タクティクスオウガのガイドライン Chapter-7
デニム
『やっぱり、出て行くんだね…。
ザパン
『まあな…、
金もたんまりといただいたしな。
『それに、平和になっちまった
ハイムにいても、オレたち賞金稼ぎは
日乾しになるだけだからな。
『大陸へ渡ってみるつもりだ。
もう、このヴァレリア島には戻らねえ。
デニム
『ハイムの警備隊隊長の職をけったこと、
モルーバ様が残念がっていたよ。
『いい仕事だと思うけどな。それに
あんなにお金をもらったんだから
ここらで落ちつけばいいのに…。
ザパン
『おいおい、このオレ様に意見する気か?
十万年早いぜ、坊主。
『まあな…、わかっちゃいるんだ、
落ちつくべきだってことぐらい…。
『いつまでも、こんな商売が続くなんて
思っちゃいないさ…。
ただなぁ…。
デニム
『ただ…?
ザパン
『おまえらみたいな若造を見るとさ、
こう、なんつーか…、
『世の中も、まだまだ 棄てたモンじゃねーな、って 思うわけだよ。
『だからさ、おまえみたいな小僧の、
まだ世間に埋もれている若造たちの、 何か力になってやりたいのさ…。
デニム
『へーぇ。
ザパン
『なんだよ、何かヘンなこと言ったか!
デニム
『あんたの口からそんな台詞が
出てくるとは思わなかったよ。
(ザパンがデニムをつかみ上げる。デニムびっくり!)
ザパン
『なんだとッ! こ、このヤローッ!!
デニム
『うわッ! わっ! じょ、冗談だよ!
(ザパン、デニムを暑苦しく抱き締める。)
ザパン
『達者でな、坊主。
デニム
『あんたもね…。
(ザパン立ち去る。)