臨場感を凌駕してリアルに於いて（ryのガイドライン

>>405
投稿の途中でBBSが止まってしまいました。続きを投稿します。

鉄人博士　：日本は物事の分かる国家だ。儂に送られて来た手紙には、
　先ず生活保護の事が書いて在った。時候の挨拶すら言わずにだ。
山田きょう：金が目当てか…。
鉄人博士　：そうとも。倫理＜モラル＞なんぞ如何でも良い。儂は金が欲しかったのだ。
山田きょう：何て卑しい魂…。貴方、其の自分の行いが如何なる結果を招いているのか分かってるの？
鉄人博士　：百も承知だ。其の上で、儂は繰り返し言おう。金の為なら、何でもすると。
林源三　　：終わったな…。
一ノ倉正男：ええ、もう引き返せません。
山田きょう：其れで？ 金が手に入って幸せかしら？
鉄人博士　："本当の幸せは金で買えるものではない"と…。そう言い度い訳か？
　馬鹿がっ…！確かに…幸せは金では買えない…。
　だが儂が買い度かったのは、"幸せ"ではない。"安心"だ。
山田あす　：成る程。"幸せ"は金で買えないけど、"安心"は金で買う事が出来る。
鉄人博士　：今も世界では多くの者達が、己が身を不幸と嘆き、或いは幸せに成り度いと叫んでいるだろう。
　だが彼らは大きな勘違いをしている。不安なのだ…！不幸なのではなく…！
　安心し度いのだ…！幸せに成り度いのではなく…！そして購入可能なのだ…！金に依って其れ等は…！
山田あす　：お爺ちゃん…。不安だったの…？

鉄人博士　：そうとも。所帯も無し、人望も無し。有り金も残り少ない初老の人間に、どんな生きる道が在る？
　ホームレスか？犯罪を犯して刑務所暮らしか？
　其れとも何処かの昔話よろしく、裏山に捨てられて死んで逝くか？
　増して肉体の衰弱で要介護者に成りでもしたら、もう眼も当てられんぞ？
　誰も儂の世話などしては呉れん…！糞尿で溢れ返る介護用オムツ…！そして孤独死…！
　終わりだ…！此れが儂の辿る道か…！儂は塵に成るというのか…！
　生活保護だ。生活保護が全てを解決する。金さえ在れば、衣食住は完璧に保証される。
　ホームヘルパーだって雇える。或いはその専用の施設へ入居出来る。
　老人虐待の心配の無い一流所だ。
　儂は別に幸せになど成り度く無い。愛だの友情だの、何処吹く風よ。
　只単に、安心が欲しかったのだ。金に依って保証される、無味乾燥で盤石な安心。
　不釣合いに綺麗な十字架まで続いている、独りきりの小道を。
　まあこんな老い耄れの悩みなど、若人たる御前達には分かるまいがな。
山田きょう：ああ、分からねえな。こんな地獄の切れ端なのに。今更譲り合いも語り合いも無いだろうよ。
山田あす　：問題なのは、貴方が敵か味方かという事。
　貴方が何の悩みを抱えてようが、そんな事は如何でも良いのよ。そう…。如何でも良い…。
　どんな道を辿ろうが…。塵に成ろうが成るまいが…。煩いのよ…。はっきり言って…。

鉄人博士　：鉄人博士。此の学習マンガを務めている。 宜しくな、きょう。
山田きょう：招待して呉れて有難う。此方こそ。
http://image.blog.livedoor.jp/doraganaru/imgs/f/c/fc3933e1.jpg
　　　　　　あす。悪いが…少し下がってて呉れ。
山田あす　：駄目よ、お姉ちゃん…。
鉄人博士　：あす。為すが儘にしか成らないだろ。
山田あす　：御願い。乱暴な事はしないで…。
山田きょう：鉄人博士か。
鉄人博士　：ああ。
山田きょう：分かってるな？
鉄人博士　：分かってるさ。生活保護だ。
　　　　　　　　　　―――― ガッ！
山田きょう：野郎ッ！ 今迄何してやがった！
山田あす　：止めて、お姉ちゃん！
山田きょう：能くも今更ツラ見せられたモンだな！
林源三　　：おい！早く引き剥がせッ！
山田きょう：私達の税金をあんな風に使いやがって！
一ノ倉正男：止めるんだ、きょう！
山田きょう：放せーッ！此の野郎だけは許せねえッ！おいてめえ！今迄まともに面接したか！
　　　　　　一度でも誠意をもって受け答えしたのかよ！
　　　　　　就活の既成事実だけ作って終わりにしてんじゃねえよ！何とか言えーーーーーーッ!!!
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鉄人博士：
そうだ。其れでこそゲームは面白く成る。
そう、ゲーム。生活保護を掠め取るという壮大なゲーム。
貴様ら如き「勤労の美徳」真理教の狂信者たる青二才には分からんだろうがな。
生活保護とは白紙＜キャンバス＞ 其の白紙に、我々申請者が思いの儘に絵図を描く。
面接での演技も豊富だ。「儂は残業は遣り度く無いのお」「人が苦手だから営業も無理じゃ」
全ては申請者のカスタムメイド。其の恍惚と高揚感。
臨場感を凌駕してリアルに於いて反映実現される、有質量の全ての結果。
巷に蔓延る"13歳のハローワーク"なぞ及びも付かぬ、此の世で最も高尚なマネーゲームだと思わんか？

山田週　　：如何したきょう…。息が上がっているぞ…？
山田きょう：くっ…！
山田週　　：…譬え新聞配達と雖も、矢張り此の辺りが限界のようだな…。
山田きょう：何故だ…。如何してこう成って仕舞うんだ…！
山田週　　：知れた事よ。貴様が弱いからこう成るのだ。
山田きょう：…私はそんな事を言っているのではない…。
　如何して、貴様のような人間のクズばかりが力に恵まれて仕舞うのか…。
　鉄人博士然り、経団連然り…。
　人の心も持たないような奴が力に恵まれ、私利私欲のために多くの人間を犠牲にする…。
　其れとも、此れが摂理だとでも言うのか…！
？？？　　：其の答えなら、私達自身の中に在るさ。
山田あす　：クソ野郎が力に恵まれる訳じゃない。力に呑まれた奴が、クソ野郎に身を堕とすんだ。
　現に神様だって、力を与える人間の内面を何よりも重要視していた。
　力に呑まれるような奴が、適当な神を気取って戦乱を招く事を、身を以って知ってたからだ。
　そして其の力に呑まれる奴というのは…。例えば、以前の私だ。
　憎んだり蔑んだりする事でしか自分を確かめる事が出来ない奴。
　何にも揺るがない光や温もりを、心に宿さない奴。
　そんな奴に力が巡った所為で、悲劇は繰り返されて来たんだ。
　カルト教団が跋扈し、嘗てアルカイダのテロが勃発して…。
　そしてお母さんの生命が冷たく消し去られた。そして今も、続いている悲しみが在る。
　私はもう、うんざりだ。だから、私は絶対に許さない。貴様のような奴は、一人残らず叩き潰す！
山田週　　：戯言を抜かしおって…。此の世は所詮、選ばれたものだけが
　至福を得られる仕組みに成っているのだ。
　特に年功序列・家父長制社会に於いては、力在る者にとって此の世は楽園にも等しい。
　只唯一力こそがルールと成る世で、私は実に愉快な日々を過ごさせて貰ったぞ…。
　数多くの生活保護を貪ったりもしたな…。…鉄人博士と共に…。

一同　　　：！！！
山田きょう：ど、如何いう事だ…！
山田週　　：言葉通りの意味だ。私と鉄人博士は水面下で密約を結んでいたのだよ。
　屡私が生活保護の必勝法の情報を博士に流し、其れに依って博士が生活保護を受給…。
　見返りとして、生活保護を支給される際には私も混ぜて貰っていたという寸法だ！
山田あす　：…真逆…お母さんは…！
山田週　　：そうとも…。あの女のことなぞ知ったことではない…！
山田あす　：…お母さん…。
山田きょう：貴様ァァァァァァァァッ!!!!
山田あす　：お姉ちゃん。手を出すな。こいつは、私が殺す！
山田きょう：分かった…。だが油断するな。週は、鉄人博士と同じようにアビスの力を使ってくる。
山田週　　：そうとも…。此の力は、伊達ではないぞ…。
山田あす　：確かにそうだろうな。貴様の醜く腐りきった性根を考えれば、
　貴様などアビスが人間の皮を被った様なものだ。だが、私達は負けはしない。
　此の身に背負った多くの人の心の為にも…。貴様を此の世界から消し去る！

山田あす　：ねえねえ、アイツ何なの？
山田きょう：鉄人博士か。あいつ生活保護なんだってな。
山田あす　：マジで？そんなのが何で此処に居るんだよ？
　　　　　　此処ってお姉ちゃんみたいな勤勉＜ワーカホリック＞な人間が来る所だろ？
山田きょう：そうよねー。あんな人生の負け組確定の生活保護野郎なんかと一緒にしないでって感じ。
山田あす　：て云うか生きてる価値とか無くない？
山田きょう：だよなー。：でもさ、あいつって月収17万らしいぜ？
山田あす　：はァ？新聞配達をしているお姉ちゃんより上だってのかよ！嘘でしょー？
山田きょう：其れが本当＜マジ＞みたいなんだよ。何でも就活の面接＜ヴィヴァ・ヴォース＞
　　　　　　態と落ちた奴らしいぜ。然もCW＜ケースワーカー＞との人間関係も良好で、
　　　　　　継続支給も確実だとか…。
山田あす　：なんか、ムカつく。何であんなジジイが私達の上を行くワケ？
山田きょう：だよなー。こっちは結構早起きとかして新聞配達したってのに。なんつーか、ウゼぇ。
山田あす　：ねぇねぇ。
山田きょう：何だよ？
山田あす　：あいつ、シメちゃおうか？

鉄人博士　：う…。うう…。
山田きょう：ムカつくのよアンタ！何で生活保護の分際で私達より生活レヴェルが上なのよ！
　オマケに日本政府にも気に入られて！どうせ態と面接に落ちて、上手い事取り入ってるんでしょ？
　最悪ね！ジジイの上に腹黒なんて！
鉄人博士　：ち、違う…
山田あす　：だから其の喋り方を止めろってんだよ！ウゼーんだよ！マジ殺し度ェ！
　私達は必死こいて働いて来たんだよ。日本の貧困層＜ワーキングプア＞としてな。
　其れがこんな生活保護バカオヤジに劣るなんて、冗談じゃねーぜ。
鉄人博士　：御免なさい…。
山田きょう：ふん。謝って済む問題じゃないわ。別に責任取って自殺する訳でもないんでしょ？
鉄人博士　：ジ、サ、ツ…。
山田きょう：本当は其れが一番なんだけどね。アンタなんか生きてても邪魔なだけだから。
鉄人博士　：いや…。死に度く無い…。
山田きょう：ま、そう言うと思ったわ。だから今日はアンタをシメてやるのよ。
　二度と表を歩けない位…！生きる気力の欠片も無くなる位に…！
鉄人博士　：何…するの…？
山田きょう：公衆便所よ。身包み剥いで全裸にして。身体縛って股広げて。風俗嬢手配して、代わる代わる
　アンタのアソコにオマンコ突っ込んで遣るんだよ。で、写真を撮ってバラ撒く。
　鳥渡頭の弱い鉄人博士は愛液がお好きってね。
山田あす　：ヒャハハハ！お姉ちゃん、相変わらず峻厳＜ドラコニアン＞だよなー。そんな事したら、
　コイツマジで自殺するんじゃねーの？
山田きょう：ていうか初めから其の心算。目障りだから此の世から消えてってね。
　私達は苦労して生活の糧を手に入れた。だからコイツの存在を認める訳には行かない。
　こんなのが存在してる限り、私達は死ぬ迄報われないのよ。
鉄人博士　：ヒィッ…！
山田きょう：悪く思わないでね。アンタが悪いのよ。閉鎖環境＜コミュニティ＞で浮いてるってのは、其れだけで重い罪。
　だから其の罪に対して、私達は罰＜リンチ＞を施す。私達は正しいの。アンタが間違ってるの。
　さあ、覚悟しなさい…！
鉄人博士　：いや…。イヤァァァァァッ!!!