美砂「桜子!」
桜子 「…うそ!?」
美砂「驚いた? ウフフ…驚くに決まってるわね あんなことがあったのだから」
桜子 「どうして…」
美砂「私、やっぱりヴォーカルだったの 赤松様が認めてくれた
見て! 40万以上する高見沢ギターもここに!」
桜子 「そんな…そんなこと」
美砂「今度こそ胸を張って言えるわ 私は柿崎美砂、でこぴんロケットのボーカル よろしくね桜子♪」
桜子 「うそよ、あなたがボーカルだなんて…そんなこと」
美砂「どうして?」
桜子 「だってあなたは捨てキャラじゃない… 初期の頃は転校させられる予定だった生徒…
私や夕映ちゃんは綾永らんにデザインされたキャラ、あなたは…私たちとは違う」
美砂「…やっぱりそうなの 私のこと、ずっとそう思っていたんでしょう
自分より劣るかわいそうな捨てキャラだと 」
桜子 「それは…」
美砂「優しい言葉をかけたことも手をかけてくれたことも
私を哀れんでいただけ 上から見下ろして満足していたんでしょう」
桜子 「違う…」
美砂「自分が上だと…自分は赤松様に愛されていると
そう思って私を笑っていただけなんでしょう」
桜子 「それは違うわ… 違う… 私は…」
美砂「うるさい! …嫌な女。少しばかり恵まれてうまれただけなのに
たまたまチーフアシの嫁に作られただけなのに…
私の存在なんて、あなたにとっては自分の価値を高めるだけだった 」
桜子 「違うわ! 私はせめて、合唱部で幸せに暮らせるようにと思って…」
美砂「それが私を馬鹿にしているといっているのよ!
私をチアリーダーと認めてくれてなかった!」
桜子 「…だってあなたは!」
美砂「あなたみたいなキャラ、ヴォーカルになれるわけがない!
ヴォーカルになるのは…私 誰よりも彼氏を愛しているこの私…
ヴォーカルになって彼氏に抱きしめてもらうの… 私を見つめてもらうの…」
(美砂、桜子を突き飛ばしてマイクを奪う)
桜子 「? …あっ!」
美砂「あなただけが赤松様に可愛がられた?」
桜子 「返して!」
美砂「抱きしめられ 見つめられ 赤松様に愛されてる?
そんな幻想…打ち砕いてあげる! 赤松様が愛してるのは…」
(美砂、マイクを力いっぱい握り締める)
桜子 「やめて!!」
美砂「本当に愛してるのは… 私よ!!」
(マイクが木っ端微塵に砕け散る)
桜子 「ああぁ! ああぁぁぁぁぁ!! 購買部で17万円で買ったものなのに…
ギャンブルで勝った食券を換金したのに… ああぁぁ…」
美砂「ウフフフフフ アハハハハハハハ!」
桜子 「どうして…どうして……… 最下位のくせに…」
美砂「……なんですって?」
桜子 「人気投票で… 最下位のくせに」
美砂「!」
桜子 「最下位!!」
美砂「!!うおおおお!!! 桜子ぉ!!」
(鐘の音)
亜子「何事にも潮時はあるというもの……」
桜子 「亜子!」
亜子「バンド編は亜子編となり、千雨も契約を締結
ライブは二ページだけ描かれて学園祭は終了しました。
お楽しみは次の展開に…」
美砂「何を言っているの? うっ!」
(二人が引き離される)
美砂「桜子!!」
桜子 「くっ…」