先「・・・では、みなさん気をつけて帰ってくださいね。」
放課後、生徒達がガヤガヤと帰宅を始める。
網「リーデールー。帰り、一緒にぷよまん買いに行こっ。」
樽「行くんだなー。」
理「うん、行く・・。」
リデルが席を離れようと腰をあげると不意に先生と視線が合った。
網「どうかしたの、リデル?」
凍りついているリデルを心配するアミティ。
理「あ・・・あの、今日は用事があって・・・ごめんなさいっ!」
切羽詰った風にそれだけ言うと、
鞄を肩にかけパタパタと走っていってしまった。
網「どうしちゃったんだろ?」
樽「きっと何か用を思い出したんだなー。」
裸「あーらアミティさん、仕方ないからあたくしが
代わりについてって行ってあげてもよろしくってよ?」
網「じゃあ、二人で行こうか、タルタル。」
樽「今日はメロン味にするんだなー。」
裸「あ、ちょっと待ちなさいよ!」
狂「(やっぱりリデルの様子がおかしい・・・。)」
あれ以来、リデルはなんとなく気まずかった。
どうしても先生の目を見ることができない。
そんなある日。リデルは女子トイレの前で先生とばったり会ってしまった。
理「おはようございます。」
うつむいたまま挨拶をするリデル。
先「あの、リデルさん?」
理「はい?」
うつむいたまま答える。
先「あのね?ほら、私たちあのとき以来なんだかうまくいってないって言うか。
きっとリデルさん、先生の事を変に思ってると思うの。一度二人で話し合わないかしら?」
理「あ、はい。」
ただただうれしかった。そこにいたのは紛れも無く以前までの先生だった。
細くて、優しい瞳は、あの日の恐ろしい出来事を忘れさせてくれるようだ。
もしかしたら、お互いに話し合って理解できれば
こんな気持ちも忘れることができるかも知れない。
先「じゃあ今日の放課後、保健室でね?」
理「分かりましたぁ。」
先生の目を見て微笑むリデル。これですべてが元通りになるはずだった。
網「リ・デ・ルー!今日は一緒にゲーセン荒し行こっ!」
樽「行くんだなー。」
理「ごめんね、アミさん、タルタル。今日は先生に呼ばれてるから。」
狂「(この間まで、あんなに先生を避けていたのに?
呼び出されて何故あんなに嬉しそうなんだ?怪しい!)」
網「うーん。それじゃあ仕方無いか。」
裸「あーらアミティさ(ry)」
樽「じゃあ、クルークを誘うんだなー。」
網「そうだよ!クルークゥ、一緒にゲーセン行こっ!」
狂「(リデルをつけてみるか・・・)悪いけど、僕も用事があるから。」
網「ええー。そんなぁ。クルークが来てくれなかったら、あたしたちは誰を頼ればいいの?!」
アミティが大袈裟に落胆する。芝居がかった口調が白々しい。
樽「クラス一番の秀才のクルークなら、景品取り放題なんだなー。」
タルタルもクルークに来て欲しいようだ。
狂「そ、そうかい。でも、僕は・・」
網「ねぇ。クルークゥ?いーでしょぉ?」
流し目で、ねだるような声を出すアミティ。
樽「クルークのテクは世界一なんだなー。」
タルタルも一生懸命よいしょしている。
狂「ふふん。そこまで言われたら、僕のグレイトな腕前を披露しないわけにはいかないじゃないか!」
クラスの秀才は、意外と乗りやすいようだ。
網「わぁーい、行こ、行こ。」
ワイワイと教室を出て行く三人。そして教室には残された一人。
裸「・・・・・・・・・・・。ちょ、ちょっと待ちなさいよぉっ。」
情けない声を出しながら、三人のあとを追いかけるラフィーナ。
そのころリデルは軽い足取りで保健室に向かっていた。
多少の不安はあったが、あのときの先生の
笑顔を思い出せばそんなことは吹っ飛んでしまう。
困っているとき先生はいつも親身に相談に乗ってくれた。
今回もきっと私を助けてくれる。先生が原因だけど・・・。
理「失礼します。」
保健室のドアを開けると木製の椅子がふたつ並べられ、
その片方に先生が座っていた。
先「じゃあ、そこに腰をかけて。」
その椅子は少し大きく、腰掛けると足が床に届かなかった。
先「今日はポポイもいないの。二人っきりでお話しましょう。」
なるほど、確かに先生の肩にはいつものヌイグルミが乗っていない。
先「その、早速本題なのだけれど。あの、正直言って欲しいの。
今、リデルさんは先生のこと、どう思ってるのかしら?」
理「えっと、幽霊さんの話を聞いてから、そのぉ、少し・・・嫌になったって言うか。」
ちょっと表現がきつかっただろうか。
理「その、あの、嫌いになったとかそんなんじゃなくって。」
先「うん。そうね。あんな話聞かされてしまっては無理も無いわね。」
少し困った顔をする先生。
先「まず、リデルさんはオナニーってどんな事か知っているかしら?」
理「え?まあ、一応・・・。」
リデルは本をよく読むほうなので、そのくらいのことは知っていた。
辞書で調べて意味を知ったときは、そんな単語は使うことは無いと考えていた、
【オナニー】:自身の性器を刺激し性的快感を得ること
声に出すの恥ずかしい言葉だと思っていたものを
今現在、先生が口にしたのには、多少驚いた。
先「じゃあ、オナニーしたことは?」
理「ありませんよぉ!そんなことぉ!」
むきになって否定する。
先「でも先生の事、少し嫌になったのは先生が
オナニーしてた事を知ったからなんでしょう?」
理「えぇ。まぁ・・・。」
先「じゃあ、オナニーがどんな事なのか分かってくれれば
きっとリデルさんも気に入ってくれんじゃないかしら。」
先生は椅子から立ち上がるとリデルのオーバーオールスカートの肩紐に手をかけた。
理「っ!」
肩紐を手で押さえるリデル。
先「大丈夫よ。リデルさん。」
先生はにっこりと微笑むとリデルの手をそっとどかした。
リデルの方も特に抵抗はしなかった。
先生が言うのだから本当に大丈夫のような気がしてきた。
スルリとオーバーオールスカートが床に落ちる。
リデルの下着が露になる。白地に緑のストライプ柄。
もちろん、椅子に座ったまま脱がすことができるわけはない。
リデルが自分から立ち上がったのだ。目を固く閉じている。
次にリデルは下着が腰からもも、膝へと移動していくのを感じた。
先「いいわよ、座って。」
言われるがままに椅子に腰をかける。木の感触が直接お尻に伝わってくる。
先「袖が邪魔ね・・。」
右腕の袖を腕まくりされたようだ。
先「じゃあ、始めましょう。」
先生の声が後ろから聞こえた。先生の腕がリデルの右腕をつかんだ。
つかんだといっても、軽く持っているような優しい持ち方。
その右手はリデル自身が嫌悪していたことを始めていた。
理「んぅ。」
ゾクリとするような、いままで感じたことの無い気分。
だが、次第にそれはなんとも例えがたい幸福感に変わっていく。
理「ん・・・んんっ。」
だんだんと右手の動きは早く激しくなってくる。
どのくらいの時間がたったのだろうか。リデルのその幸福感はもう、ひとつの限界を超えてしまいそうな程だ。
理「先生。先生ぇ・・・。」
先「ふふっ。リデルさん?」
驚いてリデルは目を開けた。
なぜなら、自分の腕を背後から操作しているはずの先生の声が正面から聞こえたからだ。
目を開くリデル。先生は先ほどの席に戻って、リデルに微笑みかけていた。
先「先生はとっくに手を離しているのだけれど?」
いままで、快感を与え続けていた右手はぴたりと動きを止めた。
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先「これで、おあいこね?」
服を着終わったリデルに先生が嬉しそうに問いかける。
理「え・・・ぇぇ。」
ばつが悪そうなリデル。
先「それじゃ、先生からの宿題。」
小さな手帳がリデルに渡された。
先「今日のこの出来事の感想をまとめてくること。」
理「そっ、そんな・・・。」
先「さらに、今日と同じ事をこれからは家で毎日すること。」
理「え?その、えっと。」
先「じゃあ、帰り道に気をつけてね。」
リデルの言葉を遮る先生。リデルの背中を押してドアの前まできた。
理「はい、失礼しました・・。」
入ってきたときと同じように律儀に頭を下げるリデル。
ドアが静かにゆっくり閉まる。
先「今日はいいもの見ちゃったわね。」
先生の脳裏に先ほどの少女の白い肢体が浮かび上がる。
先「いつもはおとなしいリデルさんがあんな・・・。」
行為に及んでいるときの少女の表情。唇から漏れる吐息。
くすぐったいような、はにかんだような・・・。
とにかく少女のすべてが愛おしかった。
先「いけない先生ね・・・。」
引き出しから猫の人形を取り出すと、慣れた手つきでローブをたくし上げた。
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それからリデルは毎日小さな手帳を持ってきて、こっそり先生に渡している。
狂「(こないだは結局リデルのこと調べられなかったし。
いつの間にか先生との仲も戻っている・・・・。)」
クルークはつまらなさそうにため息をついた。
網「リぃデぇルぅ〜。今日、遊びに行ってもいい?
新しいD・V・Dがあるんだけどー。」
樽「一緒に見るんだなー。」
理「あ、ゴメン。宿題やらないといけないから。」
鞄を肩にかけパタパタと走っていってしまう。
網「なーんかリデル最近付き合い悪いなー。」
樽「そもそも宿題は今日無いんだなー。」
狂「(やっぱり何かあるのか?)」
裸「あーr(ry」
網「しょうがないから、クルークんち行こうか。」
狂「まぁ、僕はかまわないよ。」
樽「じゃあ、行くんだなー。」
ワイワイと教室を出て行く三人。そして教室には残された一人。
裸「orz」