「あ、人だ……」
現われた男、アシュトンは目の前にいる少女を見て微笑んだ。
その顔を見たしいなの表情が少し和らぐ。
「木の上で何か物音がしていて、何かと思ったら下に落ちる影が見えたんだ。
良かった。人だったんだね」
「あ、アンタ!」
目の前の彼の優しい微笑み。
この人なら、大丈夫かもしれない。
そうしいなが思った瞬間だった。
「うん、人でよかった」
「ッ!?」
アシュトンから何とも形容しがたい殺気が溢れる。
次の瞬間、しいなへ向けて刀が振り下ろされていた。
「ああ、外しちゃったか」
忍者としての感でとっさに後ろへ飛びのいた。
だが今の一振りで服の前が少し破れる。
「あっ!?」
慌てて服を抑える。
だけども相手が止まってくれるはずはない。
「大丈夫、必ず救ってあげるから……」
目の前の青年がそういいながら、刀を構えて迫ってくる。
『逃げないと!』
しいなが今まさに逃げ出そうと思ったその瞬間だった。
「おおっと! 見過ごすわけにはいかねぇな!」
声と共に一陣の旋風がアシュトンの前に飛び出す。
アシュトンは体当たりしてくる影を刀で受け止めるが、
うっ! と小さいうめきを上げて後ろへと突き飛ばされる。
「大丈夫!?」
遅れて後ろからやってくる一人の女がしいなの元へと駆け寄る。
「あっ……」
一瞬、怯えたような表情を見せるしいな。
「大丈夫、私達はあなたの味方だから」
まるで天使のような微笑み。
しいなには彼女の顔がそんな風に移っていた。
「……邪魔するんですか?」
今しがた自分を突き飛ばした男の前にアシュトンは立つ。
「おう! 俺は善い奴は放っておけない性分なんでね!」
「善い奴か……そうだ、ぼくは善い事をしてるんだ」
男の言葉に対して、アシュトンはぶつぶつと呟く。
「ああ、だから俺はお前みたいなのを倒すんだよ!
俺の名はガイウス! 人呼んで疾風のガイウス!」
言うがごとくガイウスはアシュトンへと風のように向かう。
「大丈夫、僕は間違ってない。
あなたのことも責任持ちますから」
狂った意志を剥き出しにして、アシュトンもガイウスにぶつかっていく。
森に鉄と鉄がぶつかり合うのをメインにした戦闘の音が響き渡りはじめた。
アシュトンとガイウスが戦闘していた横
「怖かった? 私の名前はアティ。
あなたの名前は?」
「しいな……」
「しいなって言うんだ。いい名前ね」
少女を落ち着かせようとアティは微笑む。
冷たく孤独だったしいなの心を暖める笑顔。
もう大丈夫かもしれない、しいなにそこまで思わせるほどの優しい笑み。
そうしいなが思った時だった。
ドスッ!!!!!
「あっ、あっ……」
アティの口からカポッと血が漏れる。
しいなが、ガイウスが、戦っていたアシュトンすらも時が止まる。
なぜなら、アティの腹に一本の槍が生えていたからだ。
否、それは突き刺されたもの。
しいなにはその槍に覚えがあった。
なぜならそれは先ほどまで自分が手にしていたものだから。
三人とも穂先の反対を見る。
赤くぬれた影がある。
「激しい物音がするから来てみれば……
はは、せっかく見逃したのにまさかまた出会うなんて。
どうやら君とは縁があるみたいだ」
六つの瞳に映るのは血にまみれた少年の姿。
「そう、また出会ってしまったんだ。今度は逃がさない!」
狂気にまみれた少年の声が森に鳴り響いた。
【ピアスの少年@ペルソナ】
所持品:果物ナイフ 鞭
第二行動方針:目に移ったやつは始末しておく。
第一行動方針:知り会いと思えるべき人たちに会う。
基本行動方針:生き残る】
【ガイウス@ブラックマトリクス
所持品:ガーラルアクス(ロマサガ)
基本行動方針:アティの人探しを手伝う
第一行動方針:アシュトンを倒す】
【アティ@サモンナイト3(重傷)
所持品:不明 金剛石の槍(御腹に突き刺さっている)
基本行動方針:ベルフラウを捜す
第一行動方針:しいなを救う】
【アシュトン・アンカース@SO2(怪我は大したことない)
所持品:無銘の刀
第一行動方針:参加者を殺して支給品を奪う。
基本行動方針:優勝してドラゴンを祓ってみんなを蘇らせる】
【しいな@テイルズオブシンフォニア】
所持品: コリンの鈴
第一行動方針:ロイドやコレットに会う。
基本行動方針:迷ってる】
【現在地:F01南】
>>586 修正します。
【ピアスの少年@ペルソナ】
所持品:果物ナイフ 鞭
第二行動方針:目に映ったやつは始末しておく。
第一行動方針:知り会いと思えるべき人たちに会う。
基本行動方針:生き残る】
【ガイウス@ブラックマトリクス
所持品:ガーラルアクス(ロマサガ)
基本行動方針:アティの人探しを手伝う
第一行動方針:アシュトンを倒す】
【アティ@サモンナイト3(重体)
所持品:不明 金剛石の槍(御腹に突き刺さっている)
基本行動方針:ベルフラウを捜す
第一行動方針:しいなを救う】
【アシュトン・アンカース@SO2(怪我は大したことない)
所持品:無銘の刀
第一行動方針:参加者を殺して支給品を奪う。
基本行動方針:優勝してドラゴンを祓ってみんなを蘇らせる】
【しいな@テイルズオブシンフォニア】
所持品: コリンの鈴
第一行動方針:ロイドやコレットに会う。
基本行動方針:迷ってる】
【現在地:F01南の森】
私の目の前で二人の人が今後に付いて話し合っている。
いや、一人は人間じゃないけれども、悪魔とだってコミュニケーションが取れるのだから別に不思議には思わない。
一人で歩いていた私に親切にも友好的に声をかけてくれた二人。
弱そうな私なんかにわざわざ声をかけるのだから二人は戦うつもりは無いのだろう。
最初はちょっと警戒されたけど、私が銃を投げ捨てるとすぐに信用してもらえた。
かっこいいお兄さんと、鳥人というのかな、悪魔じゃないけど羽が有る人。
アンクロワイヤーさんとカノープスさん。
聞こえてくる二人の会話から二人の目的があの神様を打倒することだというのが理解できる。
かつて、学園が魔界に呑みこまれた時もこうやって脱出を目指す人達がいた。
今だってあの時と同じ。みんなのその考えは理解できる。
何もなければ、私だってきっとそうしていたはず。
でも。
彼がいた。彼に会ってしまった。彼が手を汚す様を見たくは無かった。
目を見た時、彼の覚悟が分かってしまったから。
「戦える私達はいいがあの子はそうじゃない。人が集まりそうな場所は危険、
不用意に近づくわけにはいかない」
「でもあの子を連れて野宿ってわけにもいかないだろ?」
「その通りだ。だがもう日も傾いた。移動できる距離にも限りがある」
「街じゃなきゃ、いけそうなのは北しかないぜ?」
「端の方が相対的に安全度は上がるはずだ。とにかく、行くしかないだろう」
「デネブはちょっと心配だが…ま、しょうがねえか、そうしよう。
あいつもあんな子に比べれば戦場経験もあるし図太いところもある、大丈夫と信じるか。
今は目の前の状況からだ」
方針は決まったらしい。アンクロワイヤーさんが私に説明してくれる。
「玲子、今夜は安全のため地図の一番上…そう、その建物を目指す。
女の子の足じゃきついかもしれないけど、いいかな?」
「ええ、ありがとうございます。アンクロワイヤーさん」
暗い望みを奥に隠したままに、玲子の瞳が感じさせるのは意志の強さと聡明さ。
まだこのゲームが孕む闇に触れない二人には目の前のか弱い少女の心の奥を疑う余地も無かった。
二人の後について歩き出す。
疑いも無く私を保護してくれる二人は私が動かなければ敵対することは無いはず。
誰にも疑われないよう、イデオの荷物は懐中時計以外は置いてきた。
形見の懐中時計は誰にも教えずに私のポケットの中に眠っている。
確認した銃の残弾はショットシェル5発、浪費していい数じゃない。
私はイデオとは違って弱いから、まずはみんなと生き残ることを考えないと。
大切なのは最後に立っていること。覚悟はもう、イデオにもらったから。
あの人はもうここにはいないけど、安息の中で私を待っていてくれる。
私の我侭はあの人と同じ罪。寂しがりのあの人のために、次は私の番。
――神様に、お願いしないと。
【アンクロワイヤー@ジェネレーションオブカオス】
所持品:鍬
第一行動方針:玲子を連れA04最北の建物へ
最終目的:ゲームの破壊
【カノープス@タクティクスオウガ】
所持品:杵
第一行動方針:玲子を連れA04最北の建物へ
最終目的:ゲームの破壊、デネブと合流
【赤根沢玲子
所持品:メギドファイア(残弾ショットシェル5発)懐中時計
基本行動方針:殺し合いへの不参加・ゲームへの反抗を装い二人についていく
最終目的:生き延び、兄を蘇らせる】
【現在位置:B02】
>>589-590 以下を修正します。
× 確認した銃の残弾はショットシェル5発、浪費していい数じゃない。
↓
○ 確認した銃の残弾は5発、浪費していい数じゃない。
玲子の状態が、
【赤根沢玲子
所持品:メギドファイア(残弾つうじょうだん5発) 懐中時計
になります。以降玲子を書く場合は(残弾5発)で構わないかと思います。
ホシュ
「そろそろもう一度つけてみるか」
がさごそと袋を漁り、一つの機械を取り出す。
電源の事もあるので常時つけているわけにはいかない。
さっきつけた時は反応がなかった。
だから南へと少し歩いてみることにしたのだ。
地図を取広げてじっくりと見る。
このディテクターが検知できるのは自分がいるエリアだけらしい。
なら、どう動くべきかと考える。
まず西、街は除外だ。
人が多く集まる分、人目もつきやすい。
もし殺害現場を見られたら厄介な事になる。
次に、北はどうだろうか。と考える。
北の場合だと、街を避けるなら一度いってまた同じ道を戻ってこないといけない。
しかも探索できるエリアが狭いところが多い。
効率よくやるには少し向いていない。
なら、南だ。
南は広く、人が点在しそうな施設も限られてるから目安がつけやすい。
ひっそりと殺害を行なうには適してる。
そう考えたハヤトは南に動きながら再びディテクターをつけた。
ピコピコ、と機械が反応する。
画面には三つの点が映し出された。
両方とも割と近いところにあるが、一つは移動していてどんどん二つの点から離れていっている。
もう二つは一つの場所から動く気配がない。
「ここから近いのは二つの点か……」
二つ一緒にあるなら可能性は一つ。
一つは殺害して奪った。
もう一つは共に行動している。
一人なら安全を期して回避すればいい。
二人なら近寄ろって甘い言葉をかけよう。
共に行動しているやつらなら、つけいる隙は十分にある。
「真っ直ぐ南か」
電池の残量が気になるが、ここで見放すわけには行かない。
せめて相手を目視できるまではつけておかなくては。
【ハヤト@サモンナイト
所持品:デスポーション×2 ディテクター(残電力@少し使用) スコップ
基本行動方針:優勝し、ゲームを「なかったこと」にする
第一行動方針:支給品取得&隙のある人物を殺す】
第二行動方針:ディテクターに映った二つの点(ミリアムと新田勇)の場所へ移動
現在位置:E05北(ミリアムと新田勇へと向かってる)】
>二つ一緒にあるなら可能性は一つ。
>二つ一緒にあるなら可能性は二つ。
>電池の残量が気になるが、ここで見放すわけには行かない。
>電池の残量が気になるが、ここで見放すわけにはいかない。
以上、訂正お願いしますorz
スタンは宿屋前で休憩していると声が響いてきた。
――――英雄を探している。
それはあまりに唐突だった。
会ってまもなく発せられた問いに、スタンは困惑する。
スタンの前にいる銀髪の男、ロイドは右手に丸い玉を持ったままじっとこちらを見つめていた。
「……英雄? それは一体…?」
一瞬、少し出遅れてからスタンは問い掛ける。
スタンとて、元いた世界では英雄として呼ばれる人間だ。
だが、スタンの考えている『英雄』と相手の言う『英雄』は違う。
そんな気がして、スタンは返答を待った。
「ドラゴンを統べる資格を持つ者だ。残念ながら君にその資格は今はない。――――失格だ」
ロイドは淡々と事実を述べる。実際、もしドラグーンに成れたとしてもまだ問題はある。
ドラグーンになれば、肉体の支配権を賭けてドラゴンと争いになるのだ。
もし、精神の弱い人間が持てば、凶器ともなりえる。
その凶器ともなりえる魔眼は何も語る事はない、と言うかのように無反応を保っている。
何かきっかけがいるのかもしれんな、と思ったが真実は分からない。
どちらにしろ、再び放浪する必要がありそうだとロイドは思った。
スタンには、それは分からない。
ただ馬鹿にされたと、誤解する。
「これでも同じことが言えるか……!」
ロイドが再び足を進めようとした時、風を切る音が聞こえた。
ジャッジメントセプターが刺さったこんぼうを、スタンは振るう。
――――こんぼうの一撃。
スタンにとっては寸止めするつもりの、自分の実力を見せ付けるだけのつもりだった。
「遅い」
ロイドは一撃を回避する。
こんぼうの勢いを止め、更に追撃の手を休めないよう二撃目を放った。
さきほどより、遅い一撃。
(まさか…!)
実力が鈍ってることに、ようやくスタンは実感する。
こんぼうの射程距離から離れたロイドも、それを実感していた。
追撃のはずの二撃目が、明らかに遅い。
試しにロイドは、無防備にこんぼうの射程に入った。
――ブンッ
そのこんぼうの突きの一撃を両手で防ぎ、ダメージを逃がすように後ろへ飛ぶ。
そして再び、ロイドはスタンの射程へと無防備に歩いた。
――ブンッ
風切り音と共にこんぼうが、ロイドを襲う。
やはり、遅くなっている。
それだけではない。込められた力も下がっているのだ。
ロイドは試しに、こんぼうを支えるスタンの腕に蹴りを入れる。
こんぼうを振るっていたスタンの勢いごと、スタンの腕を蹴り飛ばした。
それでもこんぼうはスタンの腕を離れない。
「呪われている。その武器は捨てた方が良い」
そう言ってロイドは、続けざまにスタンのこんぼうの先端に蹴りを入れる。
こんぼうは根元から折れ、ようやくスタンへの呪いは解けた。
スタンはこんぼうに刺さるジャッジメントセプターを引き抜きながら、ロイドを見つめた。
ロイドの目線も真っ直ぐにスタンを見つめていた。
「それは君の限界ではない。また前のように――いや、前以上に強くなる。ならなくてならない」
「………すまなかったな、突然攻撃しちまって」
スタンは束の間の怒りに詫びを入れる。
ロイドはそれに頷くとそのまま立ち去っていった。
【スタン・エルロン@テイルズオブデスティニー
現在地:D3宿屋前
所持品:アップルグミ3個 ジャッジメントセプター(WA4)
第一行動方針:ディムロスを探す
第二行動方針:バルバトスを倒す
第三行動方針:ジューダスに会ってみる】
【ロイド@ レジェンドオブドラグーン
現在地:D3宿屋前
所持品:ドラグーンスピリット(神竜王)
基本行動方針:かみを倒す
第一行動方針:英雄(ドラグーンスピリットに選ばれる者)を探す】
こんぼう(風来のシレン)※「回」無効。折れた※はその場に放置
ドラグーンスピリット追記。
ドラグーンになった時、精神が弱いと破壊衝動に取り付かれるということ。
本編ではなかったので、よほどのことがない限り大丈夫だと思う。(基準は厳しくない)
お昼にもそろそろなろうかというとき。
ロードブリティッシュはまだ彷徨っていた。
「やっぱり適当に動くのはやめよう」
王様たるワシなら適当に歩いていても、きっと道が開けると信じていたのが間違いだった。
適当に歩きすぎたせいで、地図をみてもワシが現在いる場所がさっぱり。
これは困った。
と思っていたら前方に佇む少年を発見。
よし、さっそく話し掛けることとしよう!
「お〜い!! ってげげぇぇー!!」
近寄って話し掛けてみたら、なんとその場には血にまみれた女の死体が一つ。
イカン、こいつは殺人者! ワシも殺す気か!?
「なぁ、あんた」
うつむいていた少年がワシの方を見た。
瞳が虚ろで怖い。
かなり怖い。
「俺はどうしたらいいんだよ?」
「へ?」
やられる前に逃げるか先に振りかぶって切り捨てようかと思ったが、その一言で拍子ぬかれた。
「舞耶姉が死んだんだ……」
ああ、あのかみに歯向かって殺されたやつが死んだ時、参加者の中から上がった叫びがそんな名前だった。
そういえばこの少年の声に似ているような気がする。
「エリーも……ははは俺は何やってるんだろうな……
なぁ、どうすりゃいいんだよ?」
エリーというのはこの少女の名?
よし、いちかばちかの大博打だ。
「ワシに任せろ!」
ええい、責任など取らん!
「ワシの世界には幽霊の者でも蘇生できる魔法がある!
ワシは王様だから使えぬが、ワシの世界の高レベルな魔法使いならそのもの達もきっと蘇生できるはずだ!」
一緒にワシの世界にいけるかなんて事は知らん。
そもそもワシの世界の人間以外も魂=幽霊になってるのかどうかなど知らん。
「きっとお主の知り合いもあの傍若無人なかみの事を許すまい!
ならばワシと共にかみを倒し、ワシの世界にいけば必ずや道は開けるはずだ!」
「それ嘘じゃないよな?」
「ああ、本当だ。王の名に誓って」
ワシの世界の法則ならな。
「そっか。
それ以外に方法がないならやるしかないとも思ってたけど。それで蘇れるってならそれでもいいか。
ゲームに乗ってあいつらを蘇らせたとしても、あいつら喜ぶはずないよな」
納得してくれたようだ。
「あんた名前は何ていうだ?」
「ワシは偉大なるブリテインの王ロードブリティッシュ。
共にこの地からの脱出を目指そうではないか!」
でもここムーングロウなんだがな。
と成功したと思ったその時だった。
ズドドドドドドドドドドドド。
「うおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「待たんかああああぁぁぁぁぁぁっぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「くそ、しつけぇ!!」
すさまじい勢いでワシらの向こう側を通り過ぎていく二人。
大の大人がいかにも可愛らしい子供に追っかけられているが子供は魔法をびゅんびゅん飛ばしている。
「なんだ?」
少年が声を出しておる。
「うむ、まだ少年のようだがその魔力は断然たるもの。
襲われている青年を助けようではないか!」
まぁ、青年の方が仕掛けた側なら直ぐ少年側に回ればいい。
そういってワシらも彼らの後を追うことにした。
そうそう死体の荷物をルートするのも忘れずに。
魔法がばんばん飛んでいるので見失うこともなかった。
【ロードブリティッシュ@ウルティマ
所持品:アイスソード
現在地:B06
基本行動方針:かみを倒すために仲間を集める
第一行動方針:青年(アルフォンス)と少年(ラハール)を追う】
【周防達也@ペルソナ2
所持品:リゾルバーM380 ドラゴンの盾
現在地:B06
基本行動方針:ブリティッシュについていく】
【アルフォンス・タルタロス@タクティクスオウガ外伝】
現在地:B6(街へ)
所持品:トラップカプセル・フリップパネル
第一行動方針:ラハールから逃走中(人のいるだろう街まで逃げる)
基本行動方針:同志を集め神打倒・脱出】
【ラハール@魔界戦記ディスガイア】
現在地:B06(街へ)
所持品:いけいけタスキ(ペルソナ2)
第一行動方針:アルフォンスを追跡中】
シレンとクロノが藪から飛び出し、
剣をとりあっていたジューダスとワルサーの視線がそっちへいく
しかし、クラトスだけは、少しはなれた所で
一人でなにかをブツブツいっていた。
「何だぁてめえらは?」ワルサーがそういい
二人がその質問に答えようとした瞬間、クラトスが突然
「死にたくない奴はさけるのだな・・・ジャッジメント!!!」
と叫んだかと思うと、空から無数の光線が全ての者に無差別に降り注ぐ
ジューダスはすぐさま剣を手から離し後に飛び、シレンとクロノもうまくよけた
だが、剣にこだわっていたワルサーは避けるのに失敗し
二発ほど、光線がかすってしまい思わず剣を手放した。
その瞬間を見計らいクラトスが走り、
剣をひろいワルサーを一回斬りつけ叫んだ、
「ジューダス、そっちの雑魚をやれ!!!!」
ワルサーは「ぐあッ!!」と叫び声をあげ、その場にドサッと倒れ
ジューダスはうなずくと術を唱えはじめ、
「シャドウエッジ!!!」と闇の槍をポワソに向かって放った。
シャドウエッジはポワソを貫きいっしょに消滅した。
そして、ワルサーのそばによりナイフを抜くと
「止めをさすか?」といった
「いやいい、最早ほっといてもなにもできん
それと、お前達、いきなり、術を撃ってすまなかった、
お前達が敵かどうか判断する為に撃ったんだ、
こちらも多人数相手ではきついからな。」とクラトスが答えた
「ふん、あんな目立つ術をつかうと他の敵にばれるかもしれないのにか?
まぁいい、それより、貴様ら、青髪の大男をみなかったか?」
クロノとシレンは首を横に振ると、ジューダスはこういった。
「無口だな・・・・それよりお前ら僕たちと一緒にこないか?
バルバトスという男を倒すために仲間が必要だ。
そのかわり、その男を倒した後はお前達の目的に協力する、
どうだ、悪い話ではないはずだ?」
二人がうなずくと、クラトスが言った
「では、早くここから離れよう、ジューダスのいった通り
敵が来るかもしれん。あと、これはお前の剣だろ?」
そう言うと、フランヴェルジュを投げてジューダスに渡した。
「お前、随分とその剣の扱いになれていたな。
まぁいい、あとこのナイフはお前のものだろ?」
ジューダスも同じようにナイフを投げて渡した。
「そういえば、自己紹介がまだだったな、私はクラトス、
そしてこっちが・・・・・」
「ジューダスだ。」ジューダスがクラトスより先にいった
「では、そろそろ行くか。」
そして、4人は歩きはじめた、目的の為に・・・・
【シレン@風来のシレン
所持品:うっぷん晴らしの壷(割ると大爆発を起こす)
基本行動方針:ゲームからの脱出
第一行動方針:ジューダスに協力
【クロノ@クロノトリガー
所持品:???(仲間は知らない)
基本行動方針:ゲームからの脱出
第一行動方針:ジューダスに協力
第二行動方針:仲間と出会う】
【クラトス・アウリオン@テイルズオブシンフォニア
所持品:果物ナイフ
基本行動方針:ジューダスに協力
第一行動方針:ロイド、コレット、しいな、のいずれかと合流】
【ジューダス@テイルズオブディステニー2
所持品:フランヴェルジュ(片手剣)
基本行動方針:バルバトス・ゲーティアの抹殺
第一行動方針:仲間集め】
【現在地:E04西部の森 移動中】
【ワルサー@ドカポン (瀕死)
所持品:サモナイト石(ポワソ)
基本行動方針:神様を殺す
第一行動方針:印の解除。邪魔する者、利用できない者は殺す】
現在地:E04西部の森 】
606 :
それぞれの危機 ◆ZKXHbt7/As :2005/06/19(日) 02:13:35 ID:aJrYGpgl
絶望に打ちひしがれ、リアラは力無く海を眺めていた。
「私が止めていれば、ロニは……」
後悔という名の冥い海に呑み込まれそうになりながら、ひたすらに寄せては返す海を眺め続ける。
「どうすればいいの…怖いよ……」
死にたくない。
死にたくない…けれど、今にも罪悪感に押し潰されそうだ。
「私、もう駄目だよ…カイル……」
――反省はするべきだけど、後悔はしなくてもいい。
「あ…」
不意に彼の…未来の英雄の言葉が甦った。
彼は続けた。
――反省は未来に繋がるけど、後悔は過去に縛られてるだけなんだ……
それは、かつて四英雄・フィリアを危険に晒し、無力感に負けそうになった彼女へ彼が贈った言葉だった。
「カイル…」
彼は側に居ない……だが、心は繋がっている。いつも支え合っている。
信じ合う二人だからこそ為せる力を、彼女は受け取った。
「……そうだよね。あの時も、貴方のおかげで立ち直れたんだっけ。」
鉾を支えに立ち上がるリアラ。
「待ってて、カイル。私…ロニの為にも、生きて帰るから。」
聖女は英雄の影に背を押され、静かに歩きだした。
607 :
それぞれの危機 ◆ZKXHbt7/As :2005/06/19(日) 02:14:07 ID:aJrYGpgl
「小屋…誰か居るのかな?」
目の前の小屋を見ながら呟くリアラ。
小屋からはどうやら人が居るらしき気配がしていた。
「でも、中に居るのがもし、バルバトスみたいな大男! だったらどうしよう…」
リアラの足が竦む。
もし戦いに長けた者が待ち受けていたならば、ひとたまりも無い。
「やっぱり近付かない方が……
ダメダメ! 力を貸してくれる人を探して、帰る方法を見つけるんだから。」
自分を励まし、そろそろと小屋の扉の前へと歩み寄る。
「ふぅ…よし、三つ数えたら開けよう。」
心臓が口から飛び出しそうな程高鳴る中、カウントダウンを始める。
「いち……に、の……」
そっとドアノブに手を差しのべる………
608 :
それぞれの危機 ◆ZKXHbt7/As :2005/06/19(日) 02:14:25 ID:aJrYGpgl
「んで、結局そのルシオっつー野郎に神界行きを取られちまったってワケよ。
まぁ、今となっては良い思い出なんだが、な。」
「ふーん、何で女神様はアリューゼさんを選ばないのかなぁ…?」
島の北部にある小屋の中、アリューゼとマローネは休憩を兼ね情報交換(?)に華を咲かせていた。
「さぁな。おおかた、俺が神界戦争の英雄に成るのに気に入らねぇ事があるんだろうよ。」
「そうかなぁ………あ、そっか!」
「ん? 何が『そっか』なんだ?」
「きっと女神様はアリューゼさんが好きなのよ。だから、ずっと一緒に居て欲しかったんじゃないかな?」
「フッ、こいつぁケッサクだ! あの色ボケ女神、さっき言ったルシオって奴に惚れてんだぜ。
まったく、スかした面して巧く誤魔化してるつもりなのかねェ。ハッハッハッ!」
609 :
それぞれの危機 ◆ZKXHbt7/As :2005/06/19(日) 02:14:46 ID:aJrYGpgl
「へっぶしぃ」
銀髪の女神は豪快なくしゃみをカマしながら、不死者の脳天をかち割った。
「あらあら。神様も風邪を引くのね。
それとも、誰か噂話でもしているのかしら?」
気の強そうな女魔術師が、それをからかう。
「うるさい。真面目に働かないのなら、エインフェリアを辞めて貰うぞ。」
もはや微動だにしない不死者を宙へ放り挙げながら怒鳴る女神。
「誰に言ってるのかしら。
それに、突然姿を眩ます筋肉馬鹿をしっかりと管理してから言って欲しいわね。」
女魔術師が指を鳴らすと、光の矢が不死者を滅多刺しにした。
「アリューゼの奴、何処で油を売っておるのじゃ。この失態、万死に値するぞ。」
まだあどけない顔つきに似合わず物騒な物言いの少女が、女神の言葉に敏感に反応する。
と同時に、彼女の見つめる空間が大爆発を起こし、不死者は肉塊と化した。
「さぁね。神界へ行けないものだから、拗ねているのかもね。」
女魔術師は更に嘲る。
「何とも大人気の無い奴じゃ。戻ったら、うんと懲らしめてやらねば。のう、ヴァルキリーよ。」
「ぶふぃえっしょい」
「あ、悪口……。」
610 :
それぞれの危機 ◆ZKXHbt7/As :2005/06/19(日) 02:15:02 ID:aJrYGpgl
「ぶぁくしょえっ ふぁきっしゅぇぃ」
自分の言った悪口のしっぺ返しを喰らったアリューゼは鼻の下を擦った。
「おっと、すっかり話し込んじまったな。じゃあそろそろ…」
「あ、あの、アリューゼさん、ちょっと……。」
「あ?」
突然落ち着きをなくしたマローネを怪訝そうに見るアリューゼ。
どうやら、安心したお陰で催したらしい。
「あ、あぁ。行ってこい。」
脱兎の如く手洗場へ駆け込むマローネ。よほど急を要したようだ。
「さて、俺は外の空気でも吸ってるか…。」
立ち上がり、出入口へ向かう。
そして何気無くドアノブに手を掛けた。
611 :
それぞれの危機 ◆ZKXHbt7/As :2005/06/19(日) 02:15:23 ID:aJrYGpgl
「さ…」
ガチャ
リアラが数え終えるより一瞬早く、扉が開いた。
悪い予感は見事的中した。扉を開けたのは描いた通りの大男ではないか。
驚きと恐怖のダブルパンチに、たまらず絶叫するリアラ。
「きゃああぁあぁぁ」
「すわ!」
扉を開けた途端に目の前で悲鳴をあげられたアリューゼもたまったものではない。思わず驚きの声を上げた。
その後いち早く動いたのはリアラだった。
腰を抜かしつつも重い鉾を体の前に垂直に構える。
「ごゴごご護法蓮んんっ!!」
構えた鉾から障壁が現れ、アリューゼを包み込む。
「うおぁ!?」
華奢な身体に不釣り合いな力に驚く間も無く後方に吹き飛ばされ、アリューゼは仰向けに倒れた。
「つ、痛ぅ……」
「に、逃げなきゃ!」
「お、おい待てよ嬢ちゃん!」
鉾を抱えて逃げ出そうとするリアラ。
ガッ
「ふえっ?」
慌てるあまり地に鉾先を取られ、すっ転ぶリアラ。
運悪くとび出た石に頭をぶつけた彼女は、そのまま気を失ってしまった……
612 :
それぞれの危機 ◆ZKXHbt7/As :2005/06/19(日) 02:15:45 ID:aJrYGpgl
痛みをこらえ立ち上がったアリューゼは、倒れたまま動かなくなった少女の元へ駆け寄った。
「おい、しっかりし…るぉ……。」
そして彼の思考は瞬時に止まってしまった。
地に伏せた彼女のワンピースの裾は、勢い剰ってこれでもかとばかりに捲れ上がっていたのだ。
彼の趣向はこの不慮の事態に暴走し、一切の理性を組み伏せてしまった。
「ろ…しろ……シロ…アンジェラ、スマソ―――」
意味不明な譫言を伴いつつ、彼は再び仰向けに倒れそのまま動かなくなった。
「アリューゼさん、大丈夫!? アリューゼさん!」
突然聞こえた悲鳴に驚き、手洗場から必死に叫ぶマローネ。
しかし、どうやらアリューゼには聞こえていないらしい。
「早く行かなくちゃ…………!」
神は何故こうも卑劣を繰り返すのか……
なんともご丁寧に水洗便所まで備えてあるというのに、紙が何処にも見当たらない。
マローネはただ呆然と、寂しげなペーパー・ホルダーを見つめ続けた。
613 :
それぞれの危機 ◆ZKXHbt7/As :2005/06/19(日) 02:15:59 ID:aJrYGpgl
【リアラ@テイルズオブデスティニー2
※軽い脳震盪
現在地:B4北東建物前
所持品:ウコムの鉾
第一行動方針:仲間を集める
第二行動方針:ジューダスが居たような…
基本行動方針:ゲームからの脱出】
【アリューゼ@ヴァルキリープロファイル
※ピヨり
現在地:B4北東建物前
所持品:いわ(サガ1)※建物内に置いてある
第一行動方針:マローネに憑いていく
基本行動方針:ゲームの破壊】
【マローネ@ファントムブレイブ
現在地:B4北東建物内手洗場
所持品:センスゼロの髪飾り(SO3)
第一行動方針:手洗場からの脱出
第二行動方針:アッシュを捜す】
614 :
◆ZKXHbt7/As :2005/06/19(日) 04:00:41 ID:aJrYGpgl
>>609 修正します
>まだあどけない顔つきに似合わず物騒な物言いの少女が、女神の言葉に敏感に反応する。
↓この中で
『女神』ではなく『女魔術師』です。
歓喜のうなりを伴って回転を続ける金属の歯が目の前の哀れな獲物を食いちぎる命令を待っている。
鋭さを誇示するのは一つ一つの歯でさえ、それらが車懸りに襲い掛かる最も危険な道具。
いまやそれは人の手の中で、他者の命を奪う武器となっているのだ。
獰猛なる金属の獣に睨まれている相手の男は、しかし異常とも言えるほど落ち着いたままだ。
すでに死を観念しているのか。それとも迫る危険を認識できていないだけなのか。
男の手には一本の剣、しかしそれも今は頼りない棒にしか見えない。
均衡、というにはあまりに奇妙な図式だったが、その均衡を破りとうとう金属の獣に下される命。
目の前の男を引き裂き喰らえ、と。
二人の間合いが小さくなっていく。音が、死を呼ぶ音が男に迫る。
少女は、それを傍らで見守っていることしかできない。
だが、ただそれしかできない故に真剣に、狂気の現場を目をそらすことなく見ている。
まるでそれが自らに課せられた役目であるとでも言うように。
二人の男が今まさに交錯する――――
そして、あたりに硬質の音が響いた。
「すごーい!どうやったの、今?」
真剣な空気が支配していた場を破る少女の声。
「なぜかとても納得がいかないが…すごいな」
チェーンソーを止め、栗色の髪をした精悍な男、ダートも賞賛の声をあげる。
「これが『パリィ』だ」
スパイダーソードの刃に傷がないことを確認しながら、自信のこもった声でその男、ベアが答える。
少し前。島の中央部へ向かうダートとトリスは突然に森から現れたベアと遭遇する。
一瞬だけ緊迫するものの、もともとどちらも敵意はない、すぐに意気投合する三人。
それはお互いに自己紹介をしている途中のこと。
竜に、召喚。出会った二人の能力は予想以上にすごいものであった。まさに主役級?
自分の必要性に、存在価値に疑問符を投げかけたくなるベアであったが、
翻って自分の特技、いや必殺技を思う。
そうだ、磨きに磨いた俺のパリィだって何者にも負けない、誰にだって誇れる技だ。
そんな風に何かを思い立ったベアは唐突に自分の特技を披露したいと言い出し、
ダートに手にしたチェーンソーで向かってくるように要求しだしたのである。
当然そんな危険なことをやれるわけがない、と必死でなだめるダートとトリス。
しかし、ベアの決意(?)は固い。
一切揺らぎなく見えるベアの満面の自信に押し切られる形であったとはいえ、
仕方なく、本当に仕方なく、この奇妙な演舞を行うことになってしまった。
なんとかあれこれ手加減をしようと努力するダートだがベアは真剣に来いと怒るだけ。
ついにやぶれかぶれで突撃した結果が、今のベアの見事なパリィである。
「まったく、とんでもない防御技術だ。…ベア、それ俺にもできないか?」
「ベアさん、すごい!ベアさんの後ろにいれば安心だね!」
「にゃあ」
………
あんな武器は初めてだったからほんとに、ほんのちょっと不安だったが上手くいってよかった。
なんだか尊敬のまなざしが自分に向けられているが……む、むずがゆい。でも嬉しい。
陛下、異世界で、私は、私は必要とされております。
ああ…なぜだか涙が、止まらない。
「あれ…嬉し泣きかな」
「…変わった人だな」
一人の世界に入ってしまったベアを、ダートとトリスは生暖かく見守るしかできなかった。
【ベア@ロマサガ2(帝国重装歩兵)
所持品:スパイダーソード
基本行動方針:ゲームからの脱出 】
【ダート@レジェンドオブドラグーン
所持品:チェーンソー(SAGA)
基本行動方針:早期にゲームを終わらせる。
第一行動方針:仲間を集める】
【トリス@サモンナイト2
所持品:黒ネコ(現実)
基本行動方針:仲間を集める】
【現在位置:F05中央 街道】
「どこに逃げた! 出て来い!」
森の中で魔王の息子――ラハールは叫んだ。
黒髪の男――アルフォンスを追っていたのだが、森へと逃げ込まれ途中で見失ってしまったのだ。
すでに見失ってから十分は経過している。おそらくもう追いつけないだろう。
「クソ……、仕方がないか……」
歯軋りをしながら踵を返し、新たな参加者を探そうとしたとき――
「……っ!」
とっさに高速で飛んできた何かを横に跳んで避けた。
ロード・ブリティッシュは周防達也と共に森を歩く。あの青年を助けるために。
そしてようやく誰かを見つけた。どうやら少年の方らしい。
そして少年は横に跳び――
「……ぬおぉっ!」
哀れ、飛来物はブリティッシュの額に命中。
「ぐおぅっ……」
そして頭から地面に倒れ、呻き声を上げて悶絶した。
「ええと……」
遅れてやってきた達也は、突然の事態にブリティッシュをただ見下ろしているだけだった。
再び何かが飛んできた。ラハールはそれを避ける。
「石……?」
指弾――小さな石に気を込めて、爪で弾き飛ばすことにより遠方の敵を攻撃する業である。
そしてラハールは振り向く。
「戻ってきたか、だが俺様に勝てると思うなよ!」
ラハールは眼前の青年を睨みつける。
油断はしていない。今は無手だが、おそらくあの魔法の剣を出して対抗するつもりだろう。
接近戦ではこちらが素手なので不利だ。ならば、遠距離から攻撃するのみだ。
そしてラハールは頭上に数個のエネルギー弾を出す。
それに反応しアルフォンスは――
逃げた。
「な……」
背中を見せて逃げ出す相手を見てラハールは呆然とする。
そしてすぐさま怒りへと変わる。
髪を逆立て、血管を浮き上がらせながらラハールは叫ぶ。
「貴様ッ! 逃げ出すかッ!」
叫ぶと同時にエネルギー弾を投げるが、アルフォンスには当たらず大木を砕くのみだった。
再びラハールはアルフォンスを追いかける――
時折後ろを向き、ラハールがついて来ているかを確認する。
ラハールは怒り狂い、邪魔な木を拳で砕いて追いかけてくる。
(なんて力だ……)
幼いながらも、自身をはるかに超える力を持った悪魔の少年にアルフォンスは恐怖する。
はたして自分はあの悪魔を殺せるのか――――
いや、恐れるな。俺がやるしかない。そう自分に言い聞かせて、アルフォンスは走り続ける。
いくらか走ると、建物が見えてきた。先程までアルフォンスが『罠』を仕掛けていた建物だ。
(もし気付かれたら終わりだけどな……。あの悪魔が単純であることに掛けるしかないか……)
そしてこじ開けた裏口からアルフォンスは建物に進入する。
一体どういうつもりだろうか。
あの魔法の剣は精神力を消費するようだ。
戻ってきたのは精神力が回復したからだと思っていたが――
だが、逃げた。
おかしい……何か嫌な予感が――
そんなことを考えながら追いかけていたラハールだが、アルフォンスが建物に入るのを見て思考を中断した。
アルフォンスは廊下を直進する。その先には左右に部屋へと続く扉がある。
だが左右にある扉を無視してアルフォンスはさらに走った。その先は5m程走れば壁で行き止まりだ。
「行き止まりだ。諦めたか?」
余裕を含んだ声が聞こえてきた。アルフォンスが振り向くと、そこには腕組みをしたラハールがいた。
アルフォンスは対峙しながら剣を具現化する。握られた剣は白く光っている。
「ここではもう逃げることが出来ないぞ。それとも俺様に勝てると思っているのか?」
それを聞いてアルフォンスは後ずさりをしながら挑発する。
「余裕だな……。甘く見ていると痛い目を見るぞ?
俺が本気を出せばお前のような低級悪魔は楽に殺せるぜ」
「だ、誰が低級悪魔だぁぁぁぁッ! この俺様を愚弄するかッ!」
(やれやれ、単純で助かった)
森で逃げ出した時よりもさらに怒り狂ったラハールはアルフォンスを鬼のような形相で睨む。
そしてラハールは一気に踏み込み、拳を繰り出す。
「くっ……」
なんとかアルフォンスは後方へ飛翔して拳をかわす。
そして空中で腰を低くし、足を上げる。
まるで、バランスを崩したかのように――
バランスを崩したアルフォンスを見てラハールはニヤリと笑う。
このまま距離を詰め、止めを刺せば――
「これで終わりだぁぁぁ!」
そしてアルフォンスはバランスを崩しながら床に落ち、隙が出来たところをラハールが攻撃する。
はずだった。
「な……」
あまりの予想外に、ラハールは対応出来なかった。
アルフォンスは床に落ちた後、予備動作をまったくなくしてこちらに突っ込んできたのだ。
そしてアルフォンスの手に握られたあの剣は、ラハールの腹に深く突き刺さる。
冷静にしていれば、まず気付いたであろう。
アルフォンスが落ちた床にあのパネルがあったことを――
アルフォンスはすぐさま起き上がり、呻き声を上げながら倒れているラハールの胸に踵を全力で振り下ろす。
骨が折れる音が聞こえたが、躊躇せず練気剣でラハールの首を刎ねる。首の断面からは大量の鮮血が噴出し、廊下を血で染めた。
相手は悪魔だ。いくら子供であっても容赦はしてはならない。
「ふぅ……」
残ったものは疲労感。
当たり前だ。練気剣を多用し、ずっと走り続けたのだから。
「眠い……」
アルフォンスは床に座り込み、壁に背をもたれかけた。
そして深い眠りに落ちた――
【アルフォンス・タルタロス@タクティクスオウガ外伝】
現在地:C-06 建物の廊下
所持品:トラップカプセル・フリップパネル
第一行動方針:疲れをとる
基本行動方針:同志を集め神打倒・脱出
【ラハール@魔界戦記ディスガイア 死亡】
【ロードブリティッシュ@ウルティマ】
所持品:アイスソード
現在地:B-06
第一行動方針:気絶中
基本行動方針:かみを倒すために仲間を集める
【周防達也@ペルソナ2】
所持品:リゾルバーM380 ドラゴンの盾
現在地:B-06
第一行動方針:……この人をどうしよう
基本行動方針:ブリティッシュについていく
アルフォンスの現在地をC-05
ブリたちの現在地をC-04
修正お願いします。
>>601を
「あんた名前は何ていうだ?」
「ワシは偉大なるブリテインの王ロードブリティッシュ。
共にこの地からの脱出を目指そうではないか!」
でもここムーングロウなんだがな。
と成功したと思ったその時だった。
ズドドドドドドドドドドドド。
すさまじい爆裂音と足音が鳴り響いてきた。
「待たんかああああぁぁぁぁぁぁっぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「くそ!! 何としてでも街までは逃げ切る!!」
すさまじい勢いでワシらの向こう側を通り過ぎていく二人。
大の大人がいかにも可愛らしい子供に追っかけられているが子供は魔法をびゅんびゅん飛ばしている。
「なんだ? 襲われてるのか?」
少年が声を出しておる。
「うむ、まだ少年のようだがその魔力は断然たるもの。
襲われている青年を助けようではないか!」
「ああ……」
まぁ、青年の方が仕掛けた側なら直ぐ少年側に回ればいい。
そういってワシらも彼らの後を追うことにした。
そうそう死体の荷物をルートするのも忘れずに。
魔法がばんばん飛んでいるので見失うこともなかった。
に置き換えお願いします。
623 :
善悪、それは── ◆1bdo6Ek.sk :2005/06/20(月) 05:25:31 ID:sxiZ+0DV
「あぁ・・・う・・・そ・・・・・・?」
アティの腹部を貫いた槍。再びそれを手にする端麗な顔の少年。
刺さっている槍を少し浮かす。力を失ったアティの重みでその槍はズルリとアティの元を離れていく。
ドサッ。と言う音と共にアティの周りに赤い血の溜まりが出来ていく。
その血の溜まりの中心部にピアスの少年は止めと言わんばかりに何も言わずもう一突きする。
その姿を見て、アシュトンとガイウスは突然の事への思考停止、しいなは恐怖の為に動けなくなっていた。
突然の乱入者のために長く続く沈黙。
「お・・・」
その沈黙を一番初めに破ったのは──
「お、お前はぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
優しさと邪悪なる心を持つ男、ガイウスであった。
彼は今起きた事を一番早く理解することが出来た。
あいつ等のような邪悪極まりない奴だった。そんな奴をそんなか簡単に殺すような善人、反吐が出る!!!
そう思ったが矢先、目の前の敵を忘れ、ピアスの少年へと駆け出そうとした。
目の前にいた"善人"を忘れて。
彼の次に我に帰る事が出来た"善人"アシュトンを忘れて。
「グァ!?・・・ガァ!!?」
ピアスの少年の下へ駆け出そうとしたその矢先、後ろから何かがガイウスの背中を貫いた。
「僕の事・・・無視しないで欲しいな・・・!?」
そう、アシュトンが呟く。
「て・・・テメ・・・ぇ・・・」
「ゴメンね?でも大丈夫だよ?後で神にお願いするから・・・生き返らせるから、みんな僕が救い出してあげるから・・・」
ガイウスの背中を貫いた何か──無銘の刀をゆっくり引き抜くアシュトン。
そこから溢れ、止まらない血液。
「テ・・・てめ・・・え・・・極・・・悪人のよ・・・うな事言ってるが・・・本当・・・は・・・スゲェ善人だな・・・」
崩れ落ち、倒れるガイウス。
「反吐が・・・でる・・・」
最後にこういい残し、彼の命は事切れた。
「そう・・・分かってくれると僕も気が楽になるよ・・・」
血の溜まりを作っていくガイウスを凝視しつつ呟く。
「・・・そうだ、僕は良い事をしてるんだ・・・間違っては・・・いないんだ・・・だから・・・」
ガイウスが善悪が逆の住民とはしらず、そのままの意味で捕らえるアシュトン。
彼の血がまだポタポタと滴り落ちる刀をしいなとピアスの少年に向ける。
「君たちも、救ってあげるよ!!」
「・・・参ったな・・・」
ピアスの少年は横で恐怖で震えているしいなを横目にボソリと呟いた。
横に居るこの女性ほって置いても大丈夫だろうが、目の前のドラゴンを背負った化け物はマズい。
普通の奴ならばセイメンコンゴウでも十分戦えるのだろうが、後ろのドラゴンの力、そして剣の腕、現在の俺では勝てない事も無いかもしれないが体力を消耗するのは明らかだ。
アメン・ラーが本調子で出せるのならば大丈夫だろうが、何故か今出す事は出来ない。無理やり出そうとしたら出せるのだろうが今この状況で出すのは得策じゃない。
ならば、交渉したほうが賢いな。失敗したら戦うだけだ。
そう、分析した。そして双龍の男──アシュトンに話し掛ける。
「待ってくれよ、双龍を背負った君」
「命乞いかい?大丈夫、僕が救ってあげるから・・」
話を聞く様子も無く剣を構え、一歩一歩近寄ってくる。
「ははは、ちょっと違うなあ。さっきの話聞いてたよ?皆を生き返らせるって願いなんだろ?・・・俺も君と同じ考えなんだ」
その言葉に少し反応する。
「同じ・・・考え・・・?」
「そう、同じ考え。最後の一人になってみんなを生き返らせる、そうすれば全てがチャラになるんだろ?」
「うん・・・そうだよ?」
「だったら、まだ始まったばかりでお互い殺しあうのは得策じゃないんじゃないか?まだ始まったばかりなんだしさ」
そう言って恐怖に怯えたままのしいなの方を見る。
「私利私欲の為に願いを叶えようとしている奴を予め殺してからじゃないと、それは出来ないだろ?」
「・・・なるほど・・・今は君と僕は戦う時じゃないって言いたいんだね?」
アシュトンはその話の言いたい事を理解し、ピアスの少年に向けていた目線をしいなの方に向ける。
「・・・え・・・あ・・・あ・・・?」
その会話の内容を二人に遅れて理解したしいな。
「分かってくれたかい?」
元々しいなの支給品であった槍を向けるピアスの少年。
「あ・・・あ・・・!?」
じりじりと近寄ってくる殺意を持った男二人。
「あ・・・い・・・嫌だ・・・!・・・嫌・・・や・・・やめ・・・て・・・?」
追い詰められるしいな。
「い、嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああぁぁぁぁ・・・・・・・っ!?」
森の中、しいなの慟哭が木霊した────
──
──数分後 アシュトン
『そう、僕は間違っちゃ居なかったんだ。』
ピアスの少年と別れ、目的地も無く歩きつづけるアシュトン。
『あのピアスの男も僕と同じ意見だった・・・きっと、それが一番正しいんだ・・・』
暗い森をただ一人歩く。
『それに・・・僕に殺されたあの男の人は言ってくれた。僕は善人だって、大丈夫だ、他の皆も分かってくれる筈さ。』
間違った世界の間違った感覚、その言葉を信じつづけ、アシュトンは歩き出す。人を救うために。人を救うという自分勝手なエゴの為に。
【アシュトン・アンカース@SO2
所持品:無銘の刀
第一行動方針:参加者を殺して支給品を奪う。
基本行動方針:優勝してドラゴンを祓ってみんなを蘇らせる】
【現在地:F01南の森を移動中】
──数分後 ピアスの少年
『良かった・・・悪魔交渉なんてあの事件以来だから少し不安だった』
双竜の男と別れ、親友たちを求め歩きつづけるピアスの少年。
『それにしても・・・殺して救うなんて何て変な考えを持った悪魔なんだろう?俺には悪魔の考えてる事は理解できないや・・・』
暗い森を仲間を求めて歩く。
『アイツが殺したあの男からまた武器もゲットしたし、後は・・・早くあいつ等に会いたいよ・・・寂しいなぁ・・・大丈夫かなあ・・・?』
ただ友の事を考える感覚。それを信じつづけ、ピアスの少年は歩き出す。友を助けるために。友に助けてもらうために。友以外の者の事を考えずに。
【ピアスの少年@ペルソナ】
所持品:果物ナイフ 鞭 ガーラルアクス(ガイウスからルート)
第二行動方針:目に映ったやつは始末しておく。
第一行動方針:知り会いと思えるべき人たちに会う。
基本行動方針:生き残る】
【現在地:F01南の森を移動中】
──数分後 しいな
『ゴメンね・・・?ゴメンね?私なんかの為に・・・』
殺されそうになったその寸前でその場から逃げ去る事が出来たしいな。
木の上に隠れ、二人の狂人がその場から去ったのを見計らって木から下り。自分を助けてくれようとし、命を落した二人の元へと戻ってくる。
殺しをしたものは一度殺害現場から離れるとよっぽどの事が無い限り戻ってこないという忍びの教えと、自分なんかの為に命を落してくれた二人を弔って上げたいと言う気持ちがしいなを二人の遺体の元へ戻らせた。
土を掘り起こすという派手な行為は出来ないが、せめて目立たないように木の横に眠らせてあげようと思い二人の遺体を動かす。
ガイウスの死体を大木の横に安置し、アティの遺体を動かそうとした時、アティの遺体の下に血に塗れた支給品袋が落ちているのを発見した。
『遺体の下に支給品?隠れて見つけられなかったのかい・・・?』
支給品袋を開けてみる、そこには一本の美しい剣が入っていた。
「これは・・・」
しいな自体は剣の扱いは得意ではないが。本当に信頼できる仲間の一人が剣士である。もし彼に会う事が出来るのならばとても心強い一品である。
「私には無理だけど・・・ロイドなら・・・ロイドに届ける事ができたなら・・・!ありがとう・・・アティさん・・・」
そう、目に涙を溜め何も言わないアティに感謝の気持ちを伝える。
ただ、しいなは知らない。そして、もうすぐ知る事になる。その剣を渡そうとしている男が、ロイドが・・・
『大丈夫、きっと会える!!』
救いのない希望、それだけを信じつづけ、しいなは歩き出そうとした。仲間に会うために。仲間にこの剣を渡すために。ただ、その歩みは・・・・
歩みは・・・
【しいな@テイルズオブシンフォニア】
所持品: コリンの鈴 グランドリオン(クロノトリガー)
第一行動方針:ロイドやコレットに会う。
基本行動方針:ロイドに剣(グランドリオン)を渡す】
【現在地:F01南の森】
【ガイウス 死亡】
【アティ 死亡】
※第一放送前