360 :
マニアックでスマソ:
小田急電鉄運車部へ
この手紙をもって僕の幅広ドア車としての最後の仕事とする。
まず、ブレーキ事故防止のために、2670Fの早期廃車をお願いしたい。
以下に、混雑緩和についての愚見を述べる。
混雑の抜本的解決を考える際、第一選択はあくまで複々線であるという考えは今も変わらない。
しかしながら、現実には梅ヶ丘の場合がそうであるように、決定した時点でプロ市民に裁判を起こされる事例がしばしば見受けられる。
その場合には、車両の大型化を含む輸送力増強が必要となるが、残念ながら未だ満足のいく成果には至っていない。
これからの輸送力の増強は、幅広ドア以外の新機軸の開発にかかっている。
僕は、2000形・3000形がその一翼を担える数少ない車両であると信じている。
能力を持った者には、それを正しく行使する責務がある。
君たちには鯖区間の混雑緩和に挑んでもらいたい。
遠くない未来に、大野以西での座席争奪戦がなくなることを信じている。
ひいては、僕の車体を東急車輛へ移送の後、君の研究材料の一石として役立てて欲しい。
欠陥車は生ける師なり。
なお、自ら混雑緩和の第一線にある者が遠距離客に迷惑をかけ、2度の改造に当たることを心より恥じる。
1551〜1556F