電波なフレーズのガイドライン

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288韓国ならこんな論争は起きない
2006年01月22日朝日新聞 天声人語

きのうが初日の大学入試センター試験では、遅刻を心配した受験生が多かったことだろう。
雪で朝の交通がかなり乱れた。今年の高校3年生はゆとり教育を受けた最初の学年だが、
会場に駆けこむ姿にはゆとりも何もあろうはずがない。

受験生の遅刻といえば、去年、列車を乗り違えた生徒を助けるため、東北新幹線が通過駅の宇都宮に止まった。
JRには賛否の声が寄せられた。8割は「心温まる話」と好意的だった。残りは「甘すぎる」「不公平だ」

京都市では一昨年、茨城県から来た受験生が会場をまちがえ、涙ながらに交番へ駆け込んだ。
見かねた警官がパトカーに乗せ、サイレンを鳴らして約20キロ先まで急送する。700件を超す反響が京都府警に届いた。
やはり8対2で賛成が多かった。

韓国ならこんな論争は起きない。入試の日には受験生を遅刻させまいという熱気に包まれるからだ。
韓国事情に詳しい静岡県立大助教授の小針進さんによると、日本以上の学歴社会で、出身大学が一生を左右してしまう。
「だから試験日には、官民挙げて生徒を助けようと張り切ります」

なかでも「修能」と呼ばれる統一試験が大変な騒ぎだという。遅刻者に備えてパトカーや救急車が駅前に待機する。
離島の生徒を運ぶのは軍用ヘリだ。通勤ラッシュに巻き込まないよう、大人たちは出勤時間をずらす。

センター試験は、その前身の共通1次試験のころから、よく寒波に見舞われる。風邪もつらいし、雪による遅刻もこわい。
もう少し春近い時分まで、試験日を移せないものだろうか。


久しぶりに電波ビンビンの韓国マンセーではないか