高校生を見習いなさい! 今回は、今季最終戦の女王決定戦。
この日は前日のサスペンデッドの残りと、第2Rが行われるという長丁場となった。
それだけに、女子プロの皆様はお疲れモード。なんとも覇気のないホールアウト後の表情となったのだ。
疲れていれば、だれしも機嫌が悪くなるもの。
ただし、プロゴルファーという職業上、コースを離れるまでは公人のはずだ。
その点、日本中が注目している女子高生プロの宮里藍や、
4年連続の賞金女王が決定している不動裕理などは、そんな気配をみじんも感じさせず、
スマイル、そしてスマイル。
ただし、対照的な一団がクラブハウス内のソファを占領していた。
通算2オーバーの木村敏美、通算4オーバーの肥後かおりなど、ところをわきまえず、
たばこをふかしながらのグチのオンパレード。
その光景たるや、まるでコンビニエンスストアの入り口でたむろする不良のようだった。
このトッププロたちが、不機嫌なのはそれなりのわけがある。
ホールアウト後には、ボランティアを慰労するパーティーがあり、それを待っていたのだ。
時間があるなら練習を行えばいいのに、たばこを吸いながら、時間をつぶすだけ。
それだけに、LPGA(日本女子プロゴルフ協会)に対して、「パーティーはもっと早くならないの」
という趣旨のクレームをつけたのだ。
強制ではないとはいえ、こんなイベントに参加するのは、当然のようにプロのお仕事の1つ。
それを自己中心の塊のような、前記したビッグネームのお歴々は、おわかりではないらしい。
そのクレームを耳にした小林大会実行委員長が駆けつけ、「あなたたち、何をいっているの」
といった言葉でチクリ。
それに今度は今年、世界殿堂入りした樋口会長まで加わり、一大騒動に発展してしまったのだ。
とはいえ、このビッグ2を前にしても、ソファから腰を上げようともしない。
密室ならともかく、だれでも目につく場所での一大バトルに、通りかかった者はみな、
目が…の状況となってしまった。
さすがに、宇都宮の某国立大のような「メス豚」発言は飛び出さなかったが、
まあ、それに近い言葉もしばしば。せめてもの慰めは、その場に宮里が居合わせなかったのが
不幸中の幸いだった。
もし、目撃していたら、きっと1日も早く米ツアー転向を決心していただろう。
女の園は本当に恐ろしい。
でも、不思議に思ったのは、これだけのパワーを本業のプレーで発揮したら−ということだった。