映像の世紀のガイドライン　第八集

私はこの目で見てきました。
本屋では、公然と半身優勝を前提にした本が売られています。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――野球実況の語録より

あのころ、人々はまだ疑うことを知らなかった。
コシのある咽ごし、荒々しい男らしい茹で方・・・。
断水は三週間――台風が来れば息もつかぬうちに、すぐ終わる。
大した犠牲を出すこともない・・・。
私たちはこんなふうに、2008年の断水を単純に思い描いていた。

　クリスマスまでにはうどんが茹でられる。

讃岐人たちは、笑いながら店主に叫んだ。

　　　　「うどん！」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　来店した讃岐人作家
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―――――――――――――――――
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　昨日のうどん　より

麻生よマイクをとれ　さあ　すぐ国会へ行け
君の支持者を喜ばせてやれ　いい代議員を持ったと
あの国会議員たちにも言ってやれ　泣いたりせずに誇りに思えと
小沢へこう伝えてやれ　今から僕らが行くと

私はこの目で見てきました。
香川の食堂では、公然と茹られたうどんが売られています。
数百万もの人間が、渇水で残酷なほどゆっくりと死を迎えているのです。
今、我々は一人になって考えるべきです。
うどんを食べながら黙って見ていることが、はたして許されるのでしょうか。
香川の凄まじい渇水は、刻一刻と近付いています。
もう一刻の猶予もないのです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――ナンセンの語録より

二次元。それは日本中のオタのあこがれだった。
「二次元に行けば、もう何も恐れることはない。途方もない自由が約束されている」
私はそう聞かされて育った。
初めて二次元に触れた時の事は、今でも鮮明に覚えている。
549本のエロゲとと45本のアニメで見上げるような世界が創りあげられていた。
「現実が迫ってくるとは言わせないぜ」とでも言わんばかりだった。
私は感動した。世界を思い通りに動かせているのだから。
　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　――ディスプレイの前で倒れていた男の手記より

私は、繰り返し次のようなボードを読んでいた。
「自民党政権成る。麻生太郎とうとう首相のいすに」

私の傍らの一人の紳士が、私に語りかけてきた。
「なぁ、坊や。君は誇りに思っていいんだぞ。我々は偉大な時代に生きているんだ」
私も、そのように感じた。自民党の人気の増大に、私達は感嘆の念を抱いていた。
私達は、偉大な時代に生きていた。
そして、その時代の創造者、その保証人は麻生太郎その人であった。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――当時少年だった日本人の回想録より

何ということだ。
小沢は外国人に参政権を与えようとしている。
見境の無くなった政治家が権力をやみくもに行使するのを
国民達も阻止出来ない。

日本は沸々と沸き立ち、発酵しつつ、爆薬を用意している。
些末な憎悪や陰謀、個々の無数の苦悩が蔓延している。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――ある日本人　占領下日記より

まもなく紹介の声が聞こえたので、演壇に飛びあがり、息つく間も無く機関銃のようにまくし立てた。

　「民主党はそこまで来てる！我々は阻止しなければならない！
　　自民党に投票すること、それが民主党を阻止することです！
　　　よろしいですか？皆さんの投票する一票の一枚一枚が、一人の議員の命を救うのです！
　　一日も早い勝利を勝ち取ることになるのです！」

私は興奮して、あまりにも早口にまくし立てたので、とうとう演壇から足を滑らし、
転げ落ちてしまった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　麻生太郎
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――――――――――――
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　自伝　より

日教組とは、教員のための労働組合でもなければ、
授業構想を練ったり、教育の展望を描いたり、中立的な教育を考える組織でもない。
そんなお上品でおっとりとした、雅やかなものではない。

日教組とは日本の教育のガンである。
一つの公務員の団体が政治活動を行う、激烈な行動なのである。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――中山成彬選集より

にちゃんねるだなあ、っておもう・・・

選挙前だからな
国士様(笑)が必死だ

進歩のない党は決して勝たない、負けて目覚めることが最上の道だ。
自民党は民意という物を軽んじ過ぎた。
業界の利益や利権にこだわって、真の民意を忘れていた。
敗れて目覚める、それ以外にどうして自民党が救われるか。
麻生はその先駆けとなるのだ。
日本の新生にさきがけて散る、まさに本望じゃないか
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――解散総選挙時　幹事長の言葉


工作員は自らが正しいと思う道、つまり、党益を基にして戦っていました。
それは戦士の道。降伏はありませんでした。
全く抜け目の無い反論に直面しても、なお諦めようとしない工作員。
実際に彼らと話してみなければ、とても理解出来ないことです。


町村派の誰かを大臣に任命すれば、その男は必ず失言を爆発させて、
自分自身はもちろん、内閣まで総辞職することになるのです。
私達にとっては全くありえないことでした。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――民主党員の回想より

ニクソン
　「さて、例えばここに>>927-928のような人物がいて、
　何度も何度も「国士様(笑)必死だな」と言います。
　ところ実際は、民主党は外国人に参政権を与えようとし、
　日教組は実際に教育の癌です。
　このような政党が政権政党になったとき、日本の尊厳はどうなるのでしょうか。
　当然、地に落ちてしまうでしょう。」

ケネディ
　「私はやはり公明党が危険性では一番だと思います。
　あなた自身外国人参政権の危険を認めたではありませんか。
　あなたはフルシチョフとの討論で、公明党は今の政権政党だが、
　外国人参政権を主張していると言ったはずです。
　私は住民の『sageもせずに必死だな空気嫁』の感情の方が外国人参政権なんかよりずっと重要だと思いますが。」

二大政党の一つと言われ、最も多くの参議院議員を持つ民主党の小沢一郎。
創価学会公明党の太田昭宏は、政界屈指の組織力を誇っていた。
政権を担って間もない自民党の麻生太郎は、新たな議席獲得に野心を抱いていた。
こうして、永田町は一触即発の状況にあったのだ。

あの頃、代議士達はまだ疑うことを知らなかった。
ロマンに溢れた公約。荒々しい男らしい演説。選挙戦は3週間。
立候補すれば息もつかぬうちにすぐ終わる。大した犠牲を出すこともなく。
私たちはこんな風に2008年の衆院解散を単純に思い描いていた。
クリスマスまでには国会に帰って来る。
新しい立候補者たちは笑いながら支持者に叫んだ、クリスマスにまた！と。

大掃除をするにはもう少しの時間がかかるが、政治ネタはもはや終わりだ。
これからの問題はクリスマスだ。
口を酸っぱくして説明をしても、ガ板民にはこのことが分かってもらえないのだ。

−−衆院解散前　チャーチルの発言

元ファイルの名前までしっかりと隠すZIPファイルは
それぞれ32文字のPASSで固められていました。
エロ画像を入手し、ディスプレイに表示したいと願う哀れな毒男は、
まず64文字の入力に没頭しなければならないのです。
でも完了するのは、解凍だけ。
その後も恐るべき峠が続く。分割ファイルの結合という峠。
続いてテキストバイナリ変換や入れ子圧縮の解凍。デリケートな作業。
果てしなく続く解読を終えてJPEGファイルを開いてみると、
あらわれるのは幾重にも重なるファイルの偽装の砂嵐。

初めて永田町に着いた時の事は、今でも鮮明に覚えている。
議員会館公明党フロアで、眩いばかりの後光を放つ高徳の議員達が、しょうみょうを唱えていた。
「この俺達の集票能力が見えないとは言わせないぜ」とでも言わんばかりだった。
私は感動した。与野党を思い通りに躍らせているのだから。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――作家Ｅ・ファックスの手記より

この夏、僕は実況板で規制の被害にあった。
秋を迎えた今、僕は同じ規制の別の被害に直面している。
今度はガイドライン板で。
僕たちは実況板で組織化された規制強行勢力に直面したが、
その状況はガイドライン板でも変わらない。
わが2chの管理者によれば2chとは日本の底辺ないし負け組が要請する一定の悪ふざけを生み出す掃き溜めだというのである。
そして荒しの自由を許せば現状が改革されかねないところから、
2chは荒しを規制せざるを得ないという。
それは暗澹たる光景といっていい。だが08年前半の長い無関心時代を経てきた後、
今や住人たちは疑問を発するにとどまらずその回答を自ら実行するまでになってきている。

マリオ・サヴィオの書き込みより

我々はこの凍てつくような寒さの中で、一歩一歩最終目的に近づいてはいるが、
全部隊は物資の補給困難な状況で苦しんでいる。

燃料が無ければトラックも動かない。
寒さのため、テレスコープ照準が役に立たなくなった。
一個連隊につきおよそ500人ずつが既に凍傷によって失われている。
寒さのため、もはや機関銃は発射不可能となり、
我が方の37mm対戦車砲も、ソ連のT34型戦車に対しては無力なことも分かった。
我が歩兵部隊の戦闘価値もこれで終わりだ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――機甲師団も役立たずになった事には触れないグーデリアンの回想記より

2008年のソウルのせわしなさは、ヒステリーの一歩手前とでも表すべきものだった。
かくの慌てふためく街にあっては、たゆまぬ努力など一文の値打ちもない。
というわけで、「成長」という言葉がからかい半分に使われ始めた。
それまでの数年思い描いていた隣国との経済的対等、この夢は全て露と消えた。
私の得意先の企業は、為替変動でに500万ドルばかり損をして倒産していたし、
私のテーブルまでやってきて、挨拶したり、あるいは挨拶し忘れたりする給仕頭達は、
考えてみれば、私などより遙かに不幸であった。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――ヨン・チョンイル　「マイ・ロスト・シティー」より 【映像の世紀21】

「私たち下院議員はその時、皆喝采を上げた。
　合衆国を巨大なカジノとしか思っていない富豪どもに、
　これ以上我が選挙民の血税を好きにされてたまるか。
　……その熱い正義感は、共和党議員も民主党議員も、
　等しく胸に抱いていた。
　我々は勝った。タックスペイヤーに支えられた立法府は、
　ホワイトハウスやウォール街に正義の鉄槌を下したのだ。
　議場に響いた合衆国国家は、民主主義の凱歌であると、
　その時私たちは、誰一人疑わなかったのだ」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ナンシー・ペロシ

ウォール街の連中を税金で救いたくはない。中小企業は救わないのに金融機関なら救うのは納得できん。
http://warasoku.blog18.fc2.com/blog-entry-612.html

「ニューヨーク市場はもはや市場ではない。
怒号と不安がもうもうと立込め、一寸先も見えない。
漆黒の無間地獄のようだ。
それは身を切られるように苦しく、殺伐として耐えられないので、
銀行経営者でさえJFK空港へ飛び込み、必死で国外にたどり着こうとした。
企業経営者はこの地獄から逃げ出す。
どんなに硬い意思でも、いつまでも我慢していられない。
投資家だけが耐えるのだ。神よ、なぜ我等を見捨てたもうたのか。」
　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――ある投資家の手記より

「…大統領の表情はひきつり、目は苦悩のため、ほとんど灰色に見えた。
　彼は、恐慌を引き起こす色々な誤算について語った。
　
　我々が戦いたくないのと同様、議会も戦いたくないのだ。
　市民は税金の投入を望まないし、我々は市場の混乱を望まない。

　しかもなお、ここ数日来の出来事が今後も続けば、
　恐慌は全人類を巻き込み、世界を破壊してしまうだろう。

　大統領を一番悩ませ、市場の見通しを恐ろしい物にしたのは、
　アメリカと、全世界の投資家が死んでいく幻影であった…。」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――放る損の回想より

何ということだ。
ソマリア人達は船舶にに海賊行為を働いている。
見境の無くなったソマリア人達が武力をやみくもに行使するのを
韓国海軍も阻止出来ない。

ソマリアは沸々と沸き立ち、発酵しつつ、33台のT-72を用意している。
些末な憎悪や陰謀、無数の海賊が蔓延している。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――船員ジャン・コクトー　インド洋航海日誌より

これがウォール街だ。
かつてのエリートの８０％は失職したままだ。
銀行は公的資金に飢えている。　
ウォール街にあるのはテナント募集のポスターばかりである。

一方、こちらはワシントン。
ここにはポスターは無い。
そのかわり、議場には怒号があふれている。
これが、本当に自由な政治の末路である。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――映画「二つの都市」より

「私はもはや学科の一員ではない。
大学にはイケメンとスイーツがもうもうと立込め、一寸先も見えない。
太陽に照らし出されたリア充の巣窟のようだ。
それは焼けつくように熱く、殺伐として耐えられないので、
ブサメンでさえ画面へ飛び込み、必死で二次元にたどり着こうとした。
キモメンはこの地獄から逃げ出す。
どんなに硬い意思でも、いつまでも我慢していられない。
不器用なキモメンだけが耐えるのだ。神よ、なぜ我等を見捨てたもうたのか。」
　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――あるキモメンの手記より

何ということだ。
野田担当相はこんにゃくゼリーに禁止しようとしている。
見境の無くなった消費者庁が権力をやみくもに行使するのを
こんにゃく農家達も阻止出来ない。

こんにゃくは沸々と沸き立ち、ゼリー化しつつ、魅力的な舌触りを用意している。
些末な憎悪や陰謀、個々の無数の思惑がこんにゃくゼリーを禁止しようとしている。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――こんにゃくゼリー愛好家ジャン・コクトー　こんにゃく畑日誌より

ウォール街の経済環境が悪いのは、議会の責任だ。
株式市場をかじるネズミ、投資家の資産を横取りするゴキブリ、みんな議会の責任だ。
まずい食料がものすごく高いのは、議会の責任だ。
すべては連邦議会が悪いのだ。

わが政府は金融市場至上主義者と呼ばれている。
我々が実体経済と同等どころか実体経済より優れていると説くからだ。
そう、実体経済より優れているのだ。
言うまでもないことだが、金融市場は実体経済より優れているのだ。
取引される金額を比較してみよ。
投資家の腹は黄金のように輝いて見える。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――プレジデントＸの演説より

ハーレムの住宅環境が悪いのは、政府の責任だ。
子供をかじるネズミ、市民の税金を横取りするゴキブリ、みんな政府の責任だ。
まずい食料がものすごく高いのは、政府の責任だ。
すべてはアメリカ政府が悪いのだ。

わが政府は我々を貧困層と呼ぶ。
我々が金持ちと同等どころか金持ちより搾取されているからだ。
そう、金持ちに搾取されているのだ。
言うまでもないことだが、我々はサブプライムローンで家を奪われたのだ。
保護の手厚さを比較してみよ。
資産家どもは25万＄も預金が守られ、さらに減税の恩恵を受けるやがる。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――ホームレスＸの演説より

>>946が大統領だ。
頭脳のの８０％は眠ったままだ。
スタッフは各種作業に追われている。
ホワイトハウスにあるのは次期大統領選のポスターばかりである。

一方、>>947は低所得者。
ここにもポスターがある。
見渡せば、街中には次期大統領選のポスターがあふれている。
これが、本当に自由な投票の呼びかけである。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――映画「一つのテンプレによる二つのレス」より

>>945
私はこの目…ではなくニュース経由で何十（？）という子供や老人の喉が、
蒟○畑にふさがれていたのを知った。彼らは、金の亡者どもに殺されたのだ。
子供と老人の涙が、私の腹の中で煮えくりかえった。
殺人鬼マ○ナンライフとその一味には、その涙を、奴らの狼の血で償ってもらう。
正義感に燃えた消費者庁は、容赦しない。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　グルコの詩人　　マンナン
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―――――――――――――――――――
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「ごめんなさい、ホントは好きです蒟蒻畑」より

野田聖子たちが何をしました？
彼女らがしたことといえば、こんにゃく畑を目の敵にしてるだけ。
彼女は大臣先生とか言われて陶酔状態だったのよ。
あの女も矛盾してるわよ。
こんにゃくゼリーを禁止してもちを禁止しないなんて。

マンナンライフはもう、受身ではありません。
黙って大臣の言うことを聞いたりもしません。
今日の蒟蒻農家は力強い活気に溢れているのです。

我々は今さら、蒟蒻畑を危険物呼ばわりした大臣に憎悪の念を抱くつもりはありません。
これから先はモンスター大臣扱いして小馬鹿にしたい。
そう願っているだけなのです。

今でも企業が自分の言いなりになると思っている大臣の論理。
我々は断固これを否定します。

マンナンライフは大人に相応しい甘さ控えめで歯触りの良いゼリーを
自らの手で販路を切り開いて売っていかなければならないのです。

　　　　　　　　　　　　　――社長演説より/バンドン会議

今日は美しい天気。なのに、やっぱり、恐慌が始まった。
悔しいが、これには味方は手が出ない。買い材料がないのだ。
それをいいことに、あの恥知らずの鬼どもは株価をグッと下げ、好きなだけ損切りする始末だ。
日本か中国の資金援助を絶えずじりじりと待ち受けているのに、いっこうダメ……。
私達の上を飛び回っているのは、ただ、企業の赤い決算ばかりなのだ。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――ニューヨーク市民の日記より

ここは、ニューヨークのウォールという村です。
この村は、2008年に大恐慌によって完全に破壊されました。
その悲惨な記憶を忘れないために、今でも廃墟のまま残されているのです。

これは2007年9月の月曜日、
平和なウォール村の市場を写した、当時のホームムービーの映像です。

1年後の2008年9月、金融機関のほぼ全社がサブプライムローン関連損失の影響を受けました。

2008年から2014年にいたるまでの6年間、
世界は地獄さながらの不景気に覆いつくされました。

大恐慌は企業同士の戦いだけではなく
無関係の市民をも巻き込んだ凄絶な戦いでした。

映像の世紀、五回目の今日は
今世紀最初の悲劇となった、第二次世界恐慌をえがきます。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――山根基世ナレーションより

2007年9月はすでに平和じゃなかった

サブプライムショックは去年のお盆明けだからな

ソ連のニュース映画　1950（昭和25）年

ウォール街の命令で、証券会社の
投資家が米国下院を弾圧する

これが、あの名高い
「資本主義」と「自由」だ

マンナンが何をしました？
彼らのしたことと言えばフルーツ果汁に蒟蒻粉を入れただけ

あの「蒟蒻畑はヘルシーデザート」という表示も矛盾してるわよ
ヘルシーデザートなのに喉に詰って死ぬなんて

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゴ・ディン・ヌー夫人


咽喉に詰まりにくい蒟蒻畑を開発するにはもう少し時間が掛かるが、蒟蒻畑はもはや安全だ。
だが本当の問題は老人や幼児に蒟蒻畑を与えることだ。
口を酸っぱくして説明しても、消費者にはこのことが分かってもらえないのだ。

−−ヤルタ会談前　チャーチルの発言

あのころ、餃子像はまだ疑うことを知らなかった。
浜松の猛烈な追撃、カクテルの意味不明な売り込み・・・。
移動は三百米――玉掛けすれば息もつかぬうちに、すぐ終わる。
大した犠牲を出すこともない・・・。
ビーナスはこんなふうに、駅前の再開発を単純に思い描いていた。

　餃子人気は再び駅前に帰ってくる。

苔むした餃子像は、笑いながら市民に叫んだ。

　　　　「宇都宮駅西口でまた！」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　イキイキを批判した東西新聞記者山岡
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―――――――――――――――――
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　究極のメニュー　より

ルー「場中にダウが10000ドルって本当？」
ベーブ「ばかげた伝説のひとつさ　命を縮めるぜ」
ルー「ごもっとも」
ベーブ「場中に10000ドルは樹海行きになる」
ルー「当然ですね」
ベーブ「君だってそんなうわさ信じてないだろ？」
ルー「ええ…でも本当はいくらなの？」
ベーブ「9999！」

――　ベーブ・ルースとルー・ゲーリック

新興市場はもはや株式市場ではない。
取引中は　嵌めこみとナイアガラが濛々と立ち込め　含み益もできない。
炎に照らし出された巨大な炉のようだ。
それは焼け付くように苦しく　殺伐として耐えられないので
ヤクザでさえＦＸに飛び込み　必死に含み益に辿り着こうとした。
外資はこの地獄から逃げ出す。
どんなに固い意思でも　いつまでも我慢してはいられない。

個人投資家だけが　耐えるんだ。
神よ　何故われらを見捨てたもうたのか！

ここは、中華人民共和国の河北省石家荘市の病院です。
この病院は、2008年秋に、結石乳児によって完全に制圧されました。
その悲惨な記憶を忘れないために、今でも満床のまま残されているのです。

これは2007年 7月の日曜日、
平和な石家荘市の夏の一日を写した、当時のホームムービーの映像です。

一年後の2008年7月、メラミンに汚染されたミルクによって
無抵抗の乳児の3万人以上が被害を受けました。

2008年7月から2008年10月にいたるまでの4ヶ月間、
中国全土の小児科は地獄さながらの光景に覆いつくされました。

メラミンミルクは中国での被害だけではなく
全世界の市民をも巻き込んだ凄絶な混乱でした。

栄養の世紀、五回目の今日は
今世紀最大の食品汚染となった、メラミンミルク事件をえがきます。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――山根基世ナレーションより

どの学食でも、みな席や券売機に人が三重に折り重なって
あつまっていました。
私は恐ろしさで声も出来ませんでした。

リア充の集団が檻に詰め込まれた獣のようにさかっている。
その光景の悲惨さ、熱気と悪臭、汚れ。
むずかるDQNが泣き叫び、それを懸命にあやす、娼婦のような女子学生。
ぼっち達がその騒音の中で、食べながら痙攣を起こしたり、
びくついたりするのです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――友人のいない学生の回想より

朝8時の新宿のせわしなさは、ヒステリーの一歩手前とでも表すべきものだった。
かくの如く浮かれ騒ぐ駅にあっては、たゆまぬ努力など一文の値打ちもない。
というわけで、「ご協力」という言葉がからかい半分に使われ始めた。
手っ取り早く列車に詰め込まれること、これが全てご協力である。
私の会社の同僚は、片道二時間ばかりかけて通勤していたし、
ドア前で立ったまま、居眠りをしたり、あるいは居眠りできなかったりするサラリーマン達は、
考えてみれば、私などより遙かに遠距離通勤であった。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――スコット・フィッツジェラルド「マイ・ロスト・シティー」より

アメリカのテレビや新聞は、日本の問題点は従業員を解雇しないことだと
何度も繰り返し報道している。 なんとばかげたことを言っているのだろうか。
リストラによって経済が活気づくなどということはありえないのだ。
日本人がすべきことは、経済の基本をしっかりと見ることだ。問題がどこに
あるのかをしっかりと見きわめなければならない。
５０年代から６０年代には、問題は供給の側にあった。だから、日本は海外
から技術や資本を取り入れ、 協調的な労使関係を通して、生産を飛躍的に
増大させた。それが、当時の日本がしたことだ。 そのようにして経済の基盤
が改善された。当時は需要の側に問題はなかったので、供給に的を絞れば
よかったのだ。 ところが、今は需要の側に問題がある。したがって、注意を
供給にではなく需要に向けなくてはならない。
もし日本が、ＩＭＦやハーバードの提案を鵜呑みにして人々を解雇するならば、
需要はさらに減少して、 事態はいっそう悪化するだろう。何度でも言おう。
日本は経済の基本に立ち戻らなくてはならない。 協調の精神や道徳的な
経済政策のほうが、利己的なそれよりもずっと優れているのだ。



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――ラビ・バトラの手記より

暴落の瞬間、辺りは真空状態の様に感じられた。
全てが死に絶えたように静まり返った。
そして猛烈に明るい金融政策。
僕はとっさに手で目を覆った。
だがまるでX線を浴びた様に指の骨が白く透けて見えた。
その後大音響と共に市場が激しく振動した。
耳を塞いでも取引の轟音が響き、頭が破裂しそうだった。
空を見上げると巨大なサブプライムが僕達ちょうどの真上にあった。
恐慌を知るまで僕は健康的で無邪気な17歳の若者だった。
しかし暴落の瞬間、僕は悪魔の存在を想い以前の自分では無くなってしまった。
この世は死の世界と幸福の世界からできている。それらは薄い膜で隔てられている。
僕はその膜を突き破り、死の世界を覗いてしまったのだ。

僕達は暴落の後前進し、強い不景気の中に入っていった。
この演習からまもなくして、僕の貯金は抜け始めた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――株式演習参加兵士の回想より

全面株安はとどまるところを知りません。
いま、我々の面前で各国の経済の死の悲劇が展開されています。
これは絶望による支配です。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　――イギリスのニュースフィルムより

阪神タイガースの歴史上、今シーズンほど喜ばしい期待に満ちたシーズンは無いと申せましょう。
我がチームの打者・走者が生みだし、投手陣が支えた勝ちゲームはセントラルリーグで一方的なものとなり、
2位巨人とのゲーム差は13まで広がり、贅沢の域に達しました。
阪神タイガースの現状は誠に満足すべきものであり、優勝に対しては楽観的な期待を寄せることが出来るでありましょう。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　――デイリースポーツ　7月頃の論説より