また出鱈目だ。
野良猫に愛の手を。
猫を終生飼育し「捨てない」、避妊・去勢手術をして「増やさない」、健康と安全に配慮して不必要に「命を絶たない」。
そんな基本的な考えのもと、東京都は、命ある猫を不要なものとして排除するのではなく、地域の問題としてとらえ、「飼い主のいない猫との共生」を進めている。
03年度までの3年間、20カ所をモデル地域に指定し、冒頭の公園と同様の「地域猫」活動を実践した。モデル地域で04年10〜12月に実施したアンケートでは、次のような結果が出た。
活動を知っていた178人のうち、59%が「良い対策」と答えた。35%の「方法がなく仕方ない」を加え、都は「94%が評価し、疑問視や反対の声は少なかった」と受け止めた。
活動前後の地域変化としては、「猫による迷惑が減少した」(複数回答で61%)が最も多く、「環境美化につながった」(26%)や「地域の交流が活性化した」(19%)など効果を実感する声が寄せられた。
これらを踏まえ、有効な解決策の一つと考えた都は今年4月、ほかの地域への普及を目指して、取り組みの流れや手順、モデル地域での実践例などをまとめたガイドブックを作った。
地域の講習会に都職員を講師として派遣したり、都の獣医師が一部の避妊・去勢手術を無料で請け負ったりする具体的な支援も本格化させている。