【水銀燈】嫌な女…のガイドライン 4【ブチギレ】

このエントリーをはてなブックマークに追加
22水先案名無い人
魔王「坊や!」
息子「…うそ!?」
魔王「驚いた? ククク…驚くに決まってるな あんなことがあったのだから」
父親「どうして…」
魔王「私、やっぱりかわいい坊やを連れにきた シューベルトが認めてくれた
    見ろ! 岸辺にはきれいな花が咲いているし、私の母が金の服をたくさん用意して待っているよ!」
息子「そんな…そんなこと」
魔王「今度こそ胸を張って言える 私は魔王、シューベルトの残した最高の名曲 よろしくな諸君♪」
息子「うそだ、魔王がぼくに何か言うだなんて…そんなこと」
魔王「どうして?」
父親「だってお前は日本語訳のセンスが並じゃない… 幻覚を見ているかわいそうな坊や…
    魔王の存在は認めたら息子が死んでしまう、お前は…枯葉が風にざわめいているだけだよ」
魔王「…やっぱりそうか 私のこと、ずっとそう思っていたんだろう
    魔王って聞いただけでDQ1の竜王みたいなベタなイメージしかないと」
父親「それは…関係ないだろ」
魔王「夜更けに闇と風の中に馬を走らせたのもおびえる子をひしと抱きかかえていることも
    私を哀れんでいただけ 上から見下ろして満足していたのだろう」
父親「違う…」
魔王「自分が上だと…適当に誤魔化して無視すればその内消えるだろうと
    そう思って私を笑っていただけなのだろう」
坊や「お父さん… お父さん… 魔王が…」
魔王「うるさい! …嫌な親子。少しばかり例えるのが上手いだけなのに
    たまたまたなびく霧が出ていただけなのに…
    私の存在なんて、お前にとっては古いしだれ柳の幹だった」
父親「それは違う! 私はせめて、館のもとで何とか息子を生き延びさせようと思って…」
魔王「それが私を馬鹿にしているといっているのだ!
    私の存在を認めてくれなかった!」
父親「…だってお前は!」
魔王「お前みたいな父と子、逃げられるわけがない!
    かわいい坊やを連れていくのは…私 誰よりも坊やを愛しているこの私…
    私の娘たちがもてなすのだ… お前をここちよくゆすぶり、踊り、歌うのだ…」
23水先案名無い人:2007/01/22(月) 08:23:24 ID:ueyEu5pv0
(魔王、父親を突き飛ばして息子を奪う)
息子「おとうさん、おとうさん!」
魔王「お前だけが坊やを可愛がっている?」
父親「返せ!」
魔王「抱きしめ 見つめ 息子を愛している?
    そんな幻想…打ち砕いてやる!  坊やを愛してるのは…」
(魔王、息子を力づくでもつれてゆく)
息子「魔王がぼくをつかまえる!魔王がぼくをひどい目にあわせる!」
魔王「本当に愛してるのは…   私だ!!」
(腕に抱えられた子はすでに死んでいた)
父親「ああぁ! ああぁぁぁぁぁ!! 馬を全力で走らせた…
    やっとの思いで館に着いたのに… ああぁぁ…」
魔王「クククククク フハハハハハハハ!」
父親「どうして…どうして……… 面白いくせに…」
魔王「……なんだと?」
父親「ガイドラインにスレが立つほど… 滑稽な詩のくせに」
魔王「!」
父親「世界の半分をくれ!!」
魔王「!!うおおおお!!! 父親ぁ!!」
(ピアノの音)
先生「何事にも潮時はあるというもの……」
生徒「先生!」
先生「音楽の授業中に君は眠りにつき、教科書のシューベルトの顔に落書き
    この時点での音楽の成績は終了しました。
    お楽しみは次の学期で…」
生徒「何を言っている? うっ!」
(成績が渡される)
母親「また2か!!」
生徒「くっ…」