■ 新しい方式の調理用ウォーターオーブン
この100℃の水蒸気を、さらにヒーターで加熱して、300〜380℃の過熱水蒸気にし、
加熱調理に使用するオーブンがこの頃、流行っている。
ヒーターの輻射熱(放射熱)で加熱する従来のオーブンに比べると、
過熱水蒸気を接触させて加熱する方法はメリットが多いとされている。
例えば、とりのから揚げを天ぷら油を使わずにできるらしい。
■ 高温の水蒸気は危険 −熱を伝えるのが速い
サウナ風呂などでは温度が100℃前後のことはよくある。
中に入ってやけどすることはない。しかし、100℃の熱湯を浴びたりすると、大やけどである。
この理由を化学工学的に言うと、空気の伝熱係数が小さく、熱湯の伝熱係数が大きいためである。
これに加えて、サウナでは発汗による気化熱で体温上昇が抑えられることもある。
伝熱係数を比較すると、過熱水蒸気は、同じ温度の空気に比べて桁違いに大きい。
美浜原発で高温の水蒸気を浴びた作業員4名が死亡した事故があった(2004年8月)。
このときの水蒸気は140℃だったとされている。空気ならこんな危険はない。
同様に、オーブンの中の300〜380℃の過熱水蒸気を浴びると危険だが、
そのような危険はないように工夫されている。
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