お前ら、すげぇ悲惨な話聞きたい?このスレはじめて来たんだが吐露させてくれよ。
妹とかネタの方が良いんだろうけど、俺は母親ネタで今でも引き摺る経験をした。
俺の父親は単身赴任で母親と弟の三人暮らし。
気丈だが翌日にはころっと忘れて普通に接してくれる母。
少し気弱な面もあるが仕事と家庭を巧く舵取りしてきた父。
最近反抗期も過ぎて彼女なんぞ作っている糞餓鬼、はどうでもいい。
俺も大学は順調に通いつつ、それなりの友達なんぞ作っている。
平凡だが仲睦まじい家族だと、本気で自負している。
俺が隠れエロゲーマーである点を抜いて。
あれは去年の夏の話、
彼女も居たがそんな事はどうでも良かった。
肉体的な快楽に辟易していた俺は精神的な興奮に溺れていた。
こだわりは人妻。
人の妻を寝取るという愉悦感とその不道徳に言い知れない快楽を覚えた。
そんな俺の股間を刺激して止まないゲームが発表された。
名前は挙げないが人妻好きならば恐らく知っているであろうゲーム。
そのシチュエーションは俺の脳内妄想を掻き立てた。
発売日の為にエビオスを用意しなきゃならぬと思わせる程に。
ただ、一つ問題があった。
多くの人妻好きエロゲーマーの中で恐らく俺だけに降りかかっているであろう問題。
・・・その人妻の名前は俺の母親の名前と同じ名前だったのだ。
生憎、実の母親に欲情する趣味は持ち合わせていない。
やや気が引ける思いもあった。
が、股間のたぎりと桃色の妄想がそんな事など払拭してしまっていた。
続く
皮肉にも発売前夜、俺は夏風邪に侵され病床にあった。
熱は九度八分、吐き気頭痛など諸症状は無かったが熱によって思考が低下していた。
のちの被害者となる母親も母親らしく息子を心配し食べやすい物なぞ作ってくれていた。
が、俺の脳内には翌日発売される例のソフトの事ばかりが気にかかっていた。
発売当日、店までの遠出を諦めた俺は、
俺をエロゲーマーと知る数少ないヲタ友達に代わりの受け取りを頼んだ。
友達が自宅に戻ったという連絡を受けた俺は母親に病院に行くという嘘を付き友人宅へ急いだ。
何もそんな、熱を出してまで必死になるなんて事ありえない、と思う人も居るかもしれない。
だが、俺はそのソフトの為に一週間のオナ禁をしていた。
正常な判断能力を失っていたと言ってもいい。
脳味噌が股間と化した俺の中にあったのは抜きたいという意思であった。
出かけ前に計った体温は八度五分。(余り覚えていないが多分)
前日より楽になったとは言え、無理をしているには変わり無かった。
友人宅まで何とか辿り着いた俺は、挨拶もそこそこに、例のブツを受け取ると帰路についた。
高熱に悩まされた外出の末に得た収穫に、達成感すら感じていた。
家に着いた時、家には誰も居なかった。
居間のメッセージボードには買い物に行って来る、と母の文字であった。
比較的田舎に位置していた自宅から普段買い物しているデパート迄は片道車で三十分かかる。
買い物時間を三十分、行き帰りで一時間、計一時間三十分。
これで三回は抜ける、俺は確信した。
早速インストールを開始、自前のヘッドフォンを装着し、オナニーを開始した。
内容には深く言及しないが、一週間オナ禁していた俺には我慢汁を滴らせるには十分な内容。
鼻息荒げ一発軽く抜く。
○○、かわいいよ○○
続く
家に誰も居ないと確信した俺はオナニーに没頭した。
より精神的な興奮を誘発させる為には其れ迄の昂ぶりは必須だ。
貴様は俺のものだ、俺のマーキングをしてやる。
旦那は飾りだ、お前は俺のもの。
快楽で心までも突き崩してくれよう。
そう、何度も妄想した様に逸物をしごく俺。
これは何個もの要因が重なって起きた悲劇と言える。
俺が発売日に熱を出さなければ。
オナ禁しなければ。
オナニーは意外と体力を使うものだと、知っていれば。
俺は二発発射した疲労感と○○を自分色に染めた満足感で猛烈な睡魔に襲われた。
ベットに横になる。
日干しした布団が実に良い匂いであり、窓から差し込む夕日が心地よかった。
俺は下半身を露出させたのまま床に付いた精液をそのままに心地よい眠りについた。
続く
気付いた時には、全てが遅すぎた。
次の記憶は俺がいつの間にか布団をかぶり、目の前で作業をする母親を呆然と見ている所から始まる。
焦点が合ってくる、俺はオナニーをしていた筈だ、訳が判らない。
そういえば、母親は何をそんなに懸命に拭いているんだろうか。
そういえば、精液を拭かないで寝ちゃったんだな、俺。
その数秒後、全てを理解した。
性欲を解消した俺の脳は皮肉な程活発に動き、自体を把握しようとした。
エロゲーを「○○のアナルに射精した」まま付けっぱなし、精液を撒き散らしたまま、股間丸出しで寝た。
今はパソコンの電源が切れ、布団を被り、目の前には雑巾で床を拭く母親。
血の気が引くという感触をこれほどリアルに感じた事は無い。
俺の目が覚めたのに気付いたのか、母親が顔を上げる。
その目じりには涙があった。
ゆっくり雑巾をバケツに突っ込むと何も言わぬまま部屋を出て行った。
その後何をしたか、何をしようとしたかまるで覚えていない。
夕飯を一緒に食べるのも避け、何を言い訳しようか、というか言い訳が可能なのか必死に考えていたと思う。
ただ、帰宅した愚弟が俺の部屋でFFをやろうとして蹴り飛ばしたのは覚えている。
夕飯後、母親が話があるからと部屋に入ってきた。
続く
入ってきた母親は意味深に正座をすると、俺にも正座を促す。
神妙な雰囲気の中、母親が口を開いた。
「あんた、かあさんの事、好きなのかい」
当然だ、自分と同じ名前の女がケツを突き出して悶える絵を見たのだから。
俺はしどろもどろに言った。
「違う違う、これは違う」
ある程度予想してたとは言え、母親に自分が好きなのかと問われて動揺しない奴は居ないと思う。
「あんた、一人暮らししたらどうなの」
・・・完全に誤解されていた。
その後幾ら説明してもあんなものを目撃した手前誤解など解ける筈も無い。
一通り誤解を解く為の痴態を曝け出した後、ママンは言った。
「とりあえず、とうさんにも言うからね」
後日、父親と弟にも知るところとなり、
「母親に欲情するマザコン」として家族会議にかけられた。
現在、未だに何かとマザコン呼ばわりする愚弟に神経を尖らせ、
母親の寝室の「○○(←俺の名前)立ち入り禁止」と書かれた張り紙を見るたびこの悪夢を思い出し
やけに俺を避ける母親に虚しさを感じるのである。
終わり