ゆっくり霊夢は上下に振動しながら返事をする。ぷにぷにという音が聞こえてきそうだ。
「お前、ウザいよな。私は好きじゃない」
ゆっくり霊夢は頬を膨らます。
「ぷんぷーんだ。しってるもん!」
「だけど、嫌いでもない。……嫌いでも、なかったんだ…………嫌いでも…………」
「? ……どうしたの? おーい、しろくろどろぼー、どうしたー」
手で押さえていた魔理沙の首筋が温かくなるのを霊夢は感じた。
「…………魔理沙。早く仲直りしなさいよ。巻き込まれるのは、私は御免よ」
その言葉は、当てずっぽうで言ってるようにも、全部を見通した上で言っているようにも聞こえた。
「……わかってらぃ」