>>102 卵から孵化した後、他の場所で育成されたものと一緒にするようなことが一切なければ、
おそらく、KHVフリー(KHV感染未経験体)であるとみなしてよいものと思われる。
育成初期(満1歳あたりまで)の状況が不明ならば、KHVフリーであるとは言い切れない。
KHVに限らず、ウイルスに対する最大の防御は、初期の感染経験による免疫獲得である。
その意味で、KHVフリーで育成されてしまった個体ほど怖いものはないとも言える。
それは、しいて言えば、生まれてからすぐにクリーンルームでながらく育成し、まったく
免疫や黴菌への抵抗力をつけることなく成長させて、いきなりフィールド(外の環境)に
放つようなものである。
KHVフリーで育成するということは、KHVだけを選択して除外できるわけではなく、
ほかのウイルスにも感染させないように育成してしまうということでもある。
養殖生産者ならびに飼育愛好者は、そのことの意味を、もう少しよく考えたほうがいいと思う。