魔王のガイドライン

このエントリーをはてなブックマークに追加
145水先案名無い人
 こんな夜更けに、闇と風の中でバーベキューを食べるのは誰だろう。
 それはアメリカ人のデブ一家と日本人だ。アメリカ人はおびえる日本人をひしと抱きかかえている。

アメリカ人「日本人よ、どうした食ってないじゃないか?」
日本人  「あんたにはキロ単位の肉の塊が見えないの。っつうか、それほぼ脂身じゃねえか。」
アメリカ人「あれはアメリカでは常識だ・・・」
デブ息子 「かわいい日本人、一緒においで。面白いバーベキューをしよう。パパが肉をやたら切っているし、普段、目も合わさないけど、今日ばかりはダディクール」
日本人  「あんた、あんた!きこえないの。デブ息子がダディクールとかいうよ。郷ひろみか? 畜生、氏ね。」
アメリカ人「落ち着きなさい、息子はクスリなんかやっていないよ。」
デブ妻  「いい子だ、私と一緒に行こう。私の息子と娘がもてなすよ。お前もダイエットコークとカロリーカットのビールを飲むのだ。」
日本人  「あんた、あんた!まだ食べるの、それにあの鉄板にこげとかこびりついてる!」
アメリカ人「見えるよ。だが、カロリーゼロだから大丈夫さ。」
デブ娘  「愛しているよ、日本人。あなた素敵ね。力づくでもつれてゆく!」
アメリカ人「あんた、あんた!あんたの娘がぼくをつかまえる!こっち見んな、殺すぞ!」

 アメリカ人はぎょっとして、残った肉を日本人に取り分けた。あえぐ日本人の口に押し込み、やっとの思いでバーベキューを完食した・・・
 日本人はすでに太っていた。