サンスクリット語について

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936名無しさん@3周年:2005/12/01(木) 13:39:35
>>935
ありがとうございます!
私事ながら、あえてそれをカタカナに直すなら、どのような表記にしたらよいでしょう?
937名無しさん@3周年:2005/12/01(木) 17:11:09
>>935
まあ934=936のような手合いは「アディカーラ」という読みを教えて追い払うとして、
adhikAraが西欧の法思想でいうような権利かっていうとかなり疑問だよね。
つまり「権利」っていうと、権力に対して、民が保護されている力っていう
ニュアンスになると思うが、岩波国語辞典によれば、もともと日本語でもこの言葉は
「権勢と利益」という権力者側の力の意味だったらしい(だから「権」「利」か!)
で、adhikAraをモニエルでひくと、authority; government, rule, administration,
jurisdiction; royalty, prerogative; title; rank; office; claim, right, especially
to perform sacrifices with benefit; privilege; ownership; property; (以下略)
ついでに荻原梵和じゃ「支配、統治、統御、権威、官職、地位、威厳、統治権、特権」
なんていう訳語が並んでるわけで、まさに権力者側の言葉ってわけだ。
文脈によってはそれが「権利」の意味に使われるかもしれないけど、
なんにも限定なしにadhikAra=権利っていうとヤバい気がするよね。
じゃ「権利」にあたるもう少しふさわしいサンスクリットの語ってあるのかなぁ。
すぐには思いつかないが、
西欧の思想に基づく言葉がサンスクリットにあるかっていうと、
ひょっとしたらあるのかもしれないけど、なくても不思議じゃない。
よく「××ってサンスクリットでなんていうの」って質問があるけど、
言葉にはその背景に独自の文化や歴史があるものであって、
単純に移し変えられるって思うと危ういよね。
938名無しさん@3周年:2005/12/01(木) 20:34:56
サンスクリットクオリティd
939名無しさん@3周年:2005/12/02(金) 05:27:34
補足すると、現代のヒンディー語ではこういうムズい学術語などを、
できる限りサンスクリットに由来する言葉(サンスクリットそのものか、
サンスクリット的造語法)で翻訳して取り入れてるよね。
そのヒンディー語では権利はadhikAraと書く。
もっともヒンディー語では末尾のaは読まないからアディカールだけどね。
その意味じゃサンスクリットで権利をadhikAraというというのは間違ってはいない。
たぶん権利に一番近い語なんだろうね。
ただ、古典サンスクリットの文献でadhikAraを権利の意味で使ったものが
あるのかどうかは疑問で、だからadhikAra=権利は「ヒンディー語で」とは
いえても「サンスクリットで」かどうかは疑問だし、
ヒンディー語にしたってadhikAraは権利以外に「権威、命令、所有」みたいな
意味でも使うという問題点を含むんだから要注意。
ま、英語のrightだって「右」や「正しい」の意味を含む多義語だけどね。
言葉って難しいね。
940名無しさん@3周年:2005/12/02(金) 10:25:17
>938,939
基本的には仰るとおりだと思う。
権利なんていう概念が元来の国語にあったのかどうかも疑問だし、
そもそも欧米語の訳語を作り上げて、その概念がわが国と国語に
定着してしまったといったタイプの概念って多いよね。

それで、「〜」って〜語で何っていうんですかぁ?という質問は、
「〜」という語彙の中心になる概念を〜語でなんと言うのか、
という質問ですよね。

逆に〜語で「・・・」という語彙が国語の「〜」と訳せるとは限らない、
ということなんだが、質問者は逆の関係が必ずしも成り立たないとは
考えていない、というところが危険なんですよね。
941名無しさん@3周年:2005/12/02(金) 10:52:44
そういう人って、日本語を逐語訳したようなあいさつして怪訝な顔されたりするのかな。
942名無しさん@3周年:2005/12/03(土) 12:11:28
あいさつっていえば、先日東京外語大の外語祭で『はだしのゲン』のウルドゥー語劇を見た。
うろ覚えだが、「いただきます」だったか「ごちそうさま」だったか(あるいは両方とも?)
そのまま日本語でやってたよ。ウルドゥー語にはこういうあいさつがないんだろうね。
このぶんだとたぶんサンスクリットにもないんだろうな。
「いただきます」のサンスクリット逐語訳ってなんだろう。
「私は食べましょう」でatsyAmi? こりゃ怪訝な顔されるだろうな。
943名無しさん@3周年:2005/12/03(土) 21:05:38
>941
bhojayAmi いただきます。
bhujyate ごちそうさま。
944名無しさん@3周年:2005/12/07(水) 17:19:41
あげ
945名無しさん@3周年:2005/12/09(金) 10:26:48
禅・・
946くみ:2005/12/11(日) 17:49:32
すみません、サンスクリット語で
「時」を表すカーラという言葉のスペルを教えていただけますか?

図書館で調べる時間が取れません。
くれくれですいません!
ご存知の方いらっしゃったらよろしくお願いします。
947名無しさん@3周年:2005/12/11(日) 17:51:29
kAla
948くみ:2005/12/11(日) 17:56:08
>947様

ありがとうございます。
ほんとにありがとうございます!
949名無しさん@3周年:2006/01/01(日) 00:03:20
謹賀新年
950名無しさん@3周年:2006/01/15(日) 22:43:27
ゴンダ文法で勉強中。
951名無しさん@3周年:2006/01/15(日) 23:08:35
ゴンダを使う人が今でもいたんだぁ。なつかすい。
952名無しさん@3周年:2006/01/15(日) 23:50:04
「今でも」って今の初心者はゴンダ文法使わずに何を使えっていうの。
953名無しさん@3周年:2006/01/16(月) 23:21:48
 あれ答えがついてなくて独習できんのだが。
954名無しさん@3周年:2006/01/17(火) 00:37:01
だから、どれなら独習できるの。
955名無しさん@3周年:2006/01/17(火) 11:33:41
ゴンダ文法の答えは以前は次のサイトで一般公開してたけど、
クレームがついたらしく今では会員限定になってる。
http://www.manduuka.net/sanskrit/index.htm
問題の答えがついてる点と、説明が親切な点では、
菅沼晃『新・サンスクリットの基礎』が独習むきだけど、
問題数が多くないのと、上下2冊になっちゃうのが難点。
ゴンダ文法の説明がわかりにくいときに併用する本としてはいいんだけどね。
956名無しさん@3周年:2006/01/17(火) 17:45:51
率爾ながら調べ物をして居て御伺い致し度き儀これあり。
アラビア語では「男色家」のことを「ルーティーluti(ルートの民)」と
呼ぶようですが、サンスクリット語では特に「男色家」ないし「男色者」
を指す語彙は無いものでありましょうか?
博識な方々からの御回答を鶴首致して居ります。
何とぞ宜敷うに御願い申し上げます。

957名無しさん@3周年:2006/01/17(火) 19:43:15
早い話が「ゲイ」をサンスクリットで何ていうかってことね。
958名無しさん@3周年:2006/01/17(火) 20:08:47
ワロタ
959名無しさん@3周年:2006/01/17(火) 22:25:01
「ゲイ」という現代的な言葉とは些か異なります。
古典サンスクリット語にて「男色家」を指す語彙があった筈
ではないかと愚考致しましたる次第。
序でにパーリ語でも、何というか分かれば、
お願い申し上げまする。
960名無しさん@3周年:2006/01/17(火) 22:54:19
>>956-959 そんなことは辞書を引けばすぐわかること。
辞書ぐらい見てから質問するように。

と言えば,実もふたもないから,まじめにレスするが
古典サンスクリットでは男色家のことを
guda-maithuna-kRt-(肛門使い)
puruSa-mehin-(小便野郎)と言う。

ただし,この語は古典文献には見られないらしく
モニエルの梵英辞典や荻原の梵和大辞典には出ていない。
961名無しさん@3周年:2006/01/18(水) 14:36:27
>>960
有り難う御座居ます。
と申し上げたいのではありますれど、
古典文献には見られないのに「古典サンスクリット語」の表記としても
宜しいのでしょうか?
それに、仕手たる少年愛者と受け手たる寵童との区別がつきませぬ。
日本の衆道でいう「念者」と「若衆」との区別は当然インドにもあった筈
で御座居ましょう?
そこの所を今少し区分出来ぬものでありましょうか?
962名無しさん@3周年:2006/01/18(水) 19:59:26
>>961
漏れも一瞬「古典サンスクリット」なのに「古典文献には見られない」という
ところにはひっかかったんだが、
たぶん960はこう言いたいんだよ。
(もっとも漏れは960ではないので誤解してるかもしれんが)

まず「古典サンスクリット」っていう意味は、
実はなんと「新しい時代のサンスクリット」ってことなんだ。
インドみたいに長い歴史を持つ国では、古いのにはさらに古いのがあってさ、
紀元前12世紀ごろ(年代は諸説あり)までさかのぼるヴェーダの言語があって、
広義に「サンスクリット」というとこういうヴェーダの言語まで含む。
一方、紀元前4〜5世紀にパーニニなどの文法家によって
文法が規範化されて以降のサンスクリットのことを「古典サンスクリット」といって、
狭義の「サンスクリット」というと古典サンスクリットのみをさす。
名前は「古典」だけどこのようにインドの歴史の中では「新しい」時代に属し、
この文法や語彙によってその後延々と、19世紀、へたすりゃ20世紀、いや現代までも
「古典サンスクリット」で文献が書かれているわけだ。

一方「古典文献」というのは、これは「古典梵文学作品」と称される、
せいぜい紀元6世紀ぐらいまでの文献をさしてるんじゃないかな。

だから960は、「古典サンスクリット」では〜というが、
6世紀ごろまでの文献には出てこない、と言ってるわけだ。
「古典」の意味が違うんだよ、たぶん。

もう一つの「仕手たる少年愛者と受け手たる寵童との区別」っていうのはパス。
963名無しさん@3周年:2006/01/18(水) 20:02:33
>962
詳しい説明ありがとう。納得できた。
B.C.10c以前のヴェーダの時代からA.D.12cのイスラム侵入までがインドの時代区分では
古代だものね。
964名無しさん@3周年:2006/01/19(木) 10:45:07
新約聖書、コリントの信徒への手紙・一の6章9〜10節に、

みだらな者、偶像を礼拝する者、姦通する者、男娼、男色をする者、
泥棒、強欲な者、酒におぼれる者、人を悪く言う者、人の物を奪う者は、
決して神の国を受け継ぐことはできません。

というのがある。
で、たまたまサンスクリット訳新約聖書が手元にあったので、
「男娼、男色をする者」ってところがどうなっているか見たら、
「男娼」も「男色をする者」もまとめて一語になっちゃってて、
puM-maithuna-kAriNaH(男と性交をする男たち)ってな説明的訳語になってて、
期待した割にあんまり面白くなかったね。

あと、新約聖書には、テモテへの手紙・一の1章10節に「男色をする者」
という語があるが、ここもpuM-maithunIと、実質同じ語だった。
965名無しさん@3周年:2006/01/20(金) 00:18:01
え〜〜っと…一応言っておく




腐女子乙
966名無しさん@3周年:2006/01/20(金) 12:51:27
古典期のサンスクリット語やパーリ語には、いわゆる「男色家」を指す
語彙は絶無なので御座居ましょうかのし?
受け手と仕手(タチ役)とでは当然ながら言葉が違うものと思うて居りましたが。

967名無しさん@3周年:2006/01/20(金) 15:17:02
966さんに逆に質問するけど、受け手と仕手とで「男色家」を指す言葉を
区別している言語って、たとえば何語なんですか。
968名無しさん@3周年:2006/01/20(金) 19:48:10
レズのタチとネコっていうのは聞いたことがあるが、
961の書いてる念者と若衆なんて初めて聞いたよ。
これって漏れが不勉強なの?
でも、タチやネコは検索エンジンでヒットするけど、
念者なんて全然ヒットせんぞ。
969名無しさん@3周年:2006/01/20(金) 19:49:58
俺も知らなかった あまり一般的な語彙ではないと思う
970名無しさん@3周年:2006/01/20(金) 22:05:30
誰でも知ってる語彙ですよ。
少しは日本語の勉強でも為されよ!



971名無しさん@3周年:2006/01/21(土) 09:11:01
>>970
知ってるのは男色家くらいです。
972名無しさん@3周年:2006/01/21(土) 22:27:41
ワロタ。もはや "専門用語" じゃないか 
いつもホモに囲まれて、そのへんの感覚が麻痺してるんだろう
973名無しさん@3周年:2006/01/22(日) 09:55:27
漏れたちにとってのサンディみたいなもんか。
もっとも漏れたちは「サンディなんて誰でも知ってる語彙ですよ」なんて言わんが。
974名無しさん@3周年:2006/01/22(日) 21:40:44
ジャーゴンってやつだな
975名無しさん@3周年:2006/01/22(日) 22:50:56
974もジャーゴン
976名無しさん@3周年:2006/01/23(月) 16:37:03
サンスクリット訳の新約聖書、去年、池袋ジュンク堂で比較的安かったので俺も買った。
何も読んでいないが。
977名無しさん@3周年:2006/01/23(月) 18:02:32
「サンダハンの入門サンスクリット」と言う本があったので
とりあえず買っておいた。分量は多いが内容自体はごく初級レベル。
読む必要もないので,今では本棚でほこりをかぶっている。

ところで「サンダハン」とは何のことかと思ったら
なんと saM-DAna-(結合)のことだった。
主格で saMDAnaM 「サンダーナム」と読むのが普通だと思うのだが
こんな読み方もあるのだろうか。
978名無しさん@3周年:2006/01/23(月) 19:56:03
>>977
をいをい。saM-DAna-じゃなく、saM-dhAna-じゃろ。
Dって書くと下に点のついた反舌音のdになっちゃうぞ。

で、まずdhaを「ダハ」というのは、ヒンディー語の音声教材を聞いても、
強調して発音してるときはそのように聞こえることもあり、まあ妥当。
それから、最後のaが脱落してるってのは、
サンスクリット語彙をヒンディー語として発音するときの普通の現象。
つまりはサンダハンとは、
サンスクリットのsaM-dhAna-のヒンディー語的読みなんだろうね。
979名無しさん@3周年:2006/01/23(月) 20:00:15
>>976
各国語の聖書は銀座の教文館でいつでも売ってるよ。
また日本聖書協会でも通販やってる。
http://www.bible.or.jp/main.html
サンスクリット新約聖書は次のページにあるように1575円
http://www.bible.or.jp/purchased/foreign11.html
980名無しさん@3周年:2006/01/24(火) 05:17:32
>>978 その本の発音の項目に(page.1)

 音    英語音    日本語音
 e   as a in gate    駅
 o   as o in hope    時

と,実にまぎらわしい説明がなされているが
これはサンスクリットではなくヒンディー語の発音なのかな。

ちなみに 漏れはヒンディー語をまったく知らん。
981名無しさん@3周年:2006/01/24(火) 09:09:49
>>980
これはわかんないね。
eがgateのaなら二重母音だけど、駅のエなら二重母音じゃないってことになる。
サンスクリットじゃeやoは(現実の発音はともかく)二重母音って説明するからね。
もっともこの本は、aiやauについては二重母音ってハッキリ書いてるね。
ヒンディー語ではaiやauは、口を大きく開けたeやoと説明するのが普通だから。
(ちょうどヒンディー語スレ
http://academy4.2ch.net/test/read.cgi/gogaku/992455985/l50
の一番最後でこの話題になってるよ)
ここはサンスクリット的な説明なんだろう。
……とすると、eやoを二重母音と書かないこの本の説明は間違いってことか。
982名無しさん@3周年:2006/01/24(火) 09:16:21
ところでそろそろ次スレたてなきゃね。
提案だが、次スレは「サンスクリット語、パーリ語について(2)」みたいに、
パーリ語を仲間に入れてもいいかい?
昨年2月末にパーリ語のスレがたったが、すぐに落ちちまったもんだからさ。
983名無しさん@3周年:2006/01/24(火) 16:19:29
>>981 ありがd
この本は 不可解な説明が多いので原文が間違えているのか
誤訳なのかどうも判然としなかった。

今後は心を入れ替えて、諸先輩方のご忠告どおり
辻文法とランマンをまじめに勉強しなおすことにするよ。
984名無しさん@3周年:2006/01/24(火) 17:30:26
仏教の言葉じゃないの?
985名無しさん@3周年