というわけで「兄妹」を読んでみた。それなんてエロゲ?を地で行く展開だった。
妹の名言をいくつか書き出してみよう。一応ネタバレ注意で。
「朝、目がさめると私、もう兄さんは起きたかな、と耳をすますんです。
なんのけはいもしないと、さっと起きて台所へ行って、火をおこして、
女中が起きるころにはお湯がぐらぐら沸いているように、兄さんが目をさましたら
すぐコーヒーを出せるようにしておくんです。」
「もし兄さんがいなかったら、私この世の中でなにをしていいのかわからないと思うわ。
私だって自分自身のためにもいろんなことをしてはいるんだけど、すべて兄さんのために
しているような気がするの。自分のためになにかしているときにも、いつも兄さんのことを
考えているんですもの。」
「私は半時間もじっとすわって兄さんを見つめていても飽きないんです。
あまり美男じゃないな、と思うこともよくあるけれど、兄さんを見ているだけでとても楽しいの。」
「いつまでも兄さんのお世話をするわ、いつまでも、ずっと。―――このちょっと先にも
おじいさんとおばあさんの兄妹がいっしょに暮らしているけど、私ときどき冗談半分に
考えるの、自分もあんなに年をとってしわだらけになったら、でもああしてふたりいっしょに
暮らしてさえいたら、なんて。」
「私ほど兄さんを愛しているものはいない。これほど愛することはだれにもできない。」
ゲーテって時代の最先端(;´Д`)