123 :スージー [sage] :04/11/18 23:41:08 ID:Y/Uvegbo
私には5歳違いの妹がいました
歳も少し離れていたこともあり私は妹をかわいがり、妹もよく私になついてました
小学校に上がる歳になっても、私の前に立って両手広げ「お兄ちゃん、たったして、抱っこして」とおねだりをしてきました
でも、どんなお願いでも私は極力答えようと努めてきました
妹は病気でした。先天性免疫不全症候群それが病名です。
その名のとおり生まれつき免疫機能が弱く軽い風邪でも命取りになると言う難病でした
そんな妹を両親とも大事にしていましたが、それ以上に大事にしてきたと言う思いがあります
妹に初潮がきた時も、一番最初に相談を受けたのが私でした
5歳違いと入っても年齢的に一番近かった私に相談したかったのでしょう
しかし、この時ばかりは答えに窮しましたが・・・・
妹はもういません。14歳の時にウィルス性の急性心筋炎にかかり、命を落としたのです
最期の時は「心臓が潰れるように痛い」と泣きながら必死に私に助けを求めました
それでも私には妹の手を握りつづけることしか出来ませんでした
医師から痛み止めのモルヒネを打ってもらい痛みは和らいだのか
妹は私の目をじっと見詰て「ちゅうして」と言いました
言い方はおどけていましたが眼差しは真剣そのものでした
私は妹の唇にそっと唇を重ねました。
少しだけ、笑っていました。
その日の夜に妹は息を引き取りました
医師は「14歳まで生きてこれたのは奇跡。家族の支えの賜物」と慰めてくれましたが、私は自分の無力さに怒りすらしました
妹は遺書を残していました「私の遺骨は海に撒いてほしい」とかいてありました家族で、たった一度だけ行った沖縄の海に
そして何故か「散骨はお兄ちゃん一人だけにしてほしい」とかいていました。
葬儀を終えヤキモキする両親を残して私は妹の遺灰とともに最後の旅行に出かけました
妹が好きだった海に着き、遺灰を撒くに到った時私はあることを思い出しました
昔、妹から「お兄ちゃんは神様っていると思う?」と聞かれ私は「宇宙にあるものは全て自然から生まれ自然に還る、それだけだよ」と答えました。
他愛の無い会話でしたが、妹はそのことをずっと覚えていたのです。
そのとき改めて、私の存在が妹にとってかけがえの無いものだったと知りました。
妹が泣くな手からもう6年になります。今私は地元を離れ、大学院で物理学の研究をしています。
今は男性、女性ともに友人も出来、「深いお付き合いがしたい」といってくれる女性もいました
また、今はまだ数も少ないのですが、お見合いを勧めてくれる人もいます。
それでも私は今まで全て断ってきました。どうしても妹のことが忘れられないのです。
このままではいけないと思いつつも、「62億人もいる人間の中で、私みたいなのが一人ぐらいいてもいいかな」とやや自嘲気味に開き直っています。
私は極端な例ですが、このような人間も必ずいると言うことを理解していただけないでしょうか。
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入りきらないため、レスの区切り位置を変えました。