>>366 腐れヤマト
腐れアルカディア
腐れコスモタイガー
腐れ紋章機
バイド汚染進行中
すんません
それらはアイレム製版権ゲーじゃないんで入れませんでした。
スパロボ全腐れ
つまり
開発:アイレム 発売:バンプレスト
でしょうか。
・・・・・隠しパイロットでマリンちゃん(海物語)とかいそうだな。
あちこちの宇宙がつながるなら…
「冷たい方程式」と「たった一つの冴えたやりかた」の主人公を助けたい。
「漂流中の、少女の死体?なんて残酷な刑罰だ」
「転送準備!ドクター、細胞治療の準備を」
「見ろ、あの艇は恒星に飛び込もうとしているぞ!救出しろ!」
「あの艇は要隔離信号を流しています!注意して!」
「牽引ビーム、船外作業でクリーニングする!」
「この胞子は…解析できました、脳に分子レベルで侵入する寄生種です。
危険度特A!」
こっちは事情を察しない限り二人とも助けるのはかなり難しいか。
あらゆる作品で最大規模の艦隊ってなんだろうな…
最強論はあっちにいくからやめるとしても。
腐れまくった巨大艦隊の群れをぜひとも迎撃したいな。
ちゃんとした小説版を描き上げたとして、どこに出せばいいのやら
今新シリーズを書いている。
逆シャアが終わったばかりのスパロボ地球にヤマト・
火星航路SOS・ヴォルコシガン・の三者が出現、
テレザート星へ向かう。
アムロとシャアは別時空に飛ばされる(以前書いたのとは別シリーズ)
…が、最初は二人別々に、アムロはスタトレ、シャアはタイラーのところに
飛ばされる予定だったけれど三つの話だと負担が大きいから
二人一緒にスタトレ宇宙に飛ばされ、すぐにギャラクシーエンジェルの
ところに行く話にするか、と思い始めている。
どちらがいいだろう?二人別々と、二人まとめてと。
二人まとめてがいいんじゃない?
スタトレ宇宙ならニュータイプとかオールドタイプとかアースノイド、スペースノイドなど無意味な事だと分かるだろう。
反逆者の月(ディヴィッド・ウェーバー)
月の裏側を新開発の重力波探査機で調べる単独任務に出た
米軍のコリン・マッキンタイアは、月が妙にスカスカなのに
気づいた直後いきなり後ろから来たUFOに拿捕され、月内部に
連れこまれる。
その計り知れぬ規模の人工要塞に驚きながら案内に従って
巨大な会議室に着くと、そこでダハクというコンピューターに
自己紹介される。
なんと月全部が巨大な宇宙戦艦であり、五万年前にもとあった月を
破壊して入れ替わり、表面を偽装し同じ重力を出しているのだ!
五万年前に銀河帝国の哨戒任務中、反乱にあってダハク内に生存者が
いなくなり、ダハク自体も通信やエンジンを破壊され自己修復に時間が
かかった。
そして反乱者は鎮圧者を原始生活に追い戻し技術を独占して地球を制圧、
人間の歴史を主導している。
そう、現生人類もまた皆ダハク乗員の子孫である…
その「鎮圧側乗員の子孫で最初にこの艦に足を踏み入れたから」ということで、
いきなりダハクの艦長をやらされることになり、地球を超技術で影から支配する、
脳の交換で長寿化している反乱者と単身戦う羽目になったコリンの運命は?
ちなみに三部作で、反逆者の月2〜帝国の遺産〜は
百万隻単位の艦隊決戦になる。
ソ連のキエフ級は全通でしかも航空戦艦。
その形を持つ宇宙戦艦をぜひ見てみたいな。
クラッシャージョウのコワルスキーも、「ブラックホールに吸われて
別宇宙に」とやって助けられないかな…
潮汐力で艦が破壊され爆発した、とはっきり描写されているから
やめてほうがいいか?
あのキャラを助けたい、というのもスパロボの重要な点だが、ある意味むなしいな
真田とアストナージとラフォージとヒラガーが意気投合したら
何を作ってくれるんだろうな
本質的にリアルロボットってペイロードがゼロに近いという
欠点があるような気がする。
兵器の本質の一つは「物を運ぶ」ことなのに。
やはりシャトルのほうが効率的だ、という技師が多いだろうね、
戦艦系出身者は。
それをいうならコスモタイガーの翼でさえ無駄と言えば無駄だけど、
大気圏内戦闘では必要か。
物理的にはマッハ4越えると事実上翼は邪魔になるけど。
フォースフィールドで衝撃波を消して動力だけで高機動・極超音速戦を
こなす小型球形機…やはりカッコよくないか。
「しかし、なぜ宇宙機なのに足も手なのだ?」会議室に、全身をどう
固定したのか出てきたマイルズがアストナージに聞いた。
「もちろん手足が宇宙でどれほどありがたいかは、我々も無重力戦闘は
多いからよくわかっている。だが、クアディーではなぜだめなのだ?」
「クアディー?」
ブライトが何の気なしに聞いた、そこにマイルズがホロを表示した。
二本の脚の替わりに二本手をもち、それで真剣に溶接作業をしている人の姿。
「うわあああっ!」
「おお、神よ!」
悲鳴が会議室にこだました…古代の顔面が蒼白になっている。
プルが激しい怒りをあらわに立ち上がり、プルツーが吐きそうになった。
そしてアスラン・ザラが銃を抜こうとしたシン・アスカをかろうじて押しとどめる。
「君たちも遺伝子操作か…戦闘用の?」
「はい、コーディネートです…そのために多くの戦争が」キラ・ヤマトが燃える
ような目をマイルズに向けた。
「私の故郷ベータでは普通だ、だが簡単に治せる口蓋裂の赤ん坊を絞め殺す星もある」
(厳重に禁止されてはいるがね、私もその殺害者の一人を裁いたのだ!)
マイルズはそのときの痛みを思い出し、それをさらに声に上乗せした。
「彼らも廃棄されそうになったことがある。でも彼らは宇宙のかなたに
自分たちで脱出し、自分たちの国を作った。なぜ君たちもそうしないんだ?
なぜ無限の大宇宙に羽ばたかず、地球という狭い世界で互いに争っているんだ?」
マイルズの声に力がこもる。全員の衝撃にたくみにつけこんで。
「船を作ろう、遠くにいける船を。中で戦わなくてもいい船を。そしてもっと
自由に動かせる作業機も!」
「だがネイスミス提督、MSは地上でも重要な戦力で…」
アストナージがおずおずといいかけ、そして気がつく。
「自力大気圏降下ミッションは普通にあるのかね?」
「いえ、一部可変機を除いては」
「なら必ずシャトルに収容される。その内部で歩行用の脚に
換装すればいいわけだ。宇宙では四本の脚とも、慣性姿勢制御・
移動用スラスター・作業マニュピレーター・攻撃武器・防御武器を
兼ね備えることができる」
マイルズは前もこの手を使った…士官学校で。バラヤーの田舎から
出てきたばかりの連中にショックを与え、そこに一気につけこんで
主導権を得たのだ。
(このテクニックを見抜いている人は…ダイテツ、アスラン・ザラ、真田四郎、
五飛、シラカワ大佐、それにニュートン船長と…)
「アムロ………」
ラー・カイラムの艦橋ではブライトが拳を握り締めていた。
捜索断念。アムロ・レイ、作戦中行方不明(MIA)。
「ブライトさん!」
そこに通信、木星から帰っている途中のジュドー・アーシタ!
「状況は見ました。大丈夫、アムロさんは必ず生きてる!絶対会える気がする、とんでもないところで」カミーユも加わる。
「何かとんでもないことが起きる。落ち込んでいる暇はない、戦力を整えなければ」
「そうか………地上のスーパーロボット隊も呼び戻してロンド・ベルを建て直そう」
ブライトは決意も新たに着席しなおそうとした、その時手錠つきで連れ戻されたハサウェイが絶叫した。
「あああああああああああああああああああああああ!」
「どうした!この親不孝者」ブライトが叫ぶ。
「う………これは」画面のジュドーもまた頭を抱える。
「ハサウェイくんも同じものを感じてる!想像もつかないことが、この宇宙、いや*たくさんの宇宙(傍点)に起きているんだ!」
カミーユが告げ、ハサウェイがくずおれた。
「たくさんの宇宙?宇宙はひとつだけだろう」
「ブライト艦長!レーダーに」
「メインスクリーン、見てください!」
アクシスを包む光が、地球と月の中間地点、空白のラグランジュ・ポイントに集まり、すさまじく輝いた。
その中から、あまりに異質な船が出現した………
〈宇宙戦艦ヤマト時空にて〉
コスモクリーナーを手に入れ、地球への道を急ぐヤマト。
その、往路とは違いあまりに平穏な旅路に、艦内の雰囲気はかなりゆるんでいた。
「こら太田、だらけるな。何があるか分からないんだ、規律を保て」
「すみません」
「艦長代理だからって張り切りすぎよ、古代君」
雪の言葉に、ブリッジが笑いさざめく。
そのとき、メインスクリーンに激しい雑音が入った。
「今のはなんだ相原!」
「わかりません、通信か星間雑音か、今解析します!技師長、アナライザー」
「わかってる、今やってる」
「カイセキ………シマス、ウルトラ線〇四八………」
一転して真剣になる艦橋士官たち。
激しいショックがヤマトを包みこんだ。
「全艦戦闘配置!総員宇宙服着用!」
古代の声がかけめぐる。激戦に鍛え抜かれた宇宙戦士たちは、ここしばらくの*だらけ(傍点)を振り捨てて宇宙服に手をのばし、ヘルメットをかぶる。
「波動エンジン異常なし、ただし*なにか(傍点)を感じます!」
徳川機関長の声。
「ひっぱられてる、まるで、ワープに入らされるみたいだ!」
島が叫び、操縦桿にしがみつく。
「艦長!」
思わず古代が叫んで舌打ちし、
「総員耐ショック!相原、打電」
言いきれぬ間に、ヤマトを激しく膨大な原色が包みこむ。全員の意識がワープの
何倍も、池に大岩を投げ込んだように混濁する。訓練学校と実戦で鍛え抜かれた
宇宙戦士でなければ発狂していただろう。
そして目覚めたヤマトの前に、懐かしい地球と月の姿があった。
「ここは………地球だ!」
「こんなに早く着いてしまったのか」
「いや、待て!」真田が叫ぶ。「見ろ、この地球は青いぞ!」
そう、ヤマトが出発した、遊星爆弾に痛めつけられ、海は干上がり赤く放射能に
汚された死の星とは似ても似つかない。古代たちにとっては幼き日の思い出に
過ぎない青い宝石。
古代たちのため息。一瞬の喜び、瞬時に現実を見て、その現実を受け入れるのを
拒絶し、やっと受け入れたときに絶望となった………そう、三カ月以内に、赤く
汚れた方の地球に帰還しなければヤマトの任務は全うされない、*あちら(傍点)の
人類は滅亡してしまうのだ!
〈ヴォルコシガン時空にて〉
「くそ、まだ振り切れないんだ!このままじゃ地球にいってしまう」
「まあ落ち着け。まだやられてはいないんだ」
ペリグリン号の病室。ベッドから毛布をはねて起き上がろうとした、誰もがまず
目を見張る肉体がベータ訛りでホロに呼びかけた。
あまりにも小さく歪んだ矮躯に、二メートルある巨漢用の堂々とした頭部がアン
バランスに乗っている。若さと提督を示す階級章のギャップなど、その肉体でかき
消されてしまう。
その表情は父親譲りの石のような平静を装っているが、胃を押さえる仕種もまた
父親譲りであることに気づいているのか。
「見事すぎたんだよ、捕虜救出作戦が。銀河史で三本の指に入りますよ。セタガンダ
の連中、意地でもこのデンダリィ自由傭兵隊を皆殺しにしなきゃ気が済まないようです」
ブリッジの参謀は看護婦とエリ・クィンに気づいて口調を変え、にやりと、まるで
息子を誇る父親のように病床の提督を見下ろした。
「地球も悪くないですよ、何より」
「もう少し加速できないか、タングじいさん」
提督の言葉に刺が混じった。
「ちょっと無茶ですが、あのブラックホールをかすめてみましょう。運がよければ………」
「悪くても銀河軍事史に残り報酬が遺族に行くよう、別働隊をベータとヘーゲン・
ハブに送ってくれ。指示は使者に別々に与える」
病床にふたたび身を横たえた提督が部下にすべてを任せ、静かにそのときを待つ。
本当はブリッジで走りまわりたいのだが、彼にはベッドで半身を起こすだけで充分な
無理だったのだ。
光の柱が見えてくる。ブラックホールが両極方向に放つ強烈なジェットだ。
そして荘厳な輝く円盤、はっきりと艦内にいても重力を感じはじめる。
「なんて」
アード・メイヒューの舌打ちが響く。
「機関一杯!」
バズ・ジェセックの声が遠く聞こえる。
「無理なぐらいに寄せろ、核爆弾をブラックホールにぶちこんで、その衝撃で逃れる。
古代中国の古典に断じて行えば鬼神もこれを避くという、それにこの手はカリブディスの
戦いで、ピョートル・ピエール・ヴォルコシガン卿に追われたゲム貴族の」
軍事史マニアのカイ・タングが語り出したことで、奇妙な安心感がホロでつながる病室にも広がる。
祖父の悔しげな回想を思い出したマイルズが苦笑した。
「よし………振り切った」
その瞬間、ブラックホールから不気味な光がふくれあがり、小さな艦隊をのむ。
「うわあああっ!」
悲鳴が渦巻く。それはごく短かった………激しい頭痛と吐き気だけが残る。
そしてそこには青く輝く惑星。そしていくつかの、見慣れぬ形の宇宙戦艦に囲まれていた………
「ここは………うげっ」
「地球、ですな………この大陸配置………でも違う!知っている施設が色々ないし、
ヒマラヤにできたてのクレーターが風穴を開けているし、レーダー!こんなコロニー
は我々の地球にはあり得ない!」
カイ・タングが驚いた顔で、ホロに手を振りまわす。
「そんなばかな………*別の宇宙の地球(傍点)だって!?とにかく住人と連絡」
「アリエール号から連絡!我々と同様の観測結果」
「全艦連絡とれました、異常なしです」
「提督、近くにいた艦艇から連絡です」
ネイスミス提督………マイルズ・ヴォルコシガン卿中尉はベッドから飛び下りよう
として、クラゲのように潰れた。
セタガンダの悪名高い捕虜収容所からの大救出作戦。その下準備………捕虜に
混じって潜入した彼は、希望を失い無秩序化した捕虜たちをとりまとめるため、
文字どおり身体を張ってひどい暴力にさらされた。妊娠中の母親が巻きこまれた
毒ガス攻撃の後遺症で砕けやすい骨の多くを犠牲にしていたのだ。
だがその傷よりも、その作戦で失った部下の最期のほうがはるかに痛くさいなんで
いる。そして一刻も早く、バラヤー情報部と接触して損失を償い皆の給料となる資金を
手に入れなければならない、と使命に焦ってもいる。デンダリィ隊の皆に、普通の
傭兵隊には要求できないほどの危険を冒させたのだ。
自分が完全に消えたら、両親の嘆き以前にバラヤー皇室の継承順がどう狂うか……
(父上の次がイワンになる!これというのもグレゴールがなかなか結婚しないから)
思考の脱線を辛うじて押しとどめ、痛みをこらえて頭を外交モードに切り換えようとする。
〈火星航路SOS時空にて〉
*昔のスペオペでは、木星や土星に固い大地があり、その大衛星には地球同様空気が
あり、金星や火星にも普通に知的人類がいるのが当たり前でした。ボイジャー以前で
あることをお忘れなく。また真空管の時代です。
*原作あらすじ〜地球から火星に飛び立ったアルクトゥールス号は未知の六肢人
宇宙船に襲撃され、通信を絶たれて巨大なスイカのように切り刻まれた。
たまたま機関部にいた天才科学者スティヴンスとニュートン惑星間輸送会社社長の
令嬢ナディアは破片の気密部に身を潜め、救命艇を集めて木星の衛星ガニメデに
漂着、そこで鋼材をはがし石炭を掘ってハンマーを振るってタービンを鍛え、滝を
ダムにして発電所を築く、ナディアは弓矢で狩りをして食糧を得る、とゼロから
がんばって宇宙船を修理、通信のため真空管材料を得んと土星に至る大冒険の末に
ウルトラ・ラジオを完成し、地球人の科学者仲間、ブランドンとウェストフォールに連絡する。
残りのアルクトゥールス乗員乗客は間一髪でカリスト人(人間型、善。六肢人に
滅ぼされようとしている)に救助され、エウロパの地下都市に退避する。そのパイ
ロットたちは高加速に耐える体質を生かしてカリスト人に協力し、木星の衛星周辺の
敵を壊滅させた。
そしてスティヴンスからの連絡を参考に武装を強化し、ニュートン自ら率いる
研究船シリウス号が救助に向かい、スティヴンスたちやアルクトゥールス号の乗員
乗客と合流する。
スティヴンスとナディアの結婚式の直後、木星の霧に包まれていたもうひとつの
知的種族ヴォークル人と、六肢人の決戦が行われヴォークル人が勝利したが……*
あきれ果てた表情で、シリウス号の地球・金星・火星が誇る科学者たちは七角の
宇宙船を見送った。
その本来の持ち主、木星南極の底知れぬ霧と悪夢のジャングルの奥に棲む、想像を
絶する科学力と巨大なヘビのような身体に多数の手足や目、翼をもつヴォークル人たち。
彼らが宇宙の悪魔六肢人との決戦に勝利したとき、激戦の必然である犠牲となった
一隻が六肢人に乗っ取られてシリウス号を追ってきた。その六肢人を全滅させ、唯一
の生存者、クロモドーを多くの犠牲を払って救出し、乏しい備蓄の多くを注いで治療
したというのに、他者との接触を嫌うヴォークル人たちは一言の挨拶もなく、クロモ
ドーを収容し船を曳航して立ち去ってしまった。
「まあ、特許料をよこせと言われなかっただけましだな」
ブランドンが肩をすくめる。
彼らはクロモドーの治療と並行して、七角宇宙船を徹底的に研究し、その強力な
緑色のシールドや兵器をことごとく自分のものとした。
「さて、これでもうあの、六肢人の球形艦がどれだけ出てこようと怖くないぞ!」
ブランドンとウェストフォールがハイタッチし、ナディアがスティヴンスの腕に
飛びこんだ。
「いや、勝って兜の緒を締めよ。油断するな」
ニュートン船長がエウロパへの針路を命じようとした、その時にシリウス号の船体
を衝撃が揺るがした。
「六肢人か?」
「いえ、スクリーンには何の映像もありません!」
「ありえない、黄道面に垂直な、まったく虚無からなにかの光が!」
「うわっ、なんだこの加速は!」
突然の加速。戦闘態勢でなければ皆が転がっていただろう。
「防御スクリーン!」
「出しています、グリーンのも。これはどんな波長でも防ぐはずですが、これは
電磁波じゃなくて………まさかアインシュタインが予言した重力波か?」
「いや、それですらない。もっととんでもない………うわあっ!」
一瞬、全員がショックに包まれ………気がついたときには、目の前に地球があった。
「ここは………地球に戻った?何か」
「いや、違う」素早く探知波を巡らせたスティヴンスが怒鳴る。「われわれが出発
した地球に、こんなスペースコロニーや衛星はなかったし、こんな船が飛びかって
いるはずはない。それにあのクレーター、違う時代か」
「違う!時空の奥の奥、とんでもないサブサブローザー線を見てみたんだ。ここは
*われわらがいた宇宙でさえない(傍点)、まったく別の宇宙のもうひとつの地球だ!」
ブランドンの叫び。いつもなら慎重に否定するウェストフォールも、少し調べて、
呆然とした表情でうなずいた。
「あわてるな!何がシリウス号をここに運んだか解析し、そしてここの人たちと連絡
を取れ。友好的にな!」
ニュートン船長の大声に皆が背筋を伸ばす。
〈本編開始〉
言語の調整に多少手間取った………タイタンや木星の衛星で手に入れた思考交換機
が必要なかったことが、スティヴンスとしては少々残念なようだった。
「あなたがたはみな、別の並行宇宙から来たというわけですね」
ブライトが、三者に同時に話す。もちろん怒鳴り立てる中央司令部はガン無視して。
「そういうことです。しかし我々ヤマトはとにかく元の時空に帰らなければならな
い、地球では皆がコスモクリーナーを待っているのです!今ここにいる時間が、
向こうではどう経っているのか」
「落ち着いてください、古代艦長代理。至急帰らなければならないのは我々も同じ
ですが、まあ我々は傭兵だ。金次第でどんな任務も受けるし、それに我々が持つ情報
・技術資源もこちらでは大いに役立つことでしょう。
もちろん我々“並行宇宙からの客人”が、元の宇宙に帰るのに協力していただく
こととも交換で、ブライト艦長」
マイルズはもう交渉モードに入っている。
「F………」ぎりぎりで口をつぐんだニュートンが顔を赤らめ、いくつもの艦を
見比べた。「他になさそうだな、ネイスミス提督」
「非常に興味深い現象だ。多数の並行宇宙、それぞれをつなぐ時空の異変か。ブレッ
ケンリッジ、確かゲイルが似たような理論を出していなかったか?」
「そうだな、研究しがいはありそうだ」
シリウス号の科学者連中はある意味のんきである。
そのとき、突然ラサに開いた巨大クレーターに、すさまじい輝きが噴きあがった。
「スーパーロボット隊よりロンドベルへ!地下帝国の本体がヒマラヤ内にあったらし
い、シャアのやつが風穴を開けたせいでぞろぞろ出てきてる!至急増援頼む!」
竜馬の暑苦しい顔が画面を埋めた。
「なんだなんだ?」
“並行宇宙からの客人”たちも興味津々で画面を見つめる………とんでもない化け物
たちが底知れぬ穴から次々に飛び出し、それを巨大な機械人が迎え撃つ。
「これがこの地球の戦いか」
「なぜこの世界は、戦闘機も見えるようだが人間型の戦闘機が多いんだ、ブライト
艦長?資材とメンテナンスコストの無駄じゃないか」
マイルズがいぶかしげに問いかける。
「人間型は作業の幅が広く、宇宙でも地上でも行動でき、直感的に操作できるし機動
性が非常に高い。対電波が発達し、遠距離ミサイルやレーダーが無効で視認距離での
戦いが主なこの宇宙では、彼らが主力なんだ。来てくれますか、みなさんも………
ここの地球が滅んでは、あなたがたを元の宇宙に返すのに協力する人もいない」
「デンダリィ隊は安くないですよ」
マイルズはほほ笑んで親指を立てる。
「オールエックス、地球のために戦うのがわれらの使命だ!」
ニュートン船長が拳を突き上げた。
「もうあんな戦いはしたくない、でも別の地球でも、罪もない人々が殺されるのを
座視することはできない………総員戦闘準備!地球に降下する」
古代が拳を握り、艦橋を見回す。
ラー・カイラム、デンダリィ隊、ヤマトが急速に地球に急降下する。
「何という性能の艦だ、なんという文明だ………多元宇宙とはこれほどに広いのか」
ブライトは静かに震えていた。
ヒマラヤ周辺は地獄だった。
5thルナの激突で破壊された大地、そこの残る生命すべてを食い尽くそうとする異形の怪物!
「よく支えてくれた、今行くぞ!」
ブライトの叫びに皆が奮い立つ。
「やっと!これが最後の………ミサイルパンチ!」
マジンガーがミサイルを撃ち尽くし、あとは拳で殴りこむ。
巨大な鳥のような怪物が次々にラー・カイラムたちに攻撃を仕掛けようとする………そこに
パルスレーザーが咆えた!
光のシャワーの前に次々と敵が消え失せる。
敵が放つ必殺の炎もミサイルも、デンダリィ隊の艦船やシリウス号のシールドに淡雪の如く
消え失せ、ヤマトの射程圏に入ることもできない。
そして大胆にも敵の密集部に降下したシリウス号から淡い紫の光の線が延びると、それが次々
に山のような敵を引きちぎっていった。
ヤマトから発射された、螺旋状の青い光の柱は何千という敵を一撃で光の塵にする。
「アリの巣穴みたいに、あそこが本拠だ………引きずり出してやる!」
ブランドンが叫ぶと、シリウス号はヴォークル人から学んだ超強力牽引ビームをクレーターの
奥に向ける。地下深く、深く、深く探知ビームで探り、敵要塞そのものをつかんで圧倒的な推力
で引きずり上げ始める!
「な………」
あまりに豪快なパワーに、他の皆が驚いた。
「推力七万キロフランク、不足しています!」
「なら牽引ビームで僚艦をつなげ!通信、ヤマト、ヤマト!」
ニュートンが叫び、ヤマトが即座に答えた。
「了解、徳川機関長、波動エンジン出力120%!」
「こちらも推力は貸せる、つないでくれ!」
カイ・タングが怒鳴った。
強力な牽引ビームで繋がれたいくつもの超強力艦が、少しずつ巨大な要塞を地底から引きずり出していく。
「そうだ、月に牽引ビームを向けろ!」
スティヴンスが叫んだ。
「そうかその手があったか……よし、遠距離牽引ビーム調整」
ブランドンがにやっとする。
「73ウルトラ真空管が過熱、33に交換しろ!」
ウェストフォールが叫ぶ。
力場で強化された構造材がきしむほどの、桁外れのパワー……一気に地底要塞が浮き上がった!
それにヤマトの主砲が、デンダリィ隊のプラズマ・アーク砲が、ガンダムXのサテライトキャノン
が、ウイングガンダムのバスターライフルが次々に刺さる。
「よし、あとは殴り込みだ!」
ロボットたちが地獄の門に飛び込む。
群がる、あまりに巨大で不気味な無数の触手を持つミミズの群れを、マジンガーのアイアンカッ
ターが、ゲッターのトマホークが次々に切り刻む。
「わたしたちも続くぞ!」
頑丈な装甲宇宙服を着けたブレッケンリッジはじめ惑星間警察の精鋭が、ヴォークルや六肢人から
技術を盗んで改良した桁外れの威力の携帯兵器を手に降下準備に入る。
「コマンド降下準備!」
エリ・クインが手早くハーフ・アーマーに着替える。
皮膚に密着する神経破壊銃防御ネット、そして胴部アーマー、一人用プラズマ・アーク・ミラー場
発生動力パック。スタナー、神経破壊銃、プラズマ・アーク銃。
「無理はするな、戦術も装備も全く未知の空間だ。我々の科学技術水準は高いが、我々の装備は人間
以外との戦いは想定されていない。こちらの技術では救えない重傷者を低温療法で助けることが最優先だ」
マイルズの命令に敬礼し、部下と共に死の戦場へ勢いよく降下した。まっさきに遺伝子操作兵士の
実験体、タウラ軍曹の巨体が飛び込む。
「あちらの大型人型機なら、プラズマ・アーク砲やシャトル用重力内破槍が使えます!握りさえつければ」
「よし、貸与を許可する」
ベル・ソーンの連絡にカイ・タングがすばやく答える。
MSが手にしたプラズマ・アーク砲はビームライフルをはるかにしのぐ威力を発揮し、また人間が
携帯できない大きさの重力内破槍は射程こそ短いがバリア能力を持つ敵を一撃で屠る。
「恐ろしい威力だな、この携帯兵器は」
ユウ・カジマが駆るジェガンが、すさまじい機動性で重力内破槍を自在に操り、またもバリアに
包まれた不定形の怪物を爆砕した。
「全く違う技術文明の兵器をろくにすり合わせず使えるようになるとは、人型兵器の汎用性と機動性は
確かにすごいな」
マイルズがつぶやいた……動けない自分の体を呪いながら。
勇気と体力では及ぶもののないブレッケンリッジ隊の切断ビームが、容赦なく巨大な機械化竜や
ミミズの化け物を寸断する。
着地したエリたちは、すばやい行動で負傷者を救出していった。腹から下がなくなったような、完全な
致命傷でも対処さえ早ければ冷凍でき、将来移植用臓器を用いて治療できるのだ。脳に後遺症があることも多いが……
そして意外にも神経破壊銃は、巨大な恐竜人を一撃で殺せることも判明した。
救助作戦のスペシャリストらしく、閉じ込められた小学校の生徒をタウラ軍曹たちが救助したときには
大きな歓声が上がる。子供たちは一瞬は怖がったが………
戦いが一段落した、その時。
「私は……イスカンダルのスターシヤ……」
かすかな通信が、アリエール号の超高感度通信機に触れた。連絡を受け、ヤマトやシリウス号、ラー・カイラムも通信を確認する。
「スターシヤ?」
古代がいぶかしむが、真田が
「そうか、平行宇宙……似たような地球があるなら、同じ位置にイスカンダルもあるということだ」
「ブライト艦長、そして皆様……ヤマトの皆さん、そしてシリウス号、デンダリィ自由傭兵隊の皆さん……あなた方と、
あなたがたの故郷の同胞達すべてに大きな脅威が迫っています」
「何だって?」
「無数の平行宇宙……どの宇宙にも、今大きな脅威が迫っているのです。この多元宇宙全体を呑みつくそうとする、
おそろしいものが……」
皆が息を呑む。
「まず海王星の衛星トリトンへ。そして、この座標に示されたテレザート星に向かってください。その戦いの中別れた
者との再会があり、そして“平行宇宙の客人”たちも故郷の宇宙に帰ることができるでしょう。ちょうど出発した時に」
ヤマト、シリウス号、デンダリィ隊の皆の顔が輝いた。
「厳しい道ですが、どうか希望を捨てないで……戦力を整え、まずトリトンへ、そしてテレザート星へ……」
通信が途絶えた。
「だとしたら今の戦力ではどうも弱いな」
ブライトが軽く舌打ちし、奇跡的に助かっていたアストナージを振り向いた。
「新造戦艦の計画に“平行宇宙の客人”も参画していただけないでしょうか?いろいろな技術を学びあって」
「われわれロンド・ベルが責任を持って皆さんの面倒は見せていただきます」
「わかった、任せます」
と、マイルズがブライトにうなずきかけた。
「艦長、さすがにこれは独断では」
古代が病室の沖田に聞いたが、
「古代……甘えるな、お前はブライト艦長を信じられるか」
連邦の上層部ではなく。
「はい」
「ならそれでよかろう」
「沖田艦長、こちらの地球には宇宙放射線病のいい病院があるそうです。そちらでの検査を、医者として勧めます」
佐渡が口を出し、沖田が重々しくうなずいた。
「古代、あらためて全面的にお前に任せる。そしてマイルズ提督とブライト艦長、ニュートン船長を信じて……諦める
ことなく戦いぬけ。向こうの地球はお前たちを待っているぞ」
「はい!」
「なんとか上層部を脅して、テレザート星への遠征は承知させた。
その前にハガネとラー・カイラムを、 できるだけあなた方の優れた
技術で改装しておきたいのだが」
ブライトが遠慮がちに頼む。
「オールエックス。遠慮なく使ってくれ」ニュートン船長が指を
立てる。「このスティヴンスはロビンソンの島同然の衛星で
ウルトラ真空管以外全部組み立てた逸材だ、いろいろ使えるぞ」
「私の愛する妻ナディアも、もう超一流のメカニック助手ですよ」
とスティヴンスがナディアを抱き寄せるのを、ナディアの父で
あるニュートンが嬉しそうに見た。
「われわれの宇宙では天然のワームホールを利用したジャンプしか
できない、波動エンジンをコピーして積ませて欲しいのだが、古代艦長」
会議室に、全身をどう固定したのか出てきたマイルズが親しげに
古代に触れ、真田を見た。「代理」をつけなかったのはわざとである。
「あと機体も増やしておきたい」
ブライトは相変わらず心配そうに聞く。
「人間型戦闘ロボに関する技術はないにしても、ブラックタイガーの
技術とエンジンはある程度流用できるな。それにこの緑のシールドを
小型化して、重力内破槍を標準装備にすれば」
「量産機だな。アッシマー、ガザ、ジェガンなどを参考に平行宇宙の
技術を生かした可変機を設計してみるか。カミーユやジュドーとも
連絡を取ろう。くそ、チェーンの戦死が痛いな」
アストナージが早速真田と意気投合している。
「しかし、なぜ宇宙機なのに足も手なのだ?」マイルズがアストナージに
聞いた。「もちろん手足が宇宙でどれほどありがたいかは、我々も無重力
戦闘は多いからよくわかっている。だが、クアディーではなぜだめなのだ?」
…と、384につながります。
385から始まりです。
逆襲のシャア(が終わった直後。アムロ・シャアはタイラー時空へ、
残りロンド・ベルはカミーユ・ジュドー・ユウ中心に再編)
*(同一スパロボ時空)
ガンダムX
ガンダムW
ガンダムSEED
ボルテスV
マジンガーZ
ゲッターロボ
バンプレストオリジナル
(ハガネ)
(リアル系オリ SBX-Super battleship X−アカガネ{キエフ級型双胴航空戦艦})
(スーパー系オリ フライデー{別空間への門とそれを取り囲むクラゲ型不定形エネルギー})*
宇宙戦艦ヤマト(1帰り道)
ヴォルコシガン(無限の境界と親愛なるクローンの間)
火星航路SOS(終了直前)
グラディウス
無責任艦長タイラー(明治一代の直前)
スターラスター
アムロ(νガンダム+黒の剣)+シャア(白黒の月内部から半々の別紋章機)+**(遺跡の個人用巡洋戦艦)
新スタートレック(ネメシス直前)
ギャラクシーエンジェル(白の月奪還作戦直前)
老人と宇宙(本編直後)
クラッシャージョウ(銀河系最後の秘宝直後)
OGメンバーはどこまで出すか、何をしていいか。
OG既存キャラに戦艦士官がそんなにいないのが苦しい。
いくらなんでもマサキ=アンドーに戦艦を委ねるわけにも行かないなあ。
「ここは……」
目を覚ましたアムロは、自分がいまだにνガンダムのシートに座っていることに驚いた。
ディスプレイを見ると、まだサザビーの脱出ポッドをつかんだままだ。
「なんて夢だ」
吐きそうになるのを必死で押さえる。
「アムロ! アムロ、応答しろ!」
シャアからの通信に、
「シャア! 生きていたか。ここはどこだ…ううっ」
「あの夢も共有しているな? ここは、宇宙世紀の、我々が生まれ育った宇宙じゃない。別の時空にまで跳んでしまったんだ」
「くそ、やはりそうか……とにかく、こちらの生命維持装置だけでは長くはもたないな」
「あきらめるな! 周囲を見回して生存可能な惑星を探せ、SOSでも打て」
「おまえはあっさり諦めたんじゃないか、人間を」
苦笑するアムロに、シャアも苦笑しつつ
「争うのは助かってからだ!」
と怒鳴る。
『宇宙……それは最後の開拓地である。宇宙戦艦エンタープライズ号は24世紀において、新しい乗員のもとに任務を〜』
「前方に生命反応あり、艦長。昔の地球の日本語および英語による救難信号を発信しています」
「光学的に、短3、間隔、長3、間隔、短3のパターンも繰り返されています、艦長」
妙に表情に乏しい士官も報告に加わる。
頭に毛がない艦長が真剣に考え始めた。
「モールス信号とは懐かしいものを。うむ、艦隊の誓いによればワープ以前の文明とは接触してはならない。だが、彼らがワープ技術を持っていないと証明することもできないな?副長」
「現在位置の周囲八千パーセクにわたり恒星はなく、今の探査においては十光年以内に居住可能惑星は存在しません、艦長」
「うむ。別の文明に接触したときは情報を収集するのもエンタープライズの任務の一つだ。また、旧地球の船から、救難信号を無視することは“船”そのものにとって最大の罪悪なのだよ、データ。即刻乗員を転送し、救命ポッドを分析したまえ、ラフォージ」
「アイ、サー」
すまん、素でパーセクの定義忘れてた。二度寝しよう。
「現在位置の周囲七十パーセクにわたり恒星は存在しません、艦長」
う〜っ、基本的にスパロボは「外宇宙の脅威があっても
とことん内部が腐りきって内輪争いばかりする」のが身上、でも
それを「平行宇宙の客人」の人間力で克服できるほど各作品キャラが
身についているわけでもないし、またスパロボ上層部の普通の動き方
についてもほとんど知識がない…残念ながら政治的なスパロボらしさを
このメンバーで再現するのは無理。
理想を言えばザフトによる新鋭兵器奪取パターンから、捕虜になってからの
マイルズの必殺口八丁手八丁を炸裂させたいんだけどそれは本当に無理だ。
やりたいんだけどそのために見なければならないプレイ動画やアニメDVDが
膨大すぎるし、ヴォルコシガンシリーズももう一度読み返さなくては無理だから…
思ったより間違い多数。
・SOSは字間間隔不要
・火星航路SOSの終盤、ブレッケンリッジはキング船長と
木星衛星に帰っているので参加していない、警官隊隊長は
クラウニンシールド
他にもよく見たらいろいろ…一度引っ込んでじっくり確認しながら
書き直して書き続けます。
スタートレックやOG関係では知らなければならないことが山ほどありそう…
スパロボと関係なく「宇宙戦艦大戦」が作れるゲームメーカーって、
バンプレスト以外ならどこがあるのだろう
スターオーシャンシリーズを入れれば、魔法とうまく調和できるかも
アムロとシャアは、いきなりシートに座ったままの体勢でどこかの病室に転送されて驚いた。
「医療処置開始します」
機械の無機質な声、それ以上に無機質な士官の目と声に一気に不安が高まる。
その脇にいる温かい目をした女性、そして……
「うわっ!……すまない」
「ああ」
アムロが驚くのを見てシャアは自分を抑えた。人間に近い形ではあるが、明らかに違う……多数の畝のような盛り上がりが顔面にある、巨大な士官の姿。
「クリンゴン人を見たことがないのね?」
もう一人の女性が優しげな声で語りかける。
「チームによっては異星人に接触したことがあるものもあるが、我々はない……あなたがたは?」
中央の、頭に毛がない男性が軽く一礼した。
「USSエンタープライズEにようこそ。艦長のジャン=リュック・ピカードです」
「地球連邦軍ロンド・ベル所属、アムロ・レイ大尉です」
シャアは自己紹介をしようとして一瞬迷い、
「現在はアムロ大尉の捕虜であるシャア、本名キャスバル・レム・ダイクン」
と胸を張った。
「捕虜?」
「はい、彼は連邦に対して独立戦争を挑んだ勢力の長です。私は二度目の小惑星落としを阻止して彼を捕虜にし、直後なんらかの現象でここに転送されたようです」
精いっぱいの報告をする。
「さてこちらのクルーも紹介しよう。副長のウィリアム・ライカー、データ、
ビバリー・クラッシャー、ジョーディ・ラフォージ、ウォーフ、ディアナ・トロイ」
「あらためて救助を感謝します、ピカード艦長」
アムロはややふてた感じ、シャアは完全に自分を客観的に見ているようだ。
「まず聞かなければならないのだが、あなた方はどこの星から?」
「地球です」
アムロの答えにシャアが慌てて
「未確認情報だが、並行宇宙の地球だろう」
と補足した。
「われわれには艦隊の誓いという法規がある。それはワープ以前の文明との接触を
禁じているのだ……あなたがたの故郷がどこであれ、ワープはできたのか?」
アムロが一瞬口をつぐんだ。シャアが一瞬迷い、
「別働隊でワープ能力がある艦が研究されており、これまでの同盟者にいくつか
ボソンジャンプなどができた船があった。銀河の反対側で大規模な作戦をしたこともある」
そう答える……ピカードとディアナ・トロイがわずかに視線を交わす、嘘ではない、と。
「ではあなた方は、連邦未加入の別文明として扱って良いだろうか」
「私に外交権限はありませんが、そう考えていただけばよいでしょう」
「アムロ、元の地球に接触してから正式の裁判を要求する!」
「そのための努力は惜しまないさ。わたしたちがどのようにして
ここにいるか分からない以上、簡単に送ってくれと言うわけにもいきませんね」
ピカードにやや苦笑気味に話しかける。
「そう焦らないで欲しい、アムロ。もちろん難船者を救助し、
そしてできるなら故郷に送り、無理ならば我々の地球に送って
生活の基盤を用意するのは我々、宇宙船以前の海上船からの義務だ。
ロビンソン・クルーソーの時代からね。それに並行宇宙からの
転送も実に興味深い事象であり、我々はそれを調査するのが本来の任務でもある」
「失礼します、艦長」
と、ラフォージが話しかける。
「彼らの宇宙船の回収作業が終了しました。これから分析に入ります」
「さて、落ち着いて治療を受けることだ。精神面ではカウンセラーの
ディアナ・トロイに何でも相談することだ。もちろん私や他のクルーにも
いつでも何かあれば連絡してくれ、宇宙の旅人仲間よ」
ピカードが一礼して、ラフォージやライカーとドアに消えた。
「お前たちを同化する。抵抗は無意味だ」
戦艦ものアニメないかなあ…
四五十人のクルーの巡洋艦が地球から遠く離れて探検航海、
ロボットはないけど4m程度の生命維持装置入り重パワードスーツと
20m前後の宇宙戦闘機多数あり。
スタートレックと999合わせたみたいにあちらこちらの星に
立ち寄って探検したり、遺跡を調べたり、なぜか追ってくる
敵宇宙軍と戦ったり…
「馬鹿なあっ、すべてのコンピューターを封じたはずだ!」
「残念だな、このシリウス号は真空管を使ってるんだ!」
音楽も色々楽しみだな。
どの作品もすごい名曲があるからね。
マクロスの輝たちは後に移民船団ごと銀河中心付近で消えてるから、
アムロやシャア同様「どこかの平行宇宙に転移して」がやれるんじゃないの?
そういう、消えている人たちってほかにどんなのがあるかな。
ヤマト3や999、スタートレックやスターウオーズにも結構いそうだ。
宇宙のサルガッソーとかにはいろいろな残骸があるけど、
あれはどこから来たんだろうか
宇宙を翔けるエンタープライズにおおいかぶさるようにヤマトが
上をカバー、煙突ミサイルと主砲が火を噴く。
そして両艦に迫る大型ミサイルを、一瞬でZZガンダムが切り捨てる。
鮮やかな曲芸飛行を見せるラッキースターとビックバイパーが、
瞬時にボーグスフィアを粉砕する。
このシーンを映像で見ることができたら…
漏れの頭にあるその映像を皆に見せることができたら。
「体調はどうだ?」
ライカーがアムロに話しかけた。
「はい、ありがとう。νガンダムを見に行っていいでしょうか?」
「ああ、あの妙な……人間のような形をした宇宙船か?」
「モビルスーツですよ」
「今ラフォージとデータが分析しているな。八番デッキだ」
「ありがとうございます。それにしても素晴らしい艦ですね」
ライカーがひげ面をほころばせた。
巨大な艦内工場で、データが振り向いた。
「アムロ大尉、お元気でしたか」
「アムロでいいよ、データ。君はアンドロイドか?」
「はい」
「人間よりずっと優秀ですが、紛れもなく人間です。大切なクルーです」
ラフォージがデータの肩を抱く。
アムロは微笑み、
「νガンダムは?」
「こちらです。人間型の宇宙船というのが信じられませんよ。どう考えても不合理です」
「論理的ではない、とバルカン人なら言うでしょうね」ラフォージが苦笑した。
「乗ってみればわかるよ。手足がないものより、運動性も汎用性もずっと高いんだ。シャア!」
「アムロか」
再建中のサザビーのそばで色々指導していたシャアが振り返った。
「設計図が残っていたからな、作り直してもらっている」
「そうすることによって、もっともうまくあなた方の技術を学べます」
「もちろん救助していただいたご恩もありますし問わないが、本当ならこちらの技術を差し上げるのだから代金はもらわないと」アムロが
微笑みながら肩をすくめたが、
「代金?」ラフォージが首をかしげた。
「ああ、彼は貨幣経済文明の世界から来ているのでしょう。技術・物資などすべて金銭で換算される文明系が、フェレンギをはじめアルフ
ァ象限でも」データが語りだす。
「そういうことか、24世紀には貨幣なんてもうないですよ」ラフォージが苦笑した。
「何!?」
「どういうことだ」
シャアも驚いた。
「レプリケーターとホロデッキはもう?」
「はい」
「実に便利だな」
「あれがある以上、惑星連邦の住民は誰もが、欲しいものも娯楽も好きなだけ手に入れることができます。貨幣など無意味です」
二人とも呆然と顔を見合わせた。
「なぜ……我々の世界は、そうならなかったんだ?」
アムロがシャアに聞いたのか、独り言か。
「レプリケーターの有無は関係ない。小型核融合炉と木星の無限の水素資源があるんだ、木星往復船団・
宇宙ステーション・小型核融合炉の増産に力を集中していれば、人類全員に限りない富を与えることは
可能だった。違うか、シャア!」
「我々は、その力のすべてを戦争に向けることを選んでしまった。外宇宙に出ることもせず…だから私は、
人類をスペースノイドに脱皮させようとしたのだ!」
「スペースノイド?」
データが不審がった。ラフォージはもう作業に戻っている…サザビーの右腕が胴体にとりつけられた。
「我々の世界での、そうだ宗教みたいなものだ。宇宙に出た人は地球にとどまる人を蔑み、地球にとどまる
人は宇宙に出た人を恐れ支配しようとした」
「その結果、我々の世界では宇宙時代になってからも内戦が絶えなかったのさ」
「私たちの時間軸においても、大規模な第三次世界大戦が起きています。2063年4月5日にコクランによる
ワープ実験が成功し、それを観測したバルカン人とファーストコンタクトを行って宇宙時代が始まるまで」
データの正確きわまりない話が延々と続くが、アムロもシャアもそれを中断しようとはしなかった。知らないことが二人とも多すぎる。
「どうぞ」
艦長室のドアが開き、アムロとシャアが入ってきた。
「ここでの暮らしには慣れまたかね? 不自由がないといいのだが」
「いえ、前の時空では想像もできないほど素晴らしい生活です。ありがとうございます」
答えるアムロの態度は、なんとなくだが軍人らしい態度になっている。ピカードの威厳がそうさせるのか。
「お呼びだてしてすまない。座ってくれたまえ、これは私の実家で作っているワインなのだが」
ピカードが静かに、とろりとしたワインを注ぐ。
宇宙の男同士の、沈黙の中での静かな会話が続く。
ふと、アムロとシャアがテーブルに置かれた三つの笛に目を留める。
「これは?」
「そうそう、用件というのはこれでね。あの日、私はエンタープライズDでパーヴェニアム星系を探査していた
とき、誰が打ち上げたとも知れぬ人工物を発見した。異星文明・生命の探査も我々の任務で、そのプローブを
調査したのだが、突然入ってきた何かを浴びて私は意識を失った。
気がついたのは民家のベッドで、一人の女性が私を介抱し、ケイミンと呼んだ…」
アムロもシャアも、皆まで聞かずとも涙ぐんでいた。
「というわけだ(TNG125:The Inner Light:超時空惑星カターン)。そのプローブにこの笛が入っていた」
ピカードは笛を手に取り、曲を吹いた。
「あなたがたがもとの時空に帰れる日が来るなら、この笛と曲をどうか持ち帰って欲しい。カターンの、レシク
の人々が存在した証を、たとえ今私がいる時空が滅びたとしても別の時空で伝えて欲しいのだ」
アムロとシャアはためらわず、自らの前に置かれた笛を手にした。
「レプリケーター製ではないですね」
「ああ、ケイミンとしての、鍛冶の技術で作ったものだ」
「必ず」
三つの笛の音が重なり合い、響く。二つは始めは稚拙に、だんだんと上達して。
416 :
ゲーム好き名無しさん:
保全age