新ロシア語(負けドニア語とか禁止)

このエントリーをはてなブックマークに追加
348デイトリッパー@ ◆26ITYnNzy.c5
>>323の言うことは一理ある。
ロシア語だけやってる分には分からないが、ベラルーシ語をやってみるとそういう
ような現象に実際ぶち当たる。

ベラルーシ語にもいわゆるア弁現象がある。つまりアクセントのない o を a と発音する
訳だが、ロシア語と違うのは正書法でもそう綴ること。 
ロシア語письмо「手紙」は語尾 -o にアクセントがあり、ベラルーシ語でも
その位置は同じなのでпiсьмоとなる。
しかし露словоは前の o にアクセントがあるため、語尾の o は a となる。
ベ語でもそれは同じなのでсловаと綴る。
こう綴ると、ロシア語では単数属格か複数主格と同じになって非常に不便。
ロシア語では複数主格の方はアクセントが語尾に移動するので、結局混同は生じない。
ところでベ語словаは間違いなく中性名詞だが、複数主格形はなんとслóвы である。
これではもう完全に女性名詞と同じ扱いである。

しかし類似の現象は他にもある。例えばイタリア語には legno 「木材」なる男性名詞がある。
これとは別に女性名詞として legna 「たきぎ、まき」なる語が存在する。
後者の複数形niは、規則的な (le) legne の他に、そのままの形 (le) legna もある。
これらの元となったラテン語形は lignum 「木材、まき」であって、この中性名詞は複数主・対格
で規則的に ligna である。
この複数形が俗ラテン語で女性名詞単数形と誤認され、それを新たに女性名詞として
使い出したことがこれらの複雑な状況を産むことになった原因である。
イタリア語 uovo, braccio, labbro などのいわゆる「両性名詞」は、全てラテン語の
中性名詞に由来している。(ルーマニア語にも同様の名詞が存在する)