アンディ「テリー!」
テリー 「…うわおっ…誰お前…?」
アンディ「驚いた? フフ…驚くに決まってるわね あんなことがあったのだから」
テリー 「いったいどういうことだよてめー!」
アンディ「俺、やっぱり餓狼だったの 細井様が認めてくれた!見て! 睡眠学習の成果もここに!」
テリー 「ばかぬかせーっ!?」
アンディ「今度こそ胸を張って言えるよ 俺はアンディ、ジェフ・ボガードの養子 よろしくねテリー♪」
テリー 「なめんじゃねぇ…おまえはまだ狼じゃねぇ うろたえるんじゃねーっ!!」
アンディ「どうして?」
テリー 「だってお前初代以外は殆ど出番ないじゃない… 囚われの身のかわいそうな弟…
餓狼は最強の格闘家(おとこ)を目指す者の呼称、お前は…俺やジョーとは違う」
アンディ「…やっぱりそうなんだ 俺のこと、ずっとそう思っていたんでしょう
自分より劣るかわいそうな弟だと 」
テリー 「ばかぬかせーっ!?」
アンディ「優しい言葉をかけたことも「ぜったいだれにも負けねぇから!!」と約束してくれたことも
俺を哀れんでいただけ 上から見下ろして満足していたんでしょう」
テリー 「うげら」
アンディ「自分が上だと…自分は読者に愛されていると
そう思って俺を笑っていただけなんでしょう」
テリー 「なに…ィ!? こ… このやろう… なまいきいってんじゃねーよーっ!!」
アンディ「うるさい! …嫌な兄貴。少しばかり恵まれてうまれただけなのに
たまたま開発途中で設定が入れ替わっただけなのに…
俺の存在なんて、あなたにとっては自分の価値を高めるだけだった 」
テリー 「こ…こらこら〜!そら違うわよアンディちゃん! あたいはせめて、舞のもとで幸せに暮らせるようにと思って…」
アンディ「それが俺を馬鹿にしているといっているんだ!
俺を武闘家(オオカミ)と認めてくれてなかった!」
テリー 「よくおれの考えていることわかったな あんがいうおりこうさんじゃないの…」
アンディ「テリーみたいな卑怯者、児童誌の主役になれるわけがない!
次回作の主人公になるのは…俺 誰よりも美形キャラの俺…
主人公になって子供たちに愛してもらうんだ…!」
(アンディ、テリーを突き飛ばしてプロレスシューズを奪う)
テリー 「あ…? …あっ!」
アンディ「兄貴だけが作者に可愛がられた?」
テリー 「うああ かえせこのやろ…かえしやがれ〜〜っ!!」
アンディ「復刊を求められ 改変され 読者に愛されてる?
そんな幻想…打ち砕いてあげる! 読者が愛してるのは…」
(アンディ、プロレスシューズの紐をほどきはじめる)
テリー 「おやめなさいよ」
アンディ「本当に愛してるのは… 俺だよ!!」
(プロレスシューズが普通のスニーカーに)
テリー 「ああぁ! ああぁぁぁぁぁ!! 細井様から頂いたものなのに…
細井様の(昭和プロレスへの)思いが詰まっていたのに… ああぁぁ…」
アンディ「ウフフフフフ アハハハハハハハ!」
テリー 「どうして…どうして……… 全敗のくせに…」
アンディ「……なんだって?」
テリー 「初代のライデン戦以降は… 全敗のくせに」
アンディ「!」
テリー 「全敗!!」
アンディ「!!うおおおお!!! テリィィィ!!」
(鐘の音)
「何事にも潮時はあるというもの……」
「対戦格闘のジャンルが下火になり、多角経営化・ハード商戦も失敗
この時代でのSNKは終了しました。
お楽しみはSNKプレイモアに…」
アンディ「何を言っているの? うっ!」
(二人が引き離される)
アンディ「テリー!!」
テリー 「くっ…」