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ここまで:
ルーシオ「みなさん!無視の方向で行きましょう……」
後ろを振り向き、ワザと女に聞こえるような大声で一同に注意を促す。
アメリア「私の名前はアメリア!別に怪しくないでしょ?
今ナウなヤングに馬鹿売れの占いをしてるんだけど、どう?」
女は机から身を乗り出し、素通りしようとしているルーシオに顔を近付け喋りだす。
二人を遮るのは彼女が用意したであろう机のみ。『ナウなヤングに馬鹿売れ』ドコロか、閑古鳥が鳴いているのだ。
占い師だから仕方ないとはいえそんな『疑ってくれ!』と言わんばかりに
怪しさをバリバリに醸し出してる女が声を掛けてきたのだ。もちろんルーシオ達は無視して素通り。
その様子を黙ってみているアメリアではない。少し焦りながらもアメリアは大声をあげる。
アメリア「ちょっと待って!今、どこの宿も客がいっぱいで泊まれないわよ。
でも、まだ泊まれる場所、私しってるよ!」
先頭を歩くルーシオ、以下五名の足が止まる。
ケンジ「おしえてほしいであります。」
アメリア「魚心には水心……」
ニヤリと歯を見せながら机に下げた看板を指差すアメリア。