こんな年末に、サークルと参加者の中に足を走らせるのはだろう。
それは父と子だ。父はおびえる子をひしと抱きかかえている。
父 「娘よ、なぜ顔を隠すのだ」
子 「お父さんには魔王が見えないの。しなびたジーンズを穿いて、油っぽい髪を伸ばしている・・・」
父 「あれは服を着たブタだ・・・」
魔王 「かわいいお嬢ちゃん、一緒においで。面白い遊びをしよう。専門店にはきれいなコスチュームが置いてあるし、
カメラのフィルムを私の父さんの金でたくさん用意して待っているよ。」
子 「お父さん、お父さん!きこえないの。魔王が私になにかいうよ。」
父 「落ち着きなさい、出禁公王が腹いせにぶしゃっているだけだよ。」
魔王 「いい子だ、私と一緒に行こう。ワタシノコーたちがもてなすよ。お前をここちよくゆすぶり、触り、パンツを押すのだ。」
子 「お父さん、お父さん!見えないの、あの差し出すペーパーに魔王の娘が!」
父 「見えるよ。だが、あれは自称クリエイターのキモい落書きだよ。」
魔王「愛しているよ、お嬢ちゃん。お前の弱弱しい姿がたまらない。力づくでもつれてゆく!」
子 「おとうさん、おとうさん!魔王が私をつかまえる!魔王が私をひどい目にあわせる!」
父親はぎょっとして、車を全力で走らせた。あえぐ子供を助手席に寝かせ、やっとの思いでマンションに着いた・・・
魔王はすでに警察に連行されていた。