【シリーズ追跡】
■コイヘルペス感染の影響 移動制限に反発の声
○ニシキゴイ販売業者 風評被害で客足激減
○愛好家グループ 2年連続品評会中止
○インタビュー ワクチン実用化が課題
水産総合研究センター養殖研究所病害防除部長・飯田貴次氏
(2007年7月1日四国新聞掲載)
http://www.shikoku-np.co.jp/feature/tuiseki/388/index.htm ---------------------------------------------------------------------------------------
県は何もまちがったことをやっているわけではない。
そういう水産防疫制度の枠組みの中に「KHV病」を入れるよう強く働きかけたのは
ニシキゴイ業界自身ではないか。まったく自業自得だ。
KHV(コイヘルペスウイルス)による病気の「まん延防止と根絶」対策の方針を
改めない限り解決することはない、ということはもはや自明の理。
つまり、「特定疾病」制度から「KHV病」を除外して、現実対処をやれるように
しない限りは、この問題は永遠に「持続」「確保」されるということである。
>宮武地区長は、「感染しても行政に報告しない人が出る可能性がある。
>知らせると生き残っているコイも処分しなければならないからだ。
>実際にそんなうわさを聞いた。厳しい規制が、かえってまん延を招くかも」
>と指摘する。
業者の営業活動そのものが病気発生の根本原因になっていることに、まだ自覚が足らないようだ。
KHVフリー鯉を移動させることによって病気の発生が起こっているという状況に。
もうすでにまん延していて、報告がされてないということのほうが日常的である可能性が高い。
第一、実際に弱ってへい死することがあったとしても、それがKHV感染によって起こったという判別は不可能なのであるから。
「病気を起こさない」という「基本と原則」に一番忠実な対策は、唯一、
原因になる可能性のある「鯉の移動・流通」を極力控えるということは全く正しいことである。
それで不都合が生じるのであれば、KHV病に対する国の防疫制度を改めるほかない。