魔王のガイドライン

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807水先案名無い人
 こんな夜更けに、闇と風の中にシャゴホッドを走らせるのは誰だろう。
 それはGRUの大佐と少佐だ。ヴォルギン大佐はおびえるライコフ少佐の股をひしと握り締めている。

ヴォルギン   「イワンよ、なぜ顔を隠すのだ」
ライコフ   「大佐にはボスの弟子が見えないの。OYAMAのフェイスペイントに、BLACKの迷彩服を着ている・・・」
ヴォルギン   「あれはたなびく霧だ・・・」
スネーク 「かわいい坊や、一緒においで。面白い遊びをしよう。ロッカーにはきれいな花が咲いているし、金の服をCIAがたくさん用意して待っているよ。」
ライコフ  「HQ、HQ!きこえないの。ボスの弟子がぼくになにかいうよ。」
ヴォルギン  「落ち着きなさい、枯葉が風にざわめいているだけだよ。」
スネーク 「いい子だ、私と一緒に行こう。私の息子がもてなすよ。お前をここちよくゆすぶり、踊り、歌うのだ。」
ライコフ 「大佐、大佐!見えないの、あの暗いところにツチノコが!」
ヴォルギン 「見えるよ。だが、あれは古いしだれ柳の幹だよ。」
スネーク「愛しているよ、坊や。お前の美しい姿がたまらない。力づくでもつれてゆく!」
ライコフ 「大佐、大佐!ボスの弟子がぼくをつかまえる!ボスの弟子がぼくをひどい目にあわせる!」

 大佐はぎょっとして、シャゴホッドを全力で走らせた。あえぐ少佐を両腕に抱え、やっとの思いでグロズニィグラードに着いた・・・
 腕に抱えられたライコフ少佐はすでに死んでいた。