疾風伝説特攻の拓　ガイドライン４代目

>>582

「オウ!!“バール”持って来い!!」
「てめェの頭ぁ････潰れたトマトみてーにしてくれんゾ・・？」
さわやかな朝の挨拶が、澄みきった青空にこだまする。
乱校のお庭に集うマー坊たちが、今日も天使のような無垢な
笑顔で、久保島達を握り潰していく。
アンパンを知らない心身を包むのは、白い色の特攻服。マー坊を
相原勇と呼ばないように、魍魎と朧童幽霊は調子コかせないように、きっちり潰すのがここでのたしなみ。
もちろん、クソナベにパクられるなどといった、はしたないメンバーなど存在していようはずもない。

爆音小僧。
創立７代目のこの族は、もとは特攻隊長死亡のために解散したという、
伝統ある武闘派暴走族である。
神奈川県下。天羽時貞の幻影を未だに残している族の多いこの地区で、ガミさんに見守られ、
校内から横須賀・湘南までの全面戦争が始められる不良の園。
時代は移り変わり、元号が明治から三回も改まった平成の今日でさえ、
数ヶ月通い続ければ温室育ちの純粋培養幹部が箱入りで出荷される、
という仕組みが未だに残っている貴重な族である。