浜崎あゆみの作詞法のガイドライン part3だよね
42 :
水先案名無い人:
僕が幼かったあの頃から まるで父親のように未来を見ようとしない僕は損ばかりしていたよ
例えば小学校の時 僕は学校の二階からあの空をめざして
高く高く飛んで 一週間ずっとずっと儚い腰をかかえていたんだよ
だけどね 理由は決して深くはなかったよ
「弱虫だね」そう言って君たちが楽しげな顔で
二階から顔をだしてただ遠くを一人きりで見つめている僕を笑ったから
僕ら自身の足で歩むこともできずに
小使いの背中にしがみついて長い旅路を進むしかなかった僕をみて
父親は苦々し気に言ったんだ「腰をぬかす君は儚いね」って
ねえ、もしももう一度飛べるその時が来たのなら
僕は今度はもっともっとうまくあの空を飛べるよね?
43 :
水先案名無い人:2006/01/03(火) 00:37:34 ID:ExnTRYxdO
「A BOY」(坊ちゃん)と気付いた瞬間、僕は思わず笑顔になってしまったね
44 :
水先案名無い人:2006/01/03(火) 10:49:25 ID:1PmmM0z70
「HEART」
Kはなかなか奥さんとお嬢さんの話をやめてくれなかったんだ。最後には
僕さえも知らないような立ち入った事まで聞くんだよね。僕は面倒よりも不思議
だなって思った。以前僕の方から二人を問題にして話しかけた時の君を思い出すと、
僕はどうしても彼の調子の変っているところに気が付かずにはいられなかったんだ。
僕はとうとうなぜ今日に限ってそんな事ばかりいうのかと君に尋ねたよ。
その時君は突然黙ってね。けどね僕は君の結んだ口元の肉が震えるように動いて
いるのをじっと見てた。君は元来無口な人だからね。普段から何かいおうとすると、
いう前によく口のあたりを動かしてしまう癖があったよね。君の唇が
わざと君の意志に反抗するようにたやすく開かないところに、君の言葉の重み
も籠っていたんだよね。一旦声が口を破って出るとなると、その声には普通の人
よりも倍の強い力があったよね。
君の口元をちょっと眺めた時、僕はまた何か出て来るなとすぐかんづいたんだよ
けどね、それがはたして何の準備なのか、僕の予覚はまるでなかった、愚かだよね。
だから驚いたんだ。君の重々しい口から、君のお嬢さんに対する切なげな恋を
打ち明けられた時の僕を想像してみてほしいんだ。僕は君の魔法棒のために一度に
化石されたようなものだよね。口を動かす働きさえ、僕にはなくなってしまった。
その時の僕は恐ろしさの塊りというのかな、または苦しさの塊りというのかな、
何しろ一つの塊りだったよね。石か鉄のように頭から足の先までが急に固くなってね。
呼吸をする弾力性さえ失われたくらいに堅くなった、儚いよね。幸いな事にその状態は
長く続かなかったけれど。僕は一瞬間の後に、また人間らしい気分を取り戻したよ。
そうして、すぐしまったと思った。先を越されたなと思ったんだ。