飲みながらモニタに釘付けになっている。
 「今回の曲もいいけど、前回のバラードがよかったんだ。オレの彼女も大ファンでさぁー」
聞いていないことをべらべら話し始めた。