4 :
水先案名無い人:
(こんなもので果たして火を起こせるのだろうか)
はっきり言って半信半疑だった。
しかし期待は大きかった。
山火事で燃えた枝を持って帰って、
その時の火を維持していた頃に食べたあの焼きマンモスが忘れられないのだ。
僕はあの時のマンモスを頭の中でもう一度堪能していた
とその時、火種から煙が立ち上がり始め、赤々と、しかし弱弱しい小さな火が起きた
僕は驚嘆し思わずこう呟いた
「なんて時代になったんだろう……。」
そうつぶやいた僕に向かって彼はにっこりと笑ってこう言った。
「すごい時代になったでしょう。でもそれが、石器時代なんだよね」
この時代に生まれてよかった! 心から、そう思った。