面接官「特技は森ビル入場検定1級とありますが?」
学生 「はい。森ビル入場検定1級です。」
面接官「森ビル入場検定1級とは何のことですか?」
学生 「自動回転扉シノレスを安全に通過する技能の資格です。」
面接官「え、回転扉の通過?」
学生 「はい。回転扉の通過です。総重量2.5トンの回転扉を通過します。」
面接官「・・・で、その森ビル入場検定1級は当社において働くうえで何のメリットがあるとお考えですか?」
学生 「はい。扉が回っていてもビルに入れます。」
面接官「いや、当社には回っているような扉はありません。」
学生 「でも、六本木ヒルズにも入れますよ。」
面接官「いや、入れるとかそういう問題じゃなくてですね・・・」
学生 「扉が停止するまでに30cm以上動くんですよ。」
面接官「ふざけないでください。それに30cmって何ですか。だいたい・・・」
学生 「シノレスが止まるまでの距離です。死のレスとも書きます。死のレスというのは・・・」
面接官「聞いてません。帰って下さい。」
学生 「あれあれ?怒らせていいんですか?入りますよ。森ビル。」
面接官「いいですよ。入って下さい。森ビルとやらに。それで満足したら帰って下さい。」
学生 「運がよかったな。今日は回転扉が止まっているみたいだ。」
面接官「帰れよ。」