水銀燈「真紅!」
真紅 「ま、待ってくれ、もしやアンタは…?」
水銀燈「驚いた? ウフフ…驚くに決まってるわね あんなことがあったのだから」
真紅 「あ…?あ…?」
水銀燈「私、やっぱりローゼンメイデンだったの お父様が認めてくれた
見て! ローザミスティカもここに!」
真紅 「なにィ!? それは真実(まこと)だろうな」
水銀燈「今度こそ胸を張って言えるわ 私は水銀燈、ローゼンメイデンの第一ドール よろしくね真紅♪」
真紅 「そんな不確かな情報 この真紅聞く耳もたねえゾォッ!!」
水銀燈「どうして?」
真紅 「て…てめえはローゼンメイデンじゃねぇ…な… ろ…ローゼンメイデンなら…
未完成のまま放置されたりはし…ねえ…」
水銀燈「…やっぱりそうなの 私のこと、ずっとそう思っていたんでしょう
自分より劣るかわいそうなドールだと 」
真紅 「 あんがいおりこうさんじゃないの…」
水銀燈「優しい言葉をかけたことも手をかけてくれたことも
私を哀れんでいただけ 上から見下ろして満足していたんでしょう」
真紅 「ばかぬかせーっ!?」
水銀燈「自分が上だと…自分はお父様に愛されていると
そう思って私を笑っていただけなんでしょう」
真紅 「てめえの言ってることはでたらめだよ 私は…」
水銀燈「やかましい! …嫌な女。少しばかり恵まれてうまれただけなのに
たまたま上手く作られただけなのに…
私の存在なんて、あなたにとっては自分の価値を高めるだけだった 」
真紅 「うっお―――っ!! くっあ―――っ!! ざけんな―――っ!
私はせめて、サラのもとで幸せに暮らせるようにと思って…」
水銀燈「それが私を馬鹿にしているといっているのよ!
私をローゼンメイデンと認めてくれてなかった!」
真紅 「…とぼけてやがるといじめるぞ!」
水銀燈「あなたみたいなドール、アリスになれるわけがない!
アリスになるのは…私 誰よりもお父様を愛しているこの私…
アリスになってお父様に抱きしめてもらうの… 私を見つめてもらうの…」