「放置した挙句にニンゲンを攻撃するとは驚きましたね」
「まさかココまで無能だとは………」
実験結果が思わしくない為か、皆の顔にも疲労の色が濃く滲んでいる。まるで朝飯以降なにも口にして居ないかの様な空腹感溢れる顔である。中には耐え切れずに腹を鳴らす者まで居て、事態の深刻さを物語っている。
「えー前回の報告どおり、生まれた直後の状態で森に放置しても、自身の生存に問題ないだけのサバイバリティーの獲得には成功しております」
「野生のレミリア種やフラン種との交戦記録でも勝率98%を記録しており、戦闘力・生存能力に関してはほぼ完成と言って差し支えないかと思われます」
報告をする男の視線は中を彷徨い焦点を結んでいない様に思われる。はやくなにかたべないとしんでしまうぞ。
「群の形成に関しても申し分有りません。移植したドス餡が十分に生かされているものかと」
ただ強いゆっくりと言うだけでは意味が無い。森に暮らすゆっくりを統率し、管理し、人間に危害を加えない様に教育する必要がある。
「一応群では人間に近づくな的なおきては有ったみたいですが……」