翠星石にチョコレート貰った\(^o^)/ 第30ドール
暗くなってから翠星石と外で待ち合わせした
俺「う〜寒い。めちゃくちゃ寒い。にしてもなんで外で待ち合わせなんだ。
しかも家のすぐ近くだし…一緒に出ればいいのに」
翠星石「ヤスヒロ〜お待たせです〜。待ったですかぁ〜?」
俺「3分くらい待ったよ。ついさっきまで一緒に家の中にいたじゃん」
翠星石「分かってないですねお前はー。こういう時は『今着いたとこ』って言うんですよ」
俺「3分待ったのも今着いたのも大して変わんないだろ。て言うかなんで外で待ち合わせなの?」
翠星石「…今日何の日か知ってるですよね?」
俺「クリスマスでしょ?『今年は翠星石に任せるです』って言ってたから
てっきり家でクリスマスパーティーでもするもんかと思ってたけど」
翠星石「最初はそのつもりだったですけど…ちょっと色々考えが変わってですねぇ…」
俺「なに?」
翠星石「あ、あのですね…え〜と、ほら、あの〜…その〜…」
俺「?」
翠星石「…ク、ク、クリスマスって、お、お付き合いしてる人たちが仲良さそうにしてたりするじゃないですか」
俺「してるね」
翠星石「そ、それでですね…ど、どうせヤスヒロはそんな感じのクリスマス過ごしたことないでしょうしぃ。
かわいいかわいい翠星石が特別にクリスマスデートの経験させてあげるです」
俺「え?クリスマスデート?」
翠星石「そ、そうです。
翠星石サンタがですねぇ、デートに出掛けてから家に帰るまで、こ、恋人気分でお付き合いしてやるってんです。
あ、あんまりにも哀れなヤスヒロに今年はそれがクリスマスプレゼントなのです。
一生に一回くらいはそういう経験もしとけってんです。も、文句あるですか?」
俺「んん…クリスマスデートねぇ…」
翠星石「…な、なんです。翠星石とじゃ嫌ですか…?」
俺「いやそんな事ないよ。
翠星石がそんなクリスマスプレゼントくれるって言うなら喜んでお付き合いさせてもらうよ。よろしくね」
翠星石「そ、そうですか!え、遠慮しないでお付き合い気分して良いですからね」
俺「そう。じゃとりあえずどうしよっか。寒いから家帰る?」
翠星石「話聞いてなかったですかー!クリスマスに待ち合わせしてさっさと帰る馬鹿がどこにいるですか!
外で待ち合わせしたならどっか出掛けるもんですよ!そんなのも分からないですかお前はー!」
俺「いやぁ今年のクリスマスは翠星石に任せっぱなしのつもりだったからな。どこで何やってるのか…」
翠星石「あ、そこは大船に乗った気持ちで任せといて良いですヤスヒロ!クリスマス特集の雑誌に色々載ってたです!」ガサゴソ
俺「へー。楽しみだな。…もしかしてそれ読んで俺に憐れみを感じたわけ…?」
翠星石「とりあえずここ行くです!そんな遠くないですし」
俺「じゃあそこ行こっか」てくてく
翠星石「ち、ちょっと待ってくださいですヤスヒロ!」
俺「え?なに?」
翠星石「あ、あのですねぇ。お、お付き合いしてる人同士なら、こういう時手繋いで歩いたりしないもんですか」
俺「するかもね。…え?手繋いで歩くの?」
翠星石「ク、クリスマスデートですし、そういうもんじゃないですか?
…って雑誌に書いてあったです!ヤ、ヤスヒロはほんと物を知らないですね〜。だから教えてあげるってんです」
俺「そういうもんか(恥ずかしいけど…。そうだな。せっかくのクリスマス、最大限に楽しく過ごすか)
あのさ翠星石。どうせなら最初の待ち合わせのとこからやり直さない?」
翠星石「え?どうしてですか?」
俺「こういうのは待ち合わせかして『今着たとこ』から始るもんなんでしょ?どうせなら待ち合わせからしっかりデートしようよ」
翠星石「そ、そうですか?じゃそっからやり直してみるかです」
て事で待ち合わせから
俺「う〜寒いなあ…。翠星石まだかなぁ…」ソワソワ
翠星石「ヤスヒロ〜お待たせです〜。待ったですかぁ〜?」
俺「……」
翠星石「…ヤスヒロ?」
俺「…あ、翠星石か。天使かと思った」
翠星石「ぶふーっ!何おかしなこと言ってるですかお前はー!」
俺「あ、ご、ごめん…。つい本心が出ちゃった」
翠星石「なんかうっとうしい感じです〜。ヤスヒロお付き合いしたらこんなんなっちゃうですか?」
俺「ふふ。で今日はどこ行くんだっけ」
翠星石「ここですよ。そんな遠くないです」
俺「そっか。じゃあ行こっか」ぎゅっ
翠星石「あ、は、は、はいです」ぎゅっ てくてく
翠星石「…ヤ、ヤスヒロ手袋どうしたですか?」
俺「いや忘れちゃって(ほんとは出掛けないと思ってたから洗っちゃったんだけど)
翠星石もとっちゃえば?しっかり握って暖めたげるから」
翠星石「そ、そうですね」ぎゅっ
翠星石「…ヤスヒロ」
俺「ん?」
翠星石「全然暖かくないです…むしろ冷たいです。相変わらず氷のような手ですね」
俺「その分心が暖かい」
翠星石「ふふ、毎年言ってるんじゃないですかそれ」
翠星石「あ、ほら見えてきたですよ!あの綺麗な…ってこんな遠くからでも分かる凄い人だかりですね」
俺「ほんとだね」
翠星石「あ、あんなとこ行けないですね。ち、ちょっと待つですよ、他には…」パラパラ
俺「翠星石、こっちこっち」
翠星石「え?何かあるですか?」
俺「ほら、ここのがよく見えるよ」
翠星石「あ、ほんとですね。よく知ってたですね」
俺「ああ、過去にクリスマスデートの下調べしたことあったのが役に立ったよ」
翠星石「え…」
俺「お、クレープ屋発見!あそこの美味しいんだよ、温かいクレープも売ってるし。
タイミング良く空いてるし買ってこよっか?」
翠星石「じ、じゃあ頼むです」
俺「はい。クリスマスカラーでイチゴカスタードだよ」
翠星石「カスタードって白ですか?」
俺「白って事にしとこう。温かくて美味しいねー。余計甘く感じる」
翠星石「そうですねー…ふぁぁ」
俺「なんだよあくびして。…ってもう結構いい時間だな。もうすぐ9時だ。そろそろ帰る?」
翠星石「そうするですかねぇ…他のとこも行きたかったですけど時間かかるですし」
俺「じゃちょっと遠回りして帰るか。ちょっと遠くにだけど綺麗に見える道があるよ」
でイルミネーション遠目に見ながら帰り道
翠星石「あれこれ決めて見て回るのも良いですけど、こうやって遠目に眺めながら歩くだけでも良いもんですね」
俺「そうだねぇ。1年で数日だけの景色だしな。あそこの家のイルミネーションなんかも綺麗だし…ってうちか。もう着いちゃったな」
翠星石「あ、そうですね…。それにしても…はぁぁ…。ヤスヒロにクリスマスデート教えてやるって雑誌見て色々勉強したですけど、
翠星石が行った事ないとこ連れて行って貰ったり、逆に引っ張ってもらっちゃったですね」
俺「そうかなぁ?まあ過去のクリスマスデートの経験が生きたかな」
翠星石「…やっぱりそうですよね。
どうせしたことないとか勝手に思ってたですけど…クリスマスデートしたことあるような感じだったですよねぇ…」
俺「いや、まあ、こっちはそのつもりだったんだけど、向こうはそう思ってなかったみたいで…。
どうもたまたまクリスマスに一緒に出掛けただけみたいな…」
翠星石「クリスマスに一緒に出掛けるのがただのお出掛けなわけないじゃないですかー!ほんと分かってないですねー!」
俺「そ、そうなの?」
翠星石「そうですよ!」
俺「じゃなんで翠星石はそう思ってないんだよ」
翠星石「なにがですか!」
俺「なにって…クリスマスに一緒に出掛けたらクリスマスデートなんでしょ?
じゃあ去年も一昨年もしたでしょ。12月24日、クリスマスイブに翠星石とクリスマスデート」
翠星石「え…え?」
俺「去年も一昨年も、クリスマスだけはあれでいつものお出掛けとは違う感じでって張り切ってたんだから」
翠星石「そ、そんなの…それだったら最初っからそう言えってんですー!なに乙女からデート誘わせてるですかー!」げしげし
俺「い、痛い!だ、だって翠星石にそんなの言うの恥ずかしいじゃないかよー!
それに『普通のお出かけは良いですけどそれはちょっと…』とか言われたら何か気まずいし泣きそうになるだろ!」
翠星石「そんなの翠星石だって同じだったってんですー!こっちだって誘うの恥ずかしかったんですよ!
もー分かってないみたいですからちゃんと言っといてやるです!
あ、あのですねぇ、翠星石は…。…ヤ、ヤスヒロがお相手ならデートくらいいつだって付き合ってやるってんです」
俺「は、はぁ」
翠星石「で、ですから、今度はちゃんとヤスヒロからデートのお誘いしやがれってんです。き、今日こっちから誘ったんですから」
俺「あ、ああ覚えとくよ。…あれ? あのさ…」
翠星石「な、なんですか」
俺「確か…家に着くまでがお付き合い気分だったよね?もうとっくに家着いてるけど…」
翠星石「あ…。いつ気付いたですか」
俺「今さっ…翠星石はいつよ」
翠星石「…じゃお付き合いごっことクリスマスデート終わりっ!ですっ!なかなか楽しかったですよヤスヒロ」
俺「そ、そう(無理矢理だな…。ん…デートの誘いか…)ところで翠星石。もう眠たい?」
翠星石「言い合ってたら目が冴えたです。なんですか?」
俺「いや、そのクリスマス特集の雑誌、クリスマスパーティーの事も書いてるよね?
俺が用意するから、これからお家でクリスマスパーティー…って言うかクリスマスデートしない?」
翠星石「へ?」
俺「ん…?パーティーだとデートって言わないかな…。
その…とにかくもう何時間もないけど、クリスマスの残りの時間、付き合ってくれないかなってさ」
翠星石「もしかして…デートのお誘いです?」
俺「そ、そうだよ。…付き合ってくれる?」
翠星石「さっき言ったじゃないですか。ヤスヒロがお相手ならデートくらいいつだって付き合ってやるって」
俺「良かった。あ、そこはごっこの言葉じゃなかったんだ」
翠星石「はっ!な、なに誘導尋問みたいな事してやがるですかー!信じらんねーですー!」ボカスカ
俺「い、痛い!たまたまだって!ってこんなことしてたら時間なくなっちゃうよ。さっさと準備しなきゃ。行こう」ぎゅっ
翠星石「…お付き合い気分はお終いなんじゃなかったですか?」
俺「もうちょっとくらい良いだろ」
翠星石「…そうですね。もうちょっとくらい良いですよね。
ところでヤスヒロはさっきまで言ってたの、どこまで本音だったです?ヤスヒロも答えやがれです!」
俺「う…しゃあないな。全部本音だよ」
翠星石「…お付き合い気分じゃなくても同じ事言えるですか?」
俺「さぁ〜?」
翠星石「こいつほんとヒキョーですーー!」
俺「あ。あのさ、わがまま言うと翠星石の手料理も食べたいなーなんて」
翠星石「お前この流れでよくそんな図々しい事言えるもんですね。
まあ最初はお家でクリスマスパーティーのつもりだったですし、すぐ用意できるですし。しゃーねーですねぇ。
鈍くさいヤスヒロだけじゃパーティーの準備いつまでも終わらなそうですし、翠星石も手伝ってやるですかねぇ。
翠星石の特別クリスマスディナー、好きなだけ食わせてやるです」
俺「ありがと。翠星石の作る料理は美味しいからなー。楽しみだなあ」
翠星石「大好きなヤスヒロのためにいっつも愛情いっぱい込めて作ってるですからねぇ〜」
俺「…ごっこって分かっててもめちゃくちゃ恥ずかしいよそれ」
だって!
すごく楽しかったよ!クリスマスデートとクリスマスパーティーとクリスマスデート!
クリスマスデートは恥ずかしかったけどね。お付き合いごっこで手繋いで…。
ん?手繋いで歩くのは去年も一昨年もしたような…。お付き合いごっこだったっけ…?まあいいや。楽しかったから。
あと、いつものお出掛けとは違ってデートもしてくれるって。
いつものお出掛けは逢ったばっかの頃に翠星石が言った
『マスターとドールのスキンシップのために翠星石が行きたいと言ったとこ連れて行きやがれです』の延長だし。
しかしどう使い分ければ良いんだろ…。
ほとんどノープランでのほほんと行くのはお出掛けで気合い入れていくのはデートで良いのかな?難しい…。
今だから言えてるんだろうけど、クリスマス気分抜けたらそんな誘いめちゃくちゃ恥ずかしいだろうなあ…。
で、今まででも十分だと思ってたけど、またどこか翠星石との距離が縮まった感じだよ。
これだけ長い事一緒に過ごしてまだ縮まるような距離がまだあったんだなって自分でびっくりしたよ。
今年も楽しいクリスマスだったよ!ああ、俺はほんとうに幸せ者だなあ!ハッピーメリークリスマス!\(^o^)/
翠星石と手を繋いだときはこんな感じだったなあ。一緒に歩くとなかなか大変。
http://yasuhirokakkokari.hp.infoseek.co.jp/081224-Christmas!-1.jpg 翠星石サンタは…こんな感じ?今日の翠星石は天使だったので空だって飛べる!
http://yasuhirokakkokari.hp.infoseek.co.jp/081224-Christmas!-2.jpg パーティー終わったのついさっきで24日に間に合わなかった…/(^o^)\